
神社やお寺の参拝方法の一つとして「お百度参り」があることを知っていますか。
時代劇などの影響で、その概要を知っている人も多いと思います。けれど、参拝を100回繰り返するということは知っていても、具体的なやり方や注意点など知らないことが多いでしょう。
お百度参りの歴史は古く、鎌倉時代初期の1189年には、すでに行われていました。古くから日本に伝わる風習であり、誰かのためにどうしても叶えたい願いを神様や仏様に届けるための儀式ですよ。
もちろん儀式なので、前準備や正しいやり方が大事。間違ったやり方では、願いが届かないかも知れません。
本記事では、お百度参りを行なう前に知っておきたい、事前準備・やり方・注意点を紹介します。
目次
どういう時に「お百度参り」をするのか

そもそも「お百度参り」とは、どのような時に行なうのだろうか。気になる人も多いでしょう。
簡単にいえば、誰かのためにどうしても叶えたい願いがある時に行ないます。たとえば、大事な人の病気の快復を願ったり、恋愛の成就や仕事の成功など人の幸せを願うのがほとんどですね。
その人の幸せを強く想うほど願いは叶いやすいですよ。反対に不幸になるようなネガティブな願い事は、神仏の心証を損ねることになりかねません。よく悪い念は、自分に返ってくると言われています。
実際、100回もお参りするのは労力がかなり必要です。そのため、神様や仏様に対する信仰心を示すことにつながり、願いを聞き入れてもらえやすくなるという。また参拝を繰り返すと雑念を払いやすく、願い事に集中しやすいですね。
無駄な雑念がなく真摯に質の高い参拝を繰り返せば、神様や仏様に自分の本当の思いが届くと考えられています。
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お百度参りを行なう前にやるべき事

当日スムーズにお百度参りを行なうには、事前準備が重要です。お百度参り自体には、特に難しい手順はありませんが、正しい作法に則り行なって下さいね。
そこで、神社やお寺へ出向く前に主にやるべき事を以下にまとめました。
- 「1日100回参拝」か「100日参拝」のどちらかを決める
- 参拝する神社またはお寺を決める
- お賽銭を100枚用意する
まず初めに決めておきたいのは参拝方法です。お百度参りには、基本的に2つの参拝方法があり、それが1日にまとめて100回参拝する方法と、毎日連続で100日間参拝する方法から選べます。
どちらを選んでも効果に違いはないので、自分のスタイルに合う方で選びましょう。
尚、100回の参拝は基本ですが、必ずしも100回お詣りする必要はありません。自分で決めた回数を繰り返しても良いそうなので、大事なのは人の幸せを強く願う気持ちです。

参拝方法を決めたら、参拝したい神社やお寺を決めよう。一般的には、近隣の氏神神社や有名な寺社を選びます。特に指定はないので、なじみのある神社やお寺を選ぶ方が良いかも。
特に100日間毎日参拝するのであれば、自分が住んでいるところの近くにある神社やお寺を選ぶのが無難です。尚、急を要するお願いや遠方から訪れる際には、1日に100回参拝する方が現実的ですね。
神社やお寺の中には、お百度参りの名所もあるので、その中から選ぶのも良し。名所と呼ばれるような所では、回数を数えるための道具の貸し出しを行なっていたりします。
個人的には、祀られている神仏のご利益に注目するかな。たとえば、病気の回復を願うなら病気平癒の神様や仏様を祀っている神社仏閣の中から選びますね。そうすると、より大きな効果を期待できると思いませんか。

最期にお賽銭を100枚(または100組)用意しておきましょう。お百度参りでは、100回参拝するたびに1回ずつ賽銭箱に入れるか、100回目にまとめて入れます。
100回目にまとめて入れるのであれば、別に回数を数えるための物を用意すること。参拝回数分の紙縒り(こより)や小石、竹串などを持参して、参拝毎に他の人の邪魔にならない所に一つずつ置いておけば数え間違いを防げるだろう。
それに、もしお百度参りの基点となる百度石があれば目印に丁度良い。なので、その近くに置く方が分かりやすいと思います。
また、場所によっては100本の紐を束ねた「お百度紐」の貸し出しを行なっているので、活用して下さい。
お百度参りの正しいやり方

お百度参りを行なう服装に迷う人もいるのではないだろうか。
白装束を着用して裸足で行なうのが相応しいと言われたりしますが、このような服装はさすがに目立ちすぎるし、周囲の人を驚かせる原因になりねません。
特に服装に決まりはないので、普段通りの服装でも大丈夫。ただし、神様や仏様へお願いする立場なので、不潔やだらしのない恰好をするのは止めておきましょう。
神社やお寺によっては、同じお百度参りでも細かな違いがあるので、始める前に神社では宮司、お寺では住職に正しいやり方を確認しておくのをおすすめします。
一般的なお百度参りの正しいやり方を以下にまとめましたので、参考にして下さいね。
- 神社の場合
- 鳥居の前で一礼する
- 手水舎で身を清める
- 参道を歩き拝殿(または本殿)へ向かう
- 正しい作法(二礼二拍手一礼など)でお願いする
- 再び参道を歩き入口へ戻る
- お寺の場合
- 山門の前で合掌して一礼する
- 手水舎で身を清める
- 参道を歩き本堂へ向かう
- 合掌して一礼しお願いする
- 焼香台があれば宗派の作法に則って焼香する(宗派により回数は異なる)
- 再び参道を歩き入口へ戻る
これらの流れを100日間行なおう。1日に100回参拝するのであれば、手水舎で身を清めるのは、最初の1回目だけで良いです。
神社によっては、正しい作法が「二礼二拍手一礼」ではなく「二礼四拍手一礼」だったりするので気を付けるように。

