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旅の体験談

和気の藤公園で見る幻想的な景色、日本一の品種を誇る岡山の藤の名所

藤の花の景色

古来より「藤」の花は、家紋や文様に使われていたりする高貴な花ですね。また、歌や俳句に詠まれており、多くの人たちに親しまれてきました。

藤の花が織りなす幻想的な景色を眺めていると、心の安らぎを感じます。

日本全国には、様々な藤の品種が咲き誇り、それらの藤を一同で見ることができる岡山の藤の名所が、和気町(わけちょう)の藤公園です。

また、藤公園に隣接して、狛犬ならぬ狛猪(こまいのしし)が可愛い和気神社(わけじんじゃ)もあるので、一緒に訪れてみましょう。

本記事では、岡山県の和気町を代表する観光スポット「藤公園」と「和気神社」について紹介します。

本記事は、以下に該当する人向けです。

  • 日本全国の藤を見てみたい
  • 藤の名所を知りたい
  • 藤公園や和気神社へ訪れてみたい

日本一の藤の品種を誇る「藤公園」とは

藤公園の景色
藤公園の景色

藤公園は、岡山県和気郡和気町に位置し、1960年(昭和60年)に開園しました。園内には、北は函館の藤、南は鹿児島県坊津の藤と日本全国46都道府県の藤が咲き誇ります。

「全国は47都道府県だよ。一番南は沖縄では?」と思ったそこのあなた!なかなか鋭いですが、実は沖縄には野生の藤が生息していません。そのため藤に関しては、46都道府県で合っていますね。

和気町出身の和気清麻呂(わけのきよまろ)公の誕生1,250年の記念事業として開園した経緯を持つ藤公園では、日本全国から著名な藤を集め、今では日本一の品種を誇る美しい公園に成長しました。

約7,000平方メートルの敷地内には、幅7m、総延長500mの藤棚があり、約100種150本の紫・白・ピンクの藤の花が見て取れます。

特に花が満開となる時期は、長い房が垂れ重なりあい、藤の花が織りなす幻想的な景色は、見る人を惹きつけてやまないです。

総延長500mもある藤棚の下を散策しながら、美しく咲き乱れる藤の花を仰ぎ見てみませんか。

藤まつりの開催時期

例年4月下旬から5月上旬にかけて開催されます。

花の開花状況によって開催時期は変わってきますので、訪れる前に和気町の役場(電話番号:0869-93-1126)に開花状況を確認しましょう。

藤まつり開催期間中は、入園料が必要です。(それ以外の期間は無料開放)

【花の絶景スポットを紹介】

藤公園のように、花の絶景を楽しめる観光スポットは日本全国に点在していますね。下記記事では、そんな観光スポットを紹介します。

藤公園のアクセスと駐車場

藤公園は、のどかな里山の川辺にあります。

藤の見頃になると、多くの観光客がこぞって訪れ、藤公園へ続く県道46号(和気笹目作東線)は2~3kmほどの渋滞になることも。

そのため、JR和気駅前にある和気町観光協会で、レンタサイクルを借りるのも一つの手です。

JR和気駅から藤公園までは、約4kmほどなので、金剛川の流れを眺めたり、田んぼの畦道を通りながら、のんびりサイクリングとしゃれ込みましょう。

藤公園の位置はこちら。

尚、藤公園の真横に流れる日笠川を挟んで、向かい側に広い駐車場がありました。

車やバイク、自転車で訪れる場合は、この駐車場に駐車して、徒歩で藤公園を目指しましょう。

藤まつりのシーズンになると、駐車場には整備員がいて車の誘導をしてくれますね。

駐車場から見える日笠川には、赤い橋が架けられていますので、この橋を渡ると藤公園は直ぐそこです。(駐車場から藤公園までは約300m)

藤公園に向かう道

尚、駐車場には、トイレや自動販売機が完備されており、藤まつりのシーズンになると、藤の花の開花状況を知らせる看板が設置されています。

藤の花の開花状況を知らせる看板

【藤公園のアクセス】

  • JR和気駅からタクシー約10分
  • 和気ICから車で約15分

【藤公園の駐車場】

藤公園には、無料駐車場があります。(普通車643台、バス11台)

藤公園の入園方法

入園券の販売機

普段は無料で入れる藤公園ですが、藤まつりの期間は有料になります。公園の入口前にある、こちらの販売機で入園券を購入しましょう。

    2024年から入園料が変更になりました。

  • 中学生以上 500円
  • 小学生以下 無料
  • 障害者手帳・療育手帳持参及び介助者1名 無料
  • ※団体割引きはありません

入園券を購入後、藤公園に向けて歩くと受付がありますので、ここで入園券を渡します。

藤公園の案内所

分からない事があれば、職員へ尋ねてみて下さい。色々なことを親切に教えてくれますよ。

また、藤公園のパンフレットも置かれていますの入手しておきましょう。

受付を済ませ、真っ直ぐ道を歩くと藤公園へ辿り着きました。

藤公園の入口

【公園・庭園の紹介】

藤公園にように公園や庭園は、誰しもが憩いの一時を過ごせる場所ですね。下記記事では、そんな公園や庭園を紹介します。

岡山県の和気町にある藤公園に日本全国の藤が勢ぞろい

藤公園の景色

藤公園へ入園すると、いきなり太陽の光を浴びて煌びやかに輝く、藤棚が見て取れました。

藤棚を見上げながら藤を鑑賞しつつ、園内を散策していると、視界一面が藤の花に塞がれ「藤・藤・藤!!」と言った具合に嬉しい悲鳴が出てきます。(笑)

