近年、パワースポットがブームとなり、すでに10年以上が経過しました。日本全国には、数多くのパワースポットが点在していますので、旅先で足を運ぶ方はそれなりに多いですね。
1,800年以上の歴史を誇る「住吉大社(すみよしたいしゃ)」は、全国有数のパワースポットとして知られています。
そんな住吉大社には、国宝の4棟の本宮を始め、反橋や住吉神兎、角鳥居など見どころも多い。さらにフォトスポットも多く、カメラのシャッターを切る指が離れません。
また、願いが叶うパワーストーン「五大力」のお守り作りや、おもかる石による占い、初辰まいりなどへ参加してパワーを授かってみてはいかがですか。
本記事では、住吉大社のパワースポットやご利益を中心に、様々な見どころを紹介します。
日本遺産「住吉大社」とは
住吉大社は、大阪府大阪市住吉区住吉に鎮座し、全国の住吉神社約2,300社をたばねる総本社です。
創建は、211年と古く、神功皇后(じんぐうこうごう)が住吉大神をお祀りになったのが始りとされている。摂津国の一宮として、格式が高い由緒正しい神社ですね。
地元の人々は、親しみをこめて「すみよっさん」の愛称で呼んでおり、日常のお参りでも多くの参拝者が訪れます。特に初詣は、年間230万人以上の参拝者が訪れるほどの大盛況。「初詣といえば、すみよっさんや」と言われるほどだ。
近年では、パワースポットとして注目を集めており、遠方からも多くの人々が訪れる。
日本遺産のストーリー「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間~北前船寄港地・船主集落~」の構成文化財として、住吉大社と住吉大社の石灯籠群が指定されています。
【周辺の見所】
住吉大社の周辺の見所を、下記記事で紹介します。
住吉大社のご祭神・ご利益・所要時間
住吉大社には、4つの本宮があり、それぞれに1柱ずつ神様が祀られています。
祀られているご祭神は、以下の通り。
- 第一本宮:底筒男命(そこつつのおのみこと)
- 第二本宮:中筒男命(なかつつのおのみこと)
- 第三本宮:表筒男命(うわつつのおのみこと)
- 第四本宮:神功皇后(じんぐうこうごう)
ちなみに第一本宮から第四本宮まで、参拝の順番は特に決まってはいません。
底筒男命・中筒男命・表筒男命の3柱を合わせて、「住吉大神」という総称で呼ばれています。
住吉大神は、古くから海の神様として信仰されており、その他にも和歌や人々の罪や穢れを取り除く禊祓(みそぎはらえ)を司る神様です。
これらのように様々な側面を持つ神様なので、そのご利益も多岐にわたる。
そのご利益とは「海上運行と家内安全」が一般的に知られています。もちろん「穢れを取り除く」ご利益もある。その他にも「産業・文化・貿易」などのご利益がありますね。
住吉三神は、古くから栄えていた港町でよく祭られているよ。有名どころでいえば、博多や下関の住吉神社だね。
住吉大社の全体図をみると、境内の広さが一目瞭然だ。
そのため、一通り見て回るには、所要時間が約1時間30分から2時間30分ぐらいはみておきたい。神聖な雰囲気が漂う境内をゆっくり歩きながら、隅々まで足を運んでみよう。
【神社詣りに役立つ話】
神社詣りに役立つ様々な話を、下記記事で紹介します。
住吉大社のおすすめのパワースポット
古い歴史と伝統を脈々と受け継いできた住吉大社は、日本全国でも有数のパワースポットです。叶えたい願いがあれば、ぜひ参拝へ訪れてみよう。
そこで、色々あるパワースポットの内、おすすめのものを以下にまとめました。
- 「五大力」のお守り作り
- 「おもかる石」の占い
- 初辰まいり
それぞれについて説明します。
【旅に役立つ様々なサービスを紹介】
神社仏閣巡りなど旅に役立つ様々なサービスを、下記記事で紹介します。
願いが叶うパワーストーン「五大力」のお守り作り
住吉大社の中で最も神聖な場所が、第一本宮の南側にある「五所御前(ごしょごぜん)」です。
神功皇后が、住吉大神をお詣りする場所を探していると、三羽の鷺が五所御前にある杉の木にとまったことから、最初にお詣りされたという。
住吉大社内のパワースポットの中でも、特に人気が高いですよ。
玉垣の中には、たくさんの小石が敷き詰められている。この小石の中から「五」「大」「力」とマジックで描かれた小石を探し、お守りを作ります。
さすれば、体力・智力・財力・福力・寿力(寿命力)を授かるそうな。
お守りの作る手順は、以下のとおり。
- 授与所で小石を入れるお守り袋を授かる(500円要、色はピンクとブルー)
- 玉垣の中へ手をのばし、「五」「大」「力」と描かれた小石を1つずつ探す
