恐竜と言えば、頭に中で思い浮かべるのは、ティタノサウルスやプテラノドンなどではないでしょうか。
1億4千万年から1億2千万年前の白亜紀前期の地層から、ティタノサウルスの形類と見られ、日本で5例目となる新種の恐竜が兵庫県丹波市で発見されました。
その名は「丹波竜」。
その話を初めて聞いた時は、ワクワクした物です。
丹波竜の化石が発掘された現場の近くには、丹波の里公園が整備されており、見て遊べるお出かけスポットになっています。
体長15mもある実物大の丹波竜のモニュメントは、迫力満点!
また、ベンチに座りながら愛らしい恐竜と一緒にツーショットを楽しみましょう。
本記事では、子供から大人も楽しめる丹波竜のスポット、丹波の里公園の見どころを紹介します。
「丹波竜」はどんな恐竜
丹波の里公園を紹介する前に、丹波竜とはどのような恐竜なのか説明します。
丹波竜の化石は、2006年8月に兵庫県丹波市山南町上滝地域で発見されました。
丹波竜の正式名称は「タンバティタニス・アミキティアエ(Tambatitanis amicitiae)」という。
丹波竜は、竜脚類の仲間であり、発見された骨から推測すると、全長が十数メートルあることが分かりました。
竜脚類と言えば、有名なのがティタノサウルスですね。
丹波竜は、竜脚類の中では小型の部類に入りますが、日本で発見された最大級の陸上生物ですよ。
一番の特徴は、やはり長い首でしょう。
その大きな体を維持するためには、沢山の食料を常に食べなければならないことが容易に想像できます。
長い首のおかげで、動き回らずともその場で首をヒョイと動かせば、広範囲の植物を食べられそう。
そう言う意味では、白亜紀でスローライフを楽しめていたのではないかと思い、面白く感じました。
見つかった丹波竜の歯から、櫛に通すようにして摘み取った植物を丸のみしていたものだと考えられています。
また、その骨の形態からティタノサウルス形類の中でも、比較的に原始的なタイプだそうです。
丹波の里公園について(アクセスや駐車場など)
丹波の里公園の最寄り駅は、JR下滝駅です。
里山の中でひっそり佇む姿が良い雰囲気を醸し出しているかも。
こちらは、駅前のロータリーにあった恐竜のオブジェ。
流石は丹波竜の地元ですね。
下滝駅から東へ県道77号を約2kmほど進むと、丹波の里公園へ辿り着きます。
ちなみにこの県道77号は、川代恐竜街道と呼ばれているという。
のどかな田舎道が続いており、緑豊かで空気も美味しい。
サイクリングしていて楽しい道でした。
尚、丹波の里公園から更に東へ300mも進めば川代公園があります。
この公園では、キャンプができますよ。
公園の入口には、篠山川を渡るため長い吊り橋がありますので、興味がある方は一緒に訪ねてみると良いでしょう。
丹波の里公園には、無料駐車場の他にもトイレや食堂(元気村かみくげ)などもあり、拠点にするには打って付け。
公園の入口前には、マスコットキャラクター丹波竜の「ちーたん」を描いた案内板があり、その姿が可愛らしい。
丹波の里公園で楽しみながら、丹波竜の魅力に触れ合いましょう。
それでは、丹波の里公園の見所を紹介します。
【アクセス】
- JR福知山線「下滝駅」から丹波の里公園まで、徒歩約20分
- 近畿舞鶴自動車道「篠山IC」から車で約15分
【見所①】園内にいるリアルな恐竜たち
丹波の里公園へ訪れると、まず始めに目に付くのは実物大の丹波竜のモニュメント。
この公園のシンボルにもなっており、体長は約15m、体高は約7mもあるそうです。
写真だけでは、あまりピンとこないかも知れませんが、本当に大きい!
