
福岡県横断の自転車旅の2日目は、福岡市から北九州市を目指して北上します。
1日目は、久留米市から福岡市博多区まで旅をして、かえる寺(如意輪寺)や太宰府天満宮などへ訪れました。(1日目の旅の様子は、こちらの記事で紹介)
本日は、中央区の大濠公園から旅立ち、博多港のシンボルとして親しまれている博多ポートタワーへ立ち寄ったり、光の道で有名な宮地嶽(みやじだけ)神社へ足を運ぶ予定ですね。
また、サイクリングロード(遠賀宗像自転車道)を駆け抜けて北九州市へ入りたいと思います。さて、どのような旅路になるのか楽しみ。
本記事では、福岡市から北九州市八幡西区までの自転車旅の様子をお届けします。
目次
大濠公園から旅立つ

福岡市の中心部ともなると、辺り一面に高層ビルが立ち並び、通勤の時間帯では人通りが絶えません。
そのような光景を横目で眺めながら、自転車を徐行させてやってきたのが「大濠公園(おおほりこうえん)」です。
大濠公園は、福岡市のほぼ中央に位置する福岡県営の都市公園であり、全国有数の水景公園として知られています。都会でありながら、自然豊かな風景を楽しめるということで、訪れるのを楽しみにしていました。

水景公園ということで、まず最初に目を引いのたは案の定、大きな大濠池でした。
総面積が約39万8千平方メートルの内、池の大きさは、約22万6千平方メートルというのだから、その広さはとてつもないですね。数字だけではピンとこない人もいると思うので、東京ドームの約4.8個分の大きさをイメージしてもらうと分かりやすいかも。
時刻を確認するとまだ9時前でしたが、園内にはすでに多くの人たちが思い思いの時間を過ごしていました。たとえば、ベンチに座って風景を眺めたり、園内をジョギングをしていたり、カフェを楽しんでいる人もいるぞ。
先ほどまで朝の通勤ラッシュを目の当たりにしていたので、この園内だけはまるで結界に守られた別世界のようなに感じたかな。




大濠池の中央には、北から柳島・松島・菖蒲島の3つの島が並んでいて、「中の島」の総称で呼ばれています。また、それぞれの島は橋でつながっていて、池の麓から島へ渡れるので、散策しないのはもったいない。ということで、レッツゴー♪
松並木の中を歩くのは気持ちがいい。胸いっぱいに空気を吸い込みながら自然を満喫していると、池の中で佇む中華風の建物を発見。

この建物は「浮見堂」といって、大濠公園のシンボルなんだそうな。青空の下、朱塗りの欄干と相まって良く映えます。
それに、遠くには高層ビル群が並んで見えるのもいい感じ。これぞ都会のオアシスの風景といえるでしょう。実に写真の撮りがいがあるというものですね。
また、大濠公園には、福岡県内最大級の日本庭園や2019年3月にリニューアルオープンした福岡市美術館など見どころが多いです。
園内を散策しながら都会のアオシスを十分に堪能すると、大濠公園を後にして、博多港へ向けて自転車を走らせました。
大濠公園については、下記関連記事でくわしく紹介します。
博多ポートタワーへ登るぞ

大濠公園から少し北上すると、那の津通り(県道602号)へ合流したので、右折してそのまま道なりに進みます。
4車線の道路ですが、交通量が多いですね。他の道路と交わることが多く、その分信号も多め。そのため、自転車では信号待ちの機会が多く、遅々として前へ進みません。
都市を走る時には良くあることなので、気にしてもしょうがない。機械的に黙々とべダルを回して先へ進みます。


しばらくして、那珂川に架かる橋を渡っていると左手側にタワーが見えるではないですか。一目見て、あれが「博多ポートタワー」に間違いないと思いましたね。
博多ポートタワーは、博多港のシンボルとして親しまれているそうです。地上70mの展望室から360度の大パノラマ絶景を眺められるということで興味津々。さらに無料だというのも素晴らしい。

せっかく博多へ来たのだから、これはもう足を運ぶしかないでしょ。そう考える旅人は、結構多いのではないでしょうかね。
ベイサイド通りへ合流すると、そのまま北上して、ついに博多ポートタワーへ到着。はやる気持ちを落ち着けて中へ入ります。

1階はミュージアムになっていて、博多港の歴史を学べたり、海に関する道具が展示さているぞ。
天井には色々な国の国旗が並んで吊るされており、国際色豊かな雰囲気がします。さすがは、物流・人流の両面でアジアと世界をつなぐ博多港のお膝元ですね。

