神社へお詣りに行く際、六曜(日の吉凶を表すもの)などの暦や日取りを気にしていませんか。
例えば「今日は大安だから参拝へ行こう」「神社へ行こうと思ったけど、仏滅だからやめとく」といったような話を聞いた方も多いでしょう。
せっかく神社へ足を運ぶのですから、縁起の良い日を選びたいと思うのは、何も不思議な話ではありません。
それでは、本当に「暦」は参拝に関係があるのでしょうか。
また、世の中で言われている参拝に「いい日」と「避ける日」について知りたいものですね。
本記事では、それらの疑問にお答えすることで、気持ち良く参拝ができて頂ければ幸いです。
神社の参拝は、暦の上で「いい日」や「避ける日」は特になし
カレンダーや手帳を見ると、「大安」や「仏滅」など六曜が記載されていることが多いですね。
この六曜は、古く中国で時刻の吉凶占いとされていましたが、日本には1873年(明治6年)に伝わり、今も日々の生活の中で広く使われています。
そのため、昔から六曜を考慮して、神社へお詣りする方も少なくないのではないでしょうか。
結論から言いますと、神社へ参拝するのに暦で「いい日」や「避ける日(ダメな日)」はありません。つまり、大安だろうが仏滅だろうが関係ないのです。
世の中には、沢山の迷信があり、仏滅の日は参拝しない方が良いというのも、地域によって語られてきた迷信だといえます。
また、神社の参拝だけでなく、厄除けだったり七五三、お宮参りなどを行うにしても、神様にとって暦は関係なく、あなた自身が参拝したいと思った時が吉日です。
ただし、それでもやはり暦が気になる人は気になるもの。
一度気になってしまうと、ズルズルとどうしても引きずってしまうので、潜在意識の中で「仏滅は神社へ参拝してはダメな日」と刷り込まれてしまいます。
こんな状態で参拝しても、気持ちの良いものではありません。それならば、初めから大安の日に参拝した方が良いのですね。
暦については、あなたがどう捉えるかが大切ですよ。
そこで、気になる人に向けて、世間一般に言われている参拝に良い吉日と避けた方が良い凶日・期間について説明します。
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神社の参拝に「いい日」と言われる吉日
神社の参拝に「いい日」と言われる主な吉日を以下にまとめました。
- 天赦日
- 一粒万倍日
- 鬼宿日
- 大安
それぞれについて説明します。
何事も上手くいく最上級の吉日「天赦日」
天赦日(てんしゃび・てんしゃにち)と言うのは、名前の通り「天がすべての罪を赦す日」と意味があり、何事も上手くいく最上級の吉日とされています。
つまり、神社への参拝はもちろんのこと、以下のような行動を行うにも向いていますね。
- 開業や転職など何か新しい仕事を始める
- 勉強や習い事、投資などを新しく始める
- プロポーズや告白をする
- 喧嘩の仲裁や疎遠になっている人と仲直りする
- 宝くじを買う
これから新しいことを始めたいと思っていたり、今までためらっていたことをするには、「天赦日」が最適です。
天赦日に神社へ参拝すれば、神様により深く感謝の気持ちが伝わりやすいでしょう。
【神社の紹介(その1)】
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物事を大きく発展させたい吉日「一粒万倍日」
一粒万倍日(いちりゅうまんばいび・いちりゅうまんばいにち)とは、物事を始める日に良い吉日とされています。
この一粒万倍日には、「一粒の籾(もみ)が万倍にも実り、立派な稲穂になる」という意味がありますよ。
そのことから、特に物事を大きく発展させたい時に力を発揮するでしょう。
具体的には、以下のような行動を行う時が良いとされています。
- 開店・開業をしたり、新しい企画を推し進める
- 勉強や習い事、投資などを新しく始める
- 宝くじを買う
- 婚約や入籍をする
仕事やお金、結婚に関係することを願うならば、一粒万倍日に神社へお詣りに向かいましょう。
また、天赦日と一粒万倍日が重なる日は、ご利益が更に増すと言われています。
婚礼に関すること以外は吉日「鬼宿日」
鬼宿日(きしゅくび・きしゅくにち)は、婚礼に関すること以外は何をするにも良い日です。
暦注の一つには、「二十八宿(にじゅうはっしゅく)」というものがあり、月の位置でその日の吉凶を占っています。
