
「鹿島」という言葉から、主に関東屈指のパワースポット「鹿島神宮」や、Jリーグに加盟するプロサッカーチーム「鹿島アントラーズ」を思い浮かべる人が多いだろう。また、海に浮かぶ島の名称だと思います。
愛媛県松山市の北条地区の沖合には、北条鹿島(ほうじょうかしま)または単に鹿島と呼ばれる小さな島が浮かんでいるのを知っていますか。地元や四国では「伊予の江の島」と呼ばれるほど人気の景勝地なんだとか。とあるネット記事を読んで興味を持ちました。
ということで、GW中に2泊3泊で愛媛県を旅することに決定。初日に北条鹿島へ実際に行ってみることにしました。
本記事では、愛媛の中予・東予地域巡る自転車旅の1日目の様子をお届けします。
目次
今治駅から旅立つ

電車に揺られてやってきたのが、愛媛県今治市の陸の玄関口「今治駅」です。
周囲を見渡すと、しまなみ海道の四国側の起点となる場所ということもあり、サイクリストの多いこと。私と同じように駅前では輪行袋からロードバイクを取り出して組み立てていたり、レンタサイクルを借りている人がたくさんいました。
本日は、青空が広がるサイクリング日和。こんな日は、お出かけしないともったいないですね。それでは、松山市を目指してレッツゴー♪

まずは今治市街を抜けて海岸線を目指します。本日のメインルートは、瀬戸内7海道の一つ「はまかぜ海道」です。はまかぜ海道は、今治市と松山市を結ぶ約50kmにおよぶ海岸ルート。
主に国道196号線を走るので、車の交通量はそれなりに多いですが、ほぼ平坦路であり、美しい瀬戸内海を眺めながら走れるので人気があります。
今治駅の西側に流れる浅川沿いには、今治街道(県道38号)が整備されており、そこを南下していると、弥栄橋を少し過ぎたところの交差点で面白い物を発見。

なんと、とあるマンションのテッペンに「天守閣」が見えるではないですか。思わず二度見してしまいました。
気になったので、横断歩道を渡りそのマンションに近づくと・・・

う~む、これは面白い。このようなマンションを見るのは初めて。後から調べて知ったのですが、どうやら「高井城 御城山ハイツ」というそうです。
初代オーナーが大の城好きということで、城郭風のデザインのマンションが誕生しました。
このような場所に住んでいれば、「俺、お城に住んでいるんだ~」なんて言えるかも。まだ1kmも進んでいない内に、このような発見があるとは、幸先良い予感がしてなりません。


今治街道を西へ進み、しばくして国道196号線へ合流しました。このまま道なりに進んでも良かったのですが、大西地区辺りから国道を離れ、生活道路を通過しながら町並みを楽しんでいると、趣きのある「旧大庄屋井手家」を見つけた次第です。

案内板によると、江戸時代初期に徳川方に味方についた功績で、藁ぶき屋根を瓦にかえて、防水用として屋根に天水瓶を置くことを許されたそうですね。また、松山藩主の参勤交代時には、本陣となっていたそうですよ。

それに加え、庭に育つ立派な楠よ。推定樹齢350年、樹高25mの巨木の存在感は抜群です。この楠は市の天然記念物になっています。
意外に思ったのは、旧井手家は無指定ということ。地域の歴史を語るのに役立つ立派な史跡だと思うのですが、色々と課題があるのでしょうか。

旧井手家を後にして、大西波止場港線(県道15号)を西へ進むと、交差点にさしかかり再び国道196号線へ合流。
目の前に見える「星の浦海浜公園」へ立ち寄りました。
はまかぜ海道を疾走し、道の駅「風早の郷・風和里」へ赴く

個人的に、はまかぜ海道を走る時に必ずと言ってよいほど立ち寄る場所が「星の浦海浜公園」と道の駅 「風早の郷・風和里」です。
星の浦海浜公園は、美しい白い砂浜から船の行き交う綺麗な海を眺めて過ごせる場所ですね。また、海水浴やマリンスポーツを楽めます。特に大きな船を整備している姿を目にできるのは、造船の町ならではでしょう。



