ママチャリは、フラットペダル(略:フラペ)を採用しており、ほとんどのシューズが使えます。けれど、ロードバイク用のフラットペダルに対応するシューズには、向き不向きがあるのをご存じですか。
「えっ、フラペなのに使えないシューズがあるの?」と不思議に思う方も少なくないでしょう。たとえ使えたとしても、ペダリング効率が悪かったり、安全性のリスクが高かったりして向いていないシューズはあるのです。
本記事では、ロードバイク用のフラットペダルに向いているシューズの選び方を説明します。
フラットペダルに向くシューズを選ぶポイント
「ロードバイク=ビンディングペダル」と思っている人は、それなりに多いのではないでしょうか。
ペダリング効率を考えると、それが正義のように扱われますが、全ての人がガチで走る訳ではなく、日常使いのママチャリの延長で、通勤通学や気軽にサイクリングがしたくてロードバイクへ乗っていたりします。
そうすると、用途によっては、明らかにフラットペダルの方が向いているならば、ビンディングペダルにこだわる必要はありません。フラットべダルなので、基本的にどのようなシューズでもOKですが、本当にそれでよいのでしょうか。
せっかくロードバイクに乗るならば、たとえフラペでもスピードを上げて走り、爽快感を味わったり、遠出をしたいものですね。
そこでペダルの相方となるシューズに注目しよう。ロードバイク用のフラットペダルに合うシューズであれば、本格的な走りを体感できます。
以下にフラットペダルに合うシューズ選びのポイントをまとめました。
- ソールの硬さと厚さを確認
- 靴底は平で滑りにくい
- シューズ自体が軽い
- 通気性がよい
- シューズが脱げにくい
それぞれについて説明します。
ソールの硬さと厚さを確認
効率よく足の力を伝達させるためには、ペダルの軸に拇指球を重ねて踏むことが基本です。
靴底が薄すぎるものは、たわみすぎるため、足の力がしっかりペダルに伝わらないし、反対にソールの部分が厚すぎると、ペダルの上で不安定になる。なので、1~3cmぐらいを目安にして、ほどよい厚みのソールを選ぼう。
その他にも見るべき点は、ソールの硬さだ。ソールは硬いほど、たわまないため、ペダルの軸を効率的に踏めますね。けれど、歩きやすさや疲れやすさにつながるので気を付けたい。これは個人差があるので、人によって合う硬さは異なります。
まとめると、シューズは、あなたが利用する環境に合わせて、適度の硬さと厚さのあるものを選びましょう。
【ペダルに関する話(その1)】
シューズを選ぶ際、ペダルについて良く分かっている必要がありますね。下記記事では、ペダルに関する話を紹介します。
靴底は平で滑りにくい
シューズの靴底が平なものほどペダルに密着させやすいですね。つまり、足の力を十分に伝えやすくなります。
このことから、ヒールのようなシューズは論外となるし、登山で愛用するトレッキングシューズのように靴底に凸凹が多いものは向いていません。
また、ペダルを強く踏み込めば、それだけ大きなパワーを生み出しますが、雨が降っていると危険性が高まることがある。それは、シューズのグリップ力に関わること。グリップ力が少ないシューズは、悪天候時に滑ってペダルを踏みはずすかも。
グリップ力のあるシューズであれば、滑りにくいので、そのような危険を回避できるし、何より坂道などでペダルを強く踏める。なのでソール部分は、ラバー素材など滑りにくい素材を使用したものや、滑りにくく加工されたものを選びましょう。
【ペダルに関する話(その2)】
ペダルは、主にフラットペダルとビンディングペダルがありますが、下記記事では、ビンディングペダルに関する話を紹介します。
シューズ自体が軽い
シューズの重量が重いと、ペダルが漕ぎづらくなります。ロードバイクで走るならば、数時間走る機会は普通にありますね。短時間ならば、あまり気にならないシューズの重さも、時間が経つにつれ、足回りの重さが気になるものです。
