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旅の体験談

高知県で絶対に訪れたい、美しい仁淀川の個性的な沈下橋

「沈下橋」と言われたら、高知県の四万十川をイメージする人が多いのではないでしょうか。

日本全国に存在する橋梁数は約70万件と言われていますが、その内沈下橋は約410件しかなくて全国各地へ点在しています。

そのため、もし、あなたが住んでいる地元で沈下橋が見られるのでしたら、それはとても貴重な存在なのです。

今回の旅は、高知県に流れる日本で最も水質が綺麗と言われている仁淀川に架かる沈下橋を巡ってみました。

本記事では、仁淀川本流に架かる6本の沈下橋について紹介します。

沈下橋とは

沈下橋

沈下橋とは、川の増水時に橋面が水面下になるよう設計された橋のことです。

低い位置に架橋ができて、架橋長も短く造れるため、費用を安く収めて速やかに造れるメリットがあります。

そのため、災害で橋が崩落すると、仮設橋として建設したりしますね。

しかし、設計通りなので当たり前ですが、増水時には橋としての機能が全くなくなります。

「沈下橋」の名前は全国各地に広まっていますが、別名として、冠水橋、潜没橋、沈み橋、地獄橋、親水橋など様々な呼び名があるよ。河川行政用語では「潜水橋」が公式名称だね。

沈下橋の特徴として、橋の上に欄干がありません。

また、例え欄干があったとしてもかなり低かったり、増水時には取り外しができたりします。

これは、橋が水面下に没した時に流木や土砂などが橋に引っかかることで、川の水がせき止められたり、橋その物の破壊を防ぐためです。

【徳島県で沈下橋(潜水橋)と出会った】

徳島県を自転車で旅している道中に沈下橋と出会いました。仁淀川に架かっていた物とは少し違った沈下橋であり、いろんなタイプの沈下橋がありますね。自転車旅の様子や魅力について下記記事で紹介します。

仁淀川本流に架かる6本の沈下橋

高知県に流れる清流 仁淀川本流には、6本の沈下橋が架かっています。

高知市方面から愛媛県方面へ向けて以下の順番で沈下橋がある。

  1. 名越屋沈下橋
  2. 片岡沈下橋
  3. 浅尾沈下橋
  4. 中仁淀橋
  5. 久喜沈下橋
  6. 大森橋

どの橋もそれぞれ特徴がありますので、一つ一つについて紹介していきます。

尚、今回の旅では、上記に挙げた全ての橋を見ることができましたが、久喜沈下橋と大森橋に関しては橋の上を渡れていないので、またの機会に訪れて詳しくお伝えしますね。

【周辺の見どころ】

仁淀川の川沿いには、色鮮やかな花桃を咲かせるスポットが点在していますので、花桃が咲く季節に訪れると、より沈下橋巡りが楽しめます。また、水のパワースポット龍河洞や日本一の大杉もありますね。

個性ある仁淀川本流に架かる沈下橋を巡る

名越屋沈下橋

高知県高岡郡日高村に流れる仁淀川へ架かる沈下橋が「名越屋沈下橋」です。

沈下橋の周辺には案内板が立っており、この沈下橋の存在をアピールしています。(以前、仁淀川巡りに来た時には立てられていなかったので、新たに立てたのでしょう。)

名越屋沈下橋は、1971年(昭和46年)に仁淀川へ架けられ、仁淀川に架かる沈下橋としては最も下流の橋です。

橋の状態を見て取ると、だいぶ年季が経っていることが良くわかりますね。

名越屋沈下橋
名越屋沈下橋

幅約3m、長さ191m、橋の数個所には歩行者が車とすれ違っても良いように歩行者用の待避所がありました。

高知市の中心部から最も近い沈下橋で、現在も地区住民の生活道路として活躍しているそうです。

自転車(ロードバイク)で名越屋沈下橋をゆっくりと渡り、対岸を目指します。

少し気分を高揚しながら対岸へ向かっていると、小さな休憩所が見えてきて、「えっ、こんなところに休憩所なんかあったかな」とそんな風なことを考えていました。

後日、休憩所について調べてみると、新たに造られたそうで観光地化が進んでいますね。

休憩所からこの沈下場所を眺めてみると「うん、やっぱり絵になるな」と感じ取り、満足感を覚えました。

知らない内に観光地として整備が整えられていたようで嬉しい限りです。

また、高知市に近いためアクセスも悪くはありません。(高知市から車で約40分)

国道脇や橋の両端には、駐車スペースが確保されているのもGoodです。

休憩所から見る沈下橋が一番景観が良いため、国道側から来た場合は、橋を渡り切って休憩所へ向かうのをおすすめします。

名越屋沈下橋

  • 住所 高知県高岡郡日高村名越屋
  • 電話番号 088-893-1211(いの町観光協会)

片岡沈下橋

名越屋沈下橋を見終えた後で、仁淀川沿いを走っていると、再び沈下橋が見えてきます。

道の沿岸には「片岡沈下橋」と書かれた看板が設置されており、看板が指し示す方向へ向かいましょう。

片岡沈下橋は、昭和49年に橋がないと生活が不便なため、周辺住民の要望によって作られたそうです。

橋の上から眺める仁淀川には、周辺の木々が映し出されており、改めて仁淀川の綺麗さがわかります。

幅約3m、長さ約100mの橋であり、橋の下をゆるやかに流れる仁淀川と沈下橋の景観が良くマッチしていますね。

片岡沈下橋
片岡沈下橋

少しこの沈下橋から離れて、改めて眺めて見ると、周りの風景との調和に思わず「ほぉー」と声を上げてしまいました。(笑)

