日本一広い湖の琵琶湖を1周する、いわゆる「ビワイチ」を4日間かけてチャレンジしています。
1日目は、大津市から近江八幡市までサイクリングしましたので、2日目は長浜市まで向かいますね。
朝から近江八幡市の観光を漫喫したまでは良かったのだけど、その結果、夜までに長浜市へ向かう時間が足りないことに。
そこで、サイクルコンピュータの地図を眺めながら、その場で急遽、新コースを考えだしました。結果的に、琵琶湖沿岸をまったく走らないサイクリングになってしまいましたが、夕暮れ時にゴールできた次第です。
本記事では、近江八幡市から旅立ち長浜市へ向かう、自転車で旅した様子をお届けします。
近江八幡市の観光を楽しむ
朝の8:00頃、自転車のペダルをゆっくり回し、近江八幡市の古い町並みが残るエリアへ向かって走っていました。
空には、雲一つない青空が広がり、まさに旅日和です。住宅が立ち並ぶ路地は、人影が少ないですが、日が昇るにつれて喧騒に包まれていく予感を感じますね。
そんな町中の様子を眺めながら進んでいれば、レトロな建屋が見え始めます。近江八幡市は、日本三大商人の1つに数えられている近江商人の本家が立ち並ぶ町ですよ。
豊臣の時代に発展して、昔ながらの日本文化が今もなお大事に保存されている。そんな町並みには、時間が経つにつれ、多くの観光客が見え始めました。
特に近江八幡の観光スポットとして有名な「八幡掘」は、人の往来が多い。
桜シーズンだったこともあり、掘り沿いを散策する人や和舟に揺られながら八幡掘めぐりを楽しむ人が見て取れます。
当然、私も和舟に乗らない訳がありません。和舟には「手漕ぎ」と「モーター」のタイプがあるので、それは好みで選べば良いでしょう。私が選んだのは、昔ながらの手漕ぎです。手漕ぎ和舟に揺られながら、桜と石垣や白壁の蔵が並ぶ風情を楽しみました。うん、これは人気になるのも頷けます。
その他にも八幡山ロープウェーで、標高283mの鶴翼山(通称:八幡山)山頂へ上り、豊臣秀吉の甥である豊臣秀次が築城した八幡山城跡を歩き回りましたね。
この城跡からは、琵琶湖や比良山系の山々、西の湖、近江八幡の城下町を一望できる。その景色は、一見の価値があります。
尚、近江八幡観光については、くわしくは下記関連記事で紹介しますね。
旅の計画を練り直す
町並みを眺めたり、一般公開されている古い住宅へ見学したりしていると、時間が経つのも忘れてしまいます。
もともとの計画では、町並み見学と八幡掘めぐりしか考えていなかったのですが、やっぱり実際に訪れると、色々見て回りたくなりますね。
気が付くと、既に12:00を回っていました。まだ、ほとんど本日のスタート地点から移動しておらず、すこし焦り気味に。まだまだ立ち寄りたいところが多かったのですが、急遽これからの行動について、考える必要に迫られた次第です。
旅を続けていれば、計画通りに行かないことは、わりと良くあるので、そういう部分も含めて旅を楽しむことが大事。
本来ならば「豊郷小学校旧校舎群、彦根城、多賀大社」へ立ち寄りたかったのですが、このまま自走して観光していると、本日のお宿がある長浜市高月には、確実に夜になってしまう。また、観光地の滞在時間を考えると、時間的にみて、あと1箇所しか観光できない。
そこで、私が選んだのは、多賀大社です。彦根城は依然観光したことがあるので、今回はパス。豊郷小学校旧校舎群は、人気アニメ「けいおん!」の聖地。行ってみたかったのですが、また次回の楽しみに取っておきます。
更に移動時間の短縮に電車を使いますよ。文明の発達バンザイです。(笑)
滋賀県には、サイクルトレインの近江鉄道がであったことを思いだしたので、利用しない手がありません。近江八幡駅からでは、そのまま自転車の乗り入れができないため、それが可能となる近場の駅は、八日市駅。まずはそこへ向かうことにしました。
【自転車旅の紹介(その1)】
本記事のような自転車旅の様子を、下記記事で紹介します。
近江鉄道に乗って多賀大社へ向かう
