
瀬戸内海を挟み本州と四国をつなぐ大動脈「瀬戸大橋」。全長約13.1kmもある世界最長の道路鉄道併用橋として知られています。
また、その優美な外観は瀬戸内海の多島美ととてもよく調和しているので、見応えがありますね。そうため何度も足を運びたいと思う人が多いだろう。かくゆう私もその一人であり、本日は倉敷市南部にて、瀬戸大橋の景観スポットを巡ります。
ということで、行き先を鷲羽山や下津井の町に決定しました。
本記事では、下津井電鉄の跡地に整備されたサイクリングロード(茶屋町児島自転車道と風の道)を進みながら、瀬戸大橋の景観スポットを巡るサイクリングの様子をお届けします。
目次
茶屋町児島自転車道をサイクリング

本日のサイクリングは、岡山方面と香川方面への乗り換え拠点として、便利な茶屋町駅から始まります。
鷲羽山へ訪れるならば、児島地区にある児島駅から海に面した岡山児島線(県道21号)を経て、鷲羽山第2展望台に近い駐車場へ向かう南側のコースが一般的ですね。
本日はあえてそのコースを取らず、冒頭でも触れた通りに下津井電鉄の跡地に整備されたサイクリングロードを走る予定ですよ。そのために茶屋町駅へ訪れました。
1913年から1990年まで茶屋町から下津井間では、下津井電鉄線が運営されており、鷲羽山北口へ辿り着いていましたので、サイクリングロードを進めば、自ずと鷲羽山へ辿り着きます。


茶屋町駅の直ぐ近くにある駐輪場前には、この鉄道跡地の名残があるぞ。それが「茶屋町駅」の駅名標ですね。ということで、まずは愛車と記念撮影しました。
私と同じような行動を取るサイクリストは、多いだろうな。まぁ、お約束というヤツです。さて、それでは鷲羽山へ向けてレッツゴー♪


茶屋町駅から少し離れると、桜並木がお出迎え。といっても桜シーズンにはまだ早く、ソメイヨシノや八重桜がまったく開花していないので、少し寂しい光景ですね。
桜が咲き誇る時期になると、約260本からなる全長約1㎞の桜のトンネルが現れます。これらの桜は、茶屋町駅から天城駅間の沿線に植えられた記念植樹なんだそうな。

しばらくすると、天城駅の跡地へ到着しました。今では駅名標以外、駅の面影が全くありません。この先、そのような場所が多いので、うっかりすると、駅名標を見逃してしまうかも。
場所によってはホーム後が残っているところもあり、当時の雰囲気を味わうことができます。個人的には、道中に旧児島駅以外の駅舎が残っていないのが少し残念ですね。
こうして、次々にかつての停留駅を目指しては、駅名標で記念撮影に励んでいた次第です。(笑)



コース上には、所々に自転車道を示す小さな標識があったりしますが、途中からそのような標識もなくなるので、初見では不安になる人も多いのではないだろうか。なので、事前にコースを調べておくことが重要です。
茶屋町駅から南西へ向けてほぼ平坦路を突き進んでいると、水島IC近くへ差し掛かり、ここから南下して勾配が上がっていきます。といっても大した勾配ではないので余裕ですよ。


標高が上がるにつれて、眼下の町並みがいい感じ。どこにでもあるような景観ですが、それはそれで平和を感じて良いものです。しばらくすると下り坂となり、勾配が落ち着きます。
ふと、池の方へ目を向けると、泳ぎ回るカモの姿を発見。う~む、これは癒されるな~。そんな感じでのんびりと自転車を走らせていると、目の前にお好み焼きのお店「anan(あんあん)」を見つけました。

その建物の外観の変化にビックリ。以前来た時は、遠目にも目立つインパクト抜群なピンク色だったはず。
いつの間にかイメチェンして、ホワイトに変わっていたようです。落ち着いた感じがする外観なので、これはこれで良し。丁度、昼飯時ということもあり立ち寄ると、日替わり定食を注文しました。

本日のメニューはハンバーグや野菜、刺身、茶わん蒸しなど盛り沢山で、それでいてお値段は800円だったかな。(うろ覚えですが、安かった印象が大きい。)


美味しく頂いた後で、ananを後にすると、次々にかつての停留駅を攻略していきました。ちなみに、ここでの攻略とは駅名標前で記念撮影することですよ。

道中には遊歩道を渡るところもあります。特に案内はないので、気付かない人も多いだろう。
道路の反対側へ渡るだけなので、遊歩道をスルーして他の道を探しても何とかなりますが、遠回りになるので素直に遊歩道を渡った方が早いです。

