
石川・富山を巡る自転車旅の2日目は、UFOの町として知られる羽咋市(はくいし)から始まります。
1日目は、石川県金沢市から旅立ち、日本で唯一波打ち際を車や自転車などで走れる千里浜なぎさドライブウェイを満喫しました。初めての体験でとても面白かったですね。(こちらの記事で紹介)
ということで、当初の計画を変更し、本日も朝から再び波打ち際を走ることに決定。その後、峠を越えて富山県へ入り、海越しに標高3,000m級の立山連峰を望む景勝地・雨晴海岸(あまはらしかいがん)へ向かいます。
さて、実際に立山連峰が見られるかは運次第なので、一体どうなることやら。
その他にもコスモアイル羽咋で本物の宇宙船を見学したり、イタリアのベニスを彷彿させる新湊内川地区の景観を見て回ったり、越中国一宮・射水神社へお詣りする予定です。
本記事では、石川県羽咋市から富山県高岡市へ向かう自転車旅の様子をお届けします。
目次
再び千里浜なぎさドライブウェイへ

昨日はホテルでぐっすりと疲れを取り、朝早くから千里浜なぎさドライブウェイへやってきました。サイコンで時刻を確認すると8時です。
朝早いということもあり、車は少なめ。青空の下、波打ち際をロードバイクで駆け抜けます。走行感覚はまるでママチャリですが、もしママチャリで走るとどうなるのかはあまり考えたくないかな。
たまたまだと思いますが、昨日も本日も自転車は私以外誰もいませんでした。それなりに交通量は多いし、必要に応じて走行後に自転車をしっかりと水洗いする手間がいるので、敬遠する人が多いのかも。
しかし、開放感抜群なので自転車乗りであれば一度は体験しておきたいですね。



のんびりと砂浜を走っていると、地元の子供たちが元気よく、ダッシュしているのを発見。タイムを計測している大人たちもいたので、何かのトレーニングかしら。
また、ライダーの皆さんもたくさん集まり、時間が経つに従い賑やかになってきました。
千里浜なぎさドライブウェイは、国内最大のバイクイベント「サンライズ・サンセット・ツーリング・ラリー(SSRT)」を開催しているほどのツーリングの聖地。ライダーが多いのは当然でしょう。

昨日は今浜口から千里浜北口までのフルコースを走破しましたが、本日は千里浜北口からスタートし、半分ほど進むと折り返しました。それでも走った距離は同じくらいですね。
さて、お次に向かうのは「コスモアイル羽咋」です。UFOの町・羽咋市ならではの博物館で、本物の宇宙船が展示されているという。
当初は開館時間(8時30分)に間に合うように行く予定でしたが、結果的に再度、千里浜なぎさドライブウェイを楽しめたのだから満足満足♪
それでは、コスモアイル羽咋へ向けて出発です。千里浜なぎさドライブウェイの楽しみ方については、下記関連記事で紹介します。
宇宙科学博物館コスモアイル羽咋へ赴く

千里浜北口から東へ向けて道なりに進むと、T字路にぶつかったので、右手側へ進路を変更。郵便局や教会などが建つ通りを道なりに進むと中央町南交差点へ到着します。
そこから県道213号線を東へ進むと、羽咋市の玄関口となるJR羽咋駅が見えてきました。


羽咋市は、江戸時代から未確認飛行物体(UFO)の目撃例がたくさんあり、それは現在も変わりません。本当にUFOなのかは不明ですが、数多くの目撃事例があることから、少なくとも何かしら「いる!!!」のでしょう。
UFOで町おこしをしたり、メディア報道によって大々的にアピールされているので、「羽咋市 = UFOのまち」というイメージが全国的に定着しています。


羽咋駅から約1.5kmほど離れた場所にコスモアイル羽咋があります。駅前を離れると北上し、子浦川に架かる稲荷橋を渡り、若部千里浜インター線(県道232号)を東へ進むと鶴多町へ入りました。
若部千里浜インター線を離れ南下すると、道路の左右には水の張られた水田が広がります。
水面を渡る風が吹き、カエルの鳴き声が響き渡る中、自転車をゆっくりと走らせていると、懐かしさがこみ上げてくるかな。そう感じるのは、私だけではないと思います。

しばらくすると、前方に細長い物体を発見。近づいていくと、それはとある形を成し、ロケットであることが分かりました。
コスモアイル羽咋の敷地内にロケットが建つことは、事前に知っていましたので、このロケットを目指して進むと、さほど時間をおかず目的地へ到着した次第です。

