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旅の体験談

宮島の観光、島歩きを中心に見どころやアクセス方法を紹介

宮島の風景

日本三景の一つとして日本を代表する景勝地が「宮島」です。

瀬戸内海に浮かぶ周囲約30kmの島の中には、歴史的な建築物や豊かな自然が残っており、国内外から毎年多くの観光客が訪れます。

特に有名なのは、世界遺産に登録されている海上に浮かぶ厳島神社でしょう。その他にも弥山(みせん)・大願寺・千畳閣など興味は尽きません。

御笠浜周辺の海岸エリアやメインストリートの表参道商店街、町家通りを歩きながら、宮島の魅力をたっぷり味わおう。

本記事では、宮島の島歩きを中心に、見どころやアクセス方法を紹介します。

本記事は、以下に該当する人向けです。

  • 宮島観光へ行く予定
  • 宮島の島歩きを楽しみたい
  • 宮島の見どころやアクセス方法を知りたい

「安芸の宮島」とは

宮島の浜辺

宮島は、広島湾最西端・広島県廿日市(はつかいち)市宮島町に位置し、島全体が「神様の島」として信仰の対象になっています。

正式名称は「厳島(いつくしま)」ですが、「お宮(厳島神社)がある島」ということから、通称で「宮島」と呼ばれている。雑誌やガイドブック、メディアなどでも「宮島」と紹介されることが多いので、通称で憶えている人の方が多いだろう。また、県の地名から「安芸の宮島」と呼ばれています。

島内では、荘厳な神社仏閣を始め、レトロな町並みや手つかずの原生林などが残る。豊かな自然と多くの文化財が織りなす景観は、多くの人たちを魅了してやまないですね。

人力車が通る道
人力車が駆け抜ける光景(町家通りにて目撃)

また、島内を自由に闊歩する愛らしいシカたちは、神の使いとして人気者ですよ。特に世界文化遺産に登録される「厳島神社」や霊峰「弥山(みせん)」は、宮島観光では必ず訪れたい場所だ。

長らく聖域として扱われてきた宮島は、平清盛や毛利元就など多くの偉人に縁のある島として、後世に名を残し続けています。

宮島のアクセス方法

広電宮島口駅
広電宮島口駅

宮島は瀬戸内海に浮かんでいるため、移動手段はフェリーしかありません。

本州側の玄関口は「宮島口」ですので、宮島へ渡るフェリーが出発する宮島口旅客ターミナルフェリーへ訪れよう。

鉄道を利用するならば、広電宮島口駅かJR宮島口駅へ下車すれば、スムーズに移動できる。特に広電宮島口駅は、駅を出て目の前にターミナルフェリーがあるので便利ですね。

一方、JR宮島口駅で下車するならば、信号を渡り徒歩約3分ほどで、宮島口旅客ターミナルフェリーへ辿り着きます。

宮島口旅客ターミナル
宮島口旅客ターミナルフェリー

宮島口旅客ターミナルフェリーでは、宮島まで「JR西日本宮島フェリー」と「宮島松大汽船」の2つが運航している。料金や所要時間には、それほど大きな差はないため、どちらを利用しても良いですが、個人的にはJR西日本宮島フェリーがおすすめ。

というのも、こちらの方が時間帯によっては、大鳥居に接近する航路となっているからだ。海上から大鳥居とそのバックに厳島神社の社殿や弥山が入り込み、フォトスポットとしても素晴らしい。

さらに始発便が速く、夜の最終便も遅くまで運行しているのはありがたいですね。

JR西日本宮島フェリーのフェリー乗り場
JR西日本宮島フェリーのフェリー乗り場

もちろん宮島松大汽船にも利点はある。こちらの方では、宮島ロープウェイとセットになった乗船券を販売している。弥山へ足を運ぶならば、お得感があります。

2社の運行時間はずらしており、フェリーの乗船時間は約10分程度で、約10~15分間隔で運航しています。なので自分に合った方を選ぼう。

フェリー

車を積載できるフェリーも運行していますが、宮島の道路幅は狭く時間帯により交通規制が設けられており、駐車場も少ない。宮島は、徒歩での移動が基本となる。

そのため、車は宮島口周辺の駐車場においてから、フェリーで移動するのをおすすめします。

JR西日本宮島フェリー

  • 住所 広島県廿日市市宮島口1丁目11-5
  • 電話番号 0829-56-2045(9:00~17:00、土日可)
  • 料金
    • 大人:片道200円・往復400円
    • 小人(6歳以上12歳未満):片道100円・往復200円

