
香川県西部にて、瀬戸内海に突き出した荘内半島の沖合に浮かぶ小さな離島「粟島(あわしま)」。
粟島は、かつて離島であった3つの山(城山・阿島山・紫谷山)が砂州でつながりできました。特に城山(じょうのやま)は、粟島で最高峰を誇り、ハイキングを楽しめる人気スポットになっています。
山頂には展望台や東屋が建ち、そこからの眺望には拍手喝采を贈りたい。粟島へ観光に来た際には、ぜひ登山にチャレンジしてみませんか。標高約222mの低山なので、登山初心者にもおすすめ。360度のパノラマ絶景に会いに行こう。
本記事では、瀬戸内海の絶景スポットに出会える「城山」登山について紹介します。
目次
「城山」は何分で登れるのか?

粟島港から城山の麓にある登山道入り口までは、約550mほど離れており、徒歩であれば約10分ほどです。そこから登山道を約1kmほど登ると、山頂へ辿り着けます。
なので、粟島港から城山山頂までは、徒歩で約40~60分ほど。登山道はしっかりと整備されていて、ほとんど階段を上るので、道に迷う心配は少ないですよ。
初心者には少し敷居が高い鎖場はなく、足場が不安定な場所も少ない。サクサクと歩けるので、普段登山をしない人でも無理なく安心して歩けます。
粟島港から城山登山口までの行き方

城山は、粟島港から向かって西側にそびえ立ちます。こちらの地図を見て分かるように、城山登山口へ向かう道のりは、至ってシンプルですね。
城山登山口は、旧粟島小学校の裏側にあるので、そちらへ向けて進もう。もし事前に飲食物を持ち込んでいないのであれば、島唯一の商店「武内商店」へ立ち寄ること。登山道へ入ると、水場が全くありません。
粟島港の周囲に目を向けると、ブイ(浮き)を再利用して作成したアート作品がお出迎えしてくれたり、船の待合所や三豊市の粟島出張所、郵便局などが建ち並びます。

奥へ目を向けると道が続いているので、そちらへ向かうこと。すると、直ぐに東西に延びる県道261号線へ合流しました。その後、海岸線を西へ向かうと、無人のレンタサイクルがあるので、色々と粟島を見て回るのであれば借りておくと便利です。
粟島港の徒歩圏内には、漂流郵便局や粟島芸術家村などの主な観光スポットが集まっていますが、東側の上新田地区にある「ぶいぶいがーでん」まで足を延ばすのであれば、徒歩だと結構大変ですよ。

粟島港から約250mほど進むと、粟島海洋公園が見えてきました。園内には、宿泊施設「ル・ポール粟島」や粟島海洋記念館などがあります。
この記念館は、日本初の海員養成学校の校舎跡で、粟島のシンボル的な存在。残念ながら、私が訪れた日は大規模な改修工事の真っ最中でした。

粟島海洋公園の入口前に立つ案内板に従い、右手側の道を少し歩くと、今度は大きな案内板が現れます。
この案内板の上には、手作りの可愛いらしいクマがチョコンとのっていて、ほっこりしました。

さて、クマの案内板を後にして、そのまま道なりに北へ向けて真っ直ぐ進みましょう。
しばらくすると、突き当りに旧粟島小学校が見えてきます。また、周囲には旧幼稚園がありますね。

こちらが旧粟島小学校です。正門は閉ざされているので、中へ入ることはできません。現在は、主に瀬戸内国際芸術祭などのアートイベントや文化交流の会場に利用されているとのこと。
確かに校庭は広いので色々と活用できそう。会場にするのも頷けます。

ここまでくると城山登山口まであと少し。小学校を正面にして向かって右側へ歩くと、城山の案内板を見つけました。
自転車で来たのであれば、この辺りに通行の邪魔にならないだけのスペースがあるので、ここに停めさせてもらいましょう。

