
鉄道へ自転車を持ち込む際には、輪行袋に入れなければならないルールがあります
しかし、サイクルトレインでは、自転車をむき出しのまま鉄道へ持ち込むサービスを提供しており、一度その便利さを体験するとリピート率が高いですね。
残念ながら日本では、サイクルトレインの普及率はそれほど高くはありませんが、旅の道中で利用できる区間であれば、積極的に活用してみてはいかがですか。
体力の温存と時間の節約を図れるなど様々なメリットがあります。また、サイクルトレインを旅の計画に組み込むことで、サイクリングの幅が手軽に広がるのは嬉しいですね。
本記事では、サイクルトレインを活用するメリットと乗車前の注意点を紹介します。
目次
サイクルトレインとは

サイクルトレインとは、簡単にいえば冒頭で触れた通り、自転車を解体したり折りたたんだりすることなく、ましてや輪行袋に入れることもなく、そのままの状態で鉄道内へ持ち込めるサーピスです。
残念ながら日本では、このサービスは一般的ではありませんが、年を追うごとに着実に広がっています。群馬県の上毛電気鉄道が、2003年にサービスを開始したのをきっかけとして、地方ローカル線を中心に少しづつ普及しました。
2024年度には145路線(74社)で実施。定期運行は9路線、期間・曜日限定の運行は87路線、臨時運行は49路線の実績を誇ります。
ヨーロッパでは日常の風景であるサイクルトレインですが、今後日本国内で一般化されて欲しいですね。
サイクルトレインを活用するメリット
サイクルトレインは、全車両が自転車専用というの稀ですが、一部の車両にのみ持ち込みが可能な場合が多いです。また、車両内でも自転車を置ける専用のスペースがあったりします。
都会走る路線や1日に数本しかないローカル線まで、様々な鉄道でそのサービスを提供しているので、旅の計画に自転車を活用する際には、目的地の移動に利用可能であるか事前に調べておきましょう。
サイクルトレインの主なメリットをまとめると以下の通りです。
- 輪行よりも使い勝手が良い
- 体力の温存と時間の節約を図れる
- 劇坂など苦手な区間をスキップできる
それぞれについて説明します。
輪行よりも使い勝手が良い

ロードバイクやクロスバイクなどスポーツ向けの自転車は、輪行で鉄道に持ち込めますが、自転車を分解するのに慣れた人でも10~15分ほどの時間がかかります。
すると、必然的に出発時刻よりも早く駅へ到着する必要があるし、輪行袋に入れた自転車を肩に担いで歩くため、駅構内を歩く距離が長くなるほど体へかかる負担は大きいです。
さらに車両へ持ち込む際には、他の人の邪魔にならない場所へ置く必要があるので気を付けよう。そのため電車では、基本的に「先頭車両」や「最後尾車両」といった決まった場所にしか置けません。
もちろん鉄道を下車後に自転車をもとの姿に戻す必要があり、それなりの作業時間が必要となります。しかし、サイクルトレインでは、そのような作業時間が「ゼロ」になるため、使い勝手がすこぶる良いですね。
また、ママチャリのような実用車は分解が困難なので輪行には向いてなく、そのままの状態で持ち込み可能なサイクルトレインとの相性は抜群ですよ。
確かに輪行は便利ですが、サイクルトレインと比べると色々な制約があるため、自由度はサイクルトレインの方に軍配が上がります。
体力の温存と時間の節約を図れる

鉄道と自転車を組合わせると、行動範囲が飛躍的に広がります。
遠方へサイクリングへ訪れる際や複数の地域を移動する時に鉄道を利用することで、体力の温存や時間の節約を図れるメリットは大きいですね。
時間に余裕を持たせることができるので、訪れた地域の観光やグルメを楽しめる時間が増え、旅全体の充実度が跳ね上がる機会が多いだろう。実際、私は旅の計画時に必要に応じてサイクルトレインを組み込んでいて、観光時間を大幅に捻出しています。
それにサイクルトレインに乗っている時は、体をゆっくりと休めることができる。このメリットは意外に大きく、長距離を走った後で乗車時間中に疲れが取れると、下車後も元気に走れるようになれるのはありがたいですよ。
自転車旅では、経験を積むほど何となく道中を自転車で移動しなければならないといった思い込みを抱くものですが、必要に応じて公共交通機関を活用することで、余裕を持って旅を続けられます。
劇坂など苦手な区間をスキップできる

