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旅の体験談

立雲峡を歩く、展望台から見る雲海に浮かぶ竹田城跡の絶景

立雲峡テラスからの眺め

テレビのCMや雑誌などで「天空の城」「日本のマチュピチュ」と呼ばれる竹田城跡。

一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

その姿が最も楽しめる絶景スポットが立雲峡(りつうんきょう)です。

雲海に囲まれた竹田城跡の姿は、とても幻想的。

何度でも訪れたくなる場所ですね。

雲海を見るためには、様々な気象条件があり、「天空の城」の景色に出会えるかどうかは運次第。

旅先でふと訪れた際、目に出来たら超ラッキー。

一生に一度は行ってみたい、絶景スポットと言っても過言ではありません。

本記事では、雲海が発生する条件や立雲峡にある複数の展望台から眺めた雲海など、立雲峡の魅力をお伝えします。

本記事は、以下に該当する人向けです。

  • 「天空の城」と呼ばれる景色を見てみたい
  • 雲海が発生する気象条件を知りたい
  • 立雲峡に興味がある
  • 登山やハイキングが趣味

幻想的な竹田城跡が一望できる立雲峡とは

立雲峡登山口
立雲峡登山道入口

立雲峡(りつうんきょう)は、兵庫県朝来(あさご)市に位置し、標高757mの朝来山中腹にあります。

奈良時代から山陰随一の山桜の名所として知られ、「但馬吉野」と呼ばれることも。

春になると樹齢300年とも言われる桜が咲き誇り、渓水が流れ、滝や巨石など自然美を堪能できる環境です。

立雲峡には、4つの展望台が整備されており、特に第1展望台と立雲峡テラスから眺める景色は素晴らしい。

雲海の中で浮かぶ竹田城跡の姿に感動するでしょう。

こちらは、立雲峡の麓から眺めた竹田城跡。

麓から見た竹田城跡
麓から見た竹田城跡(左上の山頂に見える)

朝霧が晴れた晴天の下、標高353mの古城山(こじょうざん)の山頂にその姿が見て取れます。

立雲峡から幻想的な竹田城跡を眺めた後で、竹田城跡へ足を運んでみては如何でしょうか。

雲海を見るための条件や時間帯

雲海に囲まれた竹田城跡
雲海に囲まれた竹田城跡

雲海は、自然現象のため「必ずこの日に発生する」とは誰にも分りません。

しかし、雲海が発生する仕組みは分かっているので、以下の条件に全て当てはまれば見られます。

雲海の発生条件
  • 9月下旬~11月までの間
  • 前日の夜から朝まで晴れている
  • 朝は寒く、日中に向けて気温が上がる(気温差は10℃以上)
  • 数日前から前日までに雨が降っており、湿度がある状態
  • 当日の朝には、風がない

その他にも、前日の夜に星が綺麗に見えるとか、朝来市が高気圧に覆われている場合なども影響しますね。

これだけの気象条件がそろわないと、完全な雲海を見られないのです。

地元民であれば状況を確認しながら訪れることができますが、旅行者や旅人には難しい。

そのため、雲海を見るには、あなたの運命力が試されます。(笑)

尚、雲海が見られる時間帯は、限られていますよ。お見逃しなく。

雲海の発生の時間は、およそ夜明けから8時頃まで。

歩きやすい服装で懐中電灯を持参しよう

登山道
登山道

立雲峡の登山道入口前には、駐車場が整備されていますが、そこから先は歩いて山を登ります。

そのため、歩きやすい服装で挑みましょう。

10月下旬以降はかなり冷え込むので、防寒対策は必須です。

また、念のため折り畳み傘やカッパなどの雨具があれば良いですね。

道中の地面や階段は、朝露で濡れていたりするので、滑りやすくなっていることも。

立雲峡の登山道

そのため、靴はスニーカーや登山用の物を履きましょう。

ハイヒールのような靴では、ハッキリ言って滑って危ない。

ちなみに、私は登山中に滑りかけました。

登山道には、街灯がないので、日が昇るまでに登山する場合は、懐中電灯は必須です。

展望台で立ち止まり風景を眺めていると、冷え込むので、水筒を持参して暖かい飲み物を入れておくことをお勧めします。

【登山の様子を紹介】

旅の道中で登山を楽しんでみては如何でしょうか。下記記事では、登山の様子を紹介します。

立雲峡の展望台までの時間と収容人数

東屋
東屋(第2展望台へ向かう道中に発見)

