
愛媛県の中央部を流れ、伊予灘に注ぐ重信川(しげのぶがわ)。松山市から東温市の間に横たわる重信川沿いには、ほぼ平坦となる「重信川サイクリングロード(自転車道)」が整備されています。
起点・終点ともに駅が近いので、近くまで鉄道を利用できるのはとても便利。また、家族や友人などと一緒にのんびりとサイクリングするのに向いているコースですね。
道中では、鉄橋と鉄道が織りなす景観や雄大な石鎚山脈の遠景、龍沢泉・柳原泉などの美しい泉など、思わずカメラのシャッターを切りたくなる景観が待っているのでお楽しみに。
本記事では、重信川サイクリングロードの魅力やコース、見どころを紹介します。
目次
重信川サイクリングロードの魅力とは

重信川サイクリングロードは、愛媛県松山市にある松山中央公園付近から東温市の新横河原橋付近までを結ぶ全長約24.2kmの自転車です。
正式には「愛媛県道335号松山川内自転車道線」といいますが、重信川自転車道や重信川サイクリングロードの呼び方が一般的ですね。
路面の多くは自転車・歩行者専用道路として整備されているので、車との接触リスクは少なく、急道や険しい起伏もほとんどどない平坦路が続くため、サイクリング初心者やファミリー層にも走りやすいコースになっています。
また、自転車道周辺には、赤坂泉公園や桜づつみ公園、茶堂公園など数多くの公園がいっぱい。そのため、サイクリングに疲れた際には、休憩が取りやすい環境があるのもありがたいです。
河川敷を活用した自転車道のため、清流や緑地、湧水、桜並木など水辺ならではの景観を楽しめます。
【サイクリングコースの紹介(その1)】
旅先で訪れた様々なサイクリングコースを、下記記事で紹介します。
重信川サイクリングロードの起点と終点

松山側のスタート地点は、松山中央公園です。正確には、この公園の西側入口前にある松山中央公園橋のたもととなり、「スタート地点」と書かれた案内板があります。
最寄り駅は、松山中央公園の東側にあるJR市坪駅。JR松山駅の一つ隣にある無人駅ですよ。この駅の直ぐ近くに松山中央公園があるので、園内を横切り約800mほど歩くと、スタート地点へ辿り着きます。電車の本数が少ないので、輪行で訪れる際には時間に注意して下さい。

一方、ゴール地点は東温市にある新横河原橋付近となります。ゴールから約900mほど離れた場所には、伊予鉄道横河原線の横河原駅があるので輪行で帰路につくのに便利です。
土日祝日のみとなりますが、自転車を分解せずにそのまま電車内に持ち込めるサイクルトレインを運行しているのはありがたい。事前に予約は必要なく、別途自転車の運賃(1回500円)が必要ですが、1列車につき先着10台までOKですね。
松山側から東温側へ向けて片道のみ走破するのか、それとも往復約48kmに挑戦するのか、自分の実力と時間に応じて対応しましょう。
重信川サイクリングロードのコース全体図と所要時間

こちらの重信川サイクリングロードの全体図を見て分かるように、コースのほとんどは重信川沿いに整備されています。(一部区間に一般道あり)
所要時間は、走行ペースと立ち寄り場所の滞在時間により変動しますが、ただ走るだけであれば時速15kmほどで片道1.6~2時間ほどはみておこう。
実際、気になる場所へ立ち止まり写真撮影を楽しんだり、休憩などを兼ねて赤坂泉公園など様々な公園へ足を運んだりすると思うので、片道で3~5時間ほどかかると思います。ちなみに私は、約3時間30分ほどかかりました。
重信川サイクリングロードのコース紹介
重信川サイクリングロードは、主に水辺の美しい風景を楽しめますので、気になる場所を見つけたら自転車をとめてゆっくりと景色を楽しん下さいね。
本記事では、コースを3つの区分に分けて、個人的に特に見逃せないと思うビュースポットを交えながら紹介します。
【前半】松山中央公園~赤坂泉公園まで

