岡山県の紅葉の名所と知られている名勝「宇甘渓(うかんけい)」。
毎年紅葉の時期には、多くの人々がその美しい光景を眺めに訪れます。
尚、宇甘渓は紅葉だけでなく、春は山桜、夏は川遊び、冬は雪景色など1年を通して自然を漫喫できるスポットであり、その美しい光景は記憶に残り続けますね。
本記事では、紅葉シーズンに訪れた宇甘渓の絶景を紹介します。
宇甘渓とは
宇甘渓は岡山県吉備中央町に位置し、岡山三大河川の一つである旭川の支流、宇甘川が狭まった全長約5kmの区間にある渓谷です。
長い年月をかけて浸食されてできた奇岩や奇峰は見応えがあり、吉備清流県立自然公園の中でも随一の景勝地になっています。
宇甘川に架けられた赤い橋は、宇甘渓を象徴するランドマークのようになっており、周りの景観と相まって一層引き立ちますね。
岡山県を代表する紅葉の名所の一つとして毎年多くの観光客が訪れており、「日本の紅葉百選」に選ばれています。
例年の紅葉シーズンは、11月上旬から11月下旬です。
【紅葉スポットの紹介】
日本全国には、宇甘渓のような紅葉の名所が点在していますね。下記記事では、旅の道中で訪れた紅葉スポットを紹介します。
吉備清流県立自然公園で随一の景勝地「宇甘渓」を堪能
宇甘渓へ行こう
岡山県吉備中央町の東部へ位置する宇甘渓へ向かうコースは様々ありますが、どのコースを使用していても最終的には県道31号線を通過することになります。
特に自転車で宇甘渓へ向かう場合は、最寄り駅のJR金川駅(かながわえき)を起点にすると良いでしょう。
この金川駅から宇甘渓までの距離は、約16kmほどとなり、緩やかな上り基調の道ですね。
ロードバイクなどのスポーツ系自転車では、快適に向かうことができますが、シティーサイクル(ママチャリ)でもそれほど疲れることなく宇甘渓へ辿り着けます。
こちらは、宇甘渓へ向かう道中に見つけたアートです。
何やらメッセージ性を感じます。
個人的に「いつまでも落ち込んでいないで早く立ち直り、常に前だけを見て全力で歩み続けよう」そんなメッセージが込められているように感じました。
宇甘渓まで残り14kmの案内板を発見。
この先、町中を通り抜けて行くため、飲食やトイレ休憩ができるところが極端に少なくなっていきます。
飲み物などを用意していない場合は、事前に町中で購入しておきましょう。
宇甘川沿いの道を北上し、宇甘渓を目指します。
しばらく道なりに走っていると吉備中央町へ入りました。
ここまでくれば宇甘渓はもう目と鼻の先です。
宇甘川には、色鮮やかな木々や生い茂り、訪れる人々の目を楽しませてくれますね。
紅葉を横目で眺めながら、緩やかに上る道を走っていると宇甘渓へ辿り着きました。
【サイクリストの管理人からの一言】
自転車を輪行袋に入れて、電車などの公共交通機関へ載せて移動することを「輪行」と言います。紅葉狩りに出かける時に輪行で最寄り駅まで移動してみませんか。下記記事では、輪行について紹介します。
宇甘渓のシンボル「赤橋」
宇甘渓には、宇甘川に架かる宇甘渓のシンボルとして知られている「赤橋」があります。
かつて老朽化が進みしばらくの間、通行禁止となっていましたが、今では復旧して赤橋を渡り、向こう岸へ渡れるようになりました。
また、この赤橋付近には、宇甘川に向けて降りて行く階段が整備されています。
階段を下りて、宇甘川が流れる音をBGMにして、紅葉を眺めるのも風流で良い物です。
赤橋を渡って向こう岸へ渡れば、自然探勝歩道が山の中に続いています。
尚、赤橋周辺の川辺には、綺麗なもみじが咲き乱れているので散策を楽しもう。
こちらの掲示板には、遊歩道を散策する場合の注意事項が書かれていました。
書かれていた内容をまとめると以下になります。
遊歩道散策時の注意事項
- 遊歩道以外の林内へ立ち入ってはいけない
- ゴミや空き缶を捨ててはいけない
- 喫煙、焚火をしてはいけない
- 樹木を傷めたり、植物・土石を採取してはいけない
- 他人の迷惑になる行為をしてはいけない
- 公園管理に支障がある行為をしてはいけない
宇甘渓へ訪れた全ての人が気持ち良く過ごせるために、ルールはしっかりと守りましょう。
【美麗な橋、面白い橋の紹介】
宇甘渓の赤橋のように、観光地やその地域を代表する橋を旅の道中では目撃したりしますので、下記記事で紹介します。
圧巻の紅葉の景色、宇甘川を散策しよう
遊歩道を歩いて川辺へ向かいます。
川辺から見上げる赤橋も絵になりますね。
この赤橋は11月の紅葉シーズンにはライトアップされるので、時間が取れる人は夜に美しく輝く赤橋の光景を漫喫してみてはいかがですか。
ほど良く色づいた「もみじ」の景色に思わず大絶賛。
私以外の観光客も川辺周辺で、もみじと一緒に記念撮影をしていました。
まさしくフォトスポットにおすすめです。
いろんな角度から綺麗なもみじを撮影しましょう。
特に紅葉の時期の宇甘渓は、いつまでも思い出に残る絶景に出会えるため、本当に素晴らしいです。
