
岐阜・犬山を巡る自転車旅の最終日となる3日目は、桃太郎伝説を今に伝える桃太郎神社と、明治の名建築が一堂にそろう博物館明治村へ訪れます。
2日目は犬山城や犬山城下町を観光後に岐阜県の川辺町へ赴き、「岐阜のグランドキャニオン」と呼ばれる遠見山を登山しました。(2日目の旅の様子はこちらの記事で紹介)
観光がメインになりましたが、本日もどちらかというと観光がメインですね。というのは、明治村には帝国ホテル中央玄関や金沢監獄中央看守所・監房など60以上の建造物があるので、滞在時間は4時間以上はみておきたい。
そのような理由なので、朝早くから犬山市街を旅立ち、桃太郎神社へ向かった次第です。最終的には、愛知県一宮市にある尾張一宮駅へ向かい輪行で帰路へつく予定ですよ。
本記事では、犬山市や岐阜市を巡る自転車旅の様子をお届けします。
目次
犬山駅から旅立ち桃太郎神社へ

私は今、犬山駅前に来ています。昨日の旅立ちも犬山駅からでしたね。空を見上げると、若干雲はありますが、雲の合間に青空が広がる良い天気。
さて、本日も張り切って参りましょう。まずは少し離れた場所にある栗栖地区へ向かいます。
実は栗栖は、桃太郎が育ったゆかりある地。そこに鎮座する桃太郎神社では、桃太郎の伝説を伝えています。また、B級スポットとして有名なので、どのような発見や出会いがあるのか楽しみですね。
それでは、桃太郎神社を目指してレッツゴー♪


犬山駅から約2kmほど北上すると、木曽川に架かる犬山橋鉄道橋が見えてきました。今でこそ鉄道専用橋ですが、かつては鉄道と道路を併用した造りなっていた、全国的にみても珍しい橋だったそうです。

2000年に道路専用の橋が完成するまで、そのような状態が続いていたというのだから、一度見て見たかったかな。今では併用だった面影は、全くありません。
一度失うと復活は絶望的になるので、そのような珍しい橋ならば保存して欲しかったですね。(予算的に難しいのは分かりますが・・・)
ちなみにこの橋は、1925年(大正14年)に建設された3連の鋼ワーレントラス橋として歴史的価値があり、2024年には土木学会の「選奨土木遺産」に認定されました。

橋の両端には、先端がピラミッド状になっている古代エジプトの柱のようなもの(オベリスク)を発見。このオベリスク様式の門柱は、意匠性が高くてカッコイイですね。
少し調べてみると、このような柱は、明治末期から昭和初期に造られたコンクリート橋や石橋に多くみられるそうです。
個人的には、人気アニメ「遊戯王」に登場する神のカードの一つ「オベリスクの巨神兵」との関連を考えてしまいました。(笑)



木曽川沿いに整備された栗栖犬山線(県道185号)を道なりに東へ向けて進みます。川面には、複雑な形をした奇岩や巨石がいっぱい。木曽川については、鵜飼いで有名なので知ってはいましたが、これほどの奇岩が見られるとは驚きました。
この辺りはドイツのライン川に似た景観から「日本ライン」とも呼ばれる美しい渓谷なんだそうです。長い時間をかけて、木曽川の急流により削られた岩肌が、この独創的な景観を造り上げたのでしょうね。
ということで、自転車のスピードを落としてゆっくりと横目で木曽川を眺めながら先へ進みます。

しばらくすると、桃太郎神社へ到着。すると鳥居前には、桃太郎物語に登場する人たちが、一斉にお出迎えしてくれるではないですか。
コンクリートで作られた桃太郎の家来(犬・猿・雉)や鬼たちが見て取れます。もちろん境内には、桃太郎やお爺さんお婆さんもいますね。約20体ほどのコンクリート像があり、インパクト抜群。独特の世界観を醸し出しています。
また、全国でも珍しい「桃形の鳥居」や100歳まで長生きできると伝わる「長命桃くぐり」など見どころがあり、楽しい参拝となりました。
桃太郎神社については、下記関連記事でくわしく紹介します。
明治村へ向かう道中にて

桃太郎神社を後にすると、博物館明治村へ向かうため来た道(栗栖犬山線)を戻りました。そして、犬山遊園駅の東側に位置する龍泉院前へ到着。そこから南北に延びる細い道を南下します。
しばらくして、新郷瀬川に架かる橋を渡ると、犬山東余坂地区へ入る。そして、余坂本通りを東へ進んだ後で林崎公園前を南下して、御嵩犬山線(県道186号)へ合流しました。
近くには犬山駅があり、本日のスタート地点へほぼ戻ってきましたね。犬山駅から桃太郎神社までは約4.5kmほどだったので、往復で約9kmほど進んだことになります。