渡り終えるとすぐ右手側に、児島小川駅の跡地を発見。駅名標がありますが、気付かずに見逃してしまう可能性がありますね。
その後、道なりに路地を進むと小田川に架かる大正橋前へ辿り着き、橋を渡り児島駅跡へ向かいました。
下津井電鉄の跡地に整備されたサイクリングロード(茶屋町児島自転車道と風の道)については、下記関連記事でくわしく紹介します。
風の道を征き鷲羽山へ

下津井電鉄の児島駅跡地には立派な駅舎が残り、中へ入ると信号機オブジェやベンチ、計器類など当時の姿で残る貴重な鉄道遺産を見学できます。
それに「児島」といえば、やっぱりデニムでしょう。日本で初めてジーンズの生産に成功した「国産ジーンズ発祥の地」として超有名ですね。
今でも熟練の職人たちによる高い技術力にて生み出されるデニム製品は、高い評価を受けています。
児島駅跡地の近くには、約40店舗の地元ジーンズショップが軒を連ねる「児島ジーンズストリート」があるので、興味がある方は立ち寄ってみよう。
私も良く寄り道をして、鷲羽山へ向かうことが多いのですが、本日はパスして駅舎の中へ入りました。



風の道は約6kmほど続き、これまでの舗装された道と違って、フラットな土の路面の区間が長いですね。タイヤの太いママチャリであれば気になりませんが、ロードバイクならば気になるかも。
なので、舗装路が並走する区間もそれなりにあるので、そちらを走る人が多いだろうな。個人的には、スピードを出さずにのんびり走るので、未舗装路を進みました。
周囲に目を向けると、住宅の近いことよ。かつて下津井電鉄の列車が町中を走っていたかと思うと、児島に住む人たちにとっては生活の足であったことが偲ばれます。
また、鉄塔が残る廃線風景がなんともノスタルジーを感じてやみません。


道中では、次々に現れる停留駅を攻略していきました。道なりに南下していると、倉敷シティ病院前に到着。ここからは舗装路となり、勾配が上がり鷲羽山入口まで続きます。

倉敷シティ病院前の狭い通路は桜並木ですね。桜シーズンになれば、ピンクのトンネルがお出迎えしてくれるぞ。
桜シーズンの到来には、まだ少し早く寂しい風景でしたので、この先に人足早く咲く河津桜を目指して一気に駆け上がりました。

緩い坂道を上っていると、眼下には児島競艇場が見えてきます。角度的に競艇場の全体が見渡せる訳ではありませんが、無料で観戦するには中々良いスポットではないだろうか。



道なりに進んでいると、琴海(きんかい)駅の跡地へ辿り着きました。大畠漁港の手前の山側に位置しており、眼下には大畠地区の町並みが見渡せます。
また、風に揺られる河津桜の風流なことよ。私が訪れた日は、少し葉桜となっていましたが、まだ全然お花見ができるレベルだったので良かったです。
人けが全く感じられない場所なので、自然の中で一人でゆっくりと過ごしたい人にも良い場所だな。
ここまでくれば、鷲羽山まであと少しです。もう1kmもありません。しばらくの間、この場所で風景を楽しんで後で、風の道を突き進み、鷲羽山入口へ到着しました。
鷲羽山の山頂へ向かう

鷲羽山は、瀬戸内海国立公園の代表的な景勝地です。
標高こそ133mとそれほど高くはないのですが、山頂や複数の展望台からは、優美な瀬戸大橋と瀬戸内海に点在する大小50余りの多島美が織りなす風景を楽しめます。
大きな駐車場が南側にあるので、北側入口から訪れる人は少ないのではないでしょうかね。駅名標の奥に見える階段を上り、山頂を目指しました。



入り口から山頂までは意外に近くて約600mほど。坂道が続くので体感的には、それ以上に長く感じるかな。
また、山頂付近にくると周囲が開けてくるので、眼下には瀬戸大橋や下津井の町並みが広がっていて、その光景には疲れを一気に吹き飛ばす力があります。


本来ならば、このまま南下して第一展望台や第ニ展望台などへ行くのですが、本日は時間的に難しい。
というのは、これから田土浦坐神社(たつちのうらにましますじんじゃ)や穴場稲荷などの展望スポットへ立ち寄る予定なので、帰路を考えるとそれほど時間に余裕がありません。
山頂から第ニ展望台までは、片道で約10分ほど歩くので往復すると約20分もかかります。なので、泣く泣く諦めることに。
個人的には、瀬戸大橋の景観を見るのであれば、山頂よりも第一展望台と第ニ展望台がおすすめです。

鷲羽山北側の入口へ戻る途中に、東屋展望台へ立ち寄りました。鷲羽山で最も瀬戸大橋が近くに見えるスポットですよ。
真上から見下ろした瀬戸大橋には、たくさんの車が往来している光景に驚く人も多いだろうな。調べてみると、どうやら1日で約2万~3万台の往来があるみたい。
GWなどの繁忙期では、ピーク時に5万台を越えることもあるというのだから凄まじいですね。

