※本サイトはアフィリエイト広告を利用しPRしています。
旅の体験談

不動院岩屋堂は日本三大投入堂の一つ、岩にスッポリはまる驚きの景観

不動院岩屋堂

崖に掘られた大きな穴に、お堂がスッポリ入った奇妙な景色を見たことがありますか。

インパクト抜群なその景色は、鳥取県三朝町にある三徳山三佛寺の奥院を思い浮かべる人が多いでしょう。同じ鳥取県内の若桜町には、三徳山三佛寺とともに日本三大投入堂に数えられている「不動院岩屋堂(ふどういんいわやどう)」があります。

三徳山三佛寺は、参拝するのに日本一危険なところといわれていますが、不動院岩屋堂は全く危険性を感じられず、お手軽に参拝できますね。

本記事では、穴場なパワースポットといえる不動院岩屋堂の見どころを紹介します。

本記事は、以下に該当する人向けです。

  • 不動院岩屋堂の見どころを知りたい
  • 投入堂の景観を見てみたい

不動院岩屋堂とは

不動院岩屋堂

不動院岩屋堂は、鳥取県八頭郡若桜町にある修験道のお寺です。天然の岩洞に造られたこのお堂は「窟堂」ともいわれている。

創建は大同年間(806~810年)と伝えられており、かつては本寺があったそうな。本寺は、百五十石の寺領を有する大伽藍の妙見山神光寺の一部でしたが、1581年(天正9年)に羽柴秀吉(のちの豊臣秀吉)の鳥取攻めにより兵火で消失してしまい、残ったのがこのお堂だけだと伝わっています。

現存する建物は、室町時代初期のものと推定されており、詳細は資料が少なく分かっていません。当時は修験道が盛んだったこともあり、密教系の一院として建立されたという説が有力ですね。

