![牛窓新八景の地にある浮き輪](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/11/DSC06519.jpg)
日本各地には、〇〇八景と呼ばれる絶景スポットが点在しています。
有名どころには、日本新八景や近江八景などがありますので、聞いたことがある人も多いでしょう。
岡山県瀬戸内市の牛窓地区は、風光明媚な場所として知られており、「牛窓新八景」と呼ばれる絶景スポットがありますよ。そのため、牛窓観光の際、足を運んでみては如何でしょうか。
眺望抜群な場所で過す時間は、現代社会ではともて貴重です。心ゆくまで美しい自然を堪能しましょう。
本記事では、牛窓新八景について紹介します。
牛窓新八景とは
![牛窓地区の風景](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/11/DSC06556.jpg)
古くから牛窓地区は、景勝地として知られていました。
今では「日本のエーゲ海」のキャチコピーで知られており、多くの観光客が訪れます。
そんな牛窓地区には、古くから言い伝えられてきた「牛窓八景」が有りましたが、時代の流れの中で海の埋め立てや造成工事で無くなった場所もあり、景色が変わってしまうことも。
そこで、2008年に牛窓八景を改め「牛窓新八景」を作りました。
現在の様子に合わせて選定された牛窓新八景は、以下になります。
- 蓬崎
- 唐琴の瀬戸
- 宿井の浜
- 阿弥陀ヶ峰
- 砂の浮き橋
- 矢寄ヶ浜
- 天神山
- 前島展望台
これらの景勝地へ訪れると、牛窓新八景の地であることを表す「浮き輪」があるので一目瞭然。
![牛窓新八景の地にある浮き輪](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/11/DSC06543.jpg)
全く嬉しい配慮ですね。
尚、全ての景勝地は、1日あれば全て見て回れますが、折角訪れるのに時間を気にして見て回るのはもったいない。
個人的には、2日に分けて見て回るのがお勧めです。
これらの景勝地以外にも牛窓オリーブ園や牛窓神社など観光スポットへ足を運び、牛窓観光を楽しみましょう。
【牛窓地区の観光スポット紹介】
牛窓地区の観光スポットを下記記事で紹介します。
牛窓新八景の紹介
蓬崎
![ペンション村の案内板](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/11/DSC06393.jpg)
蓬崎(よもぎざき)一帯の岬地区には、今はペンション村が連なっています。
勾配のある坂道を上ると、ペンション村の案内板を発見。
この案内板がある場所を奥へ進むと、牛窓新八景の浮き輪がありました。
その場所からは、下り坂となっており、日本のエーゲ海と呼ばれる素晴らしい眺望を楽しめます。
![牛窓新八景(蓬崎)](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/11/DSC06396.jpg)
![蓬崎の風景](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/11/DSC06397.jpg)
![蓬崎の絶景](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/11/DSC06401.jpg)
また、この浮き輪の近くには、今川了俊(いまがわ りょうしゅん)の歌碑がありました。
![今川了俊の歌碑](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/11/DSC06398.jpg)
今川了俊は、南北朝時代の武将で武人ですが、冷泉歌学の伝統を守り、歌論書や連歌学書、紀行文、故実書など多くの著作を残した人物です。
また、九州探題の職につき九州を統治していたとか。
恐らく九州へ向かう途中で牛窓地区へ立ち寄り、蓬崎で歌を詠んだのではないでしょうか。
確かにこの景色を見ていると、歌を詠みたくなるのも頷けます。
周りの住宅の景観も景色に良くマッチしており、大変素晴らしい。
![蓬崎の景色](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/11/DSC06414.jpg)
![住宅と海が見える景色](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/11/DSC06420.jpg)
まさに、いつまでも眺めていたい気持ちになりますね。
【海の絶景を紹介】
蓬崎のように高台から眺める海の景色は素晴らしい所が多いですね。下記記事では、旅先で訪れた海の絶景スポットを紹介します。
唐琴の瀬戸
![牛窓新八景(唐琴の瀬戸 )](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/11/DSC06498.jpg)
牛窓地区の古い町並みが残る「しおまち唐琴通り」を抜けると、「唐琴の瀬戸」と書かれた浮き輪がありました。
瀬戸とは幅の狭い海峡のこと。
穏やかな瀬戸内海の風景が広がりますが、海底には複雑な凹凸のある岩礁があり、大潮の引き潮時には、渦ができるほどの奔流になることも。
この場所からは、目と鼻の先に牛窓新八景の一つである前島が見えます。
![唐琴の瀬戸から見る景色](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/11/DSC06504.jpg)
![唐琴の瀬戸の風景](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/11/DSC06502.jpg)
![唐琴の瀬戸の景色](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/11/DSC06503.jpg)