そもそもフラペを選ぶということは、ライド重視ではなく、歩くことも視野に入れているでしょう。つまり、自転車から降りて、散策や観光などを楽しんだりする機会が多いということ。
重いシューズは足取りの重さにつながり、快適に過ごせなくなるかも知れないので、敬遠されやすいですよ。そこで、シューズには、革など重い素材は使わず、長く歩いても快適なものを選ぼう。
通気性がよい
ロードバイクによるサイクリングならば、長時間走る機会が多いでしょう。すると、シューズの中に熱がこもり、蒸れやすくなります。
これは夏場だけでなく、冬場でも起こりえる。ペダリングをしている限り、熱のこもりやすくなるのは必然といえる。回避策として、できるだけ通気性の優れたシューズを選ぼう。多くのスニーカーでは、通気性を高めるように設計されています。
通気性において、気を付けたいのが季節による温度差だ。春から秋は、メッシュ素材を使った生地が快適ですが、冬場など寒い時期は、メッシュ素材の優れた通気性があだとなり、足が冷えすぎてしまう。
また、防水機能にも注目したい。サイクリング先で、水たまりや、ぬかるんだ道で足を付かなければならない場面でも安心です。その他にも、ほぼ毎日の通勤通学で利用するならば、急な雨でも安心できます。
シューズが脱げにくい
フラットペダルでは、ビンディングペダルと違って引き足は使えませんね。けれど、引く力を利用できるのが、シューズのカカト部分です。
カカト部分は足を引いたときに、しっかり引っかかるならば、ペダルとソールの接点に力をかけやすいですよ。
反対にカカトが引っかからないシューズは、サイズが大きすぎて、脱げやすくなるため危険です。なので、シューズのサイズはピッタリなものを選ぼう。
フラットペダルに向いているシューズ
短距離ならば、運動に適したシューズであれば何でもよいですね。長距離を走るならば、シューズはしっかり選ぼう。
ロードバイク用のフラットペダルに向いている主なシューズは、以下の通りです。
- スニーカー
- スリッポン
- ランニングシューズ(硬めのソール)
スニーカーは、ゴム底で滑りにくく、靴紐で調整すれば脱げにくい。さらに通気性に優れたモデルもあり、カジュアルなデザインのものが多い。普段使いに使えるので重宝します。
スリッポンは、靴紐がないため、足の出し入れがスムーズにできますが、脱げにくいものを選ぼう。また、シンプルなデザインが多く素材も豊富ですね。伸縮性のある生地であれば、足の甲を包むため、締め付け感は少ないのも魅力的です。
ランニングシューズは、スニーカーと比べて高い耐久性・フィット感・クッション性を重視して作らています。ソールのクッション性を高めて、足の負担を分散する働きがありますが、ロードバイクで使うならば、硬めのソールがおすすめです。
尚、下記関連記事でおすすめのシューズを紹介します。
フラットペダルに向いていないシューズ
一言で表すならば、運動に向いていないシューズはやめておいた方が無難です。使用できないのではなく、あくまで向いていないだけであって、短時間ならば気にせず使えるでしょう。
具体的に向いていない主なシューズとは、以下の通りです。
- ビジネスシューズ・革靴
- ブーツ
- 長靴
- サンダル
- 登山靴
- ヒールの高いシューズ
これらのシューズは、ペダルが滑りやすかったり、ペダルを漕ぎづらかったり、シューズ自体が重かったり、脱げやすかったりして、ロードバイクで使うには、デメリットが大きいですね。
まとめ
本記事では、ロードバイク用のフラットペダルに向いているシューズの選び方を説明しました。
最後にもう一度、シューズを選ぶポイントを以下にまとめます。
- ソールの硬さと厚さを確認
- 靴底は平で滑りにくい
- シューズ自体が軽い
- 通気性がよい
- シューズが脱げにくい
フラットペダル用のシューズは、普段使いにも使用できるため、幅広く利用できますね。コスパもよく、選択の範囲も広いですよ。
お気に入りのデザインのシューズを選んで、サイクリングを楽しみましょう。