その案内板に従い、小学校の裏側を歩きます。


しばらく歩くと、城山登山口へ到着。さて、ここからが本番です。
頂上を目指して頑張って下さいね。
城山登山の注意点

登山道は、竹や木々に覆われた道中を歩くことになりますが、よく整備されているので歩きやすいですね。本格的な登山スタイルで歩く必要はありませんが、動きやすい服装と靴を履くのは必須です。
登山道入口付近には、杖の貸出を行なっているので、必要に応じて借りるのをおすすめします。また、一切水場がないので、事前にトレイを済ませておいて下さい。

登山道入口で、イノシシ注意の看板を見つけました。よく読んでイノシシに注意を払いましょう。それでは、城山登山の注意点を以下にまとめます。
- 動きやすい服装と靴を履くこと
- トイレは事前に済ます
- 事前に飲食物を持参する(ゴミは自分で持ち帰る)
- 季節により虫よけ対策が必要
- 火気厳禁(当たり前だ)
- イノシシに注意
【城山登山:麓~三合目】黙々と丸太の階段を上り続ける

登山道入口からしばらく歩くと、一合目の標識(合目標識)が見えてきます。まだ体力に全然余裕があると思うので、ここまでは結構早く到着するでしょうね。
道中には、山頂まで「〇〇合目」と記された標識が立ち、山頂までの目安が分かりやすい。ちなみに山頂が「10合目」ですよ。今どこまで進んだのか分かるし、ペース配分の目安になるので、とても助かります。
それに、これを見かけると道が間違っていないという安心感があるかな。ちなみに、城山はほぼ一本道なので、道に迷う心配はないですね。

山の斜面には、木の丸太で作られた階段が続いている。基本的に頂上まで丸太の階段が続くので、運動不足の人には結構堪えるだろう。
それに最初は急な階段が続くので、ゆっくりなペースで進むのがおすすめです。


三合目まで歩いていると、少し休憩を取りたくなりますが、残念ながらここまで休憩ができるような場所はありません。
丸太階段に座って休むのも一つの手ですが、汚れるので躊躇する人が多いだろうな。そんな時に、レジャーシートがあると便利だと思いました。
四合目の標識前に休憩スポットがあるので、できればそこまで頑張って下さいね。

天気が良い中で歩くと、木漏れ日が気持ちいい。ここまで眺望はないので黙々と歩いていると、目の前の木に何やらぶら下っているものが・・・

近付いてみると、ブイアートでした。粟島では島の至るどころでブイアートを見かけますが、まさかこんな場所で見かけるとは、さらにテンションが上がります。
ブイに描かれているキャラクターはトトロだな。誰が考えたか分かりませんが、周囲の景観に実にあっていて良いチョイスですね。
【城山登山:四合目~七合目】この辺りはキツク感じるかも

普段登山をしていない人ならば、四合目へ到着する頃には、息もきれぎれになるだろう。なので、ベンチに座って一休みするのをおすすめします。
まだ先は長いので焦らないで。もちろん私も休憩をとりました。合目標識の周辺には、巨石がいっぱい。そういえば、ここまで来る道中にもちらほらと巨石を見かけましたね。
そもそも山頂一帯は、中世の山城であった粟島城の跡地なんだとか。城の出入り口付近には、天然の巨石が配置されていたというので、周辺にもその名残があってもおかしくはありません。
さて、休憩を終えると再び階段地獄の再開です。粛々と階段を上り続けて山頂を目指しましょう。

頂上まで黙々と歩くのも悪くはないですが、やはり道中に色々と楽しみを見つけながら歩くのが、最後までモチベーションを保つ秘訣ではないだろうか。
たとえば、斜面でクネクネと曲がる木を見つけると、「どうしてこうなった?」と思いませんか。その理由について、あれやこれやと色々と想像する時間も楽しいですね。
おそらく、一方向から常に強い風が当たり続け、そんな境遇で成長した結果だと思います。