コスモアイル羽咋では、アメリカや旧ソ連の本物の宇宙船や実物大の模型を一般公開しています。
展示品の確保にNASAと交渉して、100年間の無償レンタル契約を結んだというのだから凄すぎる。その熱意にはまさに脱帽ですよ。
博物館のすぐ隣に建つのは、先ほど道すがらに見えていた「レッド・ストーン・ロケット」です。全長26.6mもあるのだから見上げると、その迫力が本当に凄い。
それに、このロケットは模型ではなく「本物」だ。日本で唯一本物のロケットが見られるのはここだけ。宇宙に興味を持つ人ならば、これを見ただけでもテンションが振り切ると思います。

博物館内へ入り、まずは1階で受付をすますと、月面車(原寸大のレプリカ)がお出迎え。アポロ計画で月の上を走り調査したことで有名な車ですね。
月面車が月の上を初めて走ったのは1971年7月ですが、今見てもその外観はSF要素がたっぷりで未来を感じます。実際に座って記念撮影ができるのでお楽しみに。
特に2階の「宇宙科学展示室」は、宇宙船など様々な宇宙機材を間近で見学できるメインスポットですよ。

こちらの「ボストークカプセル」は、世界初の有人宇宙飛行を成功させた宇宙船。
あの「地球は青かった」の名言でお馴染みのユーリ・ガガーリンが搭乗した宇宙船と同じタイプで、実際に宇宙を飛行した本物の宇宙船というのだから凄いでしょ。
大気圏に突入した時の約2,000度の圧縮熱による焦げ跡が残るのが生々しい。本物のみが放つ臨場感に驚きしかありませんでした。

その他にも先ほどのロケットの先端に載せられる「マーキュリー宇宙船」を始め、地球外知的生命体に向けたメッセージを組み込み星間を調べる「ボイジャー惑星探査機」や、アポロ計画の月面着離船・司令船などに大興奮♪♪
UFOに関するパネル資料などもあり、UFOや宇宙に興味がある人は、時間を忘れて楽しめる博物館ですね。
コスモアイル羽咋については、下記関連記事でくわしく紹介します。
熊無峠を越えて氷見市へ

コスモアイル羽咋を後にすると東へ向かい、石野町や太田町、千代町などを早々と通り過ぎます。
すると、いつしか国道415号線へ合流しました。あとは、この国道を道なりに進めば富山県氷見市へ入りますが、県越えともなるとそう簡単にいかないことが多いです。それは、羽咋市と氷見市も例外ではありません。
羽咋市と氷見市の間に立ちはだかるのは、標高170mの熊無峠。大した標高ではありませんが、上り始めから終わるまで約11kmもあり、勾配は5%前後ぐらいの坂道が続くので、地味にダメージが残ります。
なので、途中でコンビニや商店などを見つけたら無理をしないで休憩する予定ですよ。



黙々と峠道を上っていると、可愛らしい巫女さんのイラストが描かれた看板を発見。どうやらこの先に農産物直売所の神子の里があるみたい。
大型の直売所や観光目的のファーマーズマーケット、カフェが併設されていれば休憩できる可能性が高まりますが、そこは運を天にまかせます。


しばらくして、神子の里へ到着。どうやら休憩できるぞ、良かった~。
神子の里では、ローマ教皇に献上されたブランド米「神子原米(みこはらまい)」や地元の農家が育てた野菜、手作りのお惣菜などが販売されています。
また、カフェやソフトクリーム、スイーツを食べながら休憩できるので、旅人にはありがたい施設ですね。

店内で昔懐かしガラス瓶のコーラーを見つけたので、休憩中に飲んでみようと購入。ガラス瓶ならではの滑らかな口当たりがいい感じです。
また、久しぶりにコーラーを飲みましたが強い炭酸感が際立ちこれは旨い。個人的に炭酸は好きな方なので、一気に飲み干しました。しばし休憩を取ると、再び峠道を進みます。

神子の里から約2.5kmほど坂道を駆け抜けると、無事県越えを達成。県境にはお休み処・熊無がありましたが、先ほど神子の里で休憩したばかりでしたのでスルーしました。
県境に休憩スポットがあるのは、旅人にとっては非常に助かる存在なので、お世話になった人も多いだろうな。そして、この県境からよいよダウンヒルが始まります。


道路沿いに建つ大型の温度計に示された「只今の温度30℃」の表示に驚き、思わず自転車を停車。気温は高めですが、カラッとしているので不快感はありません。
高原エリアのように標高が高い場所では、夏でも湿度が低くカラッとした快適な気候なので、避暑地に打ってつけですね。なので、暑い時期はそのような地域で過ごしたい。(憧れるな~)