直ぐ近くには、古くから唐琴の瀬戸を往く船の安全を見守ってきた「牛窓灯籠堂跡」や神功皇后(じんぐうこうごう)縁の五香宮(ごこうぐう)もありますよ。
![牛窓灯籠堂跡](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/DSC07630.jpg)
また、牛窓灯籠堂跡の近くには、囲われた岩があり、纜石(ともづないし)と言われ、神功皇后の船をつないだ伝説が残るそうです。
![階段前に佇む猫](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/DSC07661.jpg)
これらの周辺には、可愛い猫たちが集まる癒しスポットになっていますので、猫好きの方は必見ですよ。
人懐こい猫が多いので、海をバックに猫たちの写真を撮ってみては如何でしょうか。
宿井の浜
![牛窓新八景(宿井の浜)](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/11/DSC06518.jpg)
宿井(すくい)の浜とは、牛窓海水浴場のことです。
1890年(明治23年)に岡山県下で2番目に誕生した海水浴場であり、海水浴シーズンには多くの人たちで賑わいます。
![宿井の浜](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/11/DSC06522.jpg)
波穏やかで風光明媚な場所なので、浜辺をゆっくり散策するのが楽しいですね。
透明感のある海を眺めながら、思い思いの時間を過ごしてみては如何でしょうか。
![宿井の浜の景色](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/11/DSC06527.jpg)
また、牛窓断層帯地層という地形が見られますよ。
堆積岩が形成された後に起こった変動で断層ができたそうで、堆積層の間に花崗岩が入り込んで並列状になった構造は珍しい。
![牛窓断層帯地層](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/11/DSC06526.jpg)
この地層は、天然記念物に指定されています。
宿井の浜と書かれた浮き輪の近くには、牛窓神社へ続く階段(表参道)がありますので、是非足を運んでみて下さい。
![牛窓神社の鳥居](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/11/DSC06517.jpg)
牛窓神社は、牛鬼伝説が残るパワースポット。
その道中には、高台に築かれた展望台があり、瀬戸内海の絶景を楽しめますね。
尚、牛窓神社については、下記関連記事で詳しく紹介します。
阿弥陀ヶ峰
![ミティリニ広場の景色](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/11/DSC06575.jpg)
牛窓オリーブ園方面へ向けて坂道を上ると、ギリシャ神殿跡を彷彿させる場所へ辿り着きます。
この場所は「ミティリニ広場」と呼ばれ、この場所こそが阿弥陀ヶ峰(あみだがみね)です。
![牛窓新八景(阿弥陀ヶ峰)](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/11/DSC06560.jpg)
1982年にギリシャのレスボス島のミティリニ市で、牛窓町とギリシャの間で友好都市縁組が調印されました。
それから15年後の1997年に、記念事業としてミティリニ広場が造られたそうです。
![ミティリニ広場](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/11/DSC06563.jpg)
眼下には、瀬戸内海の絶景が広がる展望スポットになっていますよ。
その眺望には、牛窓新八景「砂の浮き橋」が見られる黒島、中ノ小島、端ノ小島が良く見えます。
![ミティリニ広場からの景色](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/11/DSC06581.jpg)
また、牛窓オリーブ園にも「ローマの丘」と呼ばれる古代ローマ帝国の神殿跡を思わせる広場がありますので、合わせて訪れてみるのも良いでしょう。
![](https://tabirin2021.com/wp-content/themes/cocoon/images/woman.png)
牛窓オリーブ園は、恋人の聖地になっているよ。更に高台にあるため、瀬戸内海の眺望が大変素晴らしい。
砂の浮き橋
![黒島、中ノ小島、端ノ小島](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/11/DSC06480.jpg)
先ほど紹介した「阿弥陀ヶ峰」から眺めることができる黒島、中ノ小島、端ノ小島は、干潮時にロマンチックな砂の道が現れます。
この砂の道は、黒島ヴィーナスロードと呼んでおり、この景色が牛窓新八景の1つです。
牛窓新八景の場所を表す浮き輪には、古くから呼ばれている「砂の浮き橋」の名称を使っています。
![牛窓新八景(砂の浮き橋)](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/11/DSC06485.jpg)
ちなみにこの浮き輪は、海遊文化館の近くにありました。
![海遊文化館](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/11/DSC06489.jpg)
黒島ヴィーナスロードは、恋人たちのパワースポットですね。
自然が造り出す神秘的な全長800mの砂を道を、恋人と一緒に歩いてみましょう。
また、二人で恋愛が成就すると言われる「ハートの石」を探してみて下さい。
きっと願いが叶うかも。
黒島ヴィーナスロードを歩ける日は、「ホテルリマーニ」の公式ホームページで確認できます。
【恋人と一緒に訪れたい観光スポットの紹介】
