![前島にある海が見える道](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/DSC07794.jpg)
岡山県には、日本のエーゲ海と呼ばれている「牛窓の海」がありますね。
その牛窓の海には、大小様々な島が浮かんでおり、その中の1つに「前島」があります。
前島は、牛窓町からわずか5分の船旅で向える瀬戸内の離島であり、お手軽に非日常を漫喫できますよ。
前島のフェリー乗り場では、レンタサイクルがかりられますので、サイクリングしながら様々な見どころへ足を運んでみませんか。特に夕日スポットがお勧めです。
本記事では、前島をサイクリングしながら、ぜひ立ち寄って欲しい見どころを紹介します。
![](https://tabirin2021.com/wp-content/themes/cocoon/images/man.png)
前島を時計回りにサイクリングしたので、立ち寄った順番で見所を紹介するよ。
夕日が美しい島「前島」とは
![前島](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2021/10/DSC03765.jpg)
前島は、岡山県瀬戸内市牛窓町のすぐ沖合に位置する面積約2.42キロ平方メートルの離島です。
別名では「緑島」とも呼ばれており、美しい松林などが残る自然豊かな島であることから、島全体が国立公園になっています。
また、古名が塵輪島(ちりわじま)といいますよ。この名前は、牛窓町に伝わる牛鬼伝説の塵輪鬼が由来ですね。
![前島の道路](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/DSC07822.jpg)
前島へ上陸した後は、少なくとも「丁場の跡地」と「前島展望台」の2つは足を運びたいところ。
丁場の跡地では、大坂夏の陣で跡形もなく焼けてしまった大坂城の再築のために石垣を切り出した場所なので、残石が残っていますよ。
丁場の跡地から少し歩けば、島内で最も高いところに設置した前島展望台へ辿り着きます。
抜群の眺望を誇る展望台であり、「牛窓新八景」や「日本の夕日100選」の1つに選ばれているビュースポットです。
青島は、岡山県内でも有数の釣りのスポットとして知られていますので、夏には海水浴やシーカヤックなどマリンスポーツを漫喫できます。
【牛窓観光のすすめ】
前島が所属する牛窓町の観光スポットを、下記記事で紹介します。
前島のマップ・所要時間・注意事項
![前島のマップ](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/DSC07818.jpg)
前島は、外周約8kmしかないため、お手軽にサイクリングができる島です。
けれど、海岸線は適度なアップダウンが続いているため、走りごたえがあるので、なめてかかれません。
島のほぼ中心部にある展望台やその周辺にある大坂城築城残石群は、途中から自転車で上るのはかなり困難なため、徒歩で進むことになります。
そのため、所要時間は観光なども含めて2~3時間ほどみておけば、余裕を持って行動できますよ。
前島をサイクリングするに当たり、注意点を以下にまとめました。
- 島内には、コンビニなどの商店はないので、事前に補給食を用意する
- 自動販売機は、島内に数台しかないと思われる(私がサイクリングした結果の感想)
- 帰りのフェリーの出航時刻を確認しておく
【瀬戸内海に浮かぶ島】
瀬戸内海には、前島の他に約700以上の大小様々な島が浮かんでいますね。下記記事では、旅の道中で訪れた瀬戸内海に浮かぶ島を紹介します。
前島の行き方(アクセス)
![前島へ向かうフェリー乗り場](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/DSC07978.jpg)
前島へ向かうには、牛窓港から出航するフェリーへ乗りましょう。
フェリーは基本的に6:00~21:00の間で、1時間に1本しか運行されていないため、出航時刻には注意が必要です。(1時間に2本運行している時間帯もあり)
![前島行きフェリーの時刻表](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/photo20211029-01-001.jpg)
運賃は船に乗った後で船員へ直接支払うシステムですね。
牛窓港からわずか5分足らずで前島へ到着するため、船に乗った後で、船員へ料金を支払ってりしていると、あっという間に前島へ到着します。
![前島へ向かう船旅](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/DSC07761.jpg)
前島フェリーの運賃
- 旅客料金(往復):大人300円、小人150円
- 自転車込みの料金(往復):大人500円、小人350円
- 原付自転車(往復):700円
車の運賃については、前島フェリーの公式ホームページでご確認下さい。令和5年11月10日に賃金の改定があり、上記の金額になりました。
牛窓港までのアクセスは以下の通りです。
- 岡山ブルーライン「邑久IC」から車で約15分
- JR邑久駅から牛窓行きのバスに乗って「牛窓」のバス停で下車し、徒歩約1分(バスの乗車時間は約20分)
【見所①】フェリー乗り場周辺のアート作品
![前島フェリー乗り場に展示されている絵画](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/DSC07968.jpg)
フェリー乗り場周辺には、アート作品が展示されています。サイクリングを開始する前に見学していきましょう。
絵画やオブジェなど面白い作品が多いですよ。
こちらは、浮き玉を使用したアート作品です。個人的にはこのような作品は大好きですね。
![浮き玉の作品](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/DSC07772.jpg)