その後、中山交差点を左折して一宮犬山線(県道64号)を東へ進むと、途中から富岡荒井線を道なりに南下して、羽黒高見地区へ到着。ここまでくれば、明治村まであと少しです。
サイコンで距離をざっくり確認すると、残り約3kmほど。たとえママチャリであったとしても楽勝かな。この時はそう思っていたのですが、実際はそうは問屋が卸ろさなかったですね。

多治見犬山線(県道16号)を東へ進み、仲屋敷地区へ入りました。最初は緩やかな坂道が続きますが、大宮浅間神社の鳥居をくぐり抜けた先から次第に勾配が大きくなることに。
一気に10%前後の激坂を上り、サイコンへパッと目を向けると勾配は14%と表示されていたぞ。それなりに疲れましたが、距離が短かったのが救いでした。

山中を登り終えると、再び明治村の案内板を発見。案内板の奥には、北口の駐車ゲートが見えます。駐車ゲートへ向かう前に、愛車と記念撮影をしましたね。なぜかというと、よく峠を登り終えた後には、記念撮影する機会が多いので、それと同じ感覚ですよ。
サイクリストであれば、きっとこの感覚は共有してくれると思います。

その後、坂道を下り駐車ゲートへ向かいました。ここでスタッフに話を聞くと、自転車は無料とのこと。これは嬉しいですね。
駐車場へ到着すると、まず始めに向かったのは駐車場内にある休憩所です。ここまでくるのに疲れたので、明治村へ入村する前に少し休んでいきました。
明治村を歩きハイカラな建築物や建造物を見学

明治村では、明治時代の貴重な建造物を移築・保存して一般公開しています。敷地面積は、約100万平方メートルもある日本最大級の野外博物館です。
帝国ホテル中央玄関や三重県庁舎、聖ザビエル天主堂、札幌電話交換局など60以上の建造物を、一堂に見学できるのが魅力的ですね。
村内は全部で5つのエリア(1丁目~5丁目)に分かれており、それぞれのエリアごとに特色があります。明治村の出入り口には、1丁目へ続く正門と5丁目に続く北口の2つがあり、私は北口から入りました。その理由は、5丁目にある名建築を最初に見たかったからですね。
このエリアでは、ハイカラな佇まいの建築物多く、個人的に見学したい建物がいっぱい。60以上も建物があると、建物内を見学しながらでは1日で全部見て回るのは難しいので、優先順位を付けるしかありません。
とはいっても、一通り全部見たいので、村内をサクサク歩いて見学しました。





さすがは西洋文化や技術が急速に流入した時代に建てられた建造物。文明開化の華やかさを感じます。

こちらの建物は「日本赤十字中央病院病棟」です。東京・渋谷区広尾に建てられていました。当時は最先端の設備を誇る病院であり、ドイツのハイデルベルク大学病院を模した造りなんだそうな。
中の病室へ足を運ぶと、どこかで見たような光景に驚きましたね。

人気アニメの「鬼滅の刃」に登場する蝶屋敷の病室に似ています。あまりにも似すぎているので、自然に炭治郎たちが治療を受けた様子を思い浮かべました。


その他にも石川県金沢市にあった武道場「第四高等学校武術道場(無声堂)」が、作中の訓練室の雰囲気に似ているではないですか。
気になったので調べてみると、同じように感じた人が多いみたい。まさか鬼滅の刃の聖地巡礼場所に出会えるとは、これはラッキーですね。
実際、鬼滅の刃の聖地巡礼ができる場所は、日本各地に点在しているそうで、福島県会津若松市には、無限城の雰囲気に似ているという老舗旅館「大川荘」があるとのこと。機会があれば訪れてみたいです。


また、3丁目にある品川灯台は、入鹿池を臨む丘の上に建っているので、そこからの景色に癒されました。
そもそも品川灯台は、観音崎(神奈川県)と野島崎(千葉県)の次ぎに建てられた歴史ある灯台です。関東大震災の際に観音崎灯台と野島崎灯台は倒壊したため、今ではわが国最古の洋式灯台なんだとか。
観音崎灯台と野島崎灯台は復元していて、昔これらの灯台へ訪れたことがあります。偶然でしたが、観音崎灯台から米空母が遊弋している姿を見かけたのは、今でもよく覚えているぞ。

こちらは「鉄道局新橋工場」。国産鉄造建築の初期例なんだそうだ。中へ入ると、「走る宮殿」と称された明治天皇御料車(6号御料車)や昭憲皇太后御料車(5号御料車)が展示されています。