風を切りながら一気に麓まで下ると、久しく見なかった住宅街が見えてきました。
その光景には、圧倒的な安堵感を抱きます。本日の残りは、氷見市を巡り射水市や高岡市へ向かう予定です。コースは海岸沿いや市街地のみなので、先ほどの峠越えで山場は越えました。
人気の観光名所「まんがロード」を巡る

中央町交差点へ辿り着くと、その一角にプロゴルファー猿のモニュメントを発見。
代名詞ともいえる木製ドライバーを構え、研ぎ澄ませたその眼差しは、今にも絶技「旗つつみ」を試そうという迫力を感じます。
その姿に頭の中で「わいは猿や!プロゴルファー猿や!」のフレーズが蘇る。うん、 懐かしいですね。
実は氷見市は、プロゴルファー猿や忍者ハットリくん、怪物くんなどの人気キャラクターを手掛けたことで知られる漫画家・藤子不二雄A氏の出身地。まんがロードと呼ばれる商店街の通りには、彼が手掛けたキャラクターのモニュメントが並びます。




また、富山湾にいる魚をモチーフに擬人化した「氷見のサカナ紳士録」のモニュメントも並んでいるのが面白いですね。デザインを手掛けたのは、もちろん藤子先生です。
それに、近付くと話しかけてくるだと。こういう演出は個人的に大好き。

演出といえば、これから向かうのは、忍者ハットリくんのカラクリ時計があるという虹の橋です。どのようなカラクリがあるのか、くわしく調べていませんでしたので楽しみだな~。
ということで、早速虹の橋へ向かったのですが・・・

「なに~~~!故障中だと!!!」、少しの間ですがボー然となりました。う~む、旅をしているとこのような機会は往々にしてありますが、ちっとも慣れませんね。(泣)
事前に氷見市の観光協会や自治体へ最新の稼働状況を確認しておけば良かったかしら。そんな思いにかられます。
いつまでもボー然としていられないので、気を取り直して氷見駅へ。



氷見駅前通りにある「怪物くんストリート」には、怪物くんに登場するキャラクターがいっぱい。子供時代で見ていたので、懐かしいですね。
怪物くんを始めとする3匹のお供(ドラキュラ、オオカミ男、フランケン)がいます。また、偶然通りかかったキャラクターたちが描かれたラッピングバスを目撃して、テンションがさらに上がりました。

特に用事がある訳ではないですが、氷見市の陸の玄関口といえる氷見駅は見ておきたい。そんな気持ちで立ち寄ったのですが、駅舎を見てビックリ。

なんと、屋根瓦にはズラリと魚が並んでいるぞ。この発想はなかったな~。良いものが見られました。
後日調べてみると、地元では「ぶり瓦」と呼ばれ親しまれている「雪割り冠(ゆきわりかん)」という特別製の瓦なんだとか。その名が示す通り、積もった雪を左右にきれいに割って、スムーズに落雪させる機能があるそうです。
なるほど、ユニークなデザインだけでなく、実用性があるのに2度ビックリしましたね。
雨晴海岸で立山連峰が見られるか?

氷見駅を後にすると、海沿いの氷見漁火ロードを進みます。沿道には、頭を上にしたブリ型の照明灯が並んでいるのが面白いです。先ほどの氷見駅もそうですが、氷見ブリを推しまくっているかな。
寒ブリといえば氷見と言われるほどブランド魚として有名ですね。北アルプスからの栄養が流れ込む富山湾は、ブリにとって最高の餌場なんだそうです。
富山湾の景色を横目で見ながら雨晴海岸を目指しました。


氷見漁火ロードを進んでいる最中に既に気が付いていましたが、立山連峰が全く見られません。ということは、雨晴海岸であの絶景が見られないのは確実です。
気象条件しだいなので仕方がないのは理解できますが、ガックリきましたね。聞くところによると、立山連峰がクッキリと見えやすいのは、空気が澄む冬場や午前中が良いみたい。
良く晴れてはいるのですが、海上は霞がでていて、立山連峰の存在をかき消しています。そもそも1週間に1回程度しかクッキリ見える日がないとのこと。そうなると旅先で見るならば、時期や時間帯を慎重に決めて何泊かするのが無難だろうな。
立山連峰が見えなくても絶景には違いはないので、自然とテンションが爆上がりしました。


雨晴駅へ立ち寄ると、入場券を買ってホームへ入ります。
雨晴駅は日本海と雄大な立山連峰が広がる絶景駅として超有名。立山連峰が見られませんでしたが、日本海と趣あるホームと共にレトロな列車が織りなす風景をパシリと1枚撮ることができました。