五合目あたりから視界が少しづつ開けてきました。そうなると、より頂上に対する眺望が待ち遠しくなりますね。

なので、途中で足をとめて、眼下の景色を楽しむことに。木々の隙間からきらめく海が見えると、スッと疲れを消し去ってくれるぞ。やはり海の力は偉大です。

そんな感じで階段を上り続けていると、七合目へ到着。ここまで来るのに階段とはいえ、急斜面を登り続けるので、結構歩いた感じがするだろう。実際は、まだ1kmも歩いていません。
ここで朗報です。七合目を過ぎた辺りから、なだらかな道が続きます。最期まで頑張ろう。
【城山登山:八合目~山頂】山頂へ向けてラストスパート

七合目からしばらく歩くと、八合目の標識が見えてきます。感覚的に八合目へ到着するのは、今までの区間より短く感じました。傾斜が落ち着ちついているので、今までと比べて歩きやすいですね。
それも理由の一つですが、本当に距離が短いのかも。というのは、山の合目の区間は均等ではありません。
勘違いしている人が多いと思いますが、一般的に山は頂上へ近づくと急斜面や岩場などが増えてくるので、高い場所になればなるほど1区間の距離が短くなる傾向があります。

しばらくすると「城山山頂120m」と記された案内板を発見。
その案内板には更に「観音様歩道」の方角を指し示しているぞ。興味はありましたが、頂上へ向かうのが先決なので、スルーしました。
結局、帰路でもスルーしたため、観音様歩道がどこへつながっているのかは分からずじまい。気になったので、後日色々と調べてみると、険しそうな細い脇道の先に観音堂の跡地があるそうです。
しかし、今はお堂はないとのこと。それに、そこから下山する道は通行止めになっているそうなので、結果的にスルーしたのが正解でした。

九合目へ到着すると、標識の近くに大きな岩が見えます。
この岩を過ぎると山頂へ向けて最後の登りとなるので、歩くペースは同じのまま、気持ち的にラストスパートを駆けよう。


階段を上っていると、巨石の奥には建物らしきものを発見。展望台かしら?
階段を上りきると、とたんに視界が開けます。


直ぐそばには東屋があり、その奥数十メートル離れた場所の山頂には、展望台が佇んでいる。展望台までは、歩いて1~2分ほどですよ。
まずは山頂へ向かうのもアリですし、疲れた体を休めるために先に東屋で休憩するのもアリです。それでは、東屋や山頂からご褒美となる絶景を楽しんで下さいね。
山頂にある東屋と展望台から見渡す景色は感動的

東屋からは、阿島山へつながる西浜や紫谷山方面の景色を見渡せます。特に粟島港周辺を見下ろす形になるので、あそこから来たのだと思うと感慨深く感じました。
また、志々島や高見島、佐柳島といった瀬戸内海の多島美の景観が素晴らしい。遠くには瀬戸大橋を始め、高松市のシンボル「五色台」や讃岐富士こと「飯野山」まで見渡せます。


このような風景を見ていると、疲れも吹き飛ぶというものだ。これだけでも満足感がありますが、山頂はもっと凄い。
山頂に建つ展望台は、何も遮るものがないので、360度のパノラマ絶景を見渡せます。

こちらが展望台です。その隣には山頂を示す標識と小さな祠が建っている。まずは展望台へ上がり、風景を楽しもう。

何が見えるかについては、案内板で確認して下さい。私は、それなりに中四国地方を旅しているので、知っている山や島、街などを見つけては喜んでいたり、そこで過ごした旅の思い出にふけていました。
それでは、展望台からの景色をダイジェストで紹介します。