園内にあるこちらのモニュメント。後から知ったのですが、上から見ると星型に見えるんですって。星の神が天降ったという伝説をもつ場所にピッタリです。
砂浜で潮風にあたりながら、瀬戸内海を行き交う船を目で追いつつ、のんびりと過ごしました。そういう時間は人生において、とても大切だろう。
さて、休憩を取ったとこでさらに気力が充実。道の駅へ向けて進みます。



北条地区の沖合に浮かぶ北条鹿島を楽しみにしているので、青看板に「北条」の文字が見えてくると、今まで以上にテンションが急上昇。自転車のペダルを回す足にも力が入るというものです。
海岸沿いでは風の影響がかなり大きいですね。本日は向かい風ではなく、どちらかというと少し追い風ぎみかな。そのためか、軽やかなペダリングが順調に続きました。
もし強い向かい風ならば、全然前に進まないし、場合によってはハンドルを取られて車体がふらつき危ないこともあり得ます。なので、注意が必要ですね。
青空の下、追い風の力を借りて、ドンドン前へ突き進むのは気持ちが良すぎ♪♪♪

そんな感じで国道196号線を疾走していると、崖の上にギリギリで建てられた廃墟を発見しました。
この廃墟、実は知る人ぞ知る珍スポットのようです。今にも海に落ちそうな建物の壁に書かれた「夜逃屋グループ」という文言が気になるぞ。ひっとして、夜逃げの手伝いをする運送屋なのだろうか。確かに需要がある気はしますが・・・
それにグループということは、ここ以外にもある可能性があるのかも。色々と想像力をかき立てます。


謎の廃墟を後にすると、その後は浅見地区を通過し、いつしか大浦地区へ入りました。そして、ついに道の駅へ到着。謎の廃墟から約7kmほどの距離でしたが、感覚的にあっという間でしたね。
昼時ということもあり、たいへんな賑わいだ。風早の郷・風和里は、瀬戸内海(斎灘)に面していて、とにかくロケーションが素晴らしいです。
ふらっと立ち寄って、浜辺を散策するのが楽しすぎる場所ですよ。まずは腹ごしらをするために、レストランへ向かいました。
GW期間限定メニューということで、メニューはいつもより少ないみたい。メニューを見ると、しらす丼定食や北条鯛めし定食、肉うどんなどどれもが美味しそう。

私が食べたのは、ソースかつ重です。カツはサクサクで、ご飯にかかった甘めのソースが良く合っています。お腹が減っていたこともあり、直ぐに完食。これは美味しかったですね。
さて、お腹も満たしたことですし、早速、道の駅前に広がる風早長浜海岸へ向かいました。



目の前には透明度の高い斎灘(いつきなだ)。水平線に沈む夕日スポットとして有名で、夏には海水浴客で賑わいます。約300mほど続く砂浜を歩きながら、端の方に見えた東屋を目指しました。

東屋の奥に続く遊歩道を歩くと、石のモニュメントと丸いベンチを発見。皆さん思い思いに過ごされていましたね。ということで、私もここで少し休憩を取りました。

沖合に見えるのは「北条鹿島」です。ここが、本日のメインスポット。道の駅との位置関係からして、かなり近いとは思っていましたが、実際に目のすると本当に近い。
それに、穏やかな瀬戸内海に浮かぶ緑豊かな小さな島の景観が良いですね。夕暮れ時には、鹿島のシルエットが茜色の空に良く映えて、美しい夕景を楽しめるという。
道の駅から北条鹿島へ向かう船の待合所までの距離は約3kmほど。まっ、ロードバイクからしたら3kmなんて庭感覚ですよ。
人気の景勝地「北条鹿島」へ渡る

道の駅へ戻ると、みかんジュースを飲みました。かつて愛媛では、「蛇口からみかんジュースが出る」という有名な都市伝説がありましたが、今では現実のものとなっています。
体験できる場所は、松山城や松山空港などと限られており、見かけたらやるしかないでしょ。ということで、のどを潤す意味も込めて早速レッツチャレンジ♪

レジで支払いを済ませ、カップをゲットすると準備完了です。蛇口をそそくさと回すと、オレンジ色の液体(みかんジュース)が流れ落ちてくる。この瞬間が良いですね。
その後、一気にみかんジュースを飲み干しました。うぃ~~美味しかったぜ!
そういえば、岡山市の「晴れの国おかやま館」で白桃ジュースの出る蛇口が今年(2026年)の7月に出来たみたい。まだ試したことがないので、機会を作り訪れたいですね。
さて、貴重な体験も無事終えたことですし、そろそろ出発しますかね。北条鹿島へ向かう前にちょっとだけ寄り道します。