それがこちらの写真。見るからに旅情を醸し出していて、中々良いでしょ。ビビッドな朱色の国鉄カラーが、青空の下で良く映えます。



雨晴駅から約450mほど東へ進むと、雨晴海岸へ到着。
近くの砂浜には、観光客が入れ替わり立ち代わり訪れ賑わっている。さすが全国的に知られる景勝地ですね。ということで、私も砂浜へ降りて撮影を楽しみました。


浜辺の東側には、足元から岩場の広がる浅い磯があります。歩く際には足元に気をつけて下さいね。遠くに見える女岩(めいわ)は、雨晴海岸の象徴的な存在です。
パンフレットなどに立山連峰をバックにした女岩の写真を良く見かけるので、知っている人も多いのではないだろうか。

また、磯のすぐそばには義経岩があり、源義経が奥州へ落ち延びる際、ここでにわか雨が晴れるのを待っていたそうですよ。それが雨晴海岸の名前の由来なんですって。
岩の上には、小さなお社が祀られているので、ご挨拶していきましょう。

ちなみに、雨晴駅には、立山連峰をバックに女岩を撮影したこちらの写真が看板に掲載されています。
一度は自分の目で絶対に見たいですね。なので、またの機会を作り、チャレンジしたいです。
日本のベニスを巡り射水神社へ赴く

雨晴海岸を後にすると、国道415号線を東へ進み、いつしか小矢部川に架かる伏木万葉大橋が見えてきました。
この橋を渡ると射水市へ入ります。射水市は、富山県のほぼ中央に位置し、海と山の両方を持つコンパクトシティですね。新湊地区を流れる内川の景観は、イタリアのベニスを彷彿されることから「日本のベニス」と呼ばれていることに興味深々。
ということで、次に向かうのは新湊内川ですよ。まずは観光拠点に便利な「川の駅新湊」へ向けてレッツゴー♪




川の駅新湊周辺は、内川に架かる個性的な橋が12本並び橋巡りを楽しめます。また、内川の両岸には漁船が並び、昔ながらの港町の風情を味わえる人気の散策コースです。


川の駅で休憩を取った後で、周囲を散策し、日本のベニスと呼ばれる景観を楽しみました。懐かしさを感じさせる港町の景観が実に良し。
私は実際にベニスに行ったことなく、テレビや雑誌などでしか見たことがありません。それでも本場と比べると派手さはないことが分かるし、それがかえって日本らしい素朴さを感じて良かったと思いました。

また、橋の中には大理石の巨大な手の彫刻が目を引く「山王橋」やメルヘンチックな「東橋」、歴史ロマンを味わえる放生津橋(ほうじょうづはし)などがあり、ここでしか見られない景観が素敵。これは来たかいがありましたね。
川の駅新湊前で観光案内をしているスタッフから、観光船の話を教えてもらうと、これはもう体験するしかないでしょ。丁度、川の駅前から出港するということなので、満を持して船へ乗り込みます。


船上から情緒豊かな港町の風景や広大な富山湾の風景、海王丸パークや新湊大橋によるダイナミックな景色を堪能しました。
船で揺られながら、のんびりとクルージングを楽しむと、日常の慌ただしさから解放された気分になり、心も体もリフレッシュされますね。

その後、高岡市に鎮座する本日最後の目的地「射水神社」へ向かいました。射水神社は越中国を代表する総鎮守一宮で、高岡城の跡地を整備したできた高岡古城公園内にあります。
外拝殿でお詣りを済ますと、境内にあるハート型の空洞があるパワースポットの御神木や、茶道に使われていた水鏡の彫刻「竹に虎」などを見て回りました。
この頃になると、周囲は次第にオレンジ色に照らされてきたため、もう夕方が近いですね。高岡古城公園内を見て回るか考えましたが、本日のお宿に到着するのが夜になるかも知れないということで諦めることに。
こうして、本日の旅は終わりを告げました。日本のベニスや射水神社については、くわしくは下記関連記事で紹介します。
まとめ

本日は昨日と同じく良く晴れた旅日和の1日になりました。しかし、雨晴海岸から望む海上には霞ががっており、立山連峰が全く見えなかったのは残念でしたね。
それでも雨晴海岸は見応えがあったので良しとします。また機会をつくり、リベンジするぞ。
本日の旅は、当初立てた計画と結構変わりましたが、一人旅では良くあること。必要に応じて臨機に対応することが大事です。その結果、得られる体験は貴重だと思います。
さて、3日目は高岡の古い町並みを巡り、高岡大仏や瑞龍寺へお詣りに行く予定です。さらに一年中いつでも本物のチューリップを鑑賞できるという「チューリップ四季彩館」へ赴くぞ。
その後、富山市へ向かう旅路となりますが、どうなることやら。何にせよ楽しみですね。

