
下灘駅(愛媛県)や青海川駅(新潟県)、大三東駅(長崎県)など海に近い駅は、全国に点在しています。
しかし、その数はとても少なく貴重な場所ですね。愛媛県は瀬戸内海沿いに鉄道が走っているので、そのような駅は比較的多い。その中でも最も海に近いのは、松山市に位置する「梅津寺駅(ばいしんじえき)」です。
知名度は、圧倒的に下灘駅(こちらの記事で紹介)が高いのですが、有名ドラマのロケ地としても知られています。
また、駅周辺には柑橘類の魅力や愛媛県の公式イメージキャラクター「みきゃん」の情報を発信する「みきゃんパーク」を始め、梅津寺海岸や梅津寺公園など見どころもあるので、ぜひ足を運んでみよう。
本記事では、絵になる非日常的な風景を楽しめる「梅津寺駅」周辺を紹介します。
目次
梅津寺駅は、伊予鉄道高浜線の駅の一つ

梅津寺駅は、ホームの背後に海が広がる絶景駅として知られています。
伊予鉄道高浜線の駅の一つであり、かつては有人駅でしたが、2022年4月から無人駅になりました。無人駅といえば、利用者がかなり少ないイメージがありますが、梅津寺駅の1日の乗降客数は約300人ほどだそうですね。

こちらの時刻表を見て分かるように、出発時刻が分かりやすく1時間に2~4本のダイヤを維持しているのは評価できると思います。
ちなみに、伊予鉄道は1888年に四国初の鉄道として、松山から三津まで開通したのが始まり。現状の高浜線は、松山市駅から高浜駅までを結び、終点の高浜駅の一つ前が梅津寺駅です。
松山市の中心街にある松山市駅から約20分で梅津寺駅へ到着します。
【少し足をのばして訪れてみよう】
梅津寺駅から少し離れた観光スポットを、下記記事で紹介します。
まるで映画のワンシーン、ホームの隣はもう瀬戸内海

電車からホームへ1歩降りると、目の前には瀬戸内海が広がっています。私が訪れた日は、雲が多い日でしたが、それなりに綺麗な風景を楽しめました。
海が非常に近いので、ホームに立って海を見続けていると、吸い込まれていきそうな気分になることも。海がある面には、安全面のために柵が建てられているのも頷けます。
また、防波堤で波を抑えているし、そもそも押し寄せる波は穏やかですよ。そのような理由のため、高波で電車が止まる心配はほとんどしなくても大丈夫だろう。ちなみに駅の高さは4.5mとのこと。津波避難は5m以上のようです。

ホーム全体を見渡すと、屋根や柵、ベンチに至るまで全て明るい白色に統一。晴天であれば、青い海と共にたいそう映えると思います。


ホームからは、三津浜港辺りや興居島(ごごしま)などの景観を楽しもう。潮風の香りともにザザーと聞こえる波の音が心地よいですね。さらに時々やってくる電車の音にも、なんだか旅情を感じてしまう。
ボーと過ごしていると、非日常感の凄いこと。強いリラックス効果を感じました。

こちらは、梅津寺駅の駅名標です。ホームで撮影する際には欠かせないでしょ。撮影する際には、黄色い線の内側から他の利用客や列車に十分気を付けるように。決して周囲に迷惑をかけないように努めて下さいね。

伊予鉄道といえば、鮮やかなオレンジ色の車体は目を見張ります。愛媛の特産品である「みかん」を連想させるかな。鉄道だけでなく、バス(伊予鉄バス)もオレンジ色なのも印象的ですね。
また、サイクルトレインとして郊外電車に自転車をそのまま持ち込めるのはありがたい。利用できるのは土日祝日だけですが、私と同じようなサイクリストの皆さんには朗報ですよ。

2025年2月から、実に67年ぶりとなる完全新型車両(7000系電車)が運行されたのは記憶に新しいです。そのため、梅津寺駅へ近づいてきた7000系の車体に思わずパチリと1枚撮りました。どうですか、カッコイイでしょ。
前面には大きな一枚窓を取り入れており、流線形フォルムがいい感じ。今までと比べて精悍な印象があります。


ホームから直接海岸へ行けるような気がしますが、柵で塞がれているので通れません。危ないので、絶対に堤防を飛び越えないように。海岸へ行くには、駅舎の奥に見える踏切を渡って下さい。(駅舎を正面からみて右手側)
駅から約200mほど離れている場所には、旧梅津寺海水浴場の入口があります。こちらの方が広々とした砂浜があるので、散策を楽しむのにおすすめです。
【観光スポット的な駅を紹介】
旅先で訪れた観光スポット的な駅を、下記記事で紹介します。
一世を風靡した「東京ラブストーリー」のロケ地

