鳥取県のほぼ中央にある倉吉市から鳥取市へ向けて旅を続けます。
山陰海岸沿いには、国道9号が整備されており、車の交通量はそれなりに多いものの、ほぼ一本道であるため、道に迷う心配はありません。
その道中には、魚見台・龍見台の展望台から日本海の絶景を眺めたり、日本神話の「因幡の白兎」で知られている縁結びのパワースポット「白兎海岸と白兎神社」へ立ち寄りました。
また、湖山池に浮かぶ青島を散策して旅を満喫した次第です。
本記事では、倉吉市から鳥取市まで、山陰海岸をサイクリングしながら、旅の魅力をお届けします。
自転車で鳥取県を巡る旅、日本海の絶景を堪能
スタートは倉吉駅から
旅のスタートは、JR倉吉駅からです。
時計を確認すると、15:00近くになっており、かなり遅いスタートとなりました。
自転車旅では、朝早くから旅をする人が多く、私も普段はそうです。
今回スタートが遅くなった理由は、朝から倉吉市の観光で色々見て回っていたからですね。
私の旅のスタイルでは、その土地の様々な絶景・観光スポットへ立ち寄って楽しみますので、どうしても移動速度が遅くなってしまいます。(苦笑)
倉吉市から鳥取市の市街地までは、約40km程度なので、どこにも立ち寄らず、真っ直ぐ向かえば暗くなる前に辿り着けそうですが、そんな旅ではもったいない。
気になった所へ立ち寄りながら、暗くならない内にどこかの町で宿を取るのが無難でしょう。
こうして、鳥取市へ向けて旅を開始しました。
【倉吉市の観光スポットを紹介】
下記記事では、倉吉市の観光スポットと鳥取県米子市から倉吉市までの自転車旅のレポートを紹介します。
ハワイ海水浴場と魚見台の景色
まずは北上して、日本海を目指します。
そして、国道9号へ合流後、いきなり日本海の絶景に心奪われた次第です。
白く綺麗な砂浜が印象的な日本海の景色が広がっていました。
旅をスタートして、まだ10kmも走っていないのに自転車を止めて、しばらくの間、その景色を眺めていたのです。
私が立ち寄った場所は、ハワイ海水浴場。
その名前が示す通り、ハワイの砂浜を連想するのではないでしょうか。(私は実際にハワイへ行ったことがないですが、TVなどの映像で見たことがありますね。)
こちらがその景色。
青空の下、白い砂浜と碧い海のコントラストが素晴らしい!
特に沖に見える岩山の鳥居が、神秘的な景色を醸し出しています。
夕陽と共にこの鳥居を眺めれば、さぞ幻想的でしょう。
後ろ髪を引かれる思いがしましたが、その誘惑を振り切り、旅を再開した次第です。
道中、日本海の絶景を眺めながら先を進んでいると、鳥取市へ突入し、テンションがアップ!
更に日本海の荒波が目に留まり、テンションがうなぎ昇りです。(笑)
普段、瀬戸内海しか見ていないので、穏やかな瀬戸内海に慣れていると、日本海の荒波を凄いと思えてしまうのは仕方がありません。
そのため、しばらくの間、迫りくる荒波を見物していました。
その後、横目で日本海を眺めながら走っていると、いつしか魚見台と呼ばれる展望台へ到着。
魚見台では、天気が良いと鳥取砂丘や鳥取空港を始め、中国山地の山々も見えるとか。
また、夜になると、イカ漁の漁火(いさりび)が美しく輝いたり、市街地の夜景が遠くに見えたりして、知る人ぞ知る夜景の穴場スポットになっているそうです。
私が訪れた日は、天気は良かったのですが、遠くは少し霞んで見えていたため、どこに鳥取砂丘があるのかわからず残念でした。
しかし、それでも眼下の絶景に大満足。その景色がこちらです。
海岸線には町並みが見て取れます。きっとあの辺りが浜村地区なのでしょう。
この魚見台へ辿り着く前に、地元の人に声をかけ「浜村へ行けば宿はあるよ」と情報を入手済み。
その情報をもとに鳥取市の市街地ではなく、浜村地区へ向かうことに変更した次第です。
この魚見台には、ユニークな覗岩があったので、穴の中を覗いて見ては如何でしょうか。
穴の中を覗いた景色がこちら。覗くなら夕日の時間帯がベストでしょう。
その他にも貝殻節の歌碑があったりして、小さな展望台でしたが十分楽しめました。
【海の景色を楽しむ自転車旅】
自転車旅では、旅先で様々な顔を見せてくれる海の景色を眺めながらサイクリングすることも多いですね。下記記事では、そんな自転車旅のレポートを紹介します。
鹿野温泉へ泊まろう
魚見台を後にして、浜村地区へ急行。
浜村地区について少し調べたところ、温泉街であることが判明します。
こうなると気分はもう「温泉♪」一色になり、自転車のスピードを上げて浜村地区へ猪突猛進!