藤の花が頭につきそうなほど垂れ下がっていたりしますので、手を伸ばせば簡単に触れられますね。

そして何と言っても、河川敷に整備された総延長500mほどもある藤棚の圧巻の景色!

同じ紫色でも濃い物や薄い物があったり、可憐なピンクや清浄な白の藤の花は、見る物の目を楽しませてくれます。

幻想的な景色が広がる藤公園をゆっくり散策していると、心の安らぎを感じました。

こちらが藤公園の景色。

紫色の藤
紫色の藤
紫色の藤(アップ)
ピンク色の藤
ピンク色の藤
白色の藤
白色の藤

この藤棚には、沖縄を除き、日本全国46都道府県から集められた藤が勢ぞろいしているのです。

そのため、同じ色でも微妙に違っている藤の花が織りなす景色は、美しいグラデーションを生み出していました。

それでは、園内に咲き誇る藤の品種について、少し紹介しましょう。

こちらは、三重県二見町の「太江寺の藤」。

太江寺の藤
太江寺の藤

樹齢120年を経て、根回り約1mもあり、1本の藤の木に50畳敷の藤棚を作っています。

こちらは、弁天様の名前を冠している栃木県今市市(いまいちし)の弁天フジ。

弁天フジ
弁天フジ

そしてこちらが青森県弘前市の「革秀寺の藤」になります。

革秀寺の藤
革秀寺の藤

このように各藤には、説明板が設置されており、藤の名前や由来が分かるのも面白い。

また、日本だけでなく、中国や韓国の藤も咲き誇っていました。

藤公園の風景

園内を隈なく歩きながら、思い思いの時間を過ごしましょう。

藤だけでなく、藤公園の隣りに流れる日笠川の景色を眺めながら、のどかな田舎の景色を楽しめます。

のどかな田舎の風景

また、カメラを片手に持ちながら、藤棚を下から見上げたり、ズームにして撮ったり、様々な角度で眺めてみて下さい。

そんな風に眺めていると、藤の花の蜜を吸っているクマバチを発見。

藤の花に止まるクマバチ

藤の花には、良くクマチバが付き物ですね。

クマバチはスズメバチと違って、おとなしいハチなので、騒がなければ滅多に刺されることはありません。

藤の花は、クマバチのように力がないと蜜を吸えないそうです。

そのため、クマバチにとっては、他のライバルに取られない貴重な蜜であり、藤にとっては自分の花粉を運んでくれる大切な存在になります。

つまり、藤とクマバチは切っても切れない関係なんですね。

藤公園の景色

約100種類150本もある藤の花の共演は、ここ藤公園だけでしか見ることができません。

多くの品種を一同に見なければ、品種による藤の花の違いに気が付くこともなかったでしょう。

そういうことも含めて、藤の花に興味がある人ならば、是非足を運んでほしいですね。

青空に映える藤
美しい藤の花

時間の許す限り、園内を歩きながら、あなただけのベストな藤の景色を発見してみませんか。

きっと素敵なフォトジェニックな1枚が撮れるに違いありません。

尚、藤公園を見て周る所要時間として、30~60分ぐらいみておきましょう。

これも藤?良く知る藤とまるで違う!藤公園に咲く珍しい藤の紹介

藤の花には「これ本当に藤なの?」と思わせる不思議な品種がありますね。

そこで、藤公園で見つけた不思議に品種を紹介します。

まずはこちら、八重の藤です。

八重の藤
八重の藤

桜には八重桜がありますので、これは藤バージョンですね。

これは合ってもおかしくはないと思いますが、普段良く見かける藤のイメージと全然違ってビックリ。

この八重の藤は、日本三大稲荷の一つである茨城県笠間市の笠間稲荷神社の境内で咲き誇り、門外不出なため、通常、笠間稲荷神社へ行かなければ見ることができません。

しかし、和気公生誕1,250年の記念事業として特別に許され、藤公園で花を咲かしています。

大変貴重な藤ですね。

そして、まさに藤らしくない藤として紹介するのがこちら。タマサキフジです。

タマサキフジ

この姿を見て、何も説明なしで藤と分かれば、あなたの藤に対する理解度はかなり凄い。

私は初見で「この玉なんだろう?」と思っただけで、説明板がなければ全く藤と認識できませんでした。(笑)

この藤は、長野県伊那市で見られ、花が蝶形に開かれない特徴があり、大変珍しい貴重な花です。

藤公園では、これらのように珍しい藤の花も鑑賞できます。

【ユニークな観光スポットの紹介】

藤公園では、八重の藤やタマサキフジのように珍しい藤を観覧できて貴重な体験ができました。このように観光スポットによっては、貴重な体験ができるユニークなところもありますので、下記記事で紹介します。