本尊は不動明王で、日本三大不動明王の1つですよ。年に2回のみ本尊を公開しています。

1953年(昭和28年)には、国の重要文化財に指定され今に至ります。

ちなみに、日本三大投入堂は、鳥取県の「三徳山三佛寺」と「不動院岩屋堂」、大分県の「龍岩寺奥院礼堂」ですね。

【見所①】インパクト抜群の「岩屋堂」

岩屋堂
岩屋堂

岩屋堂を見上げると、天然の岩窟内に納まっている厳かで堂々としたお堂の迫力に驚かされます。

まさに「投入堂」の名前の通り、岩の中にお堂を投げ入れたようだ。よくぞこのような建築物を造ったものだと感心しますね。

岩窟内の大きさは、間口7m、高さ13m、奥行10mもあるという。岩屋堂の歴史や建築物の知識について全く知らない方であれば、何かしら畏怖を感じるかも知れません。

周囲には樹齢を感じさせる木々がそびえ立ち、勇ましい岩肌に雄大な大自然を感じられる。また、人通りも少なく辺りは静寂に包まれています。

下から見上げた岩屋堂

そのような環境の中で、頭上に岩窟内に納まる岩屋堂の神秘的なことよ。見上げるだけでも、底知れぬ静かなパワーが漂っているように感じます。

岩屋堂の大きさは、高さ約10m、桁行は約5m、梁間は約5mの一重の寺院建築。前面側は入母屋造(いりもやづくり)で背面側は切妻造ですよ。

崖の斜面にへばりつくように建てる懸造(かけづくり)ですね。懸造といえば有名な建築物に京都の清水寺があります。

花燈窓をもち、正面と東側には擬宝珠高欄(欄干)を備えている。このような建物をみると、近づいてもっとよく観察したいという衝動に駆られるでしょう。

柵

けれど、残念ながら岩屋堂へ登る階段は、閉ざされており上ることはできません。柵の上をのりこえて、勝手に入るのは絶対にダメですよ。そんなことしたら仏罰が下るかも。

下から見上げた岩屋堂

なので、柵のぎりぎりのところまで近づき、下から見上げてみよう。すると、見事な床下の舞台造りを楽しめます。

カメラの望遠機能を使えば、より細かな造りが見て取れますね。

【見所②】岩屋堂神社橋と参道が一直線の配置

岩屋堂神社橋
岩屋堂神社橋

不動院岩屋堂の前を流れる吉川川には、朱塗りの岩屋堂神社橋が架けられています。

この橋の先に続く参道は、真っ直ぐ岩屋堂につながっている。その景観が実に素晴らしいので、ぜひ真正面から眺めて下さい。より岩屋堂の神秘性が感じられます。

こちらは吉川川です。穏やかな田舎の風景とマッチしている。

吉川川
吉川川

川の水は澄んでおり、そこそこ水量もある。渓流釣りが楽しめそうだ。

田舎のどこにでも見られるありふれた景色ですが、川の音に耳を傾けていると、何だかホッとします。時間があるようでしたら、川沿いをのんびり散策するのも心地よいですね。

【見所③】岩窟内に納まる珍しい「岩屋神社」

岩屋神社
岩屋神社

岩屋堂の隣りに鎮座しているのは、岩屋神社です。

こちらは柵などがないため、直ぐ近くまで立ち寄れる。この神社も岩屋堂と同じように岩窟内に建てられており、迫りくる迫力を感じました。

このような神社は珍しいですね。「自然の巌窟を利用したのか」「神社を建てるために岩を掘ったのか」については分かりませんが、どちらにせよ何故このような場所に建てたのか興味深々です。

岩屋神社の賽銭箱

拝殿は、入母屋造平入で正面に大千鳥破風を置き、手前の両サイドに年代ものの狛犬がしっかり護りについている。

狛犬

尾を真上にピンと立てており、見るからに「出雲尾立」の獅子狛犬ですね。拝殿から少し離れたところには、石製の明神鳥居がありました。

鳥居

そして、奥行きの浅い岩窟の内側には、本殿が見て取れます。辺りを見渡せば、岩との距離がともて近いことが実感できる。

本殿
本殿

実は、この岩屋神社は由緒や誰が祀られているのか分からないとか。う~む、山の神様が祀られていても不思議に思えない雰囲気ですよ。

立地や岩屋堂との位置関係から考えると、何かしら岩屋堂と関係がありそう。ひっとすると、羽柴秀吉による因幡攻めで焼失した大寺院「妙見山神光寺」の鎮守社なのかも知れません。

年に2回のみ本尊の不動明王を公開

崖にはまるお堂

不動院岩屋堂の本尊は、先ほども触れましたが不動明王です。

弘法大師が33才の時に彫刻された黒皮不動明王座像で、東京の目黒不動と目赤不動とともに日本三大不動明王に数えられています。

不動明王は厄難除災の仏様。慈悲深く、魔を取り除き、あらゆる災難から身を守ってくれる。また、迷いを断ち切る勇気を与えてくれますね。

なので、ご利益には立身出世・勝負必勝・厄払い・商売繁盛・学業成就などがあります。

毎年、3月28日、7月28日には、五穀豊穣・交通安全などを祈念して護摩法要が行われており、この時だけ普段閉じられている本堂が開かれるので、不動明王像が公開される。

ぜひ機会があれば、この時期に訪れてみて、不動明王のご利益にあやかってみてはいかがですか。

不動院岩屋堂の基本情報とアクセス

住所鳥取県八頭郡若桜町岩屋堂214-1
電話番号0858-82-2237(若桜町観光協会)

【アクセス】

  • 若桜鉄道の若桜駅からタクシーで約10分
  • 若桜駅から町営バス落折行き(落折・吉川)で約15分、バス停「岩屋堂」で下車し徒歩約3分
  • 中国道「山崎IC」から国道29号経由で約80分

不動院岩屋堂の駐車場

不動院岩屋堂には、無料駐車場があります。(普通車 10台)

駐車場から岩屋堂までの距離は、約50mほどですね。

まとめ

岩屋堂神社橋

不動院岩屋堂は、日本三大投入堂の1つに数えられています。約1,200年以上の歴史を持つ注目すべきスポットですね。

本格的な投入堂にも関わらず、観光客は少なく穴場なパワースポットですよ。三徳山三佛寺のように険しい登山をすることなく、お手軽に参拝できます。

若桜駅から車で約10分ていどの距離なので、サイクリングしながら立ち寄ってみてはいかがですか。若桜町周辺の観光の際には、ぜひ足を運ぶことをおすすめします。

タイトルとURLをコピーしました