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ライド

徳島県の自然と歴史を感じる自転車旅の光景(美馬→阿波→鳴門)

【2021年10月 徳島県旅】

「土柱が見たい!」それが今回の旅を始めたきっかけでした。

以前からとある雑誌で紹介されていた「阿波の土柱」に興味がありましたが、訪ねる機会がなく今日に至った次第です。(以前から旅の計画は立てていましたが、都合が合わず断念していました。)

実際に自分の目で見届けて、新たな発見や感動を味わうのが旅の醍醐味ですね。

そして、2021年10月についに旅の決行に踏み切りました。

今回の旅では、阿波の土柱を含め、徳島県を代表する一級河川「吉野川」付近を巡りながら、徳島の自然や歴史に触れ合います。

自転車旅の光景、ペダルを漕ぎながら徳島の自然に触れる

今回の旅の開始はこちら、徳島県美馬市の穴吹駅からです。

JR穴吹駅

美馬市と言えば、脇町のうだつの町並みが有名ですね。

穴吹駅までは電車に乗って輪行してきたため、駅に到着後は素早く自転車(ロードバイク)を組立てました。

準備が整った後で、早速脇町を目指します。

まだ朝が早いためか、辺りは少し静寂さが漂っていました。

季節は既に秋になっていますが、まだまだ残暑?が続いているみたいで、例年のような心地よい涼しさが余り感じません。

それでも夏の時期に比べると、自転車旅を続けるのに良い気候になってきています。

脇町へ向かうためには、徳島県を代表する一級河川の吉野川を渡る必要があり、目の前の橋を渡ろうとした時に気が付くことがありました。

その橋を見て思わず「これは、沈下橋だね!」と声を上げ、テンションが急上昇!

今回の旅は幸先が良いです。(笑)

吉野川に沈下橋が架かっていることは知ってはいましたが、今回の旅では沈下橋巡りを考えていた訳ではなかったので、特に事前に調べていません。

いきなりのご対面に嬉しさが込み上げてきました。

橋(脇町橋)をゆっくりと渡り、向こう岸へ辿り着くと、脇町のうだつの町並みまではもう少しの距離です。

橋を渡って約600mほど進むと道の駅「藍ランドうだつ」へ到着。

この道の駅で自転車を駐車した後で、少し歩いたところにある「うだつの町並み」へ向かいました。

まだ朝が早かったためか人の姿はまばらで、道の駅にあったお店もまだ開いてはいません。

道の駅を抜けると、そこには江戸情緒を感じさせる白壁の古い建物が建ち並んでいる光景を目の当たりにしました。

うだつの町並み

かつて江戸時代から明治時代にかけて、阿波藍の集散地として発展した脇町。

その光景は、今も色濃く残されており、訪れる人は当時の生活を垣間見ることができるでしょう。

この町並みの特徴は、やはり「うだつ」が設置された商家ですね。

真ん中に見える裾壁が「うだつ」です。

「うだつ」とは、家と家の間に設けた防火用の袖壁であり、これを設置できるのは裕福な家の人だけです。

「うだつ」を設置できるほどの商人たちが多く集まり、毎日多くの人で町が賑わっていたのでしょう。

多くの人が集まれば、トラブルは付き物です。今も昔も人との付き合い方は、同じ町人であればそれほど違いはないと思いますが、江戸時代には身分制度があったため、今の時代より理不尽な出来事が多々あったことについては想像に難くないです。

脇町のうだつの町並みについて、詳しいことは下記記事で紹介しています。

結構長い時間、町並みや商家見学に費やしていると、いつの間にかまばらだった観光客もそれなりに訪れていました。

さて、旅を続けましょう。

よいよ今回の旅で一番訪れたいところである「阿波の土柱」を目指します。

道中とある橋の手前で「あんみつ姫」の看板を目撃。

全く懐かしい物を見ました。

頭の中で子供の頃にあんみつ姫のアニメで聞いていた、当時のアイドルグループ「おニャン子クラブ」が歌う「恋はくえすちょん」が流れ出します。

歌のアップテンポなリズムに合わせて、ズンズン先へ進むその姿は、まるで弱虫ペダルでお