まずは、スタート地点から道なりに南西へ向けて進んでいると、重信川に架かる「であい自転車道橋」が見えてきます。
この橋を渡ると、しばらくの間はずっと重信川沿いを東へ向けて一本道ですね。左手側に見える重信川を横目で眺めながら、ゆっくりと自転車を進めよう。また、自転車をとめて、川面で見かける野鳥などをバードウォッチングするのも良いですね。


この橋を渡り終えて、約1.2kmほど進むと鉄橋が見てきました。そこがビュースポットの一つです。

自然と人工物の鉄橋が織りなす景観の中、そこを疾走する電車との対比は見応えを感じるだろう。
実際、いつ電車が通るのか時間調整していなければ運次第。旅先の高揚感の中、もし偶然に電車が通りかかるのであれば、それはそれで忘れられない旅の思い出の一つになると思います。

「えっ、こーさんはどうでだったかですって?」、フ・フ・フ、私はそれなりにも持っている男と自賛しているので、もちろん電車が通過する瞬間を目撃できました。(笑)
やはり鉄道が織りなす風景は、カメラの被写体にぴったり。旅情を感じさせる代表的なロケーションの一つとして、思わずパチリと1枚撮りたくなりますね。



スタート地点から約6kmほど進んだところには、赤坂泉公園があります。この公園は、休憩するのに持って来いの場所なので、普段から自転車に乗り慣れていないのであれば、ぜひ立ち寄っていこう。
赤坂泉公園は、重信川の伏流水が豊富に湧き出す「赤坂泉」を中心に広がる公園。桜シーズンになると、美しく咲き誇る約160本の桜並木がお出迎えしてくれる名所です。
園内には、トイレや自動販売機があるので、ベンチに座りながら一息ついて下さいね。
【中盤】えひめこどもの城周辺

赤坂泉公園から南へ向かい「えひめこどもの城」を目指します。到着後は、北上して重信川沿岸へ戻るコース取りです。えひめこどもの城へ向かうには、一般道を通過することになるので、車に十分気を付けて下さいね。
尚、えひめこどもの城へ向かわずに、そのまま東へ向かえばショートカットも可能です。なので、あえて行かないという選択肢はアリだと思います。

時間帯や走る区間にもよりますが、交通量はまちまち。私が訪れた時は、全体的にみると車の交通量はそれほど多くはなかったですね。(たまたまかもしれませんが・・・)


こちらは、えひめこどもの城の入口となる門。ここまで来るのにはほぼ平坦路でしたが、ここから先はちょっとしたヒルクライムを楽しめます。
普段から坂道を乗り慣れていて、ロードバイクやクロスバイクならば、一気に上りきるのはそれほど難しくありません。ママチャリでしたら、素直に降りて押して歩く方が良いと思いました。楽に坂道を上るにあたっては、電動アシスト自転車がベストな選択ですね。


えひめこどもの城は、県立の大型児童館です。標高約170mの山頂を含む急峻な傾斜地に広がっているので、園内からは見晴らしの良い景色を楽しめます。
このビュースポットに訪れるだけでも来る価値はありますね。また、園内にはレストランがあるので、こちらでランチを食べるのも良いかも。
全体的に重信川沿いの区間では、すぐ近くにはほとんど飲食店がないので、コンビニなどへ訪れるには、必然的に川沿いを離れて町中へ向かう必要あり。なので、事前に地域の飲食店をチェックしておくと安心感があります。
【後半】久谷大橋から新横河原橋付近まで

久谷大橋を渡り、再び重信川沿いのコースへ戻ると、後は東へ向けて道なりに進みます。そして、見奈良大橋を渡って左手側の自転車道を北上すると、ゴール(新横河原橋付近)へ辿り着けますね。
重信川沿いの風景スポットを巡りながら、ぜひ写真撮影を楽しもう。個人的におすすめするのは「泉巡り」です。野中泉・龍沢泉・三ヶ村泉・柳原泉など美しい泉がコース上や少し離れた場所にあるのでお楽しみに。