ビワイチ1日目と同じく、道中では沢山の「飛び出し坊や」を見かけます。
そのバリエーションも多く、見ていて結構面白い。そんな防やですが、中には顔が破壊された坊やをみかけ、思わず「どうして!」と声を出してしまうことも。
何とも痛ましい姿でしょうか。顔だけが無くなっているなんて、本当に早く直ると良いですね。
近江八幡の町並みがある所から八日市駅までは、約12kmなので、ゆっくり走っても1時間以内に到着します。尚、八日市駅周辺にも古い町並みがあったので、見て回りますよ。これも計画変更に伴ない、余裕時間を取り戻せたからできることですね。
八日市駅へ到着し、切符を購入していると、高宮駅へ向かう電車が到着。慌てて自転車を持ち上げて階段を上り、電車に乗れました。ふぅ、危なかった。
都会であれば、さほど待たずに次の電車がくるので慌てる必要が全くないのだけど、田舎では1~2時間に1本という運行が普通にある。なので、乗り遅れると大変ですよ。
駅員に確認してみると、自転車を置く場所は特に決められていなく、他の乗客の邪魔にならなければどこに置いてもOKとのこと。これは嬉しいかも。
昼間のためか、乗客は少なかったので、遠慮なく座席前に置いて、車窓から風景を楽しんでいました。
高宮駅へ到着すると、奥のホームに水色の電車がとまっており、出発時間をくるのを待っています。
まだ出発するまでに時間があるので、記念撮影をして過すことに。
ホームで気兼ねなく、愛車と一緒に撮影ができるのもサイクルトレインの特権ですね。
電車が動き出すと、あっという間に多賀大社前駅へ到着。
後から思ったのは、出発までの待ち時間の間に、自転車で向った方が早く到着したかも。
う~む、ある意味これは盲点でした。急遽サイクルトレインを利用したので、事前にそこまでの情報を調べられませんでしたね。
こちらは、駅前にあった不思議なモニュメント。「叶♡多賀門」という。
願い事を記入した絵馬札を持って、石の門をくぐり抜けた後で、後方の願い石をなでて絵馬札を結ぶと願が叶うそうですよ。うん、面白い。
多賀大社までは約800m程度なので、駅前にある多賀大社の大きな鳥居をくぐり抜け、町並みを眺めながらゆっくり、自転車のペダルを回して向かった次第です。
尚、道中には、多賀町のマスコットキャラクター「たかゆいちゃん」の飛び出し坊やがありました。
次はどんな坊やに出会えるのか、楽しみですね。
【自転車旅の紹介(その2)】
本記事のような自転車旅の様子を、下記記事で紹介します。
多賀大社へお詣り
多賀大社は、滋賀県第一の大社であり、長寿祈願で有名ですね。
古来より伊勢と並んで多くの人々に崇敬されてきました。地元では、「お多賀さん」の愛称で親しまれています。
全国239社の分祀社を数える総本山なので、一度は分祀社へ参拝した方も少なくないでしょう。
総本山らしく、拝殿の姿は素晴らしい。左右に大きく翼を広げた壮大な姿に、カメラのシャッターを押す指が離れません。
境内には、寿命石や太閤橋、お多賀杓子(しゃくし)など見所が沢山あるので、参拝後、ぜひ色々みて回ってみて下さい。
こちらは太閤橋。渡ると健康長寿になるといわれている。
この橋は、傾斜がすごい曲線の石橋ですよ。豊臣秀吉が築造したそうですね。急勾配なため、橋を渡るというより「登る」といった表現の方が正しいかも。
丸太に足をひっけて登るのですが、そのまま普通に歩いて降りるのは、とても怖い。そこで、安全のためにも後向きで這いつくばりながら下っていました。
えっ、カッコ悪い。そんな見得なんてゴミ箱に捨てましょう。(笑)
本当に普通に下っていれば、転落する可能性があるので、慎重なのは良いことです。
尚、多賀大社については、下記関連記事でくわしく紹介します。
彦根城の周辺にて
多賀大社から北西の方向へ向けて、自転車を走らせていると、沿岸に面白い像を見つけました。
それがこちらのナウマンゾウの像ですね。
何でも約30万年~約3万年前に生息していたとか。こういうのを知ると、歴史ロマンを感じずに入られません。
