「新しくママチャリを買おうと考えているけど、どの自転車も同じように見える。」と思っている方はいませんか。
または、「デザインや形状の違いは一目で分かるけど、しょせんは、ママチャリだろ」と侮っている方も多いのでは。
一言でママチャリと言っても様々な種類があり、ハンドルやブレーキなどパーツを1つ取っても種類は複数あります。
使っているパーツによっては、ママチャリの性能が思っている以上に変わることも。
そのため、ママチャリ選びは、意外に奥が深いと言えるでしょう。
本記事では、新しくママチャリを購入する際、見るべきポイントを詳しく解説します。
ママチャリ選びは意外に奥が深い
「ママチャリ」と言う言葉は、今では国内に広く浸透しており、市民権を得て久しいですね。
その言葉通りに、ママ用のチャリンコ(自転車)の意味であり、日常生活の利用を目的に作られた自転車を表します。
明確な定義はありませんが、一般的にシティサイクルや軽快車と呼ばれるタイプの自転車が、ママチャリですよ。
日本国内で独自の発展を遂げてきたママチャリは、日々進化しており、その勢いはとどまるところを知りません。
近年では、電動アシストが付いたママチャリも販売されており、人気商品になっています。
クロスバイクなど他の種類の自転車と比べてみても部品点数が多く、メンテナンスも大変ですが、日常使いのため頑丈さは折り紙付きです。
様々な部品が使われるママチャリは、その組み合わせ次第では、大きな可能性を秘めているとも言えるでしょう。
ママチャリは、世代を通して愛されており、受け継がれていくことも。
そんなママチャリは、多くの人に支持されています。
新しくママチャリを購入する際、自転車ショップやホームセンターへ足を運ぶ方が多いでしょう。
店頭では、多くのママチャリが並べられており、どれを選べば良いのか迷ってしまうことも。
あなたは、何を見てママチャリを選んでいますか。
デザインですか。それとも価格?
判断基準は人それぞれですが、ちょっと待って下さい。
ママチャリ選びの基本は、用途や目的に合った物を選ぶのが鉄則です。また、走行距離や路面状態など自転車で走行する地域の環境を考えて選びましょう。
適当にママチャリを選んでいたりすると、後から不満タラタラになることも。
真剣にママチャリを選ぶとなると、意外に難しく奥が深いです。
ママチャリを選ぶ際、見るべきポイント
ママチャリを選ぶ際、主な見るべきポイントは全部で以下の9つあります。
- タイヤサイズ
- 電動アシスト機能の有無
- 使用している素材
- 重心の低さ
- 前カゴの形状と耐荷重
- ハンドルの形状
- 後輪ブレーキの仕様
- スタンドの種類
- ライトの種類
これらのポイントを全て押さえておけば、スムーズに自転車を選べるでしょう。
尚、大抵のママチャリには、フルガードのドロヨケが標準装備されているので、ドロヨケに関しては割愛します。
突然の雨などで雨天走行する際、必須になるアイテムなので、ドロヨケのないママチャリは選ばない方が無難です。
【ポイント①】タイヤサイズ
自分の身長に見合わないタイヤサイズは、運転が不安定になるので注意が必要です。
タイヤサイズと身長の目安は以下の通り。
- 24インチ:約120cm〜155cm
- 26インチ:約140cm〜170cm
- 27インチ:約150cm〜180cm
サイズによる違いをみると、24インチは安定性と乗りやすさに定評がありますね。
また、背の低い人にも対応できています。
26インチが一般的に良く乗られるサイズであり、走行性能も高め。
27インチと26インチのサイズには、大きな違いはありません。
しいて言えば、27インチの方が、26インチと比べて、走行性能がより高く、タイヤの摩耗も少ないですが、小回りが効かず加速性能が劣ります。
ロードバイクと違って、日常使いのママチャリでは、加速性能を求める必要性をそれほど感じないでしょう。
【ポイント②】電動アシスト機能の有無
電動アシスト機能が付いていると、重い荷物を乗せた状態でも坂道を楽に上れます。
また、モーターの力が使えるため、漕ぎ出しもスムーズになり、ふらついたりしません。
良いことづくめのように思えますが、一般的な自転車と比べて価格が高く、10万円以上する物が多い。
バッテリー自体は、車体から取り出し可能なため、自宅へ持ち帰り簡単に充電できますね。
予算があるならば、走るコースや用途によって、電動アシストの有無を検討しましょう。
スポーツ系自転車で電動アシストが付いているタイプは、「E-Bike」と呼ばれており、ママチャリタイプとはまた違った性能だよ。
【ポイント③】使用している素材
ママチャリで使用している素材を気にかけて下さい。
価格の安いママチャリでは、鉄が使われることが多いので、重量が重くなり錆びやすい傾向です。
そのため、1年以上乗り続けていると、塗装が剥げて、そこから錆が浸食することも。
出来れば素材は、アルミかステンレスを選ぶと良いでしょう。
両方の素材は、錆びにくく長く使えるのでお勧め。
一般的には、「ステンレス > アルミ > 鉄」の順番で錆びにくくなりますね。
ただし、素材の耐久性でみると、「鉄 > ステンレス > アルミ」となります。
フレームは塗装されているので、見た目で素材は分からないでしょう。
しかし、ハンドルや荷台は塗装されていないことが多いので、見れば分かると思います。