【花畑の景色を紹介】
秋を彩る「もみじ」など花を見ていると優しい気持ちになってきますね。下記記事では、旅の道中で立ち寄った花畑について紹介します。
大絶賛、柳橋展望広場の景色
赤橋付近の紅葉に満足して帰路に着く人も多いですが、帰るにはまだ早いです。
この赤橋から更に約600mほど県道31号線を北上すると、柳橋展望広場へ辿り着きます。
絶景が広がる柳橋展望広場を見逃すのは実に勿体ないので、是非立ち寄ってみて下さい。
こちらが柳橋展望広場の目印です。
尚、この目印の後ろ側には「名勝 宇甘渓」の文字が描かれていました。
この看板周辺は、小さな駐車場になっており、普通車ならば5~6台は駐車できそうです。
柳橋展望広場の道路(県道31号線)からも綺麗なもみじが見渡せます。
広場へ降りるには、階段を使いましょう。
辺りを散策しながら、思い出に残るビュースポットを探してみては如何でしょうか。
足元にはたくさんの落ち葉が敷き詰められており、赤の光景を彩ります。
更にこの広場からは、宇甘川の奇岩が見て取れますね。
長い年月をかけて川の水や風などにより、浸食されてできた奇岩は見応えがありました。
紅葉の中で川の流れを聞きながら、のんびり過ごせるのは嬉しい限りです。
また、赤橋から柳橋展望広場へ向かうにあたり、立派な奇峰が見れますのでお見逃しなく。
太陽の光を浴びて、より美しい輝く紅葉の景色を堪能しましょう。
【自然の神秘に感動】
宇甘渓の奇岩や奇峰のように、悠久の時間をかけて造られた自然の景色を旅の道中で目撃すると感動しますね。下記記事では、大自然が生み出した神秘を紹介します。
川柳の小径を散策
赤橋の近くにある駐車場からは、川柳の小径を散策することができます。
駐車場の奥にある階段を上り、川柳が刻まれた石碑を探しに行きましょう。
こちらの石碑には「幸せは向き合う夕げの温かい顔」と刻まれており、家族団らんの楽しく賑やかな夕食の光景が思い浮かびました。(嬉)
こちらの石碑に刻まれていた川柳を詠んでみると「野仏へ花一輪の願いごと」ですね。
この言葉を自分なりに解釈してみると「自然は仏様と同じ人々を導く存在であり、自然と供に生きることで、ほんの些細な願でも私は幸せになれます」ということでしょうか。
至るどころに石碑はありますので、全ての石碑を見つけて川柳の意味を考えてみるのも楽しいかも知れません。
川柳を詠みながら美しい自然に触れ合いましょう。
しばらく遊歩道を道なりに歩いて行くと、川柳の小径の出口(入口)へ辿り着きました。
尚、この出入口の直ぐ目の前には、赤橋が見えますね。
そのため、川柳の小径を散策した後で、赤橋へ訪れるのも良いでしょう。
もみじを眺めながらカフェで休憩しよう
赤橋の近くにある宇甘渓の駐車場には、2021年11月から初お見えとなる「青空カフェJB’s」が開店していました。
宇甘渓の周辺には、飲食ができるところはないため需要は見込めそうです。
店長さんにお話を聞いてみると、紅葉シーズンに数日開店するということでした。
寒空の下で暖かい物が食べられるのは、本当に幸せを感じます。
こちらがメニューです。ホットドックが人気メニューの様ですね。
私は餅入りの小豆がたっぷり入っている「ぜんざい」を注文し、寒空の下で食べたぜんざいは大変美味しく、体の中から温まりました。
今後もずっと営業して頂けると嬉しいですね。
宇甘渓の休憩所と滝トイレの紹介
宇甘渓の駐車場には、休憩所とトイレが整備されています。
こちらが休憩所です。私は建屋の中へ入ったことがないのでどうなっているのか興味がありますね。
何やら立派な外観の公衆電話がありました。
昔と比べて公衆電話の数は減少しているみたいですが、全くゼロになることはないでしょう。
駐車場内には小さな滝があります。
そして、この滝の裏側には岩で囲まれたトイレがありました。
滝付きのトイレは、全国でも珍しいのではないでしょうか。
尚、この滝は自然にできた物ではなく、この滝の正体はトイレの屋上にポンプで汲み上げた水ですね。
下には池があって滝として流れた水を受けています。
このトイレは「岩屋のかわや」と呼ばれており、宇甘渓へ訪れる機会があれば是非立ち寄ってみて下さい。
宇甘渓の基本情報とアクセス
住所 | 岡山県加賀郡吉備中央町下加茂 |
電話番号 | 0866-54-1301(吉備中央町 協働推進課) |
【アクセス】
- JR金川駅からタクシーで約20分
- 岡山ICから車で約30分
宇甘渓の駐車場
宇甘渓のシンボル「赤橋」の周辺に無料駐車場があります。(普通車100台、バスも駐車可)
まとめ
岡山県の紅葉の名所として知られている宇甘渓。
紅葉の時期にしか見られない、赤や黄色の色鮮やかな光景をしっかりと目に焼き付けましょう。
紅葉の時期だけでなく、1年を通して楽しめるビュースポットになっていますので、日頃の喧騒を忘れるために宇甘渓へ赴き、ゆっくりと過ごすのも楽しいですね。