立雲峡には4つの展望台がありますが、建築物があるのではなく、展望スペースが整備されています。

尚、道中には、東屋があるので座りながらゆっくり休憩できますね。

展望台は、「第3展望台 → 第2展望台 → 第1展望台 → 立雲峡テラス」の順番で標高が高くなる。

立雲峡の案内図
立雲峡の案内図

そこで、分かりやすいように駐車場から登るのにかかる時間と収容人数を以下にまとめました。

展望台駐車場からの時間収容人数標高備考
立雲峡テラス徒歩約41分約340人約430m第1から徒歩約1分
第1展望台徒歩約40分約30人約420m第2から徒歩約25分
第2展望台徒歩約15分約20人約350m第3から徒歩約10分
第3展望台徒歩約5分約10人約300m

第3展望台と第2展望台までは、比較的楽に歩けますが、第1展望台に向かうに当たり、勾配が急になっています。

また、第1展望台までは、駐車場から約40分も歩くため結構大変ですよ。

尚、第2展望台の標高は、ほぼ竹田城跡と同じ高さです。

登山道入口付近以外には、トイレがないので、そこで済ませておくように。

第1展望台や立雲峡テラスまで辿り着けば、眼下に見事な雲海が見えてくる。

苦労して登ったことを忘れさせる景色に出会えることは間違いないでしょう。

ワクワクしながら登山を楽しんで下さい。

立雲峡の4つの展望台から見る雲海の景色

立雲峡テラス

立雲峡テラス
立雲峡テラス

立雲峡テラスは、一番高い所にある展望台であり、抜群の眺望が望めます。

2020年までは第1~3展望台までしかありませんでしたが、観光客の増加に伴い、2021年9月に整備されました。

来訪者全員が開けた視界を確保できるよう、8段のひな壇を設けています。

第1展望台から少し上を向けば見えており、わずか徒歩1分ほどで登れますね。

4つの展望台の中でも最も収容スペースが広く、その広さは約320平方メートルもあるという。

こちらが、立雲峡テラスからの景色。

立雲峡テラスからの眺め

雲海に囲まれた竹田城跡が良く見えます。

まさに「天空の城」のキャッチフレーズに偽りなし。

カメラをズームで撮った写真がこちら。

雲海に浮かぶ竹田城跡
雲海に浮かぶ竹田城跡(拡大)

良く見てみると、竹田城跡には沢山の人影が。

雲海の中で城跡を散策するのは、なんだか面白そう。

きっと、不思議な体験にワクワクやドキドキするのではないでしょうか。

このテラスのスペースには、「光の道天望所」と呼ばれるモニュメントがあります。

光の道天望所
光の道天望所

これは、立雲峡から竹田城跡に続く光の道をイメージしたものだとか。

三角形のガラス板が設置されており、それが視覚効果で、向かいの城跡につながる「光の道」のように見えるという。

カメラの撮影台が設置されているので、竹田城跡まで延びる光の道と共に記念撮影をしてみては如何でしょうか。

竹田城跡が見える東側には、見事な雲海が広がります。

雲海
雲海

そんな自然が造り出す幻想的な景色を見ていると、心が癒されますね。

尚、立雲峡テラスの裏手には、まだ山道が続いている。

そこは「おおなる池」へ続いているようです。

第1展望台

立雲峡の第1展望台
第1展望台

第1展望台は、立雲峡テラスが整備されるまで最も高い位置にあった展望台でした。

その展望台へ向かう道中、第2展望台からしばらく歩くと道が急勾配となり、「第1展望台まで残り5分」の案内板を見つけた時は、助かったと思ってしまったのは秘密です。(笑)