浮き玉の作品を見ていると、アート島と呼ばれている直島でサイクリングしたことを思い出しました。
直島には、浮き球で作られた作品が島の至るどころにたくさん点在していましたが、私が前島でサイクリング中に発見できた作品は、フェリー乗り場周辺にあった物だけです。
【アート作品の紹介】
旅の道中で目撃したアート作品を、下記記事で紹介します。
【見所②】キャベツ畑の眺め
![前島の道路](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/DSC07788.jpg)
前島では冬季にキャベツや白菜などを栽培し、夏季にはカボチャなどが栽培されます。
私が訪れた日は、至るどころでキャベツ畑を発見し、畑を見る度に不思議とテンションが上昇した次第です。(笑)
![前島のキャベツ畑](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/DSC07791.jpg)
また、瀬戸内海の絶景と広大なキャベツ畑の組合せは、実に見応えがあり、しばらく眺め続けていたりしました。
![キャベツ畑](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/DSC07954.jpg)
サイクリングをしていて気が付いたのですが、前島の西部に畑が多く、住宅地も多くみかけます。
反対に東部は自然豊かな山林ばかりですね。
【見所③】展望台へ向かう道中の景色
こちらは城ヶ鼻にある灯台です。この灯台は、海を挟んで向こう側に見える牛窓町から良く見えますね。
![城ヶ鼻](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/DSC07801.jpg)
島内は余り広くなく所々に案内板が立てられていますので、道に迷っても安心です。
![展望台への案内版](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/DSC07809.jpg)
展望台へ向かう道はほぼ上りですね。尚、東部の海岸線は適度なアップダウンとなっています。
![U字路](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/DSC07819.jpg)
道中で見つけたキツネさんからの「休んでいかれえ!」の言葉に思わず笑みが浮かびました。
![きつねの置物と立札](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/DSC07817.jpg)
上り道が続いたりしますが、所々で海の景色が眺められるため、それほど疲れは感じません。
![前島で海が見える道](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/DSC07822-1.jpg)
穏やかな瀬戸内海を眺めていると心が落ち着きますね。
![海の絶景](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/DSC07832.jpg)
【見所④】丁場の跡地で大坂城築城残石群を見学
![遊歩道の入口](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/DSC07849.jpg)
丁場の跡地にある大坂城築城残石群へ向かう遊歩道は、入口前に看板が立てらているため直ぐに気付きます。
こちらが大坂城築城残石群と前島展望台へ向かう地図ですね。
![前島の遊歩道地図](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/map20211029-002.jpg)
赤ラインまで自転車で走り、下側の残石群の近くで自転車を止めましょう。
青ラインは遊歩道になっており、徒歩で上側の残石群と前島展望台を目指して下さい。
ちなみに、赤ラインの先に続く道は、行き止まりになっていました。
こちらは、上地図で示した下側の残石群です。
![大坂城築城残石群](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/DSC07846.jpg)
見事な石が転がっています。流石は城の石垣候補になっていた石たちですね。
こちらは遊歩道入口前にあった残石群の地図です。
![大坂城築城残石群の地図](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/DSC07852.jpg)
この地図を見てわかるように前島では、A~D地区まで4つの丁場が確認されています。今後の調査次第では更に発見される可能性がありますね。
こちらの詳細地図により、階段を上がった途中で奥の道へ進むことがわかります。
![大坂城築城残石群の詳細地図](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/phot20211029-001.jpg)
早速遊歩道を上って進んで行くと、約1分ほどで残石群の入口へ辿り着きました。
![大坂城築城残石群](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/DSC07855.jpg)
江戸時代(1620年~1629年)に徳川家により再建された大坂城の石垣用の石を切り出す石切り丁場の遺跡です。
石には、矢穴が一直線に入った物や大割にした物、整形後に山から引き下ろす寸前の物まで様々な形で残されています。
![大坂城築城残石群](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/DSC07857.jpg)
それらの石を眺めていると、「つい最近まで作業をしていたのではないか」と思ってしまいました。