また、道中には雄大なる石鎚山脈が広がるビュースポットがあります。
石鎚山脈は、四国山地西部に位置する西日本最高峰・石鎚山を中心にする山脈です。愛媛県と高知県の県境に沿って東西約50km以上に渡り、急峻な山々が連なっていますね。特に標高1,982mの石鎚山は、日本七霊山のひとつに数えられており、古くから修験道の聖地として有名です。
私がその景色を見たタイミングは、丁度空を覆う薄い雲がはれて、青空が広がる中、陽光が差してきたという奇跡的な瞬間でした。そのため、思わず「うぉ~!!!」と声が漏れてテンションが爆上がりしたかな。

よくある体験には、ペダルを回している最中で、ふと顔を上げたときに目の前に遠くの山々が見えてくると、その瞬間、自分の呼吸音や風の匂いだけがより鮮明に感じられ、心にしみる特別な景色に感じることが多いです。
それほど果てしなく広がる山並みというのは、魅力的に映ります。


しばらくすると、柳原野外活動広場へ到着。トイレやベンチがあるので、一息つくのに丁度良い。それに広場の奥には、柳原泉が湧いているのでお見逃しなく。
この広場を後にして、松山自動車道の下に交差する道を進んだ先には、ショッピングモールや天然温泉、坊っちゃん劇場などが敷地内にある大型複合レジャー施設「レスパスシティ」があります。


この交差する道ですが、自転車道の続きがすぐに見つからなくて少し不安になるかも。(私がそうでした。)しかし、よく周囲をよく見渡すと、発見できるので安心して下さいね。



見奈良大橋が見えてきたらその橋を渡り、直ぐ左手側に自転車道の入口を発見。気付かずに真っ直ぐ進んでしまう可能性がそれなりに高いかも。
前方への意識の集中から、分岐に対する注意が逸れてしまうのは非常に良くあることです。

その後、道なりに真っ直ぐ北上するとゴール地点に到着します。
全体的にコース上には、自動販売機や水場が限られるので、事前に十分な飲料を準備しておこう。また、ちょっとしたトラブルに対応できるように、パンク修理キットや携帯工具などを持参すると安心感があります。
【サイクリングコースの紹介(その2)】
旅先で訪れた様々なサイクリングコースを、下記記事で紹介します。
重信川サイクリングロードの見どころを紹介
重信川サイクリングロードを走行中に足を運びたい、主な見どころを以下にまとめました。
- 松山中央公園
- 赤坂泉公園
- えひめこどもの城
- 三ヶ村泉や柳原泉などの美しい泉巡り
- あやめの里
それぞれについて紹介します。
サイクリング開始の拠点「松山中央公園」

松山中央公園は、四国最大級の総合公園です。敷地内には、坊っちゃんスタジアムや松山競輪場、屋内運動場、武道館、アクアパレット松山(市営の屋内・屋外プール施設)などがあります。
スポーツ観戦や市民の健康づくりの拠点として親しまれていますね。また、豊かな自然も魅力的。そのような場所のため、ウォーキングやサイクリングも楽しめ、 緑豊かな園内を気持ち良く巡れます。重信川サイクリングロードの走破を開始する前に立ち寄り、ぜひ英気を養おう。
松山競輪場には、園内に唯一となる常設の食事処「坊っちゃん食堂 三冠王」があるぞ。食事利用だけでもOK。ここでは、麺類や丼、定食などを手頃な価格で味わえます。
翡翠色の美しい水面と桜の名所「赤坂泉公園」

赤坂泉公園は、赤坂泉を中心に広がる自然豊かな公園です。整備された遊歩道を歩きながら、晴れた日は特に翡翠色の美しい水面を楽しめます。
また、桜シーズンには土手沿いに植えられた約160本の桜が咲き誇る名所として知られていて、地元住民から何度も訪れたくなる公園として親しまれているそうですね。
桜の種類は、陽光桜やソメイヨシノの2種類とのこと。開花時期がズレるため、二段階で楽しめるのが魅力的です。
ベンチに座りながら、泉の静かな水音に聞き耳を立てるのも良し。季節ごとに表情が変わっていく園内を散策するのも良し。自然の中にスッと溶け込むような気持ちを、ぜひ体験してみて下さい。
お城をモチーフにした大型児童館「えひめこどもの城」