道中には、桜並木が続きます。桜シーズンになると、日本全国にピンクの景色が至るどころに現れる。
そんな桜を横目に眺めていると、雰囲気のある町並みに到着。色々と寄り道したい誘惑にかられますが、我慢しますよ。町並みの中に「寺子屋」を発見。
興味が注がれますね。一刻も早くこの場所を離れなきゃ。私の性格上、足止めしてしまう可能性が高いです。(笑)
趣のある古い町並みを駆け抜けると、彦根城の近くまで訪れていました。
彦根観光協会が面するお洒落な通りは、人通りが多いですが、ひこにゃんも訪れるという会場を見つけます。
この会場で、ひこにゃんがどんなパフォーマンスを魅せるのか楽しみですね。
また、直ぐ近くには、飲食店や土産屋が連なるキャッスルロードがある。
このロードは、白壁と黒格子の町屋風に統一された江戸時代の城下町をイメージしています。平日にも関わらず、すごい人出。さすが人気の観光地。
残念ながら、現代的な道路が風情を削がしていますが、実際に住んでいる方のことを考えると、これは仕方がないかも。
よい意味でとらえて、古き時代と新しい時代が交じり合う場所といえるでしょう。
彦根城前に辿り着くと、お掘り周りは凄い人だかり。
今回観光しなくて正解だと思いました。これだけ人がいると、普通に観光するだけでも時間がかかります。
それに私のことだから彦根城を観光した後で、隣接する玄宮園へ行きたくなるはず。そうなると、折角計画を立て直したのが水の泡になりかねません。
時間に余裕があれば別に構いませんが、今回はそうじゃない。後ろ髪を引かれる思いで彦根城を後にしました。
【自転車旅の紹介(その3)】
本記事のような自転車旅の様子を、下記記事で紹介します。
国道8号を突き進め
さて、ここからは、国道8号をひたすら突き進みますよ。
当初このコースは、全く考えていませんでしたが、最短と思えるコースであり、初めての土地でも道に迷わなく進むには、国道を使うのが非常に有効。
国道なので、車の交通量が多くなるのは、仕方がありませんが、青色の道路標識を確認しながら走れば、過去の経験から問題なく目指す土地へ到着できると確信しています。
今はサイクルコンピュータのおかげで、自転車旅も大夫楽になりましたが、昔は紙の地図を見ながら、コースの確認をしながら走っていました。
道にも迷うことも多く、その度に国道に助けられることが多かったですね。知らない土地では、青色の道路標識で知った地名が現れると、ほっとしたりする。
国道はそれだけ、いざと言う時に頼りになる道ですよ。尚、国道のことをリスペクトしていますが、普段は交通量が多いので、あまり走りませんので悪しからず。
長浜市へ入りましたが、目的地の高月まではまだ距離が離れています。
当初考えていた琵琶湖沿岸の「さざなみ街道」を走らなくて正解でしたね。何も遮るものがない湖岸では、今以上に向かい風が厳しかったかも。
それに目的地まで結構な遠回りとなる。時間があれば琵琶湖の景色を楽しみたいけど、それは明日のビワイチ3日目にとっておきましょう。
しばらくすると、次第に辺り一面は、オレンジ色に染まってきました。
それでもまだ、日が暮れるまで十分な時間がありますよ。焦る必要は全くなく、ひたすら国道8号を突き進んでいくと、「高月」の標識を掲げた交差点へ辿り着いたのです。
交差点には、高月駅への案内標識がありましたので、表示されている方向へ進路を変えて進めば、本日のゴールとなる高月駅へ到着。
その後、この駅近くにある旅館へ向けて移動して、こうして本日の旅は終わりを告げました。
まとめ
ビワイチ2日目は、当初の計画の9割が違ったものとなり、想定外の事態になりました。ここまで、計画が変わるのは、数年に1度あるかないかでしょう。
旅人歴が長いので、そんな事態に陥っても、その場の状況に応じた機転で乗り越えますよ。本日の旅では、ベストとはいいませんが、ベターな選択ができたものだと自負しています。
明日はビワイチ3日目。高島市まで奥琵琶湖を走る絶景コース。道中、琵琶湖の奥にある余呉湖を一周する予定なのでお楽しみに。