晴天の下、眼下の景色は感動的です。西にはどこまでも続く青い海が広がり、東へ向くと四国方面を見渡せます。このような景色に出会えたことに大満足。個人的に粟島へ訪れたら、足を運ぶべき観光スポットNo.1になりました。
間近には荘内半島が見えており、自転車で半島を一周したり、桜と紫陽花の名所として知られる紫雲出山へヒルクライムしたことは良い思い出ですね。
紫雲出山も絶景スポットなので、興味がある方はぜひ足を運んでみてはいかがですか。紫雲出山は、海外メディアに「日本で最も美しい場所」の一つとして紹介されました。
城山の山頂から見える夕日は、とても綺麗だというので、機会があればぜひ見てみたいです。

一通り、山頂からの景色を楽しんだ後は、登山者が良くする山の踏破の記念に、山頂標識の前で記念撮影していこう。
実は東屋にも記念撮影する場所があるので、そちらでもどうぞ。

それがこちらです。日付パネルが置いているので、記念写真するのに丁度良し。
日付のカードが置いているそうなので、自分で入れ替えて下さいね。私はカードがあることに気づかずに、そのまま写真を撮ってしまいました。下山後にカードのことを知り、「えっ~!」となったかな。(トホホ)
なので、こちらの上の写真の日付と実際に訪れた日は違っています。もし撮影する際には、気を付けて下さいね。
「武内商店」で飲食物を入手しよう

粟島には大型スーパーやコンビニがなく、粟島港から約2分ほど歩いた場所に、島唯一の商店「武内商店」があります。
事前に食べ物や飲み物を用意しているのであれば、すぐに立ち寄らなくても良いですが、そうでなければ、まずはこちらへ訪れて手に入れよう。城山山頂へ辿り着くころには、それなりに喉が渇くので、飲料は必須ですね。(個人差あり)
ラインナップには、飲み物やパン、お菓子、アイス、日用品など島民の生活を支えている物が多いです。
ちなみに、島内でランチができるお店は少なく、もしランチタイムに間に合わなった場合は、非常に頼もしい存在となります。(私がそうでした。)
- 営業時間 8:00~18:00(季節や時期により変動あり)
- 定休日 日曜
粟島の絶景・観光スポットを紹介

粟島には、城山以外にも馬城海岸や西浜など自然を楽しめるスポットが色々あります。
特に馬城海岸では、海に向かって建つ馬城八幡神社の鳥居の景観が印象的。潮の満ち引きや時間帯により、刻々と変わる海の表情を楽しんで下さいね。
また、島民が手作りした多くのブイアートが一堂にそろう「ぶいぶいがーでん」や、アーティストの作品を保管展示している「粟島芸術家村」、天国にいる家族やペットなどへ思いを伝えた手紙やハガキを閲覧できる「漂流郵便局」など見どころがいっぱい。
魅力的な絶景・観光スポットへぜひ足を運んでみよう。くわしくは、下記関連記事で紹介します。
粟島の基本情報とアクセス
| 住所 | 香川県三豊市詫間町粟島 |
| 電話番号 | 0875-56-5880(三豊市観光交流局) |
粟島へ行くには、三豊市にある須田港または宮の下港から出港する船(粟島汽船)へ乗ります。
【須田港までのアクセス】
- JR詫間駅からタクシーで約10分
- 高松自動車道「三豊鳥坂IC」から車で約20分
【宮の下港までのアクセス】
- JR詫間駅からタクシーで約5分
- 高松自動車道「三豊鳥坂IC」から車で約15分
まとめ

本記事では、粟島の最高峰「城山」登山について紹介しました。城山は、標高222mの低山で、登山道もしっかりと整備されているので、思った以上に歩きやすかったですね。
だからといって、事前準備をないがしろにしないように。動きやすい服装や靴、飲み物などをしっかりと準備してチャレンジして下さい。
山頂で出会う絶景は、喜びもひとしおですよ。粟島へ訪れた際には、城山へ登山するのをおすすめします。粟島は、瀬戸内海の美しい風景とアート作品に出会える場所。香川県西部へ足を運ぶ機会があれば、ぜひ足を延ばしてみてはいかがですか。

