
夜間に歩いていたり車で走っている最中に、点滅する自転車のテールライトを見かけた経験がありませんか。
点滅しているライトというのは、「ピカ!、ピカ!、ピカ!」と点いたり消えたりするので、遠くからでもすこぶる目立ちます。
そのため、遠くから自転車の早期発見ができるのはありがたいのですが、明るすぎるライトというのは、かえってわずらわしく思う人も多いでしょう。
また、そのようなライトの光というのは、目潰しになってしまう恐れがあり、特に点滅ライトには幻惑されがちです。
本記事では、自転車の点滅ライトについて「うざい」と感じるなど色々な問題について紹介します。
点滅ライトを使う理由とは

自転車乗りの中には、点灯より好んで点滅ライトを使用する人がいます。
では、なぜ点滅を愛用するのか、そこには自転車乗りにとって大きなメリットが以下の2つもあるからです。
- 被視認性が高い
- バッテリー持ちが良い
点滅ライトは、点灯と比べて被視認性が高く、歩行者や車のドライバーに気づいてもらいやすいですね。
たとえば、町中には自転車のライトより明るく光る看板を見かける機会が多くても、ひとつひとつに目が引かれたりしません。けれど、その中でピカピカ光る看板があれば、自然にそこへ目を向けてしまいます。
つまり、点滅しているものは圧倒的に注意を引き立てるということ。
特にフロントライトを点滅させると、主に右直事故対策になるし、テールライトを点滅させれば、後続車の追突や至近距離の追い越しを防げたりできる。
だからといって、フロントライトやテールライトが1つしかない状態で、点滅だけを使うのは個人的に感心しません。

また、点灯と点滅ではライトの電池寿命の影響が段違いですよ。
私が愛用しているテールライト「キャットアイ(CATEYE) リフレックスオート」を例にして説明すると、点灯では約30時間、点滅では約100時間も使えます。
どうですか、点灯と比べて点滅は約3倍以上も使えるのだから電池寿命がすこぶる良いでしょう。
30時間も持つのであれば点滅でなくても良いと思う人が多いだろうな。しかし、製品によっては、点灯で1時間しかもたない製品もある。そうなると点滅でバッテリー消費を抑えたくなる気持ちも分かります。
点滅ライトには、このようなメリットがあるので好んで使う人がいる訳です。
明るすぎる点滅は「うざい」と感じる

点滅ライトは、歩行者や車のドライバーから見ると発見しやすいメリットがある一方で、「うざい」と感じてしまうものです。
これは、ライトの明るさに関係していて、明るすぎる光は点灯と点滅では見る人の目に対する負担が全く異なっています。
点灯であれば、多少明るすぎても、目障りに感じにくい。しかし、点滅ともなれば強力な光がピカピカと明滅するので、目の負担が大きく「うざい」となってしまう。
そもそも明るすぎる光というのは、幻惑する可能性がある。歩行者や車のドライバーから見ると、自転車自体が見えなかったり、自転車との距離を見誤らせる原因になりかねません。

一般的に夜間に使うテールライトは、後方100m離れた場所からでも自転車を確認できる程度の明るさが必要です。そうなると、10~15ルーメンほどの明るさのライトがあれば十分ですよ。
製品によっては、150ルーメンの明るさをもつテールライトがありますが、これは昼間に照らす「デイタイム」が前提でしょう。
なので、新しく購入したテールライトは、夜間に点滅させた状態で、遠くからどのように見えるのか確かめよう。
眩しすぎてうざいと思われない明るさで、ハッキリと視認できる明るさのライトを使って下さいね。
点滅ライトは移動の予測が難しい

点滅ライトのデメリットとして、距離感がつかみにくいことが挙げられます。
自転車は必ずしも真っ直ぐ走っているとは限らず、曲がったり、減速したりするものですね。点滅により動きがコマ送りに見えるので、自転車の速度がつかみにくい。さらに消灯している間は、位置関係が分からなくなる。
車のドライバーからすると、気付いた時には目の前に自転車が現れたという事態に陥ることもあり得ます。
また、車だけでなく歩行者に対しても同じことがいえる。歩道を歩いている最中に自転車が向かってくると、距離が近づくにつれ一瞬でも自転車の存在が見えなくなるのは怖いですよ。
なので、夜間走行の際に点滅ライトを使うのであれば、点灯ライトも合わせて使うのをおすすめします。
点滅ライトのみでは路上の障害物を見落とすかも

夜間にフロントライトを点滅のみで使っているのであれば、それはやめたほうが良いです。
そもそも自転車のライトは、夜道を照らして安全に運転できる役割が最重要なので、一瞬でも前が見えなくなるのは危なすぎます。
特にスピードを出して夜間走行していると、点滅ライトでは夜間に潜む危険に気が付きにくいですね。
たとえば、時速20kmで走っていると1秒間に約6mほど前へ進むことになる。もし1秒間の間隔で点滅を繰り返しているのであれば、これだけの距離があれば、周囲の障害物や段差などに気がつかず衝突したとしても不思議ではありません。
事故を起こしてからでは遅いので、夜間は点滅ライトのみを使わないように心掛けて下さいね。
周囲の明るさによりライトの明るさの感じ方が異なる

ライトの明るさというのは、周囲の明るさによって大きく影響されます。
同じ明るさでも日中と夜間では、感じ方が全然違いますね。たとえ夜間でも繁華街のような街灯やネオンなどがたくさんある中では、自転車のライトが光る程度では、これらの光の中で埋もれてしまう。
なので、多少明るすぎるライトでも気にしない人が多いです。
一方、真っ暗な山中や海岸線沿いを走るのであれば、ちょっとした灯りでも気が付きやすい。特に点滅ライトが暗闇の中で、ずっとピカピカ光っていると、「うざい」と感じられる可能性が高くなりがちです。
それに真っ暗闇では、明るすぎるライトの光はかえって幻惑させてしまうので、気を付けて下さいね。
まとめ

自転車の点滅ライトは、被視認性が高く早期発見の効果があります。
点滅ライトは、移動の予測が難しく路上の障害物を見落とす可能性があるので、夜間は点滅ライトのみで使わないように。点灯ライトとセットで使うのが望ましい。
ライトを使う際には、自分の安全はもちろんのこと、相手にどのように見えるのかも考慮しよう。同じ明るさなら点滅のほうが、圧倒的に目の負担が大きいので、適切な明るさのライトを使って下さいね。