えひめこどもの城は、屋外アクティビティや物づくり体験などを楽しめる大型児童福施設です。西洋のお城をモチーフにした「あいあい児童館」が特徴的ですね。
園内は「こどものまちゾーン」「アクティビティゾーン」「冒険の丘ゾーン」「ふれあいの森ゾーン」「アクティビティゾーン-NEXT-」の5つのエリアに分かれ、それぞれテーマに沿った遊びや体験ができます。
自然の中で子どもが楽しく遊べる人気スポットですよ。私が訪れた日も多くのファミリー層が訪れていました。
人が多い場所なので、自然の景観を楽しむために散策したり、松山平野を一望できる展望台へ行くのであれば、大人の男性が一人で行ってもそれほど浮くことはないと思いました。なので、気にしている方はご安心して下さい。
ただし、児童館の屋内や幼児向けの遊具エリアに大人が一人でいると、少し目立つと思います。
三ヶ村泉や柳原泉などの美しい泉巡り

重信川サイクリングロードの周囲には、野中泉や龍沢泉、三ヶ村泉、柳原泉など美しい泉がたくさん点在しています。コース上からそれほど離れていない場所にあるので、ぜひ足を運んでみよう。実際に私が見物したのは、これらの4つの泉です。
水面に陽光が降り注ぎ、鏡のように光を反射する景観や、底まで透き通る神秘的な光景は見応えがあります。そのような景色を眺めていると、自然に穏やかな気持ちになりました。


個人的な綺麗さの評価は「三ヶ村泉 > 柳原泉 > 龍沢泉 > 野中泉」といった感じ。
特に三ヶ村泉は、水深が浅く、水中に生えた藻や水草が水の流れでユラユラ揺れている様子に見応えを感じました。水の透明さも加わり、全体的に美しい泉として深い印象が残ります。
水路を藍色に染める「あやめの里」

重信川に架かる拝志大橋から美川松山線(県道209号)を北へ向けて約250mほど進むと、「あやめの里」という小さな公園があります。
道路側には、「あやめの里」と書かれた案内板が立っていて、この案内板がなければ、それほど目立たない場所なので、気付かない人が多いと思いました。

春になると約200mほどの美しい水路の脇には、美しい紫色のアヤメが咲き誇ります。アヤメといえば、垂れ下がるように咲く花びらが特徴的ですね。知っていますか、花びらの根元にある「網目模様」が名前の由来なんだとか。(諸説あり)
凛と咲くその花姿は、力強さを感じるかな。明るい未来への希望を感じるのではないだろうか。のどかな風景と共にアヤメを眺めながら、少し自分の未来を考えるのも悪くないと思います。
まとめ

重信川サイクリングロードは、重信川沿いに整備された全長約24.2kmの自転車道です。
松山中央公園を起点とし、赤坂泉公園やえひめこどもの城、龍沢泉・柳原泉などへ立ち寄りながら東温市にあるゴールまで走破しよう。
道中では、鉄橋と鉄道が織りなす景観や雄大な石鎚山脈の遠景、桜並木、野鳥観察など、思わずカメラのシャッターを切ってしまう風景との出会いが待っています。サイクリングを通して、愛媛中予地方の自然や文化に触れあえるのは魅力的です。
一人でゆっくりと走ったり、仲間と一緒にワイワイと走るのも良し。また、家族とのんびりと走るのも良し。初心者から上級者まで、それぞれの目的に応じた走り方で楽しんで下さいね。
松山・東温エリアにて、サイクリングを楽しむ際には、重信川サイクリングロードを走破するのをおすすめします。
【サイクリングコースの紹介(その3)】
旅先で訪れた様々なサイクリングコースを、下記記事で紹介します。