宮島の魅力的な島歩きを楽しもう

宮島桟橋前の広場
宮島桟橋前の広場

宮島側の玄関口にあたるのが「宮島桟橋」です。ここを起点にして、基本的に徒歩で観光します。

なので、事前に行きたい場所やルートを調べておくと効率的ですね。徒歩で見て回れる主なエリアを以下にまとめました。

  • 御笠浜周辺の海岸エリア
  • 表参道商店街(清盛通り)
  • 町家通り

これらは、宮島桟橋から西側に位置していますが、反対の東側には、包ヶ浦海岸やキャンプ場があり、包ヶ浦海岸までは徒歩約40分と結構遠い。足を運ぶのであれば、乗り物を利用しよう。

ちなみに宮島桟橋からは、島内の主要観光地方面へ移動する乗り合いタクシー(メイプルライナー)が運行しています。
また、レンタサイクルや人力車もありますので、必要に応じて利用すると便利ですね。それでは、それぞれのエリアについて紹介します。

【宮島観光に持っていきたいアイテム】

宮島では、神社仏閣巡りや絶景スポットを楽しもう。下記記事では、宮島観光に持っていきたいアイテムを紹介します。

御笠浜周辺の海岸エリア:宮島のシンボル大鳥居を眺めよう

御笠浜周辺の海岸エリア

宮島桟橋から海岸線通りを歩いていくと、徒歩約10分ほどで厳島神社へ辿り着きます。

その道中では、松並木やみごとな石灯籠が立ち並び、路面は砂地。また、潮風の香が、より旅情を盛り上げる。歩いているだけで気持ちがよい空間ですね。

宮島の海岸通りの風景(その1)
宮島の海岸通りの風景(その2)

そして何より、愛らしいシカたちが、体を休めていたり、のんびり歩いている姿が一番見られる場所ですよ。

なので、シカに近づき1枚撮影。うん、優し気な眼差しがキュートです。(嬉)

シカ

島内には、約500頭生息しているニホンジカ。その内、200頭は町中で生活しているとか。

とても人懐っこく、近付いても全く逃げるそぶりを見せません。可愛いからといって、餌やりはご法度なので、気を付けよう。

御笠浜
御笠浜

そんな風情ある海岸通りの一番の見どころは「御笠浜(みかさのはま)」でしょう。陸地から最も近くで大鳥居を一望できるスポット。フォトスポットとしても有名。

私が訪れた日は、修学旅行で訪れた学生たちが、御笠浜前の長ベンチで記念撮影をしていました。

大鳥居

それにしても、青空の下、原生林と海をバックに朱塗りの鳥居がよく映えます。

また、夕景もすばらしく、わざわざその時間帯を狙って訪れる人もいるとか。冬の時期にここから見る夕日は、御笠浜暮雪(みかさはまぼせつ)と呼ばれ、厳島八景のひとつですよ。

さらに夜はライトアップされた大鳥居を見物できるので、季節や時間帯により、様々な表情を見せてくれます。

干潮時の大鳥居
干潮時の大鳥居

干潮時では、入り江が砂地となり、浜へおりて大鳥居まで歩いていける。間近に見上げた大鳥居は迫力満点だ。これは、見逃せませんね。

潮干狩りの注意事項
潮干狩りの注意事項

4~5月頃に潮干狩りを楽しめますが、注意事項があるので気を付けよう。御笠浜のアサリは、実が詰まり甘いため人気が高く、多くの家族連れなどで賑わいます。

表参道商店街(清盛通り):宮島のメインストリート、食べ歩きを楽しめる

表参道商店街

表参道商店街は、宮島のメインストリートです。清盛通りとも呼ばれ、島で一番賑やかな通りですね。日中は多くの観光客が立ち寄る人気スポットですよ。

10時から17時30分までは、一般自動車の通行禁止区域になっています。

表参道商店街の眺め

土産屋や民芸品、飲食店が軒を連ね、牡蠣や穴子を使った宮島名物料理がおすすめ。実にショッピングや食べ歩きを楽しめるエリアだ。

かき料理店
表参道商店街の様子

個人的には、手軽に食べられる「もみじ饅頭」が一押し。その他にも焼き牡蠣や、にぎり天などが食べ歩きに向いている。

もみじ焼き饅頭を焼く機械
もみじ焼き饅頭を焼く機械

もみじ焼き饅頭を焼く機械を、ガラス越しで見ることができるお店がいくつもあり、見ているだけでも面白い。片手でもみじ饅頭を食べながら、見物としゃれ込もう。

もみじ饅頭の自動販売機
もみじ饅頭の自動販売機

また、島内にはもみじ饅頭の自動販売機が設置されている。こちらの自動販売機を見かけたときは、思わず「おっ、やはりあったか」と思い、うなずいたものですね。(笑)

