
ママチャリやロードバイクなど自転車へ乗る際、人によっては自転車の重量制限が気になる方もいますね。
たとえば「体重が重いのだけど、ロードバイクに乗れるかな?」「自転車旅に出かける予定だけど、何Kgの荷物が載せられるのだろうか」といったような疑問を思い浮かべることもあるでしょう。
自転車も車両の仲間なので、耐荷重の限界は必ず存在するのは事実です。なので、疑問に感じてしまうのは、良くわかります。
実は、あなたが想像したよりもママチャリやロードバイクは結構頑丈ですよ。
本記事では、ママチャリやロードバイクの重量制限について詳しくお話して、あなたの不安を解消します。
自転車の耐荷重は意外なほど大きい

ママチャリに乗る時に自分の体重を考えて乗る人は少ないですね。
ママチャリと比べて、見た目がひ弱な印象を受けるロードバイクならばどうでしょうか。
体重が重い人ならば「乗っても大丈夫かな」なんて思うかも。繰り返しになりますが、そんな心配はほとんど無用なのでご安心下さい。
ママチャリやロードバイクの耐荷重は、体重が100kg程度ならば普通に乗れる自転車が多い。自転車の車種や種類によっては、荷物込みで95~120kgまで耐えれたりします。
自転車の積載重量の考え方は以下の通り。
積載重量 = 自転車へ乗る人の体重 + 自転車に乗せる荷物の重量
具体的に説明すると、耐荷重が100kgの自転車では、体重が70kgならば、荷物の重量は30kgまでOKとなる。自転車の耐荷重は、この積載重量をベースに考えられているため、意外なほど耐えられます。
「耐荷重 < 積載重量」の状態で越えて乗り続けていると、自転車にかかる負荷がかなり大きい。すると、自転車は少しずつ負荷に耐えられなくなり、やがて壊れてしまう訳だ。
ということで、積載重量に気を付ければ大丈夫ということ。普段から重たい荷物を運ばないのであれば、それほど気にする必要はないでしょうね。

体重については、知れば間違いなくビックリする話があるぞ。くわしくは後述しますが、日本工業規格(JIS)では、自転車へ乗車する体重が思ったほど軽く想定されています。
また、特にロードバイクでは、シートポストやサドルなどをカスタマイズすることで、体重制限を受けたりしますの気を付けて下さいね。(こちらもくわしくは後述します。)
最終的には、自転車の車種や種類、使っている素材、メーカーなどによって重量制限は異なってきます。自転車を購入する際、事前に調べるか自転車ショップの店員へ確認すると良いでしょう。
【自転車及び部品の寿命】
自転車は耐荷重を越えて乗り続けていると、寿命が早まる一方ですね。自転車を構成する部品には寿命がありますので、下記記事で紹介します。
JIS規格による体重制限

日本工業規格(JIS)によると、自転車へ乗車する人間の体重は65kgと想定しています。
このことを知って「え!、たったの65kg!」と驚きませんか。私は初めて知った時は凄く驚きました。
現代において身長が170cm以上の人が多く、身長170cmの適正体重は63.56kgです。つまり、その差は僅か1.44kgしかない訳です。

適正体重とは、BMIの値が22になることが良いと言われているね。つまり「体重(kg)÷ 身長(m)÷ 身長(m)= BMI」の公式より、身長170cmの人の適正体重は63.56kgになるよ。
しかし、現実に体重が65kg以上の人は多く、そのせいで自転車が壊れた話なんて聞いたことがありません。
それは、先ほどもお話しましたが、自転車の耐荷重は「体重+荷物の重量」で考えられているからですね。
しかし、自転車の部品は、JIS規格に基づき作っているのだから、体重が著しくオーバーしていると、車体や各部品に与える負荷が大きくなり、消耗や劣化具合が早まる傾向にあります。

自転車の二人乗りは危ない行為なため、止めるべきですが、そのような乗り方をしていると、自転車の劣化は著しく進むよ。
自転車に重い荷物を載せ続けると消耗しやすい

ママチャリでは、通勤・通学、買い物など荷物を載せて走ることが多いです。
先ほども触れましたが、自転車の車種や種類により、荷物込みで95~120kgまで耐えられる物が多く、日常生活で使用するならば十分なスペックだろう。
しかし、常に重い荷物を積載している自転車ならば、部品の劣化は進むばかりですね。
特に電動アシスト付き自転車は、バッテリー能力やモーターへの負荷がかかり過ぎるため、故障の原因になりかねません。
荷物の重量が増えることは、自転車にとってともて過酷なため、消耗や劣化を防ぐためにもできるだけ軽くしましょう。
自転車の車種によっては、こちらの警告シールを貼られています。ママチャリでは良くみかけます。