あっと言う間に浜村駅へ到着しました。(笑)
浜村駅を拠点にして、宿屋に電話してみたのですが「満室です!」の回答でガックシ。
タブレットで色々調べてみると、ここ浜村温泉郷から少し南下すれば鹿野温泉が有ることがわかり、そちらの宿へ電話してみると、無事予約が取れました。(嬉)
太陽も大夫西へ傾いていましたが、鹿野温泉郷へ到着するまでに暗くなることはないでしょう。
道中、道の駅「西いなば気楽里」を見かけましたが、今回はパス。
いつもは、良く道の駅へ立ち寄るのですが、時間がおしいです。
浜村駅から4kmほど南下すると、鹿野温泉郷へ辿り着きました。
こちらは「鹿野温泉」と大きく書かれた案内板です。
「四季薫るまち鹿野」のキャッチフレーズが良いですね。
今夜のお宿は「国民宿舎 山紫苑」です。
部屋は広く、サイクルスタンドも用意されているので、自転車を部屋の中へ持ち込め、サイクリストに優しい施設でした。
鹿野温泉は、鷲峰山北麗の古い城下町に湧いており、戦国時代には毛利氏抗争の舞台となったそうです。
山紫苑では、庭園大露天風呂でゆったりしながら自然豊かな鹿野の景色を楽しめます。
更に夜になると湯煙に浮かび上がる日本庭園で、満点の星空を漫喫できますね。
翌朝、山紫苑からスタート。
昨夜は温泉に入って、ぐっすり眠ったため、昨夜の疲れは完全に回復。
本日も快晴であり、まさにサイクリング日和です。
北上して日本海へ向かい、国道9号に合流後、東へ移動してゴールの鳥取駅を目指しました。
【サイクリストの管理人からの一言】
自転車旅の宿泊先として、ホテルや旅館などの宿泊施設やキャンプ場などの野宿が選択できますね。下記記事では、宿泊先選びで知っておいた方が良い事についてお伝えします。
龍見台から日本海を眺める
国道9号へ合流してビックリしたのが、こちらの景色。
歩道だけでなく路側帯にも砂があふれており、非常に走りにくい。
そんな砂浜エリアを通り抜けて、急坂を上った後で振り返ってみた景色がこちら。
本日も日本海の絶景が続きます。
そのまま国道9号を走っていると、龍見台(たつみだい)へ辿り着きました。
階段を上って展望台へ向かうと、そこには透明度の高い絶景がどこまでも広がっています。
聞くところによると、この地から日本海の沖を眺めていたら、数本の竜巻が見えたことから「龍見台」と名付けられたそうです。
龍見台から日本海を眺めていると、朝日に照らされた波の輝きや、時間の経過による空の美しさが良く体感できそう。
いつまでも眺めていたい景色ですね。
特に夕日が沈む景色の素晴らさには定評があり、鳥取県内でも絶好の眺望スポットとして知れています。
私はしばらくの間、龍見台へとどまり、日本海の絶景を眺めていました。
【海の絶景を紹介】
龍見台のように展望台から眺める海の絶景は、心に深く残りますね。下記記事では、そんな絶景を紹介します。
酒津漁港の堤防アート
再び、国道9号を走り始めたのですが、トンネルが見えて来たので、トンネル回避のため少し寄り道。
この寄り道が大正解でした。
尚、寄り道しても元の国道9号へ戻れることは、サイクルコンピュータの地図を見て確認済みです。
国道9号から分岐した道を進み辿り着いたのが、こちらの酒津漁港。
物静かな漁港であり、堤防に囲まれた海の透明度は高く、沢山の鯉のぼりが泳いでいました。
そして何より堤防アートが目立ちますね。
小さな子供たちが書いたと思われる絵柄は、可愛らしさがありGoodです!