民芸品といえば、宮島発祥の杓子が人気が高い。扱いやすいことが評判で、お土産として好評だそうですよ。

しゃくしストラップの自動販売機
しゃくしストラップの自動販売機
しゃくしストラップ
阪神タイガースのしゃくしストラップ

通りを歩いていると、面白いものを発見。それが2023年に日本シリーズを制した阪神タイガースの「しゃくしストラップ」の自動販売機。タイガースファンならば、見逃せないかも。

かつて商店街には、宮島のシンボルとして制作された「世界一の大杓子」があったのですが、今は「etto宮島交流館(宮島まちづくり交流センター)」に移転されました。(町家通りの紹介で説明します。)

表参道商店街で見かけた可愛らしいフォトスポット

また、散策中に見かけたこちらのような可愛らしいフォトスポットもあるので、記念撮影にどうぞ。

観光地にはよくあることですが、宮島もご多分に漏れず、夕方には閉店するお店が多い。なので、訪れる際は時間帯に気をつけよう。

町家通り:落ち着いた雰囲気でレトロモダンな宿や商店などが建ち並ぶ

町家通り

町家通りは、古きよき時代を感じる昔のメインストリートです。

白壁やベンガラ格子などが見られる、伝統的な宮島商家を今に残してます。商店街の賑わいを離れ、ゆったり町並み見物が楽しめる通りですね。

通りには、レトロモダンな宿や商店などが建ち並び、宮島に住んでいる人たちにとっては、生活道路になっています。

町家通りの風景

各家の玄関先には、紙で作られた長方形の行灯型の灯りが飾られており、とても目につく。

この灯りのそれぞれの面に注目しよう。「町家通り」と書かれた面があれば、イラストと心に残る文章を書いた面があり、見て歩くのが楽しい。

長方形の行灯型の灯り

たとえば「元気ですか、また宮島にきてね」「ありがとうは魔法のことば、ありがとうはしあわせのことば」などがありました。

五重塔が見える通り

町家通りの一番奥まで歩くと、正面に五重塔が見えてくる。うん、実によい景観だ。この五重塔の向こう側に厳島神社があります。

五重塔は、塔の岡という小高い丘の上に建てられているので、町家通りから塔の岡へ向かう石段を登っていこう。この石段で向こう側へ下りた先には「etto宮島交流館(宮島まちづくり交流センター)」があります。

etto宮島交流館(宮島まちづくり交流センター)
etto宮島交流館(宮島まちづくり交流センター)

この交流館前には、「世界一の大杓子」が展示されている。長さ7.7m、重さ2.5トンもあり、インパクト抜群ですよ。

世界一の大杓子
世界一の大杓子

私はこの大杓子をみて、小豆島の巨人のアート・ダイダラウルトラボウなら使えるのじゃないかと思いましたね。(ダイダラウルトラボウは、こちらの記事で紹介。)

宮島の風景
etto宮島交流館からの眺望

また、交流館の3階ベランダから、五重塔や千畳閣を含む宮島市街を一望できます。

観光スポットから外れているので気付かない方が多いと思いますが、実に良い景色が見られるので、お見逃しなく。

宮島の見どころ紹介

足を運びたい宮島の主な観光スポットを紹介します。1日で全て見て回るのは厳しいタイムスケジュールになるので、最低でも1泊して、じっくり観光したいですね。

厳島神社

厳島神社と大鳥居
フェリーから大鳥居と厳島神社の社殿を望む

厳島神社(いつくしまじんじゃ)は、弥山の北麓に鎮座する神社です。

古来より神様の島として信仰されてきた宮島では、陸地では畏れ多いとし、海上に社殿が建てられました。平清盛により、現在のような寝殿造りの社殿が整えられたといいます。本社拝殿から約200m沖に立つ大鳥居は、宮島のシンボルとして超有名。