1990年代に大ヒットしたテレビドラマ「東京ラブストーリー」は、主に東京を舞台にした主人公・赤名リカ(演・鈴木保奈美さん)と永尾完治(演・織田裕二さん)のストレートな恋愛を繊細に描いた作品です。
梅津寺駅は、このドラマの最終回に登場した場所として知られています。
リアルタイムで見たことがなくても、タイトルは知っているという人も多いだろう。なんと、最終回の視聴率は32.2%というのだから、当時の人気は凄まじいものでした。
リカが、カンチ(完治)に対して、別れを告げるハンカチをホームの柵に結んだシーンはとても印象的。その場面が今も残されています。
実際、ドラマの影響で、同じようにハンカチを結びに来る人が絶えなかったという。そのことから「恋のプラットホーム」と呼ばれているとか。まさに聖地と呼んで差し支えないですね。
ちなみにこの作品は、キャストを変えて2020年にリメイクされています。
みきゃんとミカンの魅力を発信する「みきゃんパーク」

梅津寺駅の目の鼻の先にあるお店が「みきゃんパーク」です。こちらでは、愛媛県のみかん(柑橘)とイメージキャラクター「みきゃん」の魅力を発信しています。
お店の壁には、みきゃんとその仲間たちが描かれており、とても目を引きますね。みきゃんは、そもそも愛媛県の公式キャラクターということで、道路標識や公共施設、観光地など県内では至るどころで目にする機会が多いです。
2015年の「ゆるキャラグランプリ」で全国2位を獲得した実績があるほど。今でもその人気は全国区ですね。累計の関連グッズの売り上げは、数百億円規模にのぼるというのだから、経済効果も抜群ですよ。


1階は、お土産の販売スペースとジュースやゼリーなどの加工場があります。

実際、タイミングがよければ窓越しに作業工程を見学できるのでお楽しみに。ここで使われている柑橘類は、全て自社農園で栽培しているそうです。

一言で、みかんといってもその種類はかなり多い。国内の代表的な種類は「温州みかん」だろう。
その他には、温州みかんとオレンジを交配した「清見(きよみ)」や、愛媛県を中心に栽培されている「伊予柑(いよかん)」などがあります。
季節ごとにたくさんの品種が栽培されているので、一年を通して旬の味を楽しめるのは大変ありがたいです。

2階は、みかんを使ったスイーツなどを味わえるカフェとなっています。
伊予柑ソフトやみかんスムージー、キャラクターパフェなどを食しよう。窓の外から見える梅津寺駅と海の風景を眺めながら、ゆっくりと過ごして下さいね。
また、家族や友人たちとシェアしながら食べるのも良いかも。テイクアウトして、梅津寺駅周辺を散策しながら味わうのも楽しそうです。


明るく元気で人と話すことが大好きな「みきゃん」と、その邪魔をする意地悪なライバル「ダークみきゃん」。アンパンマンとバイキンマンの関係に似ているかな。
個人的には、断然みきゃん派。 みかんと犬をモチーフにした愛嬌ある姿がGood!!!

私は自転車でしまなみ海道を走る機会が多いです。なので、色々な場所で自転車に乗るみきゃんの姿を良く見かけてファンになりました。

愛媛県の都市伝説といえば、「蛇口をひねるとみかんジュースが出る」というもの。今ではその伝説も現実化されており、松山城や松山空港などの限られて場所で体験できます。
店内でも体験できるので、観光で訪れた方はぜひ体験してみよう。旅の思い出になると思います。
| 住所 | 愛媛県松山市梅津寺町1374-1 |
| 電話番号 | 089-992-9898 |
| 営業時間 | 【平 日】10:00~16:30 【土日祝】10:00~17:00 ※店内でのご利用ラストオーダーは閉店の30分前 |
| 定休日 | 月曜日(祝日の場合は翌日が休業) 年末年始 |
| 無料駐車場あり | 普通車13台、車椅子用車1台、大型バス2台 |
心地よさを感じる「梅津寺海岸」

梅津寺駅前の梅津寺海岸は、かつて梅津寺海水浴場でした。
2009年に休止されており、今では泳ぐことはできないので、散策や砂遊び、夕日、潮干狩りなどを楽しもう。また、目の前に広がる穏やかな海をただ眺めるだけでも癒されます。
海辺を歩いていると気づきやすいですが、砂は細かく水分を多く含みやすいみたい。そういう場所なので、歩いた場所によっては足が沈んでしまうかも知れません。散策する際には気を付けて下さいね。
また、夜になるとかなり暗くなるようですね。なので、夜歩くのはおすすめしません。

海辺からは、瀬戸内海の浮かぶ興居島(ごごしま)が良く見えます。興居島は、「興居島みかん」や「いよかん」などの高級柑橘類や、希少な品種の「興居島レモン」など柑橘の栽培が盛んな島です。
高浜港からフェリーで約10~15分で行ける近さも魅力的。瀬戸内海西部の忽那(くつな)諸島の中では、2番目に大きな島なんだとか。島を一周しても20km程度なので、機会を作ってサイクリングをしたいです。