皇室専用客車なんて普通は見る機会はないので、鉄道ファンであれば興奮すること間違いなし。たとえ、鉄道ファンでなくても見ておきたい。

また、明治神社もあります。こちらの神社は、東京代々木に鎮座する明治神宮の社殿を10分の1サイズにして造られたそうな。せっかくなので、参拝した次第です。
4時間以上に渡り、村内を見て回っていたのでさすがに疲れました。けれど、期待以上のものを見学できたので大満足。見学できなかった建物も一部残っているので、また機会に訪れたいと思います。
明治村には見どころがたくさんありますが、個人的におすすめの建築物は「帝国ホテル中央玄関」「聖ザビエル天主堂」「金沢監獄中央看守所・監房」「宇治山田郵便局舎」です。
これらについては、下記関連記事でくわしく紹介します。
尾張一宮駅へ向けて疾走中に大仏に出会う

明治村を出て時計を確認すると、すでに15時前です。本日のゴールである尾張一宮駅までは約20kmほど。日が暮れるのが早い時期ですが、暗くなるまでには到着できると思います。
ということで、来た道を引き返して新郷瀬川に架かる橋を渡り、五条川沿いの尾北自然歩道へ入りました。緩やかな傾斜のため、とても走りやすいですね。

それに加え両岸には、約4,000本の桜並木が続いているとのこと。桜シーズンであれば、素晴らしい景色が川面を彩りそう。また、夏の新緑や秋の紅葉なども楽しめそうですね。
個人的に川沿いの道を自転車でゆっくり走るのが大好き。自転車好きの人には、そのような方は多いのではないでしょうか。

水の流れる音が心地よいし、カモやサギなどの水鳥や季節の草花といった動植物に出会う場所として、日々異なる景色を見せてくれます。
さらに夕暮れ時では、陽光に照らされた川面は幻想的。地域により、歴史を感じる古い町並みやのどかな田園風景などが見られることも。場所や季節、時間の流れにより劇的に景観が変わるのは面白いと思います。
しばらくすると、小口名古屋線(県道158号)へ合流。尾北自然歩道はまだ続きますが、ここでお別れです。六部橋南交差点を左折して、道なりに進むと大口町の新宮地区へ入りました。

その後、南西へ向けて進んでいると、いつしか若宮江南線(県道176号)へ入ります。すると、右手側には大仏が見えるではないですか。
名鉄の線路沿いにある住宅街にて、突然現れる大仏の存在感が凄い。まだ時間に余裕があることだし、これは寄り道して行くしかないでしょ。(笑)

この大仏は江南市にある「布袋の大仏」といいます。個人によって建てられたコンクリート製の大仏なんだとか。奈良の大仏より大きくて約18mの高さがあります。

穏やかな表情がいい感じ。時代が進んでもいつまでもこの場所で、地元の人たちを見守っているのでしょう。まさか大仏に出会えるとは全く思ってなかったので、この偶然の出会いに感謝です。
この大仏について後日調べてみると、面白いことが分かりました。踏切をこえてお墓の横の空き地から撮影すると、踏切の信号機が大仏の目の部分と重なって、サングラスをかけているように見えるという。そのため、「サングラス大仏」とも呼ばれているそうです。

布袋の大仏と分かれて、サイコンで尾張一宮駅までの距離を確認すると残り約8kmほど。ゴールまであと少しです。尾張一宮駅へ向けて、小折一宮線(県道171号)を道なりに西へ進みます。
既に太陽は、それなりに沈みかけており、辺り一面をオレンジ色に照らしていました。いつも思うのですが、空が夕焼けで黄金色に輝くこの時間帯は特別感を感じてやみません。

茜色に染まる風景と共に静まり返る町並み。場所にもよりますが、それがどこか懐かしさを感じますね。特に日没前後というのは、1日の終わりを感じるかな。
普段はこの時間帯まで自転車旅をする機会は少ないのですが、今回の岐阜・犬山巡りでは、3日間全てこの特別な時間帯に出会ったので、より印象深かったです。
尾張一宮駅へ辿り着くと、テキパキと輪行の準備を整えて帰路につきました。
まとめ

本日は、青空が広がる良い天気であり、旅日和の1日でした。
桃太郎神社では、桃太郎やその家来(犬・猿・雉)、鬼などのコンクリート像が一堂にお出迎え。そのため、不思議な世界観を楽しめたのが良かったです。
時間の都合上、宝物館の見学ができなかったのが心残りですが、次回訪れた時の楽しみにとっておきます。
また、明治村では帝国ホテル中央玄関や金沢監獄中央看守所・監房、宇治山田郵便局舎など見応えのある建築物がたくさんあり、終始テンションが上がりぱなし。
約100万平方メートルもある敷地内を歩いて見て回っていたので、結構疲れましたが満足感が半端なかったです。ほとんどの建物は外観だけでなく、内部を見学できたので、一つ一つじっくりと見て回るとかなり時間がかかるかな。
私は4時間を越える滞在となりましたが、結構な数の建築物・建造物をじっくりと見学できました。まだ十分に見学できていない建物もあるので、今度来るときはより時間を作って訪れたいと思います。


