検討・考察・経験

旅に相性抜群の素材、チタンフレームの自転車(ロードバイク)の特徴

チタンは身近にある金属の一つです。

チタンと言ったら何を思い浮かべますか。

「眼鏡フレーム、調理器具、キャンプ用品、アクセサリー」などたくさんの道具がありますね。

自転車にもフレームの素材にチタンを使ったチタンフレームが存在します。

チタンフレームは加工が大変なため高価な事で有名ですが、様々な特徴があり、自転車のフレームとして相性が抜群です。

こーさん
こーさん

私のロードバイクはチタンフレームです。主にロードバイクで自転車旅を行っているよ。チタンは様々なシチュエーションで快適に旅が出来る魅力的な素材だね。

本記事では、チタンフレームの特徴についてお伝えし、チタンフレームの自転車は実用できることを学べます。

本記事は、以下に該当する人向けです。

  • チタンフレームのロードバイクの購入を検討している
  • チタンフレームに興味がある
  • チタンフレームの特徴を知りたい

チタンフレームの特徴は、自転車旅に適しています

チタンで作られた自転車は、軽くて乗り心地が良く、長期間・長時間乗っていても疲れにくいですね。

また、金属フレームであることから、輪行をする場合でもそれほど気をつかう必要がありません。

そのため、自転車旅にはうってつけです。

しかし、そんなチタンフレームにも最大の欠点があります。

それは、価格が非常に高価なことです。

チタンフレームの自転車は一生大事に乗れるため、長い年月を乗り続ける事を考えると、費用対効果はそれほど悪くない物だね。

自転車旅では、その真価を発揮するチタンフレーム。

そんなチタンフレームに一度乗ってみると、その魅力にはまるに違いありません。

チタンフレームの特徴をまとめると以下になります。

  • 高強度で軽い
  • 抜群な乗り心地
  • メンテナンスが楽
  • 非常に高価

チタンフレームは、所有欲を満たす趣味性の高い乗り物だけではなく、何日も自転車旅を続けていける快適性の高い自転車です。

チタンフレームの自転車に跨り、見知らぬ土地や街へ出かけてみましょう。

【サイクリングのスポット紹介】

チタンフレームのロードバイクに乗って颯爽とサイクリングへ出かけてみれば、その魅力にハマるはずです。下記記事では、サイクリングに適したスポットを紹介します。

チタンフレームの歴史

チタンは、18世紀にイギリスの鉱物学者にして寺僧であったウイリアム・グレゴーがイギリスで発見しました。

イギリスで発見された未知の元素を発見地の名前にちなんで「メナカン」と名付けられたそうだよ。

その後、ドイツの科学者クラプロートが成分分析を行い、特異的な酸化物であることを発見しました。
そしてこの新しい金属元素を「チタン」と名付けます。

チタンがフレーム素材として用いられたのは、アルミと同じく1970年代の初めに採用されました。

当初はイギリスやアメリカでフルチタンのロードフレームを発売したのですが、クロモリフレームの剛性には全く及ばなかったそうです。

1990年代に入ると、アメリカのライトスピードやマーリンなどのメーカーが優秀なチタンフレームを作れるようになりました。

特に1990年代前半には、プロの中でもエース級の選手がチタンフレームを使う事があったそうだね。

チタンフレームの種類

チタンフレームには大きく分けて以下の2種類が存在します。

  • 3AL2.5Vチタンフレーム
  • 6AL4Vチタンフレーム

「3AL2.5Vチタンフレーム」は、アルミが3%、バナジウムが2.5%配合されていて、大多数のチタンフレームはこの素材で作成されています。

3AL2.5Vチタンフレームは、ペダルの踏み込みに対して素直に進むね。

「6AL4Vチタンフレーム」は、アルミが6%、バナジウムが4%配合されていて、高級なチタンフレームにこの素材が使用されています。

6AL4Vチタンは、ペダルに押し戻るような反発がありますが、軽いギアで回している時は余り感じる事はなく、重いギアの場合は入力に対して跳ね返りを感じます。

6AL4Vチタンは、とても反応が良いため、押し戻るような反発にリズムを合わせると非常に良く進むよ。

こーさん
こーさん

自転車旅では、それほど高い巡行速度を出すわけではないので、押し戻るような反発を気にする事は少ないですね。

