
「竹林」、それは竹で構成された林で「竹藪」とも呼ばれています。
日本の里山には、必ずあると言っていいほど竹は日本全国に分布しており、特別珍しい物ではありません。
しかし、竹がずらりと並ぶその光景を眺めながら散策していると、疲れた心を十分に癒してくれますね。
岡山県玉野市にある天王池の近くには、京都嵐山の「竹林の小径」を思わせる竹林があります。
その竹林の中には「どこでもドア」が設置されていて、とても不思議な雰囲気を味わうことができました。
本記事では、玉野市の天王池付近にある竹林についてお伝えします。
不思議な異空間、玉野市の竹林を散策しよう
竹林の入口へ
岡山県の県道62号線を進み天王池を目指します。
天王池へ近づくと道の沿岸には、「目池嵶」と書かれた標識が立っており、道が分岐していました。

「目池嵶」の方向へ進むと住宅地があり、その奥にはうっすらと竹林が見えます。

竹林がある方向へ進んでいると、小さな看板を見つけました。
その看板には、小さな文字で「竹林」と書かれていて進行方向を表す矢印が示されています。

小さな看板のため、遠くからは全くわかりません。
近づいてみて始めて認識できるので、初めて訪れる人にとっては見つけるのはとても苦労しますね。
看板に書かれた矢印の方向へ歩いて行くと、竹林への入口へ辿り着きました。
竹林の入口と出口
竹林の入口手前には木彫りのトトロがお出迎えしてくれています。

この竹林の散策コースは、入口から出口までUの字を描いており、入口の隣に出口があるため、出口から入って行くことができます。
本当に入口、出口が決められているのかは不明ですが、私が訪れて日には、他の観光客が数組訪れていて、皆さん入口から竹林へ入っていきました。(私もそれに倣いました)
竹林の中は一方通行であるため、入口から入るのが無難です。

入口前にあったトトロへ笑いかけて、少し薄暗くなっている奥の道へ歩いて行ったのです。
不思議な竹林を散策しよう
奥へ進むと周りには見事な竹林が広がっていました。
「へぇー、凄いなぁ」思わず感心の声を挙げます。

周りの竹林を見渡しながら前へ進んで行くと、どらえもんの秘密道具である「どこでもドア」が見えてきます。
なんとも不思議な光景で、まるで異世界へつながる扉を連想させますね。

その扉に駆け寄り、しばらくの間、扉の周りを確認していました。
また、ノブを握って扉を開けて見ると、観光客の人たちが竹林を散策しているのが見えたのです。(残念ながら普通のドアでした)

竹林の道の途中でどこでもドアを設置するアイデアは面白いですね。
ドアをくぐり抜けて先へ進みます。
道は狭いですが、一本道であるため迷うことはありません。


うれしいことに、道の途中にはベンチが置いてあり、歩くのに疲れた時は座って休めますね。

しばらく歩いていると、またしても、どこでもドアが現れたので、ドアを開けて中をくぐり抜けます。
やはり、普通のドアですね。(笑)

ドアの反対側には、何やら紙が貼られています。
その紙には「どらえもんのどこでもドア」と書かれていました。


「ふふ、やっぱり面白い」思わず軽く口元が笑ってしまったのです。
まるで京都嵐山の「竹林の小径」
どこでもドアをくぐり抜けて先へ進んでいると、京都嵐山の「竹林の小径」を思わせる場所が見えてきます。
それを見て素直に「お見事!」と感心して、ゆっくりと整備された垣根がある道を散策しました。

この竹林では、垣根の高さは約1mあり、約70mに渡って続いているそうです。


周りの竹林を眺めながら先へ進んでいる内に出口が見えてきます。
出口の近くには、竹人形が土の中からひょっこりと生えていて、少しほっこりとした気持ちになりました。

竹人形を少しの間見続けた後で、この竹林を後にしたのです。
【周辺の見所】
竹林があったスポットから少し離れたところには、絶景の瀬戸内海の眺望を楽しめる素晴らしい景勝地があります。竹林と合わせて立ち寄って欲しいスポットですね。
竹林でのお願い事項

