自転車を屋外へ保管する際に使用したいアイテムが「自転車カバー」です。
カバーを使うことで、風雨や紫外線の影響から自転車を守ってくれます。特に屋外で屋根の無い場所に駐輪するならば、必須ともいえるでしょう。
各メーカーから様々な自転車カバーが販売されていますが、何を基準にして選べばよいのか分からず、困っていませんか。
自転車カバーを使う目的や用途を考慮しながら、自分にとって最適な一品を選びたいですね。
本記事では、自転車カバーのメリットやデメリットの説明を含めて、自転車カバーの選び方について説明します。
屋外保管に役立つ自転車カバーのメリットとは
本来、自転車は室内保管するのが好ましいのですが、屋内スペースが狭かったりする理由などから、屋外保管を余儀なくされる方は少なくないと思います。
そんな時に活用するアイテムの代表格といえば「自転車カバー」ですね。また、自転車旅などで出先のキャンプ場などで、一晩をあかす際にも活用したいものです。
そこで、自転車カバーの主なメリットを以下にまとめました。
- 風雨や紫外線から自転車を守る
- 自転車の盗難やいたずらを防ぐ
自転車カバーを使うのと使わないのでは、その効果は顕著ですよ。
特に雨ざらしの自転車というのは、錆びやすくなる。見た目からしてダメージがあるのがよく分かるため、予定外の修理に出費がかさむのは悩ましい。
また、近年紫外線が強まっており、直射日光が降り注ぐ中、自転車を駐輪していると、タイヤなどのゴム製品に与えるダメージが大きいですね。
自転車の寿命を長く保つ以外にも、盗難やいたずらから守るメリットがある。
自転車全体をカバーで覆えば、人目に気づかれにくくなるので、自転車本体だけでなく、ライトやサイコンなどの装備品も守ることにつながります。
2重ロックなど鍵をしっかりとかけることで、防犯効果がより高くなるので、自転車カバーとの組み合わせは相性が抜群です。
【ロードバイクの室内保管に関する話】
自転車の中でも高価なロードバイクは、室内保管を徹底したい。そこで、ロードバイクの室内保管に関する話を下記記事で紹介します。
自転車カバーを使う際の注意点
自転車カバーを使用すると、風圧面積が増えて風で倒れやすくなるのには気を付けよう。
また、カバーを付けっぱなしにするのもNGです。その理由は、雨が降った後では、カバー内に湿気がこもりやすくなるので、錆びの原因になりかねません。
なので、定期的に天気の良い日にはカバーを外して、湿気を吹き飛ばす作業を怠らないようにして下さいね。
強風対策を施した自転車カバーもありますが、たとえそのような機能がなくとも工夫しだいでどうにかなります。
そこで、自転車カバーで覆った自転車が、風で飛ばされない方法を下記関連記事で紹介します。
自転車カバーを外出先で使う際にはデメリットを考慮しよう
自転車カバーを自宅で使用するならば、デメリットを感じる機会はあまりありませんが、出先で使うとなると無視できない問題が浮上します。
それは、カバーが重くてかさばるということ。それ以外にも、疲れている時にカバーをかけるのが面倒くさく感じるものですね。
そもそもかさばるカバーをどのようにして、持ち運ぶのかが最大の問題ですよ。
特に自転車キャンプでは、できるだけ重量を減らしたいため、自転車カバーを持っていかない方もいると思います。しかし、メリットを考えれば絶対にあった方が良い。
自転車カバーの中には、あらかじめ収納袋が付属しているものがありますが、別になくても代用できるので大丈夫。
ちなみに、私は使っていない輪行袋を入れる収納袋を活用して、自転車カバー畳んで入れて、キャリアに乗せて運んでいます。
自転車カバーの選び方
自転車カバーを選ぶには、目的や用途を踏まえて以下を考慮して選びましょう。
- 機能を確認する
- 素材を確認する
- 自転車のサイズや車種を確認する
- カバー範囲を確認する
それぞれについて説明します。
機能を確認する
自転車カバーを選ぶ際には、「防水性・耐久性・UVカット力」の3点が重要になります。その他にも風飛び防止機能や盗難対策機能があるのが望ましいですね。
一見、同じようにみえる自転車カバーですが、商品によって細かな違いがあるので、何を重視するかによって選びたい。
大雨でも自転車が濡れないようにしたいのであれば、防水性の高いものを選ぼう。特に生地の縫い目に止水テープなどで防水加工を施しているものであれば、高い防水性を誇ります。
また、一般的に屋外で使用するため、耐久性は無視できない要素です。繰り返し使うのであれば耐久性が高くないと、すぐに破けてしまうので丈夫な生地を使用しているものを選ぼう。
より耐久性の優れた素材のものを選べば、たとえ自転車が倒れて何かに引っかけたとしても、破ける可能性は低いですよ。
UVカットの効果の高いカバーにも注目したい。多くの自転車カバーは、UV効果を持っており、この効果が高いほど劣化防止に役立ちます。
なので、直射日光の当たりやすい場所や屋根のない場所で自転車を保管するならば、絶対に欠かせない機能ですね。
風飛び防止機能のある自転車カバーは、袖部分が絞りゴムになっていたり、ワンタッチのバックルが付いていたりしますので、活用することで風によるカバーのめくり上がりを防げます。
また、カバーに自転車用のチェーンやワイヤーロックなどを通す穴が開いているものであれば、無理なく駐車場のポールなどとつなげて地球ロックがしやすい。
それにカバーをつけた状態でロックするため、風によるカバーのめくれ上がりに対して、抑える効果を期待できる。