鷲羽山駅の跡地にある駅名標の近くにはトイレがあり、その奥に田之浦展望台があります。
この場所は、瀬戸大橋と下津井田之浦の集落を一望できるビュースポット。歴史ある港町と瀬戸大橋のコラボが良きかな、良きかな♪
鷲羽山については、下記関連記事でくわしく紹介します。
瀬戸大橋の展望スポットを巡る

鷲羽山入口前に戻ると、次に向かうのは田土浦坐神社です。この神社については最近知ったのですが、間近で瀬戸大橋を見物できるスポットなんだとか。これは楽しみですね。
鷲羽山入口前から神社へ歩いて行けるそうなので、まずは眼下に見える階段を降りて水色の橋を渡り、下津井の町中へ向かいました。


しばらく階段を降りていくと、鷲羽山スカイライン(県道313号)へ合流。そのままスカイラインを南下すれば、児島半島の最南端や下津井の古い町並みが残る場所へ向かえます。
事前に調べていた田土浦坐神社の位置を思い浮かべると、このスカイラインを挟んで奥に見える小路を歩いて行けばよいのかも。ということで、自分の勘を信じて歩いて行きますよ。

人ひとり通らない場所では、旅人の勘は重要です。文明の利器でそれなりに補うことができますが、はやり最後にものをいうのは直感でしょう。
途中で大きな道に合流した後は、そのまま南下を続けると瀬戸大橋が見えてきました。


瀬戸大橋が見える方向へ歩くと、左手側に田土浦坐神社を発見。なるほど、確かにこの場所からは、瀬戸大橋が間近で見物できますね。それに神社と瀬戸大橋のコラボなんて素敵でしょ。
生活エリアにあるこじんまりとした神社です。境内は綺麗に掃除されている様子から、地元の人たちに大切にされていることをうかがい知れますね。
しばらく瀬戸大橋や下津井の町並みを眺めて過ごすと、来た道を引き戻し鷲羽山入口前へ到着。そして、自転車で鷲羽山スカイラインを南下した次第です。


南下中に先ほど歩いた水色の橋の外観を目撃したり、瀬戸大橋展望所にて迫力ある瀬戸大橋を間近で見物できました。

この展望所から少し南下すると、左手側に朱塗りの鳥居を発見。ここが穴場稲荷の入口です。

穴場稲荷は鷲羽山の中腹に鎮座しています。鷲羽山スカイラインを下っていると、鳥居に気付かずに通り過ぎてしまう人も多いだろうな。
鳥居の奥は、石段の参道が続きその奥には、大きな岩(磐座)が見えています。鳥居の隣にある駐車場へ自転車を停めると、石段の参道を歩いて、奥の院となっている磐座を目指しました。
瀬戸大橋の展望スポットの多くは、橋の下から見上げるのか、高い場所から橋を見下ろすのですが、穴場稲荷はほぼ橋と同じ高さから見物できる。
そういう意味では、とても貴重な場所だ。参道は手すりが付いて比較的登りやすいのですが、磐座へ近づくにつれ結構ハードになるので、運動不足の人には堪えると思います。

石段を上っている最中に足元に注意して振り返ってみよう。眼下に広がる瀬戸大橋と多島美が織りなす絶景に拍手喝采を贈りたい。
ちなみに、瀬戸大橋展望所と同じくカメラのズーム機能を使えば、橋の中を通過する鉄道の姿をバッチリと撮影できます。
生活エリアから離れた場所にあり、普段から観光客も足を運ぶことがないので、まさに知る人ぞ知る隠れた絶景スポットです。
その後、本殿と奥の院でお詣りをすますと、穴場稲荷を後にして、瀬戸大橋を真下から見上げることができる田土浦公園や、漁港と瀬戸大橋のコラボが面白い下津井の港町へ向かい帰路へつきました。
穴場神社を含む瀬戸大橋の展望スポットについては、下記関連記事でくわしく紹介します。
まとめ

本日は、1日を通して良く晴れていたので、気持ちの良いサイクリングを満喫できました。
久しぶりに下津井電鉄の跡地をサイクリングしながら鷲羽山を目指しましたが、このコースを選んで正解でしたね。特に道中で下津井電鉄の名残である駅名標を見かけると、つい愛車と撮影してしまう。このちょっとした時間は、何気に嬉しいものです。
また、鷲羽山や穴場稲荷、田土浦公園などで眺めた瀬戸大橋や多島美、下津井の町並みの景観に感動しました。きっとまた時間を作っては足を運ぶだろうな。
まだ私の知らない魅力ある場所は、たくさんあると思うので、一つでも多く見つけては訪れたいですね。