- これらの小石をお守り袋の中へ入れる
そして、作ったお守りには心願成就のご利益があり、肌身離さず持っていれば、願いが叶うそうです。
私は「お目当ての小石を探し出すのは、骨がかかるかも」と思っていましたが、意外にことに、5分もかからず3つの石を見つけ出せました。これも神功皇后のお導きかな。
尚、願いが叶えば、自宅周辺などから手頃な小石を3個拾って感謝の気持ちを込めながら、それぞれの小石にマジックで「五」「大」「力」と書き、お守りの中の小石と一緒に、五所御前へお返しするのが慣わしです。
【神社仏閣の紹介】
旅の道中で足を運んだ神社仏閣を、下記記事紹介します。
心願成就のご利益がある「おもかる石」の占い
住吉大社南側の出口から約80mほど離れたところには、住吉大社の末社・大歳社(大歳神社)があります。
この神社の境内に「おもかる石」という占いができる霊石がある。この霊石は、その昔空から降ってきたそうな。つまり、隕石かも知れないですね。
境内を歩き「おいとしぼし社」へ足を運ぶと「おもかる石」を見つけました。3つの霊石が並んでいますが、どの霊石でも占いが可能なので、自分の直感を信じて選ぶように。
石を選んだ後は、以下の手順で占います。
- まず始めに、二礼ニ拍手一礼をする
- 次に霊石を持ち上げ、重さを覚える
- そして、霊石に手を当て祈りをささげる
- もう一度、石を持ち上げる
- 最期に二礼ニ拍手一礼をして退出する
その結果、霊石を最初に持ち上げた時よりも、軽く感じれば願いが叶う。反対に重く感じれば、努力が必要です。
この霊石は、それなりの重さがあるので、石を持ち置きする際、指詰めや足の上に落とさないように、十分気を付けましょう。
ちなみに、私の占い結果は「努力せよ」でした。(トホホ)
フォトスポットも満載、「初辰まいり」にチャレンジ
「初辰(はったつ)まいり」は、昔から親しまれてきた参拝方法です。
毎月最初の辰の日に、末社である「種貸社、楠珺社、浅沢社、大歳社」の4社をお参りするのが習わしですよ。この参拝を48回(48ケ月=4年)行えば、満願成就となります。
それぞれのご利益は以下のとおり。
- 種貸社(たねかししゃ):資金調達・子宝安産
- 楠珺社(なんくんしゃ):商売発達・家内安全
- 浅沢社(あさざわしゃ):芸能美容・女性守護
- 大歳社(おおとししゃ):集金満足・心願成就
まず向かうのは、種貸社。ここでは、「願いの種」を授かります。ご祭神は倉稲魂命(うがのみたまのみこと)で、元種を授ける神様ですね。
実は、種貸社は一寸法師にゆかりがある。そのため、敷地内には一寸法師の手水舎や、一寸法師の顔出しパネル、一寸法師になりきって撮影ができるお椀がありました。
うん、実に面白いフォトスポットですね。
次に向かうのは、楠珺社です。この社では、願いの発達を祈願します。
ご祭神は宇迦魂命(うがのみたまのみこと)。参拝する際に招福猫を授与され祈願を行なう。これを48ヶ月間続ければ、始終発達の福を授かるといわれています。
ちなみに、招福猫を48体集めると、満願成就の証として新たに大きな招福猫と交換してもらえる。
また、ここでは小さな招福猫がたくさん並んでいて、すごく可愛い!
そのため、フォトスポットとしても人気が高いですよ。猫好きなら絶対に足を運びたい。
3番目にお詣りするのが浅澤社。住吉大社南側の出口から約50mほど離れたところにある。
この社では、芸事や美容の願いの福を授かります。ご祭神は弁財天と同一神といわれている市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)ですね。なので、芸能の仕事に関わるならば積極的に参拝したい。
最期に訪れる大歳社は、初辰まいりの締めくくりに参拝するのが慣わしです。浅澤社から更に約30mほど歩いたところにあります。先ほど紹介した「おもかる石」があるところですよ。
4つの神社を毎月参拝して、ぜひ満願成就を叶えよう。
ちなみに、大歳社のご祈祷では「大」と書かれた集金のご利益がある「大歳守(おおとしまもり)」を授かれます。
【カメラ撮影に役立つ話】
住吉大社には、色々なフォトスポットがありますね。下記記事では、カメラ撮影に役立つ話を紹介します。
【見所①】国宝・住吉造の4棟の本宮
境内には、住吉造(すみよしづくり)と呼ばれる古代神殿の建築様式で造られた、4つの本宮があります。そのどれもが国宝ですよ。
住吉造は注目すべき外観ですが、その他にも本宮の配置に目を向けよう。