国道196号線を南下している途中で、海岸線へ入る脇道へ方向転向。そして向かう先は立岩海水浴場です。この名前は正式名称ですが、通称の「モンチッチ海岸」の呼び方で知っている人が多いと思います。


個人的には、面白い名前だなと思い以前から気になっていました。実際に訪れてみると、その景観にビックリ。人気があるのも頷けます。
実はそれだけでなく、ここでは南米ボリビアのウユニ塩湖のような、空の色を映した水鏡が見られるそうですよ。全国的には、香川県の「父母ヶ浜」が有名ですね。
干潮時で風がなく、晴天または夕暮れ時に見られるそうなので、何も考えずに訪れると難しいかも。私はダメでしたが、エメラルドグリーンの海を見られただけでも来たかいがありました。
海岸線を離れ、湯山北条線(県道179号)へ合流。立岩川に架かる橋を渡り北条辻地区へ進みます。



伊予北条駅へ到着すると、駅前に鹿のモニュメントを発見。これから向かう北条鹿島は、名前が示す通り鹿園にたくさんの鹿がいるぞ。エサやりをしながら触れあえるので、動物好きの人には嬉しいだろうな。

ほどなくして、目の前に鹿島神社の一の鳥居が見えてきました。この鳥居の先に渡し船の待合所があります。


待合所へ到着すると、渡し船の乗船券とクルージングへ参加するための周遊船券の両方をゲット。そして乗船場所の浮き桟橋へ歩いて行くと、5分もしない内に北条鹿島から渡し船がやってきました。
ということで、早速乗船すると、わずか3分で北条鹿島へ上陸。そ・れ・で・は、冒険としゃれ込むとしますか。



いや~、滞在時間は2時間ほどでしたが、結構濃密な時間を過ごせました。白い砂浜を散策したり、鹿島山へ登山したり、クリージングをしたりして大満足。人気の景勝地というのも頷けます。
北条鹿島については、下記関連記事でくわしく紹介します。
三津浜地区へ向かう道中にて

北条鹿島から渡り船に乗って、四国本土へ戻ってくると、湯山北条線(県道179号)を南下して三津浜地区を目指しました。
三津浜地区といえば、松山市の西部にある港町であり、古くから海運の要所として知られています。古い町家や白壁の蔵などが今も残るので、町歩きが楽しそう。
また、三津浜と高浜を結ぶ「三津の渡し」が有名ですね。恐らく17時頃に到着すると思うので、本格的な町歩きは明日にするとして、本日はそのさわりだけでも楽しもうと思います。



いつしか辰巳伊予和気停線(県道183号)へ合流しており、ちょっとした丘を乗り越えながら駆け抜けていると三津駅へ到着しました。
四国で最初に開業した駅の一つであり、レトロな洋風の駅舎が可愛らしいですね。ここから少し西側には川が流れていて、その川に架かる住吉橋を渡れば、三津浜商店街はすぐです。その商店街周辺にレトロな町並みが残っています。


本日は、先ほども触れた通り商店街周辺をさらっと歩く程度に留めました。つまり、お楽しみは明日と言う訳。それに、時刻を確認すると既に17時を過ぎていたので、お宿へ急がないと。
空はまだ明るく夕暮れまでには余裕がありましたが、明日の準備もしなければならないからね。こうして、本日の旅は終わりを告げました。
まとめ

本日は、1日中良く晴れたので、自転車旅をするのに打ってつけの日となりました。
久しぶりに「はまかぜ海道」を自転車で走ることもあり、テンションが上がりっぱなし。特に星の浦海浜公園で眺められる造船所の景観が相変わらず良かったです。
また、北条鹿島では砂浜を散策したり、鹿島山へ登山したり、外周を一周するクルージングに大満足。GW中ということもあり、家族や友人たちとキャンプに訪れた人が多く、島内はかなり賑わっていました。
さて、2日目は三津浜地区を巡った後で、日本有数のB級スポットと名高い「石手寺」を赴き、重信川サイクリングロードを経て東温市へ訪れます。どのような旅路になるのか乞うご期待!