その昔、自転車に取り付けたチャイルドシートの事故をきっかけに、メーカーが自転車に最大積載重量をはっきり明示しなければいけないルールができました。
ママチャリのこの辺りに貼られていますので、自分のママチャリを一度確認して下さいね。

【ママチャリの選び方】
新しくママチャリを購入する際、役立つ情報を下記記事で紹介します。
体重が120kgを越えても乗れる自転車は存在する
先ほど一般的な自転車の耐荷重は、95~120kgとお伝えしましたが、120kg越えても大丈夫な自転車は存在しないだろうか。
実はそんなことなく、世の中には体重が150kgある人にも乗れる自転車は存在します。例えば東京サイクルデザイン専門学校で作られた「YOKOZUNA」があるぞ。
この自転車は、体重150kgの力士が普段の町乗りに使えることを目的に製作されました。確かにそのような発想をする人が出てきてもおかしくはないかな。
このように120kgを越えても乗れる自転車は、決して種類が多くはないので、お探しの場合は、お近くの自転車ショップへ確認して下さいね。
体重が重い人はパンクに気を付けよう
パンクには、釘やガラス破片などタイヤに鋭い物が刺さってしまったため起きるケースと道路の段差などを上る際に起きるリム打ちパンクがあります。

リム打ちパンクは、ホイールのリムの間に挟まっているチューブに穴が開いてしまう現象だね。
体重が重い人は、このリム打ちパンクに合う確率が体重が軽い人に比べて高くなる。それは、タイヤにかかる負荷が大きいためです。

道路の段差などを乗り越えた時に、タイヤが深くへこみ押しつぶされてしまうため起こってしまいます。
そこで、以下に挙げることを注意して、自転車へ乗るように心掛けよう。
- タイヤの空気圧を適量にする
- 段差があるところはなるべく走らない
- 段差があるところを走る時は、優しく乗り越える
タイヤの空気圧をしっかり管理して空気圧不足がなくなれば、ほとんどリム打ちパンクは起きません。
尚、ママチャリの空位圧の目安は、「指でタイヤを押して少しへこむくらい」ですよ。たとえ体重が重くても上記のことを守っていれば、パンクに合う可能性は限りなく低くなります。
ロードバイクのカスタマイズは耐荷重に気を付ける

ロードバイクは、ママチャリと違って、ホイールなどを交換しながら乗り続けることが多いです。
すると、部品によっては、耐荷重について気を付けなければなりません。特に軽量に作られているホイールやサドル、シートポストは注意しよう。
それぞれについて、くわしく説明します。
ホイールの重量制限
完成車として売られているロードバイクのホイールは、自転車そのものの重量制限に従えば問題はありません。
基本的に完成車に装着されているホイールは、重たい物が多くその分頑丈に作られています。ホイールをアップグレードして、走りを軽くする場合は、ホイールの耐荷重に注意して下さいね。
軽量アルミホイールやカーボンホイールでは、耐荷重が80kg前後の物が多いです。
特に耐荷重が低いホイールは、耐久性に劣る可能性があるため、普段使いより、サイクルイベントなどの決戦用に使った方が長く使えます。
カーボンレールで作られたサドルは注意が必要

ロードバイクで使用しているサドルには、カーボンレールの物があります。軽量で柔軟性があるのですが、金属製と比べると体重制限が厳しい物も多いですね。
カーボンレールは、金属製のレールよりも傷や摩耗によって強度が落ちやすく、使い方に注意が必要ですよ。たとえ100kgの耐荷重があるサドルでも、ずっと100kgを保てる訳ではありません。
カーボンレールのサドルを使う場合は、体重制限はもとより、経年劣化も気にしましょう。
軽量シートポストの体重制限

ロードバイクでカーボンのシートポストを使っている人は、結構多い印象があります。そういう、私もカーボンのシートポストを愛用しているぞ。
特に軽量なシートポストは、シビアな体重制限がある物もある。たとえば、80kgの体重制限がある軽量アルミシートポストが存在しています。
落車などの事故により、シートポストに強い衝撃が加わった状態で乗り続けていると、たとえ体重制限内であったとしても破損に繋がったりしますので、特に軽量なシートポストは注意が必要です。
まとめ

自転車は乗り物なので、必ず耐荷重があります。そのため、重量の制限を受けるのは仕方がないことですね。
自転車の車種や種類にもよりますが、荷物込みで95~120kgまで耐えられる自転車が多いので、普段使いならば心配する必要はほとんどありません。
尚、ロードバイクは、後からカスタマイズしていくことが多いため、ホイールやサドル、シートポストなどの重量制限に気を付けるように。
自転車の耐荷重を意識して、大切な自転車に長く乗り続けていきましょう。
【サイクルイベントに関する話】
ロードバイクをカスタマイズして、レースなどのイベントへ参加してみませんか。下記記事では、サイクルイベントについてお話しています。