旅を続けていると、多くの堤防アートを目撃する機会があるので、旅の楽しみの一つになってます。
パワースポット「白兎海岸と白兎神社」へ立ち寄る
酒津漁港を後にして、再び国道9号へ合流するために先へ進んでいると、穴場と思われる浜辺を発見。
こういう所でデイキャンプをして、ゆっくり過ごしたですね。(キャンプしても大丈夫なのかは不明です。)
海の絶景が続く道を走りながら、この道の先にある白兎海岸(はくとかいがん)と白兎神社(はくとじんじゃ)に思いを馳せていました。
白兎海岸と白兎神社については、知っている人も多いのではないでしょうか。
「因幡(いなば)の白兎」の舞台になっており、日本最古の歴史書と言われる「古事記」に記された話の中でも抜群の知名度を誇ります。
そのため、縁結びのパワースポットとして有名ですね。
国道9号へ合流後、東へしばらく進むと、白兎海岸へ辿り着きました。
白兎海岸の案内板の近くにある歩道橋を渡り、道の駅「白うさぎ」へ向かいましょう。
この道の駅を拠点にして、白兎海岸や白兎神社へ向かうと便利です。
白兎海岸は、エメラルドブルーの海が美しく、海底の砂が数えられる程透明度が高い。
白兎海岸に限らず、山陰の海岸は透明度が高いところが多いですね。
こちらは、白兎海岸にポツンと建っていた燈籠。
この辺りは恋島と呼ばれ、大国主命(大黒様のこと)が八上姫に対してプロポーズした場所だそうです。
大国主命にあやかって、この場所でプロポーズするのは有りでしょう。
道の駅「白うさぎ」から5分も歩けば、白兎神社へ辿り着けます。
その道中には、お座りや飛び跳ねた様々なポーズを決めているウサギの像が並んでいますので、お見逃しなく。
こちらが白兎神社の拝殿。
白兎神社では、男女の縁だけでなく、仕事や家族など世の中のあらゆる縁を結んでくれます。
また、皮膚病や怪我、病気にもご利益があることで知られていますので、お詣りしておきましょう。
尚、白兎海岸と白兎神社の詳細については、下記関連記事で紹介します。
日本一広い池「湖山池」に浮かぶ青島を散策
道の駅「白うさぎ」からゴールの鳥取駅までは、主に国道9号を走ってしまえば、13km程度しかありません。
その道中には、日本一大きな池と呼ばれる「湖山池(こやまいけ)」があるので立ち寄ることにしました。
また、近くには鳥取空港もあるため、飛行機が高度を低くして飛んでいたりします。すると、こちらのように飛行機の写真が撮れたりできますね。
撮れた飛行機の写真に満足を覚え、機嫌よく湖山池へ向かいました。
今まで主に国道9号を走ってきましたが、湖山池へ向かうために内陸の方へ進路を変更。
しばらく走っていると池が見えてきます。
GooglMapを見てその大きさは何となく理解していたのですが、実際に目の当たりすると、池と呼ぶには大きすぎますね。
知らない人が見たら絶対に「湖」と勘違いされそう。
この湖山池、有名な鳥取砂丘がすっぽり埋まるほどの大きさです。
池の中には、大小様々な島が浮かんでおり、その島の中で最も大きい青島には、陸地とつながる橋が架けられていました。
青島では、公園・遊歩道が整備されており、桜咲く緑豊かな癒しの景色を眺めながら、散策やサイクリングを気持ち良く楽しめます。
特に山頂にある展望台からの景色は珍しく、湖山池の景色の他に、町並みを挟んで向こう側には、広大な日本海の景色が広がっていました。
大きな池と海のコラボなんて、地元住民でなければ、余り見られる景色ではありません。
鳥取市へ訪れる機会があれば、青島へ立ち寄って、是非自分の目で確かめてみて下さい。
尚、青島の詳細については、下記関連記事で紹介します。
ゴールの鳥取駅へ到着
市街地へ近づいてくると、高層ビル群が見えてきました。ここまでくれば、ゴールの鳥取駅まではあと少し。
この頃には、すでにクールダウンしながら走っており、スピードは遅めです。旅の疲れを残さなためにもクールダウンは大事ですよ。
今回の旅でも様々な絶景・観光スポットへ訪れ、多くの良い思い出ができました。実際に自分で体験した思い出は、貴重な財産になりますね。
しばらく走っている内に、鳥取駅へ到着。
こうして今回の旅は、無事終了しました。
まとめ
今回の旅で立ち寄った絶景・観光スポットを以下にまとめます。
- ハワイ海水浴場
- 魚見台
- 鹿野温泉
- 龍見台
- 酒津漁港
- 白兎海岸
- 白兎神社
- 湖山池に浮かぶ青島
倉吉市から鳥取市へ向かう道は、アップダウンはありますが、本格的なヒルクライムがないため、サイクリングに慣れている人ならば、それほど疲れはしません。
また、距離にしても40km程度です。
そのため、朝早くから出発すれば、一日で走っても十分に観光に時間を割くことができるでしょう。
私は時間的に立ち寄れなかったですが、倉吉市の隣りの湯梨浜町には、東郷湖や中国庭園「燕趙園」、伯耆国の一宮「倭文神社」がありますので、またの機会に訪れたいと思います。