第1展望台の案内板

実は、立雲峡の登山道入口前まで急な坂道を自転車で上ってきており、結構疲れていました。

その後、雲海が晴れてしまう焦りがあるためか、かなりの速足で登山道を歩いていた次第です。

そのため、雲海に包まれた竹田城跡を見た時は、喜びもひとしお。

ここまで登ってきた苦労が吹き飛びました。

こちらが、雲海に包まれた竹田城跡の眺め。

雲海に包まれた竹田城跡の景色
第1展望台からの眺め

さきほど紹介した立雲峡テラス同様、素晴らしい景色です。

第1展望台のスペースは、3段のひな壇となっており、収容人数は約30人と少なめ。

立雲峡テラスとは標高差が10mしかないので、私が訪れた時は、人影もまばらでした。

ゆっくり流れる雲海の中で、コロコロ変わる竹田城跡の表情を眺めてみましょう。

第2展望台

立雲峡の第2展望台
第2展望台

第2展望台までは、比較的に楽に歩けます。

私が訪れた時は、竹田城跡がスッポリ雲海に囲まれおり、全く見えませんでした。

雲海の景色

気象条件次第では、この展望台からでも竹田城跡の景色が期待できそうです。

尚、第1展望台へ向けて少し歩くと、雲海の中に竹田城跡を目撃。

雲海に浮かぶ竹田城跡

思わず「おっ!」と感嘆しました。

時間的に第1展望台まで登るのが難しい方は、第2展望台から少し歩く程度でも良いかも。

十分、雲海と竹田城跡を楽しめます。

第3展望台

立雲峡の第3展望台
第3展望台

駐車場からわずか5分も歩けば、第3展望台へ辿り着きました。

こじんまりとした展望スペースであり、木が視界を遮っているため、前が見えずらいかも。

こちらも第2展望台同様、気象条件次第では竹田城跡の景色を期待できますね。

私が訪れた時の景色はこちら。

雲海の景色

完全に竹田城跡は、雲海で隠されていました。

しかし、雲海に関係なく竹田城跡を眺めるには、駐車場から最も近いため、うってつけの展望台だと思います。

登山の道中で様々な奇岩・巨岩を堪能しよう

岩石帯
岩石帯

展望台へ向かう道中には、様々な奇岩や巨岩がありました。

例えば、こちらは第2展望台から第1展望台へ向かっている道中で目撃した大きな岩石帯。

苔の生えた大きな岩石帯

苔の生えた岩石帯は趣があり、見応えがありますね。

その他にも単体で大きな岩石が至るどころにあるので、是非見つけてみましょう。

こちらの写真を見て下さい。大きな岩のてっぺんに小さな松の木が見て取れます。

岩張る松
岩張る松
岩に張り付いている松

岩に張り付いて頑張っている松に元気をもらえるかも。

こちらは、臥牛岩。

臥牛岩
臥牛岩

言われてみると、確かに臥せた牛をイメージさせますね。

苔の生え方もGood。思わず撫でたくなりました。(笑)