また、1日に100回参拝するならば、鈴の鳴らし方が少し違ってきます。神社では鈴を鳴らすのは最初の1回目と最後だけでOK。
一方、お寺では本堂のドラや鈴を毎回鳴らすのは、そのお寺の慣習や考え方により異なります。毎回大きな音を鳴らすと、他の参拝者や近隣住民の迷惑になるので、最初の1回だけしか行わないことも。始める前に住職に確認するのを忘れないようにして下さい。
当たり前ですが、どちらも鈴が設置されていないのであれば、鳴らす必要はありません。
また、お寺では宗派によって焼香の回数は異なるので、そのお寺の宗派の作法に従うか、不明ならば回数にこだわらず真心を込めてお願いしましょう。

お百度参り際に活用したいのが「百度石(ひゃくどいし)」です。百度石とは、拝殿や本堂までの往復を繰り返す際に基点となる石柱のこと。よく拝殿や本堂を結ぶ参道沿いに設置されています。
もし活用するのであれば、まず石に一礼して、そこから拝殿や本堂まで歩いて参拝し、再び百度石まで戻るのを100回繰り返して下さいね。
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お百度参りを行なう時間帯

基本的にお百度参りを行なう時間帯は、自分の都合の良い時間帯でOKです。
でれば、午前中に行なうがおすすめですね。朝の時間帯では、まだ参拝者が少なかったりするので、人が少ない分余計な雑念にとらわれることが少ないですよ。早朝ともなると、より爽やかな気持ちで心を落ち着かせて参拝できます。
夜の参拝は、十分な明かりが点いていなかったりするので、安全面を考えて避けた方が無難です。それに、そもそも境内への立ち入りが禁止されているところもある。
「お百度参りは、人目につかないように行わなければならない」という説もあり、人通りの少ない夜遅くに行なうという考えもありますが、個人的には気にする必要はないと思います。
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お百度参りの注意点

現代のお百度参りは、昔と比べて自由度が高くなりましたが、それでも注意すべてきポイントはいくつかあります。
気持ち良く参拝するためにも、以下の注意点に気を付けて下さいね。
- お百度参り中は、しゃべらない
- 100日間お参りするならば、1日でも欠かしてはいけない
- 願いが叶えば必ずお礼参りをする
お百度参りの最中では、余計なことに気を取られずに、一心に祈りを捧げるのが大切です。そのため、声を出すのはNGとなっています。
参拝している時間が長くなると、集中力が低下するので、何かの拍子で声が出てしまうことも。特にスマホや携帯電話など着信音が鳴るアイテムを持参するのであれば、マナーモードではなく電源を切っておくのが無難です。
もし100日間お参りするのであれば、毎日連続で行なう必要があり、天候や体調不良で参拝が難しい時もあるでしょう。参拝を続けられなくなったら、また1回目からやり直しになるので気を付けて下さいね。
ただし、一旦休憩を挟んでから神様や仏様に途切れた理由を謝罪して、途中から再開しても良いとも言われています。不安であれば、始める前に宮司や住職に相談してみると良いのではないでしょうか。

最期にお百度参りをして願い事が叶ったのであれば、必ずお礼参りを忘れないように。神様や仏様に報告と感謝の気持ちを忘れてはいけません。
やむを得ない事情以外では、願いが叶った時にすぐにお礼参りに行って下さいね。無理をする必要はありませんが、なるべく早いタイミングで行なうのが礼儀です。
お礼参りでは、感謝の気持ちをより伝えるために、いつもより少し多めにお賽銭を納めましょう。
まとめ

誰かのために叶えたい願いを、神様や仏様へ届けるために行なう儀式が「お百度参り」です。お百度参りを行なう際には、正しい手順を守って気持ちを込めてお願いしましょう。
1度に100回参拝を行う方法と100日かけて1日1回毎日参拝する方法がありますので、どちらを選んだとしても労力をかなり必要とします。なので、無理をしない方法でチャレンジして下さいね。
自分の周りにいる大切な家族や友人、知人などを思って、ポジティブな願いをぜひ叶えてみてはいかがですか。願いが叶った後は、お礼参りを忘れずに。
お百度参りは、古来より受け継がれてきた風習であり、今後も絶えることはないと思います。


