
太宰府天満宮といえば、学問の神様・菅原道真公を祀る神社であり、年間850万人以上の観光客や参拝者が訪れます。
境内には、中島神社や如水社など37社の境内社がありますが、その中でも特に注目したいのは「天開稲荷社(てんかいいなりしゃ)」ではないだろうか。
名称から分かるようにお稲荷さんですが、「太宰府最強のパワースポット」「九州屈指のパワースポット」と呼ばれるほどのパワーに満ちあふれた場所ですね。
天に道が開け、運気が上昇する神社として信仰を集めており、参拝することで全ての運が開けるという。なので、太宰府天満宮へお詣りに訪れた際には、併せて足を運んでみてはいかがですか。
本記事では、開運のパワースポットとして知る人ぞ知る「天開稲荷社」を紹介します。
目次
天開稲荷社のご祭神・ご利益・所要時間

天開稲荷社は、鎌倉時代末期に京都の伏見稲荷大社から分霊として迎えられ、「九州最古のお稲荷さん」として親しまれています。
ご祭神は、宇迦之御魂大神(うかのみたまのおおかみ)であり、日本で一般的な稲荷神として超有名。全国的に広く信仰されているので、神社仏閣にそれほど興味がない人でも、一度はお詣りしたことがあるのではないだろうか。
名前の「うか」は「食物・穀物」を意味している。そのことから、ご利益は「五穀豊穣」を始め、「開運」「商売繁盛」などがあります。

こちらの案内図を見て分かるように、天開稲荷社のある場所は、太宰府天満宮の御本殿の裏手から少し離れています。道中は、途中からちょっとした山を登らなくてはなりません。
太宰府天満宮の御本殿から約500mほど離れており、約10~15分ほど歩くと辿り着きますね。境内はこじんまりしているので、移動を含めても所要時間は20~30分ほどはみておきましょう。
毎年旧暦の初午の日には、春の大祭として「初午祭」を執り行ないます。
「御本殿」は天に開けた道の先にある

天開稲荷社の御本殿までは、約300段の石段が続きます。そのため、歩きやすい服装と靴はスニーカーや運動靴を履いておくのがおすすめです。
普段から歩きなれている人であれば、それほど気にならない勾配ですが、運動不足の人には少しきついかも知れませんね。なので、御本殿へ辿り着く頃には、息を切らせているかも。

また、道中には数軒の茶屋が営業しており、菅原道真公も好んだ太宰府名物・梅ケ枝餅(うめがえもち)を販売しているぞ。
聞くところによると、お石茶屋では、高松宮殿下や犬養毅、佐藤栄作など名だたる人たちが足を運んだそうですね。また、シンガーソングライターのさだまさしさんが歌った「飛梅(とびうめ)」の歌詞にも登場しています。


道中には、91基の鳥居が階段に沿って連なっており、雰囲気良し。お稲荷さんといえば、やはり千本鳥居の風景をイメージする人が多いだろうな。
一歩づつしっかりと踏みしめながら歩いていると、「天に道が開けていく」感覚を味わってしまう。そして、何だか運気が上昇している気持ちになりました。
そんな感じで歩いていくと、開けた場所へ辿り着き、御本殿が見えてきます。

こじんまりした朱塗りの御本殿は、可愛らしい外観ですね。お詣りしようとしたところ、鈴緒がないではないですか。どうやらコロナの影響時に取り外された鈴緒が復活していないみたい。
以前は、中央に大きな鈴があって、左右に12本の小さな鈴が並んでいたそうです。その小さな鈴には、それぞれ干支の名前が記されており、自分の干支の鈴を鳴らした後で、大きな鈴を鳴らして参拝するのが手順でした。
干支の名前が記された鈴なんて珍しいので、いつの日か復活して欲しいですね。

御本殿へ参拝する前に、手水舎にて手を洗って清めよう。
また、手水舎の隣には、「天開水」と呼ばれる御神水があります。この御神水は、地下水を汲み上げた自然水なんだとか。