お釈迦さまが生まれた日が、鬼宿日と言われており、最も格が高く縁起が良いですね。
しかし、この日は、鬼が家(宿)にいる日でもあるので、この日に嫁入りすると、鬼と嫁が鉢合わせてしまうので避けた方が良いとのこと。
結納・入籍といった婚礼に関することで神社へ参拝するならば、鬼宿日は避けた方が無難です。
【神社の紹介(その2)】
旅先で訪れた神社を、下記記事で紹介します。
1日通して良い日が続く吉日「大安」
六曜は時間帯によって縁起が変わるものですが、その中で「大安」は、1日中何をするにも良い日といわれています。
この六曜は、「先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口」の6種類に分かれており、大安は大抵月に5日ほど巡ってきますよ。(旧暦を基にしているため、ズレることもある)
そのため、他の吉日(天赦日など)より、神社へ訪ねる日を調整しやすいです。
神社の参拝を避けた方がよいと言われる凶日・期間
神社の参拝を避けた方がよいと言われる主な凶日・期間を以下にまとめました。
- 不成就日
- 仏滅
- 忌中
- 神無月
それぞれについて説明します。
何事も成就しない凶日「不成就日」
不成就日(ふじょうじゅび・ふじょうじゅにち)は、新しい物事を始めるには凶日と言われています。
暦の中には、十干十二支の組み合わせで吉凶を判断する「選日(せんじつ)」というものがあり、この選日で「何事も成就しない日」とされているのが不成就日ですね。
名前からして、いかにも縁起が悪い日と読み取れます。こんな日は、神社へ参拝しない方が無難ですよ。
また、以下のような物事を始めるのは止めた方がよいでしょう。
- 開業・開店・契約・投資など新しい仕事を始める
- 結婚・入籍など婚姻に関係すること
- 子供の命名・出生届の提出
- 引っ越しや移転
縁起の悪い凶日「仏滅」
仏滅とは、六曜の1つであり「仏も滅する日」という意味があります。このことから、1日を通して凶日といわれているのです。
そのため、結婚式や入籍など様々な行事の日取りに選ばない方が多いですね。
先ほども触れましたが、本来六曜は、日本の神道とは関係がないので、仏滅に神社へ参拝しても気にする必要はありません。
ただあまりにも、六曜は私たちの日常生活に浸透しているので、気になる人は避けた方が無難といえます。
近親者が無くなった期間「忌中」
神道では、死は避けるべき穢れと考えられており、家族などの近親者が亡くなられた際には、神社へ参拝すべきではないと言われていました。
故人の死後1年間の喪中期間は、神社へ参拝しても基本的に問題ありませんが、奨励されていないです。
特に故人が亡くなられた日から49日間を表す「忌中」は、参拝するには適していません。
忌中は、穢れを清めるためにも、静かに故人を偲ぶ期間ですよ。忌中の穢れは、「気枯れ」ともいい、大切な方を亡くして気持ちが喪失していることを表しますね。
そんな気持ちのまま神様に接するのはやめましょう。
神様がいない期間といわれる「神無月」
全国の神様一同が、島根県の出雲大社に出向く月として知られている「神無月(かんなづき)」。今でいう10月にあたります。
神様は1ヶ月かけて出雲大社で縁結びの会議を行なっており、全国では神様が不在になると聞いた方も多いでしょう。
神無月とは、平安時代に作られた造語ですよ。実は昔には、「無」の部分を「の」と読まれていたそうです。つまり、神無月は「神の月」という方が正しいかも知れません。
実際、10月に入ると全国的に様々な秋祭りが開催されており、多くの土地神を祭っています。
なので個人的には、神様がいないと考えるほうが難しいかな。
それでも気になる方は、出雲大社か留守番役として居残る恵比寿様を祀る神社で参拝した方がよいでしょう。
まとめ
神社へ参拝に伺う日は、暦で「いい日」や「避ける日」はありません。
つまり、神様にとって暦は関係なく、あなた自身が参拝したいと思った時に神社へ出向きましょう。
暦については、あなたがどう捉えるかが大切になりますので、気になる方は考慮してみるのも悪くないですね。
そこで、今一度本記事で説明した参拝に「いい日(吉日)」と「避ける日(凶日)」を以下にまとめました。
- 天赦日(吉日)
- 一粒万倍日(吉日)
- 鬼宿日(吉日)
- 大安(吉日)
- 不成就日(凶日)
- 仏滅(凶日)
- 忌中(凶日)
- 神無月(凶日)
気持ちを整えて神社へ赴き、神様へ日頃の感謝を伝えましょう。