こちらは、海辺にポツンと佇む「ブエナビスタ」という名前のカフェレストラン。タコライスやパスタ、スイーツなどを提供しています。遊び疲れたら、一休みするのに丁度良いですね。

せっかくなので、防波堤の端まで歩きました。このような場所で、夕景を楽しみたい。海と空に囲まれた場所というのは、黄昏時により非日常を味わえます。
そこは、まるで物語やドラマのワンシーンのようです。たとえ黄昏時でなくても、何かが始まる雰囲気がしました。

旧梅津寺海水浴場の行き方を説明します。梅津寺駅から海沿いを南へ約80m歩くと、梅津寺公園の有料駐車場が見えてくるので、その隣の通路を奥へ歩いて下さい。
道中には、宿泊施設の「ファミリーロッジ旅籠屋」や秋山好古・真之兄弟の銅像が建つ見晴山がありますね。

しばらく歩くと、右手側に踏切が見えてくるので、その踏切を渡ろう。すると、直ぐに海辺へ出ます。踏切は、周囲に注意しながら渡って下さいね。
「坂の上の雲」のゆかりの地、秋山兄弟の銅像が建つ

司馬遼太郎先生が執筆した長編歴史小説の一つに「坂の上の雲」という作品があります。
松山出身の青年3名(秋山好古、秋山真之、正岡子規)の視点から語られるストーリがとても面白く、明治維新により近代国家に成長していく明治日本を描いた大作です。
梅津寺駅の周辺もゆかりの地ということで、見晴山の山頂付近には、秋山兄弟の銅像が建っています。山といっても梅津寺駅から約3分ほど歩くと、山頂まで辿り着くほどの低山ですよ。なので、散歩感覚で気軽に足を運んでみよう。


日露戦争にて、当時世界最強といわれたロシアのコサック騎兵を打ち破った秋山古好(あきやま よしふる)。
そして、同じく日露戦争で東郷平八郎司令長官のもとで作戦参謀として辣腕をふるった秋山真之(あきやま さねゆき)たちの目には、一体いまの日本はどのように映るのだろうか。

激動の明治時代を生き抜いた彼らの姿勢は、現代にも十分通じるところがあるだろうな。彼らの視線を追うと、山と海の間に広がる町並みと鉄道の線路を見渡せます。
もうひとつのランドマーク「梅津寺公園」

梅津寺公園は、伊予鉄グループが所有する有料の公園で、桜や梅、ツヅジなどが彩る遊歩庭園を楽しめます。
また、園内には夏目漱石の小説「坊っちゃん」に登場した明治時代の機関車も展示中。この機関車は、日本国有鉄道指定記念物だそうですね。
かつては、ジェットコースターや観覧車などのアトラクションがそろった遊園地でした。少子化やレジャーの多様化などにより利用客の減少が続き、2009年3月に惜しまれつつも閉園し今に至ります。
瀬戸内海を望む自然豊かな公園でのんびりと過ごし、散策や写真撮影などを楽しみましょう。
| 住所 | 愛媛県松山市梅津寺1386ー5 |
| 電話番号 | 089-951-0870 |
| 営業時間 | 9:00~17:00 |
| 休園日 | 木曜日(祝日の場合は翌日が休園) 年末年始 |
| 入園料 | 大人500円 小児250円(3歳~小学生) |
梅津寺駅の基本情報とアクセス
| 住所 | 愛媛県松山市梅津寺町1374-1 |
| 電話番号 | 089-948-3323(伊予鉄道 鉄道部) |
【アクセス】
- 松山市街にある松山市駅から伊予鉄道高浜線に乗って約20分
- 松山自動車道「松山IC」から車で約40分
梅津寺駅周辺の駐車場
梅津寺駅の直ぐ近くには、梅津寺公園があるので、そこの有料駐車場を利用すると便利です。
駐車場は2箇所あり、公園入場券の券売機にて駐車券を購入する場所(一般車8台、大型車1台)と、2026年7月より事前予約制になった区画(一般車100台)があります。
まとめ

梅津寺駅は、愛媛県にあるローカル線の無人駅の一つですが、開放的なロケーションが良いですね。松山市の中心街にある松山市駅から電車に乗って、約20分で行けるアクセスの良さも魅力的です。
また、ドラマ「東京ラブストーリー」のロケ地としても有名で、このドラマの聖地ですよ。ファンの人にとっては絶対に足を運びたい場所だろうな。
松山市には、松山城や道後温泉など魅力的な観光スポットが中心地に集まっています。梅津寺駅は少し離れた場所にありますが、観光の際に足をのばしてみよう。そこには、非日常的な風景が広がっています。
日々の喧騒を離れ、ぜひリフレッシュを図って下さいね。