この迫力は、実際に訪れてみないと分からないかも。
頭を上げて、丹波竜のお顔を見てみると、優しそうな雰囲気を感じました。
はるか昔にこのような生き物が闊歩していたかと思うと、胸が熱くなります。
このモニュメントの他にも子供が喜びそうなものがありますよ。
まずは、こちらの滑り台。その名も「恐竜骨格スライダー」。
頭やお腹の部分が、アスレチックになっています。
頂上まで登って、尻尾にある滑り台を滑れば笑顔になるかも。
お次は、こちらの恐竜ベンチ。「ティラノベンチ」と言うそうな。
ベンチには、小さな恐竜が座っていて一緒に楽しい写真が撮れます。
恐竜のお顔をよく見てみると、すごく繊細に作られており、リアルの一言。
こちらの眠っているヨロイ竜には、体の上に座ってのんびりくつろげますね。
例え乱暴に座っても、ヨロイ竜が突然目覚めることがないので安心です。(笑)
公園の一角では、檜皮葺(ひわたぶ)きの東屋を作っている最中でした。
この東屋では、檜皮葺きがユネスコ無形文化遺産に登録されたことを記念して檜皮葺きワークショップが行わています。
数年かけて少しづつ完成させているようで、有料イベントですが自分で葺いた檜皮葺が残せるのは面白いかも。
完成が楽しみですね。
恐竜が好きな方、そうでない方も、かつて丹波竜が生活していたこの場所で、雄大な自然と共に遊んでみては如何でしょうか。
【公園の紹介】
旅を続けていると珍しい物が見られる公園へ立ち寄ることがありますね。下記記事では、そんな公園を紹介します。
【見所②】丹波竜の発見現場へ続く遊歩道
元気村かみくげの建物の近くには、丹波竜の発掘現場へ続く遊歩道があります。
篠山川沿いの遊歩道を歩いていくと、開けた展望台へ到着。
路面には、大きな恐竜が描かれていました。
また、道中には可愛らしい恐竜の足跡も。
このような演出を見ると、テンションが上がりますね。(笑)
展望台からは、美しい篠山川の景色を堪能できますよ。
こんな綺麗な川ならば、川遊びも楽しそう。
近くには、ダムがあるので放流による増水に注意が必要ですね。
川遊びをしている最中に、サイレンが聞こえてきたら、直ぐに川から出ましょう。
この篠山川には、多くの甌穴(ポットホール)があるという。
甌穴とは、川底の固い岩石の上にできた窪みに小石が入り、水の流れで小石が回転し削られて出来た穴のこと。
探したのですが、見つからず残念。
しかし、ハート型の石を見つけたので、何だか良いことが起こりそうな予感がしますね。
道標に従い、真っ直ぐ歩いて行くと、大きな丹波竜のモニュメントを発見。
このモニュメントは、地元の人たちの手作りによるもので、冬になるとイルミネーションが施されるという。
丹波竜は、地元の人たちにとても愛されていることが分かる出来事ですね。
こちらのお地蔵様は、恐竜の里を守り続けているそうです。(感謝!)
遊歩道を歩いて10分程度で、発掘現場へ辿り着きました。
【川に浮かぶ巨岩や奇岩の紹介】
旅の道中では、川沿いを自転車で走ることが多いですね。その際、川の中に巨石や奇岩などを見かけて驚くことが多いかも。下記記事では、そのような奇岩などを紹介します。
【見所③】丹波竜の発掘現場を一望できる展望台
遊歩道を歩いて訪れた展望台からは、発掘現場が良く見えます。
丹波竜の化石が発見された採掘場は、コンクリートで覆われており、ピンクの可愛らしいイラストが描かれていますよ。
分かりやすい目印ですね。
その近くでは、世界最小の恐竜卵化石が見つかったという。
その場所も分かりやすいように、卵のイラストが描かれていました。
また、展望台の周辺には、丹波竜発見地展望広場があり、石碑の裏には丹波竜化石の産状レプリカがあります。
更に「丹波竜死亡の謎を探れ」いう内容で事件簿風にまとめられていた掲示板が面白い。
丹波竜の発見は、2006年8月7日に足立洌(あだち きよし)さんと村上茂(むらかみ しげる)さんの2名が、泥が固まってできた泥岩層の赤茶けた岩盤の中から灰色の突起物を見つけたところから始まります。