その他にも一休岩や天上岩など名前付きの岩からそうでない岩まで、実に見応えがあります。

一休岩
一休岩
天上岩
天上岩

そして忘れてならないのは、こちらの夫婦檜が支え合っている巨岩。

夫婦檜が支える巨石
夫婦檜が支える巨岩

近くにあった説明板によると、妻(右側の檜)が巨岩を支え、夫と子供を守っているように見えることから、地元では夫婦円満の地として、崇められているという。

ご家族で登る機会があれが、夫婦檜に夫婦円満のご利益を授かってみましょう。

【巨石・奇岩の紹介】

旅の道中では、見たことのない巨石や珍しい奇岩に出会い驚いたりしますね。下記記事では、そんな巨石や奇岩を紹介します。

【番外編】自転車で立雲峡の登山道入口まで上る

立雲峡の入口
立雲峡の入口

自転車旅の道中で訪れた立雲峡。

地元の人に話を聞いたところ、立雲峡を自転車で上るのはかなりキツイという。

どれほどのものなのかサイクリストとして、チャレンジしてみました。

JR竹田駅方面から立雲峡の入口へ到着するまでは、途中から緩やかな上り坂となっています。

ここまでは楽勝ですね。そこから更に約1.2kmほど上るみたい。

「立雲峡」と彫られた石碑があった場所から少し上ると、斜度12%と書かれた標識を目撃。

劇坂
劇坂

この劇坂が、しばらくの間ずっと続きます。

朝起きてそれ程時間が経っておらず、ワォーミングアップは不十分。

そんな状態でいきなり劇坂を上ることになった訳ですが、軽いギアでペダルを回し、淡々と上っていきました。

その間は、常に無心。何も考えてはいけません。(笑)

まるで機械のごとく、前を進んで行きます。

そうしている内に立雲峡のゲートをくぐり抜けた次第です。

立雲峡のゲート

ここまで来れば、斜度が緩くなり、大夫走りやすくなりました。

そして、駐車場へ到着。

立雲峡の駐車場で記念撮影
立雲峡の駐車場で記念撮影

ハッキリ言って、斜度が10%を越える道をずっと上り続けるのは、プロでも厳しいですよ。

私はロードバイクで上りましたが、ママチャリでは確かにツライということが良く分かりました。

尚、電動アシストの付いたE-Bikeなら余裕で上れそうですね。(電動は偉大です。)

その後、雲海が消えてしまう恐れがあるため、休憩も取らず急いで登山道を歩き始めました。

これが良くなかったのかも。

疲れた体で登山すると、あとからダメージがきますよ。

私はサイクリストの端くれのため、自転車で上り坂を上るのは、スピードは遅いですが、ある程度の長い距離でも大丈夫。

しかし、登山はたまにするぐらい。

自転車で使う筋肉と徒歩(登山)で使う筋肉は別物であり、速足で山を登っていたため結構疲れました。

この時に受けたダメージが、この後の自転車旅に響くことになるとは。

それはまた別の話です。

立雲峡の基本情報とアクセス

住所兵庫県朝来市和田山町竹田
電話番号079-674-2120(情報館「天空の城」)
料金高校生以上で300円
20人以上の場合は250円/人
竹田地区住民の方と中学生以下は無料

【アクセス】

  • JR竹田駅からタクシーで約15分
  • 和田山ICから車で約10分

立雲峡の駐車場

立雲峡の登山道入口前に無料駐車場があります。(普通車40台、マイクロバス7台)

まとめ

立雲峡から竹田城跡を望む(白黒)
立雲峡から竹田城跡を望む(白黒)

立雲峡では、立雲峡テラスを含む4つの展望台が整備されており、それぞれの展望台から雲海を楽しめます。

雲海だけでも珍しいのに、その上雲海に包まれた竹田城跡が見られるのは大変素晴らしい。

空に浮かんでいるように見える姿は、とても幻想的で感動しました。

様々な気象条件がそろわないと、完璧な雲海は見られませんが、もし見ることができたなら一生の思い出に残るでしょう。



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この記事を書いた人

年齢:40代。
職業:旅人兼ブロガー。

私にとって自転車旅が一番の楽しみであり、知らない土地、景色、一期一会の出会いなど様々な体験をしました。当ブログでは、自転車旅などを通じて体験した事や訪れた絶景・観光スポットについて紹介します。また、自転車全般に役立つ情報を発信しています。

当ブログのURL:https://tabirin2021.com
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