あらかじめ収納袋が付属しているのであれば、持ち運びに便利。これは他の袋でも代用できるので、付属していなくても何とかなります。
もし収納袋に撥水性や防水機能が備わっているのであれば、濡れたカバーをそのまま収納できるのでありがたいですね。
素材を確認する
自転車カバーは、使われている素材により性質が異なります。用途にあったものを選べば使い勝手が良いですね。
そこで、自転車カバーに使われる主な素材を以下にまとめました。
素材 | 特徴 |
---|---|
ナイロン | 多くの自転車カバーに使われる素材。 柔軟性がありよく伸びるため、車体にフィットしやすい。 また、耐久性と撥水性に優れており、汚れが付いても直ぐに落とせる。 |
ポリエステル | 軽くて縮みにくく、吸水性がないので雨が降った後でも重くなりにくい。 軽い素材なので、脱着の頻度が多い人にとっては、使い勝手がよい。 |
PVC (ポリ塩化ビニル) | 高い汎用性をもつ樹脂素材。 耐摩擦性や耐久性、防水性が高く、紫外線に強い。 気温変化に弱いのがデメリット。特に低い温度では、縮んでしまい固くなりやすい。 ポリエステルやPEVAよりも破れにくいので、いくぶん雑に扱える。 |
PEVA (ポリエチレン酢酸ビニール) | 環境に優しくて耐久性に優れる。 防水性能が高いのでレインコートなどで採用されている。 寒さや気温の変化に強いので、1年を通して使用できるのがメリット。 耐摩擦性や耐久性は、他の素材と比べると少し劣る。 |
長く使い続けるのであれば、耐久性の高い素材を選ぶのがおすすめです。自転車カバーは、長時間にわたり風雨や紫外線にさらされる使い方のため、耐久性が低いとすぐに破けてしまいます。
基本的には、屋外保管するならばナイロンを使っておけばOK。他の素材と比べて高価ですが、強度が高いです。
また、長期間の屋外保管ならば、より頑丈なナイロンのオックスフォード生地を選ぶのが吉。より安価な自転車カバーを探されているのであれば、PEVA素材を使っているものを選ぶとよいでしょう。
自転車のサイズや車種を確認する
自転車カバーを選ぶ際には、自転車の大きさに適したものを選ぼう。
自転車に対してカバーが小さ過ぎてしまうと、完全に覆いきれません。反対に大きすぎてしまうと、カバーがめくれ上がりやすくなる。
なので、自転車の対応車種やサイズにあうものを選ばないと失敗します。
特にチャイルドシートのついている自転車は、通常の自転車カバーでは小さすぎて覆えないですね。そのため、必ず「子ども乗せ自転車対応」と記載されたカバーを選ぶこと。
自転車によっては、純正品の自転車カバーが用意されているので、できればそちらを使いたい。
ママチャリ用の自転車カバーであれば、普通にクロスバイクやロードバイクなどのスポーツ向けの自転車に対応しているものが多いですね。
けれど、できればスポーツ向けの自転車には、専用カバーを使いましょう。
高価な自転車が多いため、屋外保管するのであれば、フルカバー型の防水・撥水・UVカット・耐久性の優れたしっかり守れるカバーを使うのをおすすめします。
また、バッテリー付きの自転車ならば、カバーを付けたままでもバッテリーを取り外せるものがおおすすめ。カバー中央に開閉できるファスナーが付いているものを選ぶと、使い勝手が良いです。
カバー範囲を確認する
自転車カバーは、サイズによって自転車全体をすっぽり覆う「フルカバー」と、自転車の上半分をカバーする「ハーフカバー」があります。
フルカバーは、カゴやハンドル、サドル、タイヤまで全体を覆うたため、風雨や紫外線からしっかり自転車を守ってくれるタイプですね。
また、外側から見ると、自転車が全く見えなくなるので、盗難やいたずら対策に効果あり。
フルカバータイプの自転車カバーを選ぶ際には、カバーサイズが自転車の車種とサイズがあっているのかしっかり確認しよう。
一方、ハーフカバーは、ハンドルやサドルなど乗り手が自転車に触れる部分のみをカバーしてくれるタイプだ。
フルカバーと比べると、防護性能は数段落ちますが、着脱が簡単なのが最大のメリットといえます。なので、自転車へ頻繁に乗る機会が多いのであれば、使い勝手が良いですね。
その他には、サドルやカゴなどの一部分だけを覆うカバーもありますが、こちらは自転車を守るというより、特定の目的のために特化したものとなる。
たとえば、前カゴにカバンなど荷物を常時入れているので、目隠しのためにカバーをしたいといった目的のためには、カゴ用のカバーが使えます。
100均の自転車カバーは使えるのか
100円ショップでも自転車カバーを購入できますが、あまりにも安すぎるため、性能に懐疑的な人も多いだろう。
私もそうでしたので、その実力はいかなるものなのか調べてみました。口コミによると、そこそこ使えるみたい。
物にもよりますが、防水性は高く、雨はほとんど浸みこまないけれど、生地が薄くて破れるということなので耐久性が低いと判断できました。
そのため、使い捨てとして使うならアリですが、長く使い続けるのはやめた方が無難です。
まとめ
本記事では、自転車カバーの選び方について説明しました。
最後にもう一度、選ぶポイントを以下にまとめます。
- 機能を確認する
- 素材を確認する
- 自転車のサイズや車種を確認する
- カバー範囲を確認する
自転車を綺麗な状態でより長く使い続けるためにも、屋外保管する際には自転車カバーを活用しよう。また、自転車の盗難被害から守ってくれるメリットもあります。
毎日使うのであれば、着脱が面倒くさくないものを選びたいですね。