旅行や登山などでは、「遠くの景色をハッキリ見たい!」と思う方は多いでしょう。
また、野球などのスポーツ観戦などでは、選手の仕草や表情をよく見たいと思いませんか。これらの要望を叶えてくれるアイテムが双眼鏡ですね。
Nikonが販売している双眼鏡には、スポーツスターEXというモデルがあり、双眼鏡の中ではコンパクトな部類に入る。そのため、携帯性に優れていますので、幅広い場面で活躍してくれますよ。
本記事では、私が愛用している双眼鏡「Nikon スポーツスターEX 10x25DCF」についてレビューします。
双眼鏡「スポーツスターEX」の紹介
株式会社ニコン(Nikon)といえば、日本の主要なカメラメーカーとして知っている人も多いでしょう。
Nikonでは、カメラ以外にも双眼鏡や望遠鏡、顕微鏡、測定機、測量機などを手掛けており、光学機器メーカーとして大手の会社ですね。
そんなNikonでは、様々な双眼鏡がラインナップされており、その中の1つに「スポーツスターEX」があります。
この双眼鏡のレビュー内容を話す前に、この双眼鏡の特徴とスペックについて紹介。スポーツスターEXは「8x25DCF」と「10x25DCF」の2種類がありますが、主な特徴やサイズは同じです。
- 主な特徴
- 2軸折りたたみ方式による優れた携帯性
- 明るいレンズと広い視界が魅力的
- 窒素ガスを充填した防水仕様
- 接眼目当ては、扱いやすいターンスライド方式を採用
- サイズと重量
- サイズ(高さ×幅×厚さ):103×114×43mm
- 重量:300g
この2つのモデルの違いを簡単にいえば「倍率」が違いますね。「8×25D」の8が倍率を表し、25Dが口径を表しています。
倍率だけでなく細かなスペックに違いがあるため、以下にまとめました。
項目 | 8×25DCF | 10×25DCF |
---|---|---|
倍率 | 8 | 10 |
対物レンズ有効径(mm) | 25 | 25 |
実施界 | 8.2° | 6.5° |
見掛視界 | 59.7° | 59.2° |
明るさ | 9.6 | 6.3 |
アイリーフ(mm) | 10 | 10 |
最短合焦距離(m) | 2.5 | 3.5 |
目幅調整範囲(mm) | 56~72 | 56~72 |
1000mにおける視界(m) | 143 | 114 |
ひとみ径(mm) | 3.1 | 2.5 |
スポーツスターEXを使うのに向いている場面
スポーツスターEXを使う画面は幅広く、以下のような場面で活用できます。
- アウトドア(登山、キャンプ、バードウォッチングなど)
- サイクリング(主に自転車旅)
- マリーンスポーツ(ヨットや釣りなど)
- 旅行
- スポーツ観戦
- 野外・室内コンサート、観劇
つまり、これらの趣味を楽しんでいる方は、スポーツスターEXを使うことで、より趣味を満喫できますね。ちなみに私は、主に自転車旅や普段のサイクリングで、スポーツスターEXを持っていくことがあり、山頂からの風景を楽しんでいます。
スポーツスターEXのレビュー
私が愛用しているスポーツスターEXシリーズは、10x25DCFのモデルなので、このモデルについてレビューします。
使い方は手に取って触れば、説明書を読まなくても直観的にわかるほどシンプルですね。折りたたむとコンパクトになり、ほぼ手の平に収まるほどコンパクトになります。
専用ケースが付属しているので、普段はそのケースに入れて持ち歩くとよいでしょう。
ケースは軽量コンパクトでしっかりした作り。その外観から、明らかに鞄に入れて運ぶことを想定していることが分かる。実際、鞄に入れてもコンパクトなため、かさばらないですね。
接眼部分にはキャップが付いているため、使う時にキャップを取り外しますが、紐などで固定されていないのがいまいちかな。固定されていないため、気を付けながら取り外さないと、うっかりなくしそうです。
調整方法はとても簡単。接眼部分を指で回せば、手前に伸びる。裸眼で使用するときは、手間に伸ばしてください。眼鏡をしているならば、伸ばさずに使います。
また、左右の視力が異なる場合は、右側の接眼部分近くにあるダイヤルを使って視度の調整を行ないます。最後に中央のダイヤルを回して、ピントを合わせましょう。
