
ロードバイクに乗って、一般道やサイクリングロードを走っていると、対向してきたロードバイクとすれ違いざまに、乗り手のサイクリストから挨拶をもらうことがそれなりに多いです。
初めてロードバイクを乗り始めた頃は、いきなり知らない人から挨拶をもらうと驚くものですが、経験を積んでいくと慣れていくし、自分から挨拶をするようになってきますね。
挨拶をするしないは、別に強制ではないので良し悪しはないのですが、挨拶をかわすというのは気分がいいものですよ。
実は挨拶をかわすのには色々な理由があり、その理由を知ればきっと、挨拶が苦手な人も心掛けたくなるだろうな。
本記事では、ロードバイクに乗るサイクリストが、挨拶をする理由を説明します。
サイクリストが行なう挨拶とはどんなもの

登山をしていると、山道で出会った人たちと「こんにちは!」と声をかけ合うのはよく見かける光景です。
それと同じように、サイクリスト同士も普通に挨拶を交わします。ロードバイクに乗っているからといって、必ずしもサイクリストは限りませんが、知らない人をどのようにサイクリストと判断しているのか気になりませんか。
判断方法はいたってシンプルですよ。たとえば、スポーツ自転車用のデザインのヘルメットをかぶっていたり、サイクルジャージに身を包んでいると、本格的にサイクリングを趣味にしているのだと分かります。
さて、挨拶の交わし方ですが、色々あるので以下に主な挨拶をまとめました。
- 会釈
- 声をかける(「おはよう」、「こんにちは」など)
- 片手を上げる
これらの挨拶の中でも、私が今まで体験した中では「会釈」が一番多いです。実際、私自身も会釈が多いかな。
挨拶はすれ違う際だけでなく、道を譲ったり、譲られたりしたときもお礼をかねて行ないます。
サイクリストが挨拶をする理由

ロードバイクに興味がない人の中には、ママチャリでのんびり走っている最中に、ロードバイクに乗ったサイクリスト同士が挨拶を交わしているのを見かけると、大半は「知り合いかな?」と思います。
しかし、それが全く知らない人だと知ると、なぜ挨拶を交わすのか不思議に思うものですね。では、なぜ挨拶を交わすのだろうか、気になりませんか。そこで、その主な理由を以下にまとめました。
- 事故回避のコミュニケーション
- 同じ趣味の仲間意識
- 知らない人との出会いに発展する
それぞれについて説明します。
事故回避のコミュニケーション

ロードバイクは、他の自転車と比べて圧倒的なスピードを出せます。それだけでも比較的事故が起きやすい乗り物ですね。
事故を回避するためには、コミュニケーションが大事となる。挨拶をすることで、「私はあなたを認識しています」という意思表示につながります。
挨拶を返してもらえば、相手側もこちら側を認識しているという合図ですよ。そもそも事故が起きる原因として、相手がこちらを認識していない時が多い。挨拶を交わしてコミュニケーションを取れば、自ずと事故の回避がしやすいです。
すれ違う時だけでなく、後ろから前を走る自転車を追い抜く際には、「通り抜けます!」など一言かけて通り抜けるのも効果的。
挨拶だけでなくハンドサイン(手信号)も相手に自分の意思を伝える重要な手段なので、積極的に活用しましょう。
同じ趣味の仲間意識

ロードバイクに限った話ではないですが、同じ趣味を持つ人との出会いは、少なからず仲間意識が起こるものですね。
もともとは、ロードバイクは競技用の自転車であり、その影響はすさまじくヨーロッパを中心に愛好家が多い。残念ながら日本では、ロードレースがマイナーなため、野球やサッカーなどの人気スポーツと比べて競技人口がかなり少ないです。
2020年時点でロードレースの競技ライセンス保持者数は、約6,000人しかいませんでした。趣味としてロードバイクを楽しんでいる人は、100万人にも満たないというのだから、仲間意識が強くなる下地が出来上がっています。
そういう背景もあり、同じ趣味を楽しんでいる人を見かけると、同じ好きを共有できる仲間との出会いに嬉しくなる。なので、挨拶をしあうのもそれほど不自然ではありません。
知らない人との出会いに発展する