これらの残石には刻印が刻まれている物もあり、当時の松江藩堀尾家や鳥取藩池田家が前島の石切り丁場へ関わっていた証拠になっています。
![大坂城築城残石群](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/DSC07858.jpg)
道中にあった橋は、橋の入口を紐で塞がれているため渡ることができません。
![一切丁場にあった通れない橋](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/DSC07859.jpg)
橋の向こう側にも石切り丁場の遺跡があるみたいです。橋が渡れないため、残念ですが残石見学を中断した次第です。
【見所⑤】前島展望台の絶景
![前島展望台](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/DSC07869.jpg)
先ほど紹介した大坂城築城残石群があった場所から更に上ること約4分、前島展望台へ辿り着きました。
この展望台は木造3階建てになっており、周りの山の景観に溶け込んでいるように感じます。
3階まで上ってみると「牛窓新八景」に選ばれている目印の浮き輪を発見。
![新牛窓八景の目印](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/DSC07871.jpg)
私は牛窓新八景の一部しか訪れたことがないですが、機会があれば全て見て周りたいですね。(その後、全ての新八景へ訪れました。)
こちらが展望台からの景色です。前島が一望できるビュースポットになっています。
![前島展望台からの景色](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/DSC07873.jpg)
![展望台から見える多島美](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/DSC07875.jpg)
![牛窓町が見える景色](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/DSC07877.jpg)
前島周辺にある黄島や黒島を始め犬島、小豆島、豊島、淡路島などが見えますね。もちろん牛窓町の町並みも見渡せます。
カメラのズーム機能で拡大した写真がこちら。
![前島展望台から眺めた牛窓町の景色](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/DSC07887.jpg)
前島は、牛窓町から本当に近いと感じました。
この展望台からの夕日の景色は、日本の夕日100選に選ばれており、幻想的な景色を楽しめるそうです。
【展望台の紹介】
前島展望台のように絶景を見渡せる展望台は、日本各地に点在してますね。下記記事では、旅先で訪れた展望台を紹介します。
【見所⑥】夕日公園の光景
![夕日公園の案内板](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/DSC07944.jpg)
個人的に是非訪れて欲しいスポットが、夕日公園ですよ。
夕日公園は前島の西側に位置しており、夕日が綺麗に見えるビュースポットとして知られています。
「ここにベンチがあったらいいよね」そんな一言から園内には、たくさんのベンチが設けられました。
![夕日公園のベンチ](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/DSC07951.jpg)
ベンチに座って瀬戸内海を見渡せば、黒島や中ノ小島を始め、遠くには犬島や豊島などが見えますね。
![夕日公園からの光景](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/DSC07948.jpg)
こちらの写真の左側へ写っている「黒島」は、干潮時にロマンチックな全長800mの砂の道が出現し、右側に写っている「中ノ小島」と繋がります。
![黒島](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/DSC07950.jpg)
更に「中ノ小島」と中ノ小島の西側へ位置する「端ノ小島」を繫ぐ砂の道も浮かび上がるのです。
この砂の道は「黒島ヴィーナスロード」と呼ばれており、恋人たちのパワースポットになっています。
![](https://tabirin2021.com/wp-content/themes/cocoon/images/woman.png)
小豆島の有名なエンジェルロードと同じ「トンボロ現象」だね。
牛窓町にある「ホテルリマーニ」の桟橋から黒島へ送迎ボートが出航していますので、黒島ヴィーナスロードを歩ける日をこのホテルの公式ホームページでご確認下さい。
レンタサイクルを借りよう
![前島のフェリー乗り場](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/DSC07767.jpg)
前島のフェリー乗り場では、レンタサイクルが借りられます。
電動アシスト自転車ですので、坂道も楽ちんですね。
レンタサイクル
- 電動アシスト自転車(4時間):800円
前島の駐車場
前島のフェリー乗り場の直ぐ近くには、無料駐車場があります。
まとめ
![ポップな屋根瓦](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2023/03/DSC07899.jpg)
前島は、お手軽に離島サイクリングが楽しめるスポットです。
特に夕日が綺麗に見えるスポットが多くありますので、狙ってその時間帯に訪れてみると良いでしょう。
瀬戸内海と広大なキャベツ畑を同時に間近で見られる貴重なスポットであり、大坂城築城残石群と瀬戸内海の多島美を含め十分に楽しめます。