
岐阜県加茂郡川辺町にそびえ立つ標高272mの「遠見山(とおみやま)」。この山は「岐阜のグランドキャニオン」と呼ばれ、近年話題になりました。
その名が示す通り、アメリカにあるグランドキャニオンのホースシューベンドに似ている雄大な風景が魅力的ですね。
当初は、登山家の間で口コミが広がる知る人ぞ知る山でしたが、今では町が公式に配信しており、観光客が増加したという。山道は整備されているので、日中であれば比較的登りやすいです。
本記事では、遠見山の行き方や登山道の様子を交えながら「岐阜のグランドキャニオン」と呼ばれる遠見山を紹介します。
目次
遠見山のマップと所要時間

遠見山は、辺り一面山に囲まれた自然豊かな川辺町にあり、登山口入口近くにある平和錦酒造前町営駐車場から山頂まで、15~20分ほどで登れる低山として人気が高いです。
こちらのマップに記された「秋葉神社」がある辺りは山頂になっていて、その道中にある「見晴らし岩」からの眺望が素晴らしい。岐阜のグランドキャニオンと呼ばれるのも納得できる雄大な景色が広がっています。
帰路は来た道を引き返すのが早いですが、時間に余裕がある方は「南天の滝」を経由して下山する方がより楽しめますね。状況に応じて選択しましょう。

ちなみに、私は登山した時期が晩秋で、また時間帯も夕方前だったということもあり、山頂へ登った後は来た道を急いで引き返しました。そのため、日暮れ前に下山できましたね。(予定通りですよ。)
暗くなってから山道を歩くのはかなり怖いので、日が沈む前までには絶対に下山できるように時間には気を付けて下さいね。また、暗くなり出すと、足元が見えづらくなり危険が増しますので、明るい内に登山することをおすすめします。
【周辺の見どころ】
遠見山周辺の見どころを、下記記事で紹介します。
遠見山へ登山する際の注意点

遠見山の山頂までは、比較的道が整備されているので、初心者でも登りやすいです。ただし、急勾配があったり、ロープ場があったり、獣道のようなワイルドな道があったりするので、初心者ではさすがに鼻歌交じりに気軽には登れないかも。
また、いくら整備されているといっても未舗装(土や砂利)なので、動きやすい服装と滑りにくい靴は必要です。標高は272mしかないため、ハイキング感覚で登れるのが良いですね。
山中では水分補給する所がないので、あらかじめ飲料を持参しておきましょう。
遠見山の登山口へ

平和錦酒造前町営駐車場のある北側の路地には、平和錦酒造や古民家カフェ「九兵衛」、うなぎ専門店「うな勝」があり、うな勝の駐車場へ目指して東側へ歩いて行くと、遠見山の登山口が見つかります。
町営駐車場から登山口までは約120mほどですね。ちなみに、町営駐車場の南側の路地を東へ進むと県道41号線へ合流して、目の前には下麻生交差点が見えてきます。

うな勝の専用駐車場の脇道を通り抜けると、登山口の案内板が立っているので、指し示す方法へ歩きましょう。


民家の裏手側をしばらく歩いていると、目の前にトンネルが現れました。このトンネルが登山口です。このトンネルをくぐり抜けて少し歩くと、よいよ本格的な山登りとなります。
トンネル前には、YAMAPの案内があり、YAMAPのアプリをスマホにダウンロード(無料)すれば、地図上に現在地を表示して登山者の安全をサポートしてくれるみたい。

ダウンロード用の二次元バーコードが看板に表示されているので、必要に応じてアプリを入れよう。
また、私が訪れた時には、熊らしきものの目撃情報があったようです。登山するのであれば、熊鈴があると安心感が増すので、あらかじめ持ち歩いておきたいですね。
登山道には急勾配な丸太階段が多い

登山道の所々には、登山者へ向けた手作りの応援メッセージが書かれた看板が立っています。最初に見つかる看板には「気を付けてのぼってね」と書かれていました。このようなメッセージは嬉しいですね。
登山道には、たくさんの丸太階段があるので上るのが少し大変。けれど、この丸太階段があるおかげで、道が分かりやすいです。
また、道中にはベンチが設置されている場所もあるので、疲れたら一息入れましょう。


道自体は比較的整備されているのでサクサク歩けるのですが、もし道を踏み外すと、下まで転げ落ちると思います。
そう考えると、ゾッとするので、足元をしっかりと確認しながら歩いて下さいね。

急斜面にはロープ場が数ヶ所あります。設置されたロープが劣化している可能性があるので、ロープに全体重を預けて登るのは危ないかも。なので、あくまで補助として使った方が安全です。
このような場面では、今まで以上に重心を安定して歩くのが大事。具体的には、両手と両足の4点の内、3点を岩や地面に固定して、残り1点だけをバランスよく移動するのがコツとなります。
ロープ場は登るのが大変そうに思えますが、実際ロープを使うと簡単に上れました。どちらかというと、上るより下る方が大変ですよ。
登山道には手作り看板多し、ユニークな「笑い」の看板に注目

応援メッセージの中には、ユニークな「笑い」の看板が3箇所あります。まず最初に見つかるのが「壱の笑」と書かれた小さな看板です。事前に知っていなければ「笑いて何?」と思うだろう。
私もそうでしたので後日調べてみると、どうやら登山中に疲れて膝が笑い始めるだろうと思われる地点に立てられた、励ましのメッセージなんだとか。
なので、もし登山中に疲れたならば、無理せず休んで笑って下さいね。ちなみに「壱の笑」の看板横には、休憩用のベンチが設置されています。