もし、良く分からなければ、ママチャリを買う時に自転車ショップの店員へ確認してみると良いでしょう。
【ポイント④】重心の低さ
重心が低い自転車は、安定感のある走行ができます。
自転車は背が低くなるにつれ、重心が低くなるもの。
例え同じサイズの自転車でも、フレームの一番低くなっている部分が、地面から近い位置にあるほど重心が低いと言えます。
反対に重心の高い自転車では、走行が不安定になりやすく、危ないですよ。
特に荷物を載せると、漕ぎ出しからフラフラしてしまい、真っ直ぐ走れないことも。
そのため、荷物を乗せることが多いママチャリでは、出来るだけ重心の低い自転車を選ぶようにしましょう。
【ポイント⑤】前カゴの形状と耐荷重
ママチャリと言えば、大きな前カゴが特徴的ではないでしょうか。
前カゴにも様々な種類があり、デザインや大きさなどが違っています。
前カゴは、大きくて目の細い物がお勧め。
目が粗すぎると、中へ入れている荷物が落ちてしまうことも。
また、大きさは自分が想定する物がスッポリと入る物を選びましょう。
その際、前カゴの耐荷重を確認することを忘れずに。
いくらスッポリ入っても、カゴが耐えきれない重さであれば壊れてしまう可能性が高いです。
尚、カゴの目があまりにも細かすぎると、カゴが変形してしまう恐れがあるので注意しましょう。
【ポイント⑥】ハンドルの形状
ママチャリのハンドル形状は、使う用途によって決めると良いです。
ママチャリのハンドル形状は、大きく2つに分かれており、セミアップハンドルとオールラウンダーハンドルがあります。
セミアップハンドルは、ハンドルの形状が2箇所、曲がっていて、サドルへ座った時に、楽に手を添えられるように手前に伸びている。
安定性が高いので、買い物用やチャイルドシートを設置したママチャリにお勧め。
ただし、このタイプのハンドルは、スピードを出して運転するには向いていません。
通勤通学などで比較的長距離を走る場合は、ストレートタイプのオールラウンダーハンドルの方が良いでしょう。
このハンドルでは、比較的前傾姿勢になりやすく、スピードが出しやすくなります。
【ポイント⑦】後輪ブレーキの仕様
ママチャリで使用しているブレーキは、前輪と後輪では種類が異なります。
前輪用ブレーキは、「キャリパーブレーキ」が多いですね。
後輪用ブレーキは、主に以下の3種類に分かれます。
- バンドブレーキ
- サーボブレーキ
- ローラーブレーキ
この中で最も良く使用されているのが「バンドブレーキ」。
詳しくは割愛しますが、バンドブレーキは壊れやすく、そのたびに交換しなければなりません。
また、構造上「ギィー」という不快な音が出るので気になる人も多いでしょう。
そのため、サーボブレーキに交換する人も多いという。
サーボブレーキは、ブレーキのコントロールに長けており、扱いやすいですよ。
尚、ローラーブレーキが一番性能が高く、音鳴りもしないので評価は高いです。
消耗品がないのでメンテナンスも簡単ですが、中に入っているグリスが切れると音鳴りがしたりして、制動力が弱まります。
そのため、定期的なグリスの注入が必要なので注意しましょう。
お勧めは、サーボブレーキかローラーブレーキ。
個人的には、音鳴りが嫌いなので、ローラーブレーキに軍配が上がります。
【ポイント⑧】スタンドの種類
ママチャリのスタンドは、「片足」「両足」の2種類があります。
ママチャリを使用する用途によって、選ぶと良いでしょう。
前カゴや荷台に荷物を沢山載せる場合は、安定性の良い両足スタンドがお勧めです。
荷物を載せて停車中でもふらつきにくいので、安心感がありますね。
町乗りで気軽に走るならば、片足スタンドが使い勝手が良いでしょう。
片足スタンドの方が、停車時に力を入れず、手軽にスタンドを下ろせます。
乗り降りが少なく、あまり荷物を載せないのならばお勧めできます。
【ポイント⑨】ライトの種類
自転車に乗る際、ライトは必須です。
通勤や通学では、夜に自転車の運転する機会がそれなりに多く、ライトのない自転車は危険極まりないですね。
ママチャリのライトは、主に以下の3種類。
- ダイナモライト
- LEDオートライト
- 電池式や充電式ライト
それぞれの特徴を簡単に説明すると、ダイナモライトは車輪に接触させて発光するタイプのライト。
良く見かけるタイプですね。
摩擦による抵抗があるため、発光時はペダルが少し重くなるのが難点。
LEDオートライトは、摩擦がほぼなく暗くなると自動的に点灯してくれます。
灯りも明るいので、使い勝手も素晴らしい。
しかし、ダイナモライトと比べて価格が少し高いですよ。
最後に紹介するのは、電池式や充電式ライト。
こちらは、車輪に接触させないのでペダルが重くならないのは評価できますが、電池の充電や交換が必要となるのがネックかな。
点灯して走行する時間によっては、電池切れが起こるため、予め予備の電池を用意していると安心できるでしょう。
個人的には、多少価格が高くとも、使い勝手の良い「LEDオートライト」をお勧めします。
まとめ
ママチャリを選ぶ際、デザインや色なども大切ですが、長く快適に使い続けていくには、性能が良く使い勝手が良いものがベストです。
新しくママチャリを購入する際、本記事でお伝えした内容を参考にして、あなたにピッタリの1台を見つけて下さい。
色々と考えて選んだ1台ならば、お気に入りになることも多いですよ。
たかがママチャリと侮らず、ママチャリを購入する際は、1度じっくり考えてみては如何でしょうか。