日本国内には、面白い橋・珍しい橋が沢山ありますね。
錦帯橋や猿橋、かずら橋のように日本三奇橋として有名な橋もあれば、全国的に全く知られていない独特な橋もあります。
偶然そんな橋に出会うと、驚きながらも笑顔になるもの。そういう時には、橋の前で記念撮影をしたくなるのも仕方がありません。
そのような橋の多くは、日常生活で利用されていることが多いのですが、なぜそのような独特な橋を建築するに至ったのか考えてみるのも面白いかも。
本記事では、ドラム缶橋や可動橋など岡山南部で足を運びたい面白い橋を紹介します。
面白い橋・珍しい橋を渡り写真を撮ろう
岡山県内で見られる全国的に有名な橋と言えば、瀬戸大橋を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
岡山県と香川県を隔てる瀬戸内海には、高架部を含めて約13.1kmの長さを誇る瀬戸大橋が架かっていますね。
この橋の完成を持って、初めて本州と四国が陸路で結ばれました。岡山県には、この瀬戸大橋以外にも訪れるべき面白い橋や珍しい橋が沢山ありますよ。
例えば、ドラム缶を使って作られた橋や知る人ぞ知る沈下橋など。以下に岡山南部を流れる川に架かるそんな橋の一部をまとめました。
岡山県へ訪れる機会があれば、是非これらの橋へ足を運んでみて下さい。デザインや佇まい、橋の大きさなど色んな角度から眺めてみると、ドキドキするかも。
橋を渡りながら、周辺に景色を眺め、訪れた記念に残る最高の1枚を撮ってみては如何でしょうか。
【美麗な橋・珍しい橋の紹介】
旅を続けていると、美麗な橋や珍しい橋に出会うことがありますね。下記記事では、そんな橋を紹介します。
岡山南部の面白い橋・珍しい橋を紹介
ノスタルジックな風景を楽しめる「浮橋(ドラム缶橋)」
倉敷市玉島の町中には、思わず渡りたくなってしまう面白い橋が佇んでいます。
それがこちらの「浮橋」です。
注目すべきところは橋脚。見て下さい、従来橋脚のある場所に並べられたドラム缶を。
その数は100缶を越えているとか。
このような橋を見かけたら、カメラのシャッターを押さずにいられません。(笑)
ちなみに私が使っているカメラは、SONYのRX100M7。コンパクトなうえ高性能。RX100M7については、こちらのレビュー記事で紹介します。
このドラム缶橋は、通町商店街途中の路地から北へ抜けた所にある溜川に架かっている。
1980年(昭和55年)に南北を結ぶ橋として完成しており、その後1986年に改修され今の形となりました。
「ドラム缶が橋脚ならば、渡っている最中にフワフワするのでは」と思われるかもしれませんが、意外にもしっかりしており、全く揺れることがありません。
この橋から見える景色は、水運が発達した時代を彷彿されるもの。
ノスタルジックな風景を楽しめます。
川沿いに見える建物は、どこも水上に迫り出しており、川岸へ降りる階段のある家もありますよ。
この風景を眺めていると、人々の生活に密室に関わりあっていたことが分かります。まるで、東南アジア諸国で見られる水上生活のように感じました。
【ノスタルジックな風景の紹介】
旅先では、ノスタルジックな風景に触れて感動したりすることもありますね。下記記事では、そんな風景を紹介します。
橋の名前に珍しいハートマーク、「備前♡日生大橋」
備前市日生(ひなせ)町と鹿久居島を結ぶ「備前♡日生大橋」。
全長765mもあるこの橋は、2015年(平成27年)4月に開通しました。この橋の名前には、ハートマークが付いており大変珍しい。
尚、橋の名前は、一般公募により決定したそうです。備前と日生を結ぶ熱い思いが込められている良い名称ではないでしょうか。
私は、初めてこの橋を知った時、「備前ハート日生大橋」と呼ぶものかと思っていましたが、特にハートマークの呼び方は決まっていないそうなので、好きに呼んでもいいみたいです。
なので今ではハートマークを省略して、普通に備前日生大橋と呼んでいます。
この橋の見所は、何と言っても爽快なパノラマ絶景でしょう。眼下には、沢山の牡蠣筏が見て取れる景色は、見応えがありますよ。
特に紅葉シーズンに訪れると、山々が赤やオレンジに色づき、その景観はとても綺麗。
上部の抜け感までも計算されて設計された橋であり、空いっぱいに伸びるケーブルも魅力的。
雄大な景色を眺めながら、日生諸島へ渡ってみるのが楽しいですよ。
橋には歩道がついておりませんので、徒歩で渡る際は注意して渡りましょう。
【島旅のすすめ】
備前♡日生大橋のように、橋を渡って島へ上陸ができる場所が日本国内に沢山ありますね。橋が架かる前までは、陸路と繋がっておらず独自の文化が育ったりするもの。島旅はそんな文化へ触れることができますよ。下記記事では、島旅の魅力と瀬戸内海に浮かぶ島々を紹介します。
知る人ぞ知る沈下橋「大久保暫定潜水歩道橋」
沈下橋と言えば、高知県の四万十川や仁淀川に架かる橋を思い浮かべる人が多いですが、岡山県にも沈下橋が存在します。
それがこちらの知る人ぞ知る大久保暫定潜水歩道橋。
JR岡山駅から4つ目に停車する無人駅「牧山駅」から徒歩約3分の場所にあり、まるで時間が止まったような里山の風景が広がっています。
大久保の集落に住む人たちには、欠かせない大切な橋であり、橋から見える旭川の清流と木々の緑が美しい。
この橋の幅は1.5m、長さは約100mしかなく、13本の鉄骨の橋脚の上に、鉄板をボルト止めしたシンプルな構造です。