初めて出会った相手でも挨拶をすることで、一緒にサイクリングを楽しんだり、困っていると助けてもらえる機会に恵まれます。
私の経験談でお話すると、しなまみ海道を巡っている時に、挨拶を交わして出会った人と進行方向が同じなので一緒に走ったことがありました。グループライドは、ソロとはまた違った楽しさがありますね。
また、静岡の熱海を旅していた時に、パンクしてしまい空気を入れるのに四苦八苦していると、たまたま通りかかった人からフロアポンプをお借りして、スムーズに対処できました。もちろんその人は、サイクリストであり、車で通りかかった際、私を見つけて声をかけてくれたそうです。
もともと一人でいるのが好きな人でも、同じ趣味仲間と共有する時間というのは、話が合うので面白いですね。
状況を考えて挨拶を行なおう

挨拶をするに当たり、状況を考えて行ないましょう。そうしないと、かえって自分が危険な目に合う可能性があります。
たとえば、ダウンヒル中にそれなりのスピードが出ているにも関わらず、片手を上げていると、バランスが崩れて落車してしまうかも知れません。
また、周りが混雑している状況では、会釈することで視界が奪われてしまい衝突することも。一瞬でも目の前の状況がおろそかになると危ない状況というのは、それなりに多いです。
特にグループライドをしている最中で、車間距離を積めている場合は気を付けたい。
何が何でも挨拶をするというのではなく、危険を感じる場面ではあえてしないほうが賢明です。
挨拶しても返事は期待しないように

挨拶はしてもしなくてもいいものなので、自分から挨拶をしても、相手から返事が返ってこないというのはよくあります。
確かに挨拶したのに返事がないのは悲しい気持ちになりますが、気にしないように。相手が気が付いていないとか、挨拶ができない状況の可能性だってあるからです。
それに知り合いでもないから挨拶をしないというのは、どちらかというと普通の感覚ですよ。ママチャリに乗っている時に、対向してくる自転車乗りを見かけても、特に挨拶をかわさないでしょう。
ロードバイクだからといって特別視してはダメ。基本的に挨拶はかえってこないものと考えていた方が、挨拶をしてもらえ時により嬉しさがこみ上げてきます。
挨拶以外にも手信号を活用する

ソロライドでは、手信号を常にしているサイクリストは稀だと思いますが、グループライドなど集団走行する際には手信号を活用する機会が多いです。
手信号により、後続車にこれから自分が起こす動作を事前に知らせることができます。主な手信号には、左折や右折、停止、減速など決まったサインがありますので、知らないのであれば、一通り覚えておこう。
もし前を走っているロードバイクから手信号を送られてきても、何を表しているのか理解できなくては意味がありません。
一般道を走っていると、知らないロードバイクが後ろから近付いてくる機会は多いので、手信号を活用してコミュニケーションを図って下さいね。
挨拶同様、手信号も状況を考えて行なうように。手信号をしている間は片手運転となるので、バランスを崩すと落車する危険性があります。
まとめ

本記事では、ロードバイクに乗るサイクリストが、挨拶をする理由を説明しました。最期にもう一度、その理由を以下にまとめます。
- 事故回避のコミュニケーション
- 同じ趣味の仲間意識
- 知らない人との出会いに発展する
冒頭でも触れた通り、挨拶をするしない自体には、良し悪しはありません。なので、必ずしも挨拶をする必要はないです。
しかし、すれ違いざまに挨拶を交わし合うのは気分がいいものですね。なので、今まで挨拶をしてこなかったのであれば、勇気を出して一歩を踏み出してみてはいかがですか。
本記事により挨拶をするキッカケとなれば幸いです。