1996年(平成8年)12月には、ユネスコの世界文化遺産に登録されました。また、全国に約500社もある厳島神社の総本山として、多くの参拝客が訪れます。

尚、厳島神社については、下記関連記事でくわしく紹介します。

弥山

弥山の眺望
弥山の眺望

宮島の最高峰である標高535mの「弥山」は、弘法大師・空海により、開基された伝説が残る宮島信仰の聖地です。

豊かな自然と山頂周辺の巨石群は、実に見ごたえがある。特に初代内閣総理大臣・伊藤博文が「日本三景の一の真価は頂上の眺めにあり」と言わしめた山頂からの眺望は見逃せません。

また、山頂に向かう道中では「弥山本堂・霊火堂・三鬼堂」などパワースポットへ足を運びたい。

ロープウェイを利用すると、標高430mに築いた獅子岩駅へ辿り着く。そこから徒歩約30分ほど歩けば山頂なので、動きやすい服装で登山しよう。

尚、弥山については、下記関連記事でくわしく紹介します。

大願寺

大願寺(本堂)
大願寺の本堂

大願寺(だいがんじ)は、厳島神社の修理造営を司っていた由緒正しい高野山真言宗のお寺です。

日本三大弁財天の一つ厳島弁財天を祀っていることで有名。かつては、宮島で形成されていた厳島伽藍の中心でした。

境内には、護摩堂や厳島龍神、錦帯橋の模型など見どころが満載なので、ゆっくり見て回ろう。厳島神社へ参拝した後で、回廊の出口に隣接しているので続けて参拝される方が多いですね。

尚、大願寺については、下記関連記事でくわしく紹介します。

豊国神社(千畳閣)・五重塔

千畳閣と五重塔
五重塔の後ろ側に見える建物が千畳閣

豊国神社(千畳閣)は、1587年(天正15年)に豊臣秀吉が毎月一度千部経を読誦するために、建立された大経堂です。

畳857枚分の広さがあることから「千畳閣」と呼ばれ、島内随一の大きさを誇る建物ですよ。秀吉公の死により、残念ながら未完成のまま現在に至ります。明治時代になると、秀吉公と加藤清正を祀る豊国神社になりました。

千畳閣の隣りには、高さ約27mの檜皮葺きの五重塔があり、和様・唐様を融合した見事な建築は、実に素晴らしい。さすがは大鳥居とともに宮島のシンボルだ。尚、五重塔と千畳閣は、国の重要文化財に指定されています。

尚、千畳閣については、下記関連記事でくわしく紹介します。

大聖院

大聖院の山門
大聖院の山門

大聖院(だいしょういん)は、宮島の弥山で修行をした弘法大師が三鬼大権現を勧請し、創建したお寺です。1,200年の歴史を持つ宮島一の歴史を誇る真言宗御室派大本山ですね。

豊臣秀吉が朝鮮出兵の際、軍船に安置していた守護仏・波切不動明王は、大聖院の本尊ですよ。

明治維新までは十二坊の末寺を有しており、様々なご利益を授かれるパワースポットとして有名。弥山に建てた弥山本堂・霊火堂・三鬼堂などのお堂は、大聖院が統括しています。

宮島の基本情報と駐車場

住所広島県廿日市市宮島町
電話番号0829-44-2011(宮島観光協会)

フェリーで宮島まで渡れますが、島内は駐車場がほとんどなく、道路も狭く路地が多いため、車での移動はやめた方が無難です。

本土のフェリー乗り場周辺には、たくさん駐車場があるので、そちらを利用しましょう。

まとめ

巨石群
弥山の巨石群

宮島の見どころは、徒歩圏内に集まっていますが、とにかく見どころが多く、1日で全て見て回るのは困難ですね。

できれば1泊して、最低でも2日間は観光に時間をあてたい。宿泊する際には、夕日をバッグに大鳥居を撮影したり、ライトアップされる厳島神社や大鳥居などをぜひ鑑賞しよう。

また、半日ほど時間を作り、弥山山頂からの眺めや巨石群をご覧あれ。四季折々の表情を見せてくれる宮島で、いつまでも記憶に残る時間を過ごしてはいかがですか。



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この記事を書いた人

年齢:40代。
職業:旅人兼ブロガー。

私にとって自転車旅が一番の楽しみであり、知らない土地、景色、一期一会の出会いなど様々な体験をしました。当ブログでは、自転車旅などを通じて体験した事や訪れた絶景・観光スポットについて紹介します。また、自転車全般に役立つ情報を発信しています。

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