激坂を上ったり、急激な下り坂を自転車で走るのを苦手な人にとっては、できるだけそのようなコースは走りたくないでしょう。
サイクルトレインを活用することで、そのような山岳区間だけをスキップする走り方ができたりします。また、天気予報を確認して、雨が降りそうな時間帯だけ鉄道を利用するのもアリですね。
特にママチャリは、勾配が大きくなるほど坂道を上るのが辛く、自転車を押して歩く時間が長くなりがち。体力の温存を図る意味でも、積極的にサイクルトレインを活用して下さいね。
サイクルトレインへ乗車する際の注意点
サイクルトレインを活用するに当たり、事前に鉄道会社ごとの規定を公式ホームページなどで確認して順守しましょう。
また、当日駅で自転車を持ち込む際には、指定された車両で乗降しなければならなかったりするので、駅のスタッフに確認するのが無難です。
以下にサイクルトレインへ乗車する際の主な注意点をまとめました。
- 運行日時と運行区間を確認する
- 鉄道の支払い方法を確認する
それぞれについて説明します。
運行日時と運行区間を確認する

サイクルトレインの運行日時は、鉄道会社によりまちまちです。平日の昼間や土日祝日などの利用者が少ない時間帯に限定されていたりします。
また、期間限定のみでしか運行していなかったり、事前に予約が必要だったりすることも。そのため、「駅についてから確認すれば良いか」という考えでは、あなたが利用したい日時に利用できない恐れがあるので事前確認は重要ですよ。
さらに路線全部だけでなく、対象区間が決まっていたりするので気を付けよう。自転車持ち込みが可能な駅とそうでない駅が混在することもあります。私が利用したことがあるサイクルトレインでは、滋賀県の近江鉄道が該当していました。
旅の計画にサイクルトレインを組み込む際には、運行日時と運行区間の確認を忘れずに行って下さいね。
鉄道の支払い方法を確認する

サイクルトレインでは、自転車の持ち込み料金が運賃とは別にかかる場合があります。輪行であれば、手荷物扱いとなるので持ち込み料金がかからないのが普通なのでそこが違いますね。
また、料金の支払いに交通系ICカードが使えなかったり、ローカル路線ではクレジットカードが使える駅が少なかったりするので、現金をある程度準備しておこう。
事前にオンラインで決済できる路線が増えているので、混雑を避けるためにも利用できるのであれば事前に済ませておきたいですね。
当日スムーズに乗車するためにも利用する路線の公式サイトなどを確認して、支払い方法を確認しましょう。
目的地まで鉄道からの景色を楽しもう

自転車から見る景色と鉄道から見る景色は、同じ景色でも違っているように見えます。
田畑が広がり小川が流れるのどかな景色やダイナミックな都市の風景、キラキラ輝く波のゆらぎなどを車窓から眺めながら、目的地までのひと時を楽しみましょう。
また、路線によっては海岸線ギリギリを通過したり、草原地帯や深い渓谷を駆け抜けたりするので、鉄道ならではのシャッターチャンスが訪れることも。愛車とともに鉄道の景色を楽しんで下さいね。
まとめ

本記事では、サイクルトレインを活用するメリットと乗車前の注意点を紹介しました。最後にもう一度、それぞれについて以下にまとめます。
- 活用するメリット
- 輪行よりも使い勝手が良い
- 体力の温存と時間の節約を図れる
- 劇坂など苦手な区間をスキップできる
- 乗車前の注意点
- 運行日時と運行区間を確認する
- 鉄道の支払い方法を確認する
サイクルトレインを活用すると、自転車を使った旅の楽しさがより一層広がりますね。日本各地では、少しづつですが着実にサイクルトレインが広がっているので、今後活用する機会が増えるだろう。
自治体には、観光振興や地域経済の活性化などメリットがあるので、私たち利用者側と共にウィンウィン(win-win)の関係を築けると思います。