展示品で個人的に気になったのは、こちらのタイヤかな。パネル資料によると、どうやらストラルドキャリアという、コンテナを運ぶ機械についているタイヤのようです。
「中に入らないでください」の注意書きがあるので気を付けよう。このような注意書きが無くても、中へ入る気はありませんが、やっぱりこういうのを見ると、旅の記念に入りたくなる人もいるのだろうな。
展示品の見学を終えると、エレベーターに乗って展望室へ移動。よいよお待ちかねの景色を楽しむぞ。

地上70mから見下ろすダイナミックな風景に拍手喝采を贈りたい。活気あふれる福岡の町並みに、思わず「うぉ!!!」と声を上げました。


自然豊かな景観も素晴らしいですが、現代的な都市の風景もいいものですね。想像以上の景色にニンマリです。
この博多ポートタワーは、建築家・内藤多仲(ないとう たちゅう)氏が建築したそうで、内藤氏はその他にも東京タワーや大阪の通天閣なども手がけています。
博多ポートタワーは、彼が戦後に手掛けた6つのタワーの内、一番最後の作なんだそうな。そのため、「タワー6兄弟の末っ子」と呼ばれているそうですよ。
しばらくの間、景色を眺めたり、博多ポートタワーや博多港のパネル資料を読んだりしながら展望室で過ごしました。
福津市へ向かう道中にて

さて、タワーからの風景を満喫したことですし、次の向かうのは宮地嶽神社です。宮地嶽神社といえば、2016年に日本航空(JAL)のCMで放映された「光の道」が有名なので、知っている人も多いでしょう。
参道から一直線に延びた道路の先に夕日が沈む光景は、当時かなり話題となりました。あのCMからもう9年も経ってはいるのですが、個人的によく覚えており、機会があれば見てみたいと思ったものです。
光の道が見られるのは、2月と10月の年に2回だけですが、夕日が見れなくても、どのような風景が見られるのか、一度自分の目で確かめたいと思う人も多いのではないでしょうかね。(私がそうでした。)
ということで、宮地嶽神社が鎮座する福津市へ向けてレッツゴー。

博多ポートタワーから約8kmほど北上すると、香椎海岸にて海と都会的な風景を楽しめる遊歩道を発見。
後から知ったのですが、「御島グリーンベイウォーク」の愛称で呼ばれているそうです。

その景観の良さにのんびりと進みます。時にはアイランドシティーをバックにして、愛車と記念撮影。そんな調子で進むのだから、中々このエリアを脱出できませんでした。(笑)

後日、写真整理をしていた時に、沿岸に橋がかかっていることに気が付き、調べてみるとアイランドシテイと香椎海岸を結ぶ歩道橋なんだとか。
この歩道橋は全長430mもある「あいたか橋」といって、海に架かる歩道橋として日本最長ですよ。それに、福岡市景観賞市民賞を授与された実績があります。
地図で確認しても、位置関係から絶対に景観が良くて開放感抜群というのは分かりますね。次回この辺りに訪れる機会があれば、絶対に立ち寄りたいと心に誓いました。


その後、国道495号線へ合流すると、道なりに進み古賀市を通過して福津市へ入ります。
そして、西郷川に架かる橋を渡り、県道97号線を道なりに進むと、太郎丸交差点を左折して、玄海田島福間線(県道502号)を北上。しばらくして、右手側に宮地嶽神社の駐車場が見えてきました。
すぐには右折ができないので、そのまま北上を続けると、宮地嶽神社前の交差点に到着。横断歩道を渡り右折すると、来た道を引き返して駐車場へ向かった次第です。

ちなみに、宮地嶽神社前の交差点から宮地嶽神社の二の鳥居が見えますね。
その奥が参道であり、参道の両脇には観光案内所や土産屋などがあります。
宮地嶽神社へ参拝

駐車場はとても広く、普通車が700台駐車できます。来た道を歩いて行けば、先ほどの二の鳥居へ行けますが、ショートカットがあるみたい。
次々とそちらへ歩いて行く人が見えたので、その流れにのりましょう。


駐車場の奥から道路へ出ると、特に何も案内板がないので、知らない人は絶対に焦るだろうな。先ほどニの鳥居の奥に続く参道を見かけたばかりなので、方角的には何となく分かる。
そんなことを考えていると、私を追い越して左折して脇道に入る人がいます。それを見て、方角的にもそちらが正しいと思っていたので後をついて行くと、参道へ合流しました。
う~む、これは分岐点に案内板が欲しいですね。知らないと道に迷うかも。心配な人は、駐車場の出入り口から玄海田島福間線(県道502号)へ出て、歩道を歩いた方が分かりやすいと思います。