当然増水時には、水中に没するところから「潜水橋」と言う名前がついていますが、沈下橋の名称の方がメジャーですね。
尚、河川行政用語としては、この潜水橋が正式名称ですよ。
潜水橋の名称は地方によって「沈下橋、潜没橋、潜流橋、沈み橋、潜り橋、冠水橋、地獄橋」などと呼ばれているよ。
2018年(平成30年)の西日本豪雨災害の際、目の前を流れる旭川があふれ出し、大久保地区には5mの浸水被害がありました。
水が引いた後は、畑に大きな穴が空いたり、大木や瓦礫などが積もったり、車までもが流されたそうです。
甚大な被害を受けましたが、地域の方やボランティアの協力の下、少しずつ元の畑の風景に戻り今に至ります。
地域の復興のため、岡山県の特産である黄ニラを中心にヒマワリ栽培が始まり、シーズンにはこの潜水橋からは、沢山のヒマワリが見られる。
そのノスタルジックの風景を眺めていると、自然にカメラに納めておきたいと思いますね。
【カメラに関する話】
記憶に残る1枚を撮影するためには、性能の高いカメラが欲しいと思うものです。下記記事では、カメラに関する話を紹介します。
想定外の誕生秘話「大原橋」
大原橋は、岡山市玉柏から牟佐(むさ)へ向かう県道が旭川を渡る地点に架けられた長さ約430mの橋です。
私がこの橋を初めて渡った時は、非常に驚きました。
それは、玉柏方面から渡った場合と牟佐方面から渡った場合では、全く異なる外観をしていたからです。
その大原橋の全景がこちら。
このようなコンクリートローゼ橋とトラス橋の複合橋は、全国でも珍しいでしょう。
この独特な景観になったいきさつには、太平洋戦争の影響がありました。
1936年(昭和11年)に橋の工事が始まり、1942年(昭和17年)に完成したのですが、当時は太平洋戦争の真っ只中。
もともとの計画では、全て鉄橋になる予定だったのですが、鉄不足に陥り、一部がコンクリート製に変更されたのです。
そのため独特な景観を持った橋として完成した経緯があります。
想定外のいきさつにより完成してしまった大原橋ですが、鉄筋コンクリートのローゼは9連になっており、造られた橋としては日本一の数を誇る。
予期していなかったコンクリート橋への変更により、期せずして日本一の称号を得ることになりました。
特に紅葉シーズンに訪れると、周りの山々は色づき大変美しい。
青空の下、旭川の清流と相まって、いつまでも見ていたい景色が広がります。
モダンな日本最大級の樋門「酒津樋門」
倉敷市民の憩いの場となっている酒津公園内には、モダンな水門があります。
それが、岡山県を代表する土木遺産の1つ酒津樋門(さかつひもん)です。
酒津樋門は取水樋門、北配水樋門、南配水樋門からなっており、特に南配水樋門は総計15のゲートを持つ現存する水門としては、国内最大級の数を誇ります。
鉄筋コンクリートと石で出来たアーチ状の門は非常に美しい。
現在も実用されており、その見事な景観は、思わずカメラを向けたくなるもの。樋門の長さは4.3m、高さは1.2m、幅は1.18mもあります。
鉄筋コンクリートに花崗岩を飾りにあしらった端麗な構造が特徴的ですね。
桜の名所として知られる酒津公園ですが、酒津樋門を歩きながら周辺の風景を愛でるのは楽しいですよ。
2003年(平成15年)には、土木遺産に認定され、2016年(平成28年)7月25日に国の重要文化財へ指定されました。
樋門とは、河川からの取水や排水のために設ける堤防を横断して造られた水路のことだよ。一般的に堤防の天端よりも高い物は、水門と呼んでいるね。
フォトジェニックな造形の「新橋」
先ほど紹介した浮橋(ドラム缶橋)の直ぐ近くには、石造りのフォトジェニックな水門があります。
それがこちらの新橋。
可愛らしい半月模様の細工が丁寧に施されているのもGoodです。
この橋からもドラム橋同様、溜川にせり出すように並ぶ家々を見渡せますよ。
2012年9月までレトロな「みなと水門」がありましたが、今は水門としての役割を終えています。
映画「ALWAYS三丁目の夕日」のロケ地になったので、知っている人もいるのではないでしょうか。時代が移り変わってもこの新橋とドラム缶橋の風景は、いつまでも残って欲しいですね。
「桜橋」は貴重な可動橋
玉野市にある宇野港の近くには、海峡部に架かる可動橋(跳開橋)があります。それが桜橋です。
決まった時間に橋が上がるのではなく、船が通行する際に、先に料金を支払って上げて貰うシステムですね。
そのため、実際に私は上がった状態を一度も見たことがありません。(YouTubeで橋の開閉を見られます。)
もし運よく見られたとすれば超ラッキー。
遮断機は手動であり、警報機や信号の類は見当たらないですね。実際、橋を上げる際に警報音が鳴るのか分かりません。
日本全国を見渡しても可動橋は、現役で動いていない物も含めて、わずか約30箇所しかなく非常に珍しい。
特に現役の可動橋を見れる機会は、とても貴重ですよ。
まとめ
岡山南部にある面白い橋を7つ紹介しました。
このような橋は、色んな角度で見ているだけでも楽しいですし、思わずカメラを向けたくなりますね。
今回紹介した橋以外にも、岡山県にはまだまだ面白い橋が沢山あります。
岡山県南部へ訪れる機会があれば、今回紹介した橋へ足を運んでみて旅の思い出を作ってみて下さい。
きっと、ワクワク感やドキドキ感を味わえることでしょう。