黒島ヴィーナスロードのように、恋人と一緒に訪れたい観光スポットを下記記事で紹介します。
矢寄ヶ浜
![牛窓新八景(矢寄ヶ浜)](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/11/DSC06378.jpg)
矢寄ヶ浜(やよりがはま)は、地元では西脇海水浴場と呼ばれていますね。
自治体が認める海水浴場としては、2016年に閉鎖されていますが、有料シャワーを備えたカフェやグランピング施設が営業しています。
![西脇海水浴場の風景](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/11/DSC06384.jpg)
海水浴をする場合は、ライフガードはいませんので、自己責任で利用することになりますね。
例え海水浴をしなくても、海岸道路に沿って細長くのびた砂浜は、散策するだけでも楽しいです。
![矢寄ヶ浜の眺め](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/11/DSC06381.jpg)
また、遠浅の砂浜では、SUPやウインドサーフィンを楽しめます。
尚、この海水浴場は、映画「君と100回目の恋」のロケ地の一つになったそうです。
天神山
![牛窓天神社](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/DSC07537.jpg)
牛窓地区の古い町並みから約120段の長い階段を上った天神山の山頂には、牛窓天神社が鎮座しています。
学問の神様である菅原道真公が祀られており、かつて道真公が筑紫の太宰府へ向かう道中にこの地に訪れたという。
はるか彼方に見える讃岐の島を眺め、讃岐守だった若き日を偲んで涙を流されたと伝わっており、この地に天満宮を創建されたそうです。
境内からは、瀬戸内海の綺麗な景色を見渡せますね。
![牛窓天神社の展望台からの景色](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/DSC07513.jpg)
![牛窓新八景(天神山)](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/11/DSC07511.jpg)
きっと道真公も眺めた景色なのでしょう。
尚、この景色は、日本の夕日百選にも選ばれています。
【神社仏閣の紹介】
旅先で訪れた神社仏閣を下記記事で紹介します。
前島展望台
![前島展望台](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/DSC07869.jpg)
牛窓地区の直ぐ沖合に見えるのは、面積約2.42キロ平方メートルの前島です。
この前島には、牛窓港からフェリーに乗って訪れることができます。
島全体が国立公園になっており、美しい松林などが残る自然豊かな場所ですよ。
島内で最も高いところには、前島展望台が設置されており、日本の夕日100選に選ばれた抜群の眺望を誇るお勧めスポットです。
![新牛窓八景の目印](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/DSC07871.jpg)
こちらが展望台からの眺め。前島全体を一望できたり、遠くには牛島地区が良く見えますね。
![前島展望台からの景色](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/01/DSC07873.jpg)
![前島展望台からの景色](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/11/DSC07876.jpg)
前島には、大坂城の再築のために石垣を切り出した丁場の跡地が残っていますので、足を運んでみるのも面白い。
また、岡山県内でも有数の釣りのスポットとして知られています。
夏になると、海水浴やシーカヤックなどマリンスポーツを漫喫できますね。
尚、前島については下記関連記事で詳しく紹介します。
【番外編】水没ペンション村の風景
![水没ペンション村の風景](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/11/DSC06458.jpg)
先ほど紹介した矢寄ヶ浜(西脇海水浴場)を北上して約2.5kmほど進んだ先には、かつて「鹿忍(かしの)グリーンファーム」と呼ばれていたリゾート地がありました。
リゾート地が廃業になった後は、すっかり荒れ果てており、水没したペンション村の風景は、これまで紹介してきた綺麗な牛窓の風景には全く似合いません。
![水没ペンション村の景色](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/11/DSC06460.jpg)
辺り一帯には、ペンション以外にもテニスコートなどが水没しており、完全に廃墟と化しています。
今では多くの野鳥たちが暮らしている野鳥の楽園となっていますね。
![野鳥の楽園](https://tabirin2021.com/wp-content/uploads/2022/11/DSC06447.jpg)
もし、この水没ペンション村へ訪れる機会があれば、遠くから見学するのみにして下さい。
水深は深そうなので大変危険です。
水没ペンション村について詳しくは、下記関連記事で紹介します。
まとめ
本記事では、岡山県瀬戸内市の牛窓地区にある牛窓新八景について紹介しました。
もう一度牛窓新八景をまとめると以下になります。
- 蓬崎
- 唐琴の瀬戸
- 宿井の浜(牛窓海水浴場)
- 阿弥陀ヶ峰(ミティリニ広場)
- 砂の浮き橋(黒島ヴィーナスロード)
- 矢寄ヶ浜(西脇海水浴場)
- 天神山
- 前島展望台
どの場所も絶景スポットであり、1日あれば全て見て回れますが、出来れば2日に分けて見て周ると、十分に時間をかけて楽しめますよ。
牛窓観光の際、牛窓新八景へ足を運んでみては如何でしょうか。