鳥居をくぐり抜けて、石段を上りきると、振り返ってみました。うん、これですよ。夕暮れ時ではありませんが、CMで見たことのある風景。
約800mに渡る一直線の道路と周辺の織りなす風景は壮観の一言。一番奥には、沖合に浮かぶ相島が望めます。夕景がベストだとは思いますが、昼間でもいい感じ。これは来たかいがありました。

その後、境内を歩いて拝殿前へ。周囲を見渡すと、何やら準備で忙しそう。そういえば、宮地嶽神社では、菖蒲まつりが開催されるので、どうやらその準備みたい。
聞くところによると、約100種類10万株の江戸菖蒲が、紫色や白色の優美な花を咲かせるといいます。少し時期が早かったみたいですが、今度来るときは、光の道が見られる時期か菖蒲まつりの開催時期に訪れたいですね。

拝殿へお詣りを済ますと奥の宮へ。実は宮地嶽神社では8つの奥の宮があり、それらを全て巡ると大願が叶うという。
「奥の宮八社巡り」として、光の道で有名になる前から知る人ぞ知るパワースポットとして知られています。事前にその話は知っていたので、当然8社全てをお詣りしました。
宮地嶽神社について、くわしくは下記関連記事で紹介します。
遠賀宗像自転車道を駆け抜け北九州市へ

宮地嶽神社を参拝していると、空には薄い雲がかかってきましたね。雨が降る心配はありませんが、出来れば青空のままでいて欲しい。
というのは、これから向かう所が風光明媚なサイクリングロードで知られる「遠賀宗像自転車道(おんがむなかたじてんしゃどう)」だからです。
この遠賀宗像自転車道は、「釣川コース」「玄界灘・響灘コース」「遠賀川コース」の3つに分かれていて、その中でも「玄界灘・響灘コース」は機会があれば走りたいと思っていました。
昔、YouTube動画でこのコースをサイクリングしている風景をみて、感動したのを覚えています。


宮地嶽神社を後にすると、再び玄海田島福間線(県道502号)へ合流して、道なりに北上。
その後、勝浦宗像線(県道528号)から再度国道495号線へ合流を果たすと、東へ向けて自転車を走らせ、玄界灘・響灘コースの起点となる「道の駅むなかた」へ急ぎます。


釣川に架かる橋を渡ると、左手側に「道の駅むなかた」が見えてきました。道の駅むなかたで少し休憩を取ると、裏手にある自転車道の入口からスタート。
片道で約20kmほどのコースで、ほとんど平坦路のため初心者でも走りやすいですよ。主に海岸線を走るので、海風をさえぎるものがほとんど何もない。つまり、向かい風になると全然スピードが出なくなるということ。
本日はそれほど風が強くなかったので、海風の影響は、それほど感じなかったのは、ありがたいですね。



のどかな風景から松林の風景へ切り替わり、住宅街を通過して、いつしか大海原が広がってゆく。
大海原を横目で眺めながら、軽やかに自転車のペダルを回します。道中では何度も立ち止まり、響灘の風景を楽しんでいました。海岸沿いのサイクリングロードでは、こういう時間を作るのも大事ですね。
海の広がりは、解放感をもたらしてくれるので、心にゆとりとポジティブな感情が生まれるかな。それに加え、感動を引き起こします。
そして、終点の芦屋海浜公園へ到着するとガッツポーズ。お疲れ様でした。園内で少し休憩を入れると、本日のお宿へ向かいます。

芦屋海浜公園から東へ進み、遠賀川に架かるなみかけ大橋を渡った後、しばらく南下すると北九州市へ入りました。こうして、本日の旅は、終わりを告げたのです。
遠賀宗像自転車道については、下記関連記事でくわしく紹介します。
まとめ

本日は、朝は快晴で午後から少し雲がかかってきましたが、それでも雨が降る心配もなく、旅日和の1日でした。
旅の起点となった大濠公園は、福岡市のほぼ中央に位置する全国有数の水景公園ですね。都会の喧騒を忘れさせてくれる公園なので、都会のオアシスと呼ぶに相応しいです。
また、宮地嶽神社では、CMで有名になった光の道の風景を眺めたり、パワースポット・奥の宮八社巡りを堪能しました。
そして、風光明媚な玄界灘・響灘に面する絶景ロード(遠賀宗像自転車道)を駆け抜けたのは、楽しかったですね。
さて、最終日となる3日目は、私たちが普段からお世話になっている衛生陶器メーカーのTOTO株式会社の施設「TOTOミュージアム」へお邪魔します。その他にも小倉城や門司港周辺を見学する予定ですよ。
最終日も張り切って楽しむぞ!!