大きく「天開水」と書かれた看板の下にある蛇口をひねると、御神水が流れ出しますね。定期的に水質検査を行っており、そのまま飲めるそうな。
残念ながら私は後からそのことを知り、少し後悔したかしら。なので、また参拝に訪れた時には、絶対に飲んでみたいです。
【神社仏閣の紹介】
旅先で訪れた神社仏閣を、下記記事で紹介します。
「奥の院」は九州屈指のパワースポット

御本殿の裏手には、奥の院へ続く階段があります。御本殿に辿り着くまで、実に雰囲気がありましたが、さらにより静かで厳かな雰囲気を感じますね。
奥の院へ辿り着くと、まずその見た目に驚く人も少なくないだろう。というのは、どうみても小さな古墳にしか見えません。
後から調べたところ、本当に古墳なのかは分かりませんでした。まぁ、でも古墳と考えていた方が歴史ロマンがあるかな。

朱塗りの鳥居の下には、直径10mほどの円墳があり、開口部にある石段を下りて中へ入れます。背の高い人は、頭を打たないよう気をつけてね。中は狭いので、1~2人ぐらいしか入れないと思います。
石段を下りると、直ぐ奥に小さな祠が見えるので、そこでお詣りしましょう。
この奥の院は、九州屈指のパワースポットと言われており、御本殿へ参拝した後で、絶対に立ち寄りたいですね。
菅原道真公も好んだ名物・梅ケ枝餅

太宰府天満宮へ参拝するのであれば、名物・梅ケ枝餅(うめがえもち)は外せないだろう。お土産にもいいですね。
梅の花が刻印された鉄板で焼き上げた表面は、パリッとして中はもっちりとした優しい甘さの粒あんが実に美味しい。名前に「梅」が付くことから、梅の実が入っていると考えてしまいますが、梅の実は一切入っていません。
なぜ、このような名前が付いたのかは諸説があり、一説には太宰府へ左遷された道真公を不憫に思った老婆が、麹の餅に梅の枝を添えて差し入れたのが始まりなんだそうな。
店頭では、実演販売されているので、焼きたてを食べられるのが嬉しいですね。また、1つから購入できるのも、手軽に食べ歩きができるのでありがたい。
ちなみに、太宰府駅から太宰府天満宮へ続く表参道には、たくさんの梅ヶ枝餅の販売店があるので、食べ比べをしてみるのも面白いと思います。
太宰府天満宮の紹介

冒頭でも触れていますが、天開稲荷社は太宰府天満宮の境内社(末社)です。
この太宰府天満宮ですが、九州最大級の規模を誇る神社であり、学問の神様・菅原道真公を祀る全国約12,000社の天満宮総本宮として超有名。
学業成就や受験合格、厄除けなどのご利益を授かるために、年間850万人以上の参拝者や観光客が訪れます。
豊かな自然と華やかな太鼓橋や楼門、社殿などが織りなす景観は、実に素晴らしい。神聖な雰囲気に満たされる境内をゆっくりと歩きながら、堪能しましょう。
くわしくは、下記関連記事で紹介します。
天開稲荷社の基本情報とアクセス
| 住所 | 福岡県太宰府市宰府4-7-43 |
| 電話番号 | 092-922-8225(太宰府天満宮社務所) |
【アクセス(太宰府天満宮)】
- 西鉄・太宰府駅から徒歩約5分
- 九州自動車道「太宰府IC」「筑紫野IC」から車で約20分
天開稲荷社の駐車場
天開稲荷社の周辺には、有料駐車場が複数あります。
- 太宰府駐車センター(普通車850台、バス26台、バイク15台)
- 太宰府パーキング(普通車48台)
ちなみに、自転車は太宰府駅の無料駐輪場を利用すると便利です。
まとめ

国内外から年間850万人以上の観光客や参拝者が訪れる太宰府天満宮ですが、天開稲荷社は境内の最奥にあるためか、観光客は比較的少ない印象があります。
九州屈指のパワースポットと呼ばれるほどのパワーに満ちた場所なので、参拝しないのはもったいないですね。階段を上りながら山道を進んだ先に御本殿や奥の宮があるので、動きやすい服装で訪れよう。
太宰府天満宮へお詣りに訪れた際には、ぜひ併せて足を運ぶのをおすすめします。