片岡沈下橋

  • 住所 高知県高岡郡越知町片岡
  • 電話番号 越知町観光協会(0889-26-1004)

浅尾沈下橋

仁淀川本流に架かる6本の沈下橋の中では、「浅尾沈下橋」(あそおちんかばし)は特に訪れて欲しい沈下橋です。

それは、何と言っても景観がすこぶる良く、まるで良くできた一枚の絵画のような感じがします。

仁淀川沿いを走っていると、「浅尾沈下橋」と書かれた案内標識を目撃しますので、その標識が指し示す方向へ進みましょう。

しばらく走っていると浅尾沈下橋が見えてきます。その光景を目撃して「うぉー!!」と声を上げ、思わずこぶしを握り、自転車に乗りながら腕を振り上げていました。(笑)

自然の中に溶け込んでいる沈下橋は、何も違和感がなく悠然とそこにあり続けています。

浅尾沈下橋
浅尾沈下橋

道なり走っていると浅尾沈下橋から遠ざかっていきますね。

道中で見つけた休憩所前に自転車を止めて、徒歩で浅尾沈下橋へ向かいました。

道の奥の方では、浅尾沈下橋に繋がっているのが見て取れます。

浅尾沈下橋は、昭和45年に仁淀川へ架けられた幅約3m、長さ約121mの橋で、現在も地域住民の生活道として使われています。

「君が踊る、夏」「県庁おもてなし課」などの映画やドラマのロケ地になったそうです。

また、夏にはアユ釣りを楽しむ釣り人が集まります。

山間の風景や彩り美しい川床を眺めながら浅尾沈下橋を渡り、満足げに頷くのでした。

浅尾沈下橋

  • 住所 高知県高岡郡越知町鎌井田
  • 電話番号 越知町観光協会(0889-26-1004)

中仁淀橋

中仁淀橋との出会いは、驚きを持って迎えます。

越知町の市街地へ立ち寄ろうとして、目の前にある学校前の橋を渡り終えた後のことでした。

「そういえば、学生は春休みだな」ふと、そのようなことを考え、何気なく橋のほうを振り変えると、その橋が沈下橋であることに気が付いたのです。

「えっ、これ沈下橋なの!」驚きの声がでました。まさか、街の近くにあるとは思いも寄りません。

中仁淀橋
中仁淀橋

それにこの沈下橋には、歩道と車道がある。今まで見た沈下橋とは大きくタイプが異なります。

歩道と車道
歩道と車道

後から調べて見ると、この橋は「中仁淀橋」という名前の沈下橋だと言うことが判明しました。

高知県内でも珍しい歩車分離の沈下橋であり、幅は約6m、長さは約162mあります。

この沈下橋には、欄干が取り付けられていますが、川が増水した時は取り外されるそうです。

橋の近くには学校や工場があるため、きっと多くの人が利用しているのでしょう。

このような沈下橋があるとは、全く想像していなくて大変驚きました。

中仁淀橋

  • 住所 高知県高岡郡越知町越知丁甲
  • 電話番号 越知町観光協会(0889-26-1004)

久喜沈下橋

国道493号線から眼下を流れる仁淀川を見てみると、小さな橋が見て取れます。

この小さな橋が「久喜沈下橋」です。

久喜沈下橋は、1935年(昭和10年)に造られた高知県内で最も古い沈下橋と言われています。

久喜沈下橋
久喜沈下橋

周囲の岩に挟まれたシンプルなアーチ橋ですね。長さはわずか13mしかありません。

2004年には、国の登録有形文化財に指定されました。

久喜沈下橋

  • 住所 高知県高岡郡越知町越知丁甲
  • 電話番号 0889-35-1333(仁淀川町観光協会)

大森橋

仁淀川町森地区の市街地へ向かっている道中、橋の上から目撃した沈下橋が「大森橋」です。

大森橋
大森橋

大森橋は、1952年(昭和27年)に架けられた仁淀川の最上流にある沈下橋だそうです。

この橋の完成当時は、森地区から中学校や高校へ向かうため、仁淀川と支流の長者川を渡る唯一の橋でした。

大森橋

今では新しい橋が架けられ、通行する人はめっきり少なくなっているそうです。

また、この大森橋の直ぐ近くを流れる長者川には、別の沈下橋である「継合橋」がありますので、2つの沈下橋が直ぐに楽しめますね。

赤い橋の下に見えるのが「継合橋」です

大森橋

  • 住所 高知県吾川郡仁淀川町森
  • 電話番号 0889-35-1333(仁淀川町観光協会)

まとめ

仁淀川本流には6本の個性的な沈下橋が架けられており、遠くから見ていても十分楽しめます。

今回、実際に沈下橋の上を渡れたのは4本だけでしたので、またの機会に制覇したいです。

周辺の景色に溶け合うような沈下橋の景観は、建造物ではなく自然に出来た物と錯覚させられる時があり、風光明媚な光景を目の当たりにできます。



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年齢:40代。
職業:旅人兼ブロガー。

私にとって自転車旅が一番の楽しみであり、知らない土地、景色、一期一会の出会いなど様々な体験をしました。当ブログでは、自転車旅などを通じて体験した事や訪れた絶景・観光スポットについて紹介します。また、自転車全般に役立つ情報を発信しています。

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