チタンフレームの特徴

高強度で軽い

カーボンフレームに次いでチタンフレームが軽いと考えている人は多いでしょう。

本当にそうでしょうか。

金属の比重で比較すると、アルミの比重は2.7g/cm3、チタンの比重は4.5g/cm3、クロモリの比重は7.8g/cm3となります。

このことからわかるように、チタンはアルミと比べて明らかに重いのですね。

なぜ、チタンフレームはアルミフレームより軽くなるかといいますと、チタンの方が少ない材料でアルミと同じ強度、剛性が実現可能だからです。

そのため、チタンフレームは軽くなります。

【ホイールあれこれ】

自転車の走りの軽さを重要視するならば、フレームの軽さよりホイールの軽さが大事です。下記記事では、ホイールについて色々お話します。

抜群な乗り心地

チタンにはクロモリと同じような「しなやかさ」があります。

そのため、長時間乗っていても余り疲れません。

私の経験では、昔、佐渡島のサイクルイベントで外周約210kmを周ったことがあるのですが、アルミフレームとチタンフレームの自転車では疲労度が段違いでしたね。(乗り比べた自転車のハンドル、シートポスト、フォークはカーボン製、ホイールはアルミ製を使用しました。)

佐渡島のZ坂です。

こーさん
こーさん

アルミフレームの自転車は210km走った後で、イベント会場の芝生の上でしばらく仰向けになって休憩していたよ。チタンフレームの自転車では、210km走り終わった後でもまだ余力があったね。

【サイクルイベントあれこれ

私はチタンフレームの自転車(ロードバイク)に乗って、様々なサイクルイベントへ参加していますが、いずれも快適に過ごせました。下記記事では、サイクルイベントに付いてお話します。

メンテナンスが楽

実はチタンは表面のみが酸化されます。

そうすると、錆びやすいと思われるでしょうが、緻密な酸化皮膜を作りチタンの内側から腐食するのを守っているため、錆に物凄く強いのです。

ほとんど腐食しないため、メンテナンスが楽であり、一生モノと呼ばれる所以です。

非常に高価

チタンは自然界に豊富に存在しています。

すると、安価な素材だと思われるかも知れませんが、加工するのが非常に困難な金属です。

機械による大量生産に全く向いていないため、職人が一本一本丁寧に作成しています。

そのため値段は高価になってしまいます。

チタンフレームを作っているメーカーの紹介

チタンフレームは世界各地で作られていますが、加工が困難なため作れるメーカーが限定されます。

そのメーカーの一部をご紹介します。

メーカー名国籍特徴(私の私見も交えています)
DE ROSA (デローザ)イタリアデローザのチタンフレームは、ロングライドでもヒルクライムでも、極めて快適性が高いフレームとして位置づけられています。
Panasonic (パナソニック)日本パナソニックのチタンフレームは「パナチタン」とも呼ばれています。独自のオーダーシステムで自分独自の自転車を実現できます。
TIG (ティグ)日本チタン専門店。ロードバイクから車椅子まで幅広いチタン製品を取り扱っています。 チタン専門の会社であるため、チタン加工技術が優れてます。
LITESPEED (ライトスピード)アメリカチタン製自転車のパイオニア。チタンの加工技術はトップクラスであり、火星探査機のためにチタン製ランディングギアの製造をNASAから依頼されたほどです。

チタンフレームの自転車で旅を満喫しよう

原子番号「22」、元素記号「Ti」で示される「チタン」。

金属単体として様々な形で広く使われるレアメタルの一つです。

チタニウムとも呼ばれ、自転車のフレームだけではなく、メガネなどの日常製品から、航空機やスペースシャトルまで幅広く活用されています。

そんなチタンフレームの自転車は、まさに走る芸術品で、所有欲を満たすロマンが溢れますね。

軽くて乗り心地が良く、長期間・長時間乗っていても疲れにくい特徴があります。

更に錆びにくいため、メンテナンス性も抜群です。

こららの特徴は、まさに自転車旅にはぴったりですね。

魅力的な自転車で旅を続けることで、思い出はより鮮やかな物になるでしょう。

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