藤公園の藤まつりのイベント

ステージ

例年の藤まつりでは、期間中に屋台が出ています。

また、和太鼓の演奏や歌手のステージがあったりするのですが、2022年の藤まつりは屋台やイベントが中止に。

しかし、2020年、2021年はコロナの影響で藤公園自体が開園されなかっただけに、3年ぶりに開園された藤公園には多くの観光客が訪れていました。

コロナが収まり、こちらのステージで和太鼓の演奏などを聞きながら、美しい藤の鑑賞ができる日が待ち遠しいです。

藤公園は夜にライトアップされる

照明器具
照明器具

藤まつりの期間は、18:00頃になると藤の花がライトアップされます。

ライトアップにより、昼間と違った藤の景色を楽しめるでしょう。

時間に余裕があれば、是非、昼と夜の藤を見比べてみて下さい。

新たな発見があるかも知れません。

藤公園に隣接する和気神社へ参拝

和気神社へ向かう道

藤公園の直ぐ隣には、和気神社(わけじんじゃ)が建立されていますので、参拝して行かれては如何でしょうか。

和気神社は、道鏡事件で活躍した和気清麻呂(わけのきよまろ)公を祀る神社として、地元の人々に親しまれています。

こちらが和気清麻呂公の銅像。凛々しい姿に忠義の厚さがにじみ出るような雰囲気を感じますね。

和気清麻呂
和気清麻呂

流石は、道鏡事件で天皇の血統断絶という日本最大の危機を救った人物です。

和気神社の鳥居の横には、狛犬ではなく、全国的にも珍しい狛猪(こまいのしし)がいました。

和気神社の鳥居
狛猪
狛猪

なぜ狛犬ではなくイノシシなのか、これには清麻呂公の逸話が関わってきます。

かつて清麻呂公は、道鏡により足の腱を断たれ、大隅国(鹿児島県)への流罪となりました。

立てなくなってしまった清麻呂公ですが、皇室を守った神に感謝を伝えるために宇佐八幡宮へ立ち寄ることにします。

その際、道鏡は清麻呂公に刺客を差し向けますが、清麻呂公が豊前国へ辿り着くと、300頭ものイノシシが突如現れ、道教の刺客から守りながら道案内をしたのです。

清麻呂公が無事、宇佐八幡での参拝を終えると、足の痛みは不思議と治り、再び歩けるようになりました。

この逸話から分かるように清麻呂公は、イノシシと深い縁があるのです。

こちらは、和気神社の拝殿。

和気神社(拝殿)
和気神社(拝殿)

そしてこちらが、和気町指定文化財に指定されている本殿です。

和気神社(本殿)
和気神社(本殿)

もともとは、垂仁天皇の皇子である鐸石別命(ぬでしわけのみこと)を祀っていた神社でしたが、明治時代に入ると、和気清麻呂や和気広虫(わけのひろむし)の姉弟を含む和気氏の一族も祀られるようになりました。

ご利益として、足腰・健康の守護、厄除開運・災い除けなどがあります。

更に日本最初の孤児院を作った和気広虫に由来して、安産(子供の守り神)のご利益もありますね。

そのためか、境内には、石の表面に赤ちゃんの名前を書いた「名付け石」を納める天神さんがありました。

天神さん
天神さん
名付け石
名付け石

イノシシを撫でながら、ご利益を授かりましょう。

撫で猪
撫で猪

藤公園の基本情報

住所岡山県和気郡和気町藤野1893
電話番号0869-93-1121(和気町役場産業振興課)
営業時間8:00~21:00(藤まつりの期間)
入園料【藤まつりの期間のみ有料】
高校生以上300円(団体15人以上で250円)
小中学生150円(団体15人以上で100円)
幼児、障害者は無料

中学生以上 500円
小学生以下 無料
障害者手帳・療育手帳持参及び介助者1名 無料
※団体割引きはありません

まとめ

藤公園は、日本全国46都道府県(沖縄県を除く)から著名な藤を集め、日本一の品種を誇る美しい藤を観覧できる公園です。

日本だけでなく、中国や韓国の藤も栽培されています。

河川敷に整備された総延長500mほどもある圧巻の藤棚を眺めながら散策し、幻想的な景色を堪能して下さい。

紫・白・ピンク色の藤が織りなす景色は、例え同じ色でも微妙に異なり、美しいグラデーションを生み出しています。

そのような景色を眺めていると、自然に笑みがこぼれ、いつの間にか心が和み癒されるでしょう。



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この記事を書いた人

年齢:40代。
職業:旅人兼ブロガー。

私にとって自転車旅が一番の楽しみであり、知らない土地、景色、一期一会の出会いなど様々な体験をしました。当ブログでは、自転車旅などを通じて体験した事や訪れた絶景・観光スポットについて紹介します。また、自転車全般に役立つ情報を発信しています。

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