すべて大阪湾がある西へ向いており、第一本宮から第三本宮が縦に直列し、第四本宮が第三本宮の横に並列しています。この独特の配置は、まるで大海原をゆく船団のようだ。このような配置は、全国的にも珍しい。
また、直線的な檜皮葺 (ひわだぶき)の屋根は特徴的ですね。それに加え、棟の両側に流れる2つの斜面は、書物を開いたようにも見える。
柱は朱塗りで、板壁は白色の胡粉塗りの色使いは、その存在感を一際きわだたせます。
【見所②】渡るだけでお祓いになる「反橋(太鼓橋)」
住吉大社を象徴する橋が、「反橋(そりはし)」です。この橋の最大の特徴は、最大傾斜がなんと約48度もある。
それに長さは約20m、高さ約3.6m、幅約5.5mもある朱塗りの橋は、インパクト抜群ですよ。参拝時にぜひ渡ることをおすすめしたい。実は「この橋を渡るだけでお祓いになる」といわれています。
昭和30年代までは、足をかけるための穴が空いていただけなので、渡るのに苦労したそうな。今はスムーズ渡れ(登れ)るのでご安心を。しかし、降りる時の方が怖いかな。
現在の石造の橋脚は、豊臣秀吉の妻である淀君が、豊臣秀頼の成長祈願のために奉納したもの。水面に映る橋と合わさって太鼓のように見える。そのため「太鼓橋」とも呼ばれています。
ちなみに、20時までライトアップされているそうで、関西夜景100選に選ばれました。
絶好のフォトスポットですので、記念に1枚撮りましょう。
【見所③】うさぎの手水舎と住吉神兎
反橋を渡れば、左手側に手水舎があります。手水の口に注目して下さい。住吉大社の手水の口は「うさぎ」ですよ。
身体を丸めた姿が可愛いですね。うさぎは、住吉大社の神使とされている。その理由は、住吉大社の鎮座が、辛卯の年(211)卯月の上の卯日だから。(卯=兎)
これは、確かに何かしらの縁を感じずに入られない。
また、第四本宮前にある「住吉神兎(すみよしうさぎ)」も見逃せません。このうさぎは、「なでうさぎ」とも呼ばれており、撫でて無病息災を祈願します。
使っている素材は、糸魚川産のヒスイなので、触るとつややかですよ。
境内で発見できたうさぎのオブジェは、この2つだけでしたが、南側の出口付近にある「卯の花苑」でも発見できました。
卯の花苑は、毎年5月に一般公開されます。ここでは、サラサウツギが咲いていましたね。小さい白い花が、八重に咲く姿が可愛らしい。うさぎのオブジェともどもお見逃しなく。
【見所④】角鳥居
反橋を渡ったところにある鳥居の柱をよく見てみよう。一般的に鳥居の柱は円柱ですが、この鳥居の柱は四角形ですよ。これは珍しい。
そのため、角鳥居と呼ばれています。この場所以外にも、そのような鳥居を何度も見かけました。
私がみつけた角鳥居を少しだけ紹介します。
至るどころに鳥居があるので、角鳥居を探し歩くのも面白い。興味がある方は、ぜひチャレンジしてみてはいかがですか。
【見所⑤】誕生石
反橋がある池の近くには、安産祈願で有名な「誕生石」があります。
この場所は、源頼朝の寵愛を受けた丹後局(たんごのつぼね)が、北条正子に命を狙われる中、逃亡を繰り広げて産気づき、男児を出産したところですね。
その際、大きな石を持って出産したという。この時の男児が、薩摩藩の島津家の始祖である島津忠久といわれています。
今でも島津家に縁のある方々が、お詣りに足を運ぶそうです。
住吉大社の基本情報とアクセス
住所 | 大阪府大阪市住吉区住吉2-9-89 |
電話番号 | 06-6672-0753 |
参拝時間 | 4月~9月 6:00~17:00 10月~3月 6:30~17:00 ※正月や夏祭りなど例外あり |
【アクセス】
- 南海本線「住吉大社駅」から東へ徒歩約3分
- 南海高野線「住吉東駅」から西へ徒歩約5分
- 阪堺電気軌道(路面電車)「住吉鳥居前」から徒歩すぐ
住吉大社の駐車場
住吉大社には、敷地内に参拝者専用の「南駐車場」と「北駐車場」があります。(収容台数は合わせて約400台)
これらの駐車場の利用時間は、6:00~22:00で夜間は閉鎖。年末年始や住吉祭では、交通規制の影響で一般車両は駐車できません。
南駐車場は、駐車券が発券されており、駐車料金は以下のとおりです。
- 小型車・普通車:1時間200円(以降30分毎に100円加算)
- 大型車 1時間500円(以降30分毎に200円加算)
まとめ
住吉大社は、1,800年以上の長い歴史を誇る全国有数のパワースポットです。国宝の4棟の本宮や反橋、住吉神兎、角鳥居など見どころも多く、多くの参拝者が訪れます。
ぜひ「五大力」のお守り作りや、おもかる石による占い、初辰まいりなどへチャレンジし、パワーを授かりましょう。
叶えたい願いがあるのならば、住吉大社へ足を運んでみてはいかがですか。