地学愛好家であった2人は、これを恐竜の骨だと推測し、「兵庫県立人と自然の博物館」へ持ち込み鑑定してもらったところ、恐竜の肋骨の化石と分かり、世紀の大発見につながる訳です。
その化石をきっかけに、翌年の2007年からその後6回に渡る発掘作業が行われました。
その結果、肋骨以外にも胴推、尾推、腸骨など龍脚類(丹波竜)と思われる複数の骨が発見されることに。
2014年には、新属新種「タンバティタニス・アミキティアエ」として登録され今に至ります。(丹波竜は愛称)
尚、同産地からは、丹波竜の他にも、少なくとも5種類の恐竜類の歯や卵殻化石が見つかりました。
ちなみに丹波市と丹波篠山市にまたがる篠山層群では、多くの恐竜や哺乳類の化石が見つかっています。
【展望台の紹介】
旅先で訪れた様々な展望台では、期待以上の絶景や珍しい景色を堪能することも。下記記事では、そんな展望台を紹介します。
【見所④】「元気村かみくげ」で化石発掘体験
駐車場の敷地内には、交流施設「元気村かみくげ」があります。
この元気村では、恐竜の化石発掘が体験できますよ。
毎週土曜と日曜、祭日に参加できて、特に予約を必要としません。
しかし、平日希望の団体客は、事前に予約が必要です。
化石発掘イベントに参加して、あなたも化石発見者になれるかも。
私が訪れた日も化石発掘にチャレンジしていた家族がいらしていました。
その表情は真剣そのもの。発見できると良いですね。
参加費用は、大人も子供も一人500円。
ハンマーや軍手、保護メガネなどは無料で貸し出しています。
ちなみに、見つかった化石は貴重な研究資料なので、お持ち帰りは出来ないので悪しからず。
それでも歴史ロマンを感じる体験なので、興味がある方は、是非チャレンジしてみて下さい。
参加できる時間帯は決まっており、以下の通り。
①10:00~10:50 ②11:10~12:00 ③12:50~13:40
④14:00~14:50 ⑤15:10~16:00 (冬季は⑤の時間帯はありません)
開始前に説明があるので、開始5分前には集合しておくのが無難でしょう。
また、化石発掘体験以外でも地元産の農産物や恐竜グッズなどをお土産として買うことができます。
名物は、こちらの「恐竜焼き」。
丹波竜の卵をイメージする形をしている大判焼きであり、あん入りとお好み焼き風の2種類がありますよ。
お好きな方をどうぞ。
ちなみ私が食したのは、あん入りの方。共に丹波卵を使った卵かけご飯を美味しく頂きました。(喜)
食堂の隣りにある建屋を見学すると、面白い物を発見。
丹波竜の缶バッチで作られた丹波竜。良く出来てますね。
その他には、木造で作らた丹波竜の模型などが展示されていたり、丹波竜の説明資料が展示されているので、楽しく学べます。
こちらの資料は、発掘体験に参加された小学生がまとめられたものだという。
良くまとめられているので読んでいて、大変勉強になりました。
元気村かみくげ
- 営業日 土曜日・日曜日・祝日
- 営業時間 10:00~15:00(恐竜関連グッズコーナーは16:00まで)
- 化石発掘体験時間 10:00~16:00 冬季12月~2月は15:00まで
丹波の里公園の基本情報
住所 | 兵庫県丹波市山南町上滝1913 |
電話番号 | 0795-78-0001(上久下地域づくりセンター) |
まとめ
丹波竜の里公園は、子供はもちろんのこと、大人も楽しめる公園です。
雄大な自然の中で、かつて恐竜が生活していた空気感を感じてみて下さい。
巨大な丹波竜のモニュメントを仰ぎ見たり、綺麗な篠山川沿いの遊歩道を歩き、丹波竜の発掘現場へ向かってみましょう。
また、元気村かみくげで、ゆっくり休憩しながら、丹波竜について学ぶのも良いですね。
丹波市へ訪れる機会があれば、是非足を運ばれてみては如何でしょうか。