こちらは「弐の笑」看板です。周囲には休めそうな場所はありません。なので、登山に自信がないのであれば、「壱の笑」横にあるベンチであらかじめ休んでおくのが無難ですよ。
このような看板のおかげで、初心者はオーバーペースにならずに登れる効果があるのではないでしょうか。


半分ほど登ると、「がんばれ!」と書かれた応援メッセージを発見。そのフレンドリーさに思わずほっこりしました。
こういうのを見かけると、地元の人たちの温かさを感じます。この看板の前で「まだ半分も登らなければならないのか」と思う人もいるでしょう。
そのようなネガティブな気持ちを振り払い、「あと半分しか楽しめないのか」とポジティブに考えた方が足取りが軽く感じます。


「参の笑」がある場所を越えると終わりが近づいてきます。そして、「がんばったね、もうすぐだよ」の応援メッセージが見えてくると、見晴らし岩まであと少し。
ついに「岐阜のグランドキャニオン」と呼ばれる光景に出会えると思うと、ドキドキしてきました。

そして、見晴らし岩と山頂への分岐点へ到着。まずは、左手側へ進み見晴らし岩へ行こう。その後来た道を引き戻し山頂へ行くのが効率的です。
少しだけなだらかな登り坂を約100mほど歩くと、開けた場所へ辿り着き、「岐阜のグランドキャニオン」と呼ばれる眺望が広がっています。
岐阜のグランドキャニオンの眺望

見晴らし岩からの景色に言葉はいらないでしょう。低山とは思えない雄大な景色は見事なり。島のような形をした大地の周りを飛騨川が取り囲み、奥には山脈が連なります。
この感動的な景観に拍手喝采を贈りたい。県道41号線を通過している最中に、このような景観になっているとは、全く気が付きませんでした。
長い年月をかけて飛騨川が真っ平な大地の柔らかい部分を削り取って、この形を造り上げたかと思うと、あらためて大自然の力に敬意を表したいですね。



確かにグランドキャニオンのホースシューベンドに似ています。口コミで広がったのも頷けるぞ。
実際のグランドキャニオンはもっとスケールが大きいと思いますが、これはこれで良し。麓から15~20分ほど登山して、これほどの景色が見られるのはありがたいですね。

こちらが見晴らし岩。岩の上に登れそうですが、危ないので止めた方がよいかな。それに、眼下は断崖絶壁なので、あまり端の方へは近づかないように。
この岩の周囲にはベンチが設置されているので、ベンチに座りながら「岐阜のグランドキャニオン」の景観を楽しみましょう。
遠見山山頂の景色とため池、秋葉神社

岐阜のグランドキャニオンの景観に、興奮やまないまま山頂へ向かっていると、ため池を見かけます。
山頂に池があるのも珍しいですが、実は枯れないと言われているそうな。そのようないわれがあると思うと、神秘性を感じますね。また、モリアオガエルの産卵地にもなっているそうですよ。
福島県の川内村や岩手県八幡平市など、モリアオガエルを天然記念物に指定している地域はたくさんあります。

ため池の直ぐ近くには、東屋がありますが、現在は使用できません。入口前には縞模様のロープが張られていて、立入禁止になっています。なので、スルーしてそのまま山頂へ向かいましょう。
かつて遠見山には、戦国時代に築城された下麻生城(しもあそうじょう)という山城がありました。城主は、稲葉一族の彦六(良通一鉄)と言われており、飛騨街道の要衝を占めていたそうです。
ということは、本丸や二の丸などもあったのだろう。今ではその面影が全く見当たらないですね。


そして遠見山山頂へ到着。山頂からは、見晴らし岩から眺めた景観が見渡せます。
山頂の方が少し標高が高いのですが、個人的には見渡せる景観に、それほど違いを感じませんでした。下麻生城の城主も同じような景色を眺めていたかと思うと感慨深いです。

山頂には、小さな社の秋葉神社が鎮座しています。火の神様・鎮火の神様をお祀りし、近隣の信仰を集めてきました。秋葉神社といえば、山頂に多いイメージがありますね。
実際、全国に約400社ある秋葉神社の総本宮は、静岡県浜松市天竜区にある標高約866mの秋葉山山頂にあります。機会があれば訪れたいです。
遠見山の基本情報とアクセス
| 住所 | 岐阜県川辺町下麻生2072(登山道口) |
| 電話番号 | 0574-53-7213(川辺町企画課) |
【アクセス】
- JR下麻生駅から遠見山登山口まで徒歩約10分
- 東海環状自動車道「美濃加茂IC」から川辺町まで車で約20分
- 名神高速道路「小牧IC」から川辺町まで車で約60分
遠見山の駐車場
遠見山を登山する際には、無料の平和錦酒造前町営駐車場(普通車 約20台)を利用すると、登山口に近いので便利です。
まとめ

遠見山は、今では登山家だけでなく、多くの観光客が訪れるようになりました。「岐阜のグランドキャニオン」と呼ばれる雄大な景色は一見の価値があります。
山道は急勾配であったり、ロープ場があったりするので、鼻歌交じりに気軽に登れるものではありません。しかし、よく整備されているので、初心者でも比較的登りやすいですね。
また、遠見山の周辺には土産屋や食事処が充実。登山前後に訪れてみよう。岐阜県加茂郡川辺町やその周辺へ訪れる機会があれば、遠見山の登山を楽しんでみてはいかがですか。