付属のストラップを双眼鏡本体に取り付けて、首にかけて使えば、双眼鏡を誤って地面に落とす心配はありません。双眼鏡の重量が300gしかないため、ずっと首にかけていても疲れることはないですね。これならば、男性だけでなく女性にも扱いやすいです。
レンズが明るく視野が広い
そもそも双眼鏡の見た目の明るさは、対物レンズや倍率などによって自動的に決まってしまうものですが、スポーツスターEXは、思った以上にレンズが明るいのが素晴らしいですね。
さすがは光学機器の専門メーカー「Nikon」の面目躍如といったところでしょう。明るいだけでなく、レンズ周辺の画像に歪みがないため、目標をクッキリ鮮やかに見えるのが素晴らしい。
また、視野が広いので目標を見つけやすいのもGood。そのため、競技しているアスリートの動き回る動作や表情などを視界に捉えやすいです。
コンパクトサイズの双眼鏡ながら、幅広い場面で使えるのも納得しました。これだけの性能の双眼鏡を気軽に持ち運べて使えるのだから、旅行や登山、スポーツ観戦などが、より楽しくなります。
重量が少し気になるかも
一般的な携帯用の双眼鏡の重量は、300g以下が目安となります。スポーツスターEXの重量は300gなので、判断基準はクリアしているといえるでしょう。
しかし、実際は片手で持ち続けるのは、少し重さが気になります。両手で持つならば大丈夫ですが、重さに関しては個人差があるので、普段からあまり重いものを持つ機会が少ない方は、気になるかも知れません。
また、個人的な感想として、自転車旅の荷物に双眼鏡をヒップバッグに入れて運ぶと、荷物の多さにもよりますが、この300gという重さは気になりました。
たとえば、バッグと荷物の総重量が双眼鏡込みで3kgの場合と、双眼鏡なしで2.7kgでは、明らかに2.7kgの方が軽く感じます。体感するレベルなので、旅のスタイルによっては、もっと軽い双眼鏡を使った方が良いでしょう。
アイレリーフが短いので眼鏡をかけている方は注意
メガネをかけている場合は、10~15mmほどアイレリーフがあれば、接眼レンズを覗いたときに周りが黒くなる「ケラレ」が発生せず、視界全体を見渡すことができます。
できれば15mm以上のロングアイレリーフがおすすめなのですが、スポーツスターEXのアイレリーフは10mmしかない。この辺りは個人差があるので一概にはいえませんが、人によっては使いづらいかも。ちなみに私は眼鏡をかけた状態で、しっかり見えています。
気になる方は、購入前に一度家電店などでスポーツスターEXがあれば、一度見え方を確かめさせてもらった方が無難ですよ。私はカメラのキタムラで、見え方に問題がないことを確認して購入しました。
コスパに優れる
双眼鏡は、安価なものだと千円程度から買えますが、高価なものは10万円以上するものです。
そういう意味では、スポーツスターEXは、1万円前後で手に入るため、性能を考慮してもコスパのよい双眼鏡だといえます。
高額な高級機と比べてしまうと、性能は今一つに感じてしまいますが、普通に旅行やスポーツ観戦などに使う分には、十分なレベルですね。
スポーツスターEX 「8x25DCF」と「10x25DCF」どちらを選ぶ?
スポーツスターEXシリーズは2種類ありますが、迷っているならば倍率が10倍の「10x25DCF」の方がお得感がありますね。
「大は小を兼ねる」という諺(ことわざ)もあり、8倍より10倍の方がハッキリ見えるから、遠くを見るのにより重宝する。
けれど、「8x25DCF」は「10x25DCF」と比べて手ブレが少なく、より明るいので、スポーツ観戦や舞台鑑賞では「8x25DCF」の方が見やすいでしょう。
まとめ
Nikonが販売している双眼鏡「スポーツスターEX」は、レンズが明るくて視野が広く、携帯性に優れています。
バランスのとれた高性能な双眼鏡であり、安価なモデルとは一線を画している。旅行や登山、バードウォッチング、スポーツ観戦などあらゆるシーンで使える万能感は、実に素晴らしいですね。
外出する際には、バッグの中にそっと忍ばせておくと、いざという時に役立つ便利なアイテムです。