この竹林は毎年綺麗に整備して維持されています。
以下のルールを良く守り、竹林散策を楽しみましょう。
- たばこ、蚊取り線香など火気厳禁です。
- ゴミは必ず持ち帰る。
- 竹の垣根部分に触らない。
- 通路以外、絶対に竹林へ入らない。
- 近所の方へ迷惑をかけない。
- 駐車で近所の方に配慮する。
【番外編】竹林探しに苦労する
玉野市の竹林については、事前に詳細な場所がわからず探し当てるのに苦労しました。
天王池の近くにあるという事はわかったのですが、それなりに広い池なので池のどの方角にあるのかも事前にわかっていないと探し当てるのは難しいですね。
私も今年になるまで、この竹林の話はぜんぜん知りませんでした。
調べたところによると、岡山県玉野市の竹林は、去年に垣根が整備されて観光ができるスポットになったようです。

詳細な竹林がある場所はわからないので、現地へ赴き直接調べることにしました。
少し不安を抱えながら進んでいると、いつの間にか沿岸には大きな池が見えてきます。(危うく池を見逃すところでした)

「これが天王池か。近くにある竹林を探そう」心の中でつぶやき、周辺を見渡します。
竹林らしいところが見当たらないため、天王池の周りを走行して探す範囲を広げて見ました。

先へ進みましたが、池の周りへ進む道が見つかりません。
道の上から眺めた池の奥には神社らしき建物が見えます。
その近くには奥へ進む道があるみたいなので、竹林はきっとその奥の道から入るのだろうと思い、来た道を引き返して神社のような建物へ向かいました。


先ほど見つけた神社のような建物へ到着した後で、自転車を止めて徒歩で奥の道を進みます。
しかし、残念ながら道の途中で金網によるバリケードがされており、通り抜けることができません。
バリケートを見て「そうすると、この道ではないな。」思わずつぶやきを漏らし、自転車を止めたところへ戻ります。
その後、天王池で釣りをしていた人に竹林のことについて尋ねて見たのですが、「知らない」と言うことで途方にくれました。
仕方がないので諦めて、渋川海岸へ目指す事にしたのです。

渋川海岸の方向へ進んでいる途中では、竹林のことを考えていました。
すると、なぜかバスケットボール漫画の金字塔「スラムダンク」に登場する安西先生の言葉が思い浮かびます。
「諦めたら試合終了ですよ。」この言葉を思い出し、私は「はっと!」としました。
諦めるわけにはいきません、まだ探していないところがあるはずです。
そこで、天王池を危うく通り過ぎようとしていた道より手前側にあるのではないのかと思い至り、急いで来た道を引き返しました

しばらく進むと道の沿岸には、「目池嵶」と書かれた標識が立っていました。

「この路地を進んでみるか。」そのように思い、「目池嵶」と書かれた方向へ進んで行くと、遠くの方ではうっすらと竹林が見えます。
こうして無事探し求めていた竹林を見つける事ができました。
それにしても竹林の発見までは苦労させられましたが、その苦労に見合う素晴らしい竹林を散策出来て十分満足できたため、結果良ければ全て良しです。(笑)
【サイクリストの管理人からの一言】
竹林探しのように自転車は小回りが効くので、決まったポイントの周辺を探すのは非常に便利です。しかしモチベーションが高くなければ、そもそも「探す」という行為は行わないでしょう。下記記事でモチベーションに関することについてお伝えします。
竹林の基本情報とアクセス

住所 | 岡山県玉野市長尾 |
【アクセス】
- JR常山駅からタクシーで約10分

竹林の駐車場
竹林の周辺には、駐車場がありません。
周辺へ車を駐車する場合は、周りの住民にご迷惑にならないところへ駐車しましょう。
まとめ
玉野市の竹林を散策していると、不思議な気持ちにさせられました。
特に「どこでもドア」の演出が秀逸です。
竹林自体は日本全国どこにでもありますが、今回訪れた玉野市の竹林は良く整備されていて、見応えも十分。
まさに隠れた名所ですね。
時間を忘れゆっくりと散策をして、自然に触れあっていると心が癒されます。
【知る人ぞ知る名所】
日本全国には隠れた名所がたくさんあります。たとえ全国区な有名スポットでなくても訪れると何度も行きたくなるようなスポットを見つけるのは楽しいですね。私が旅で訪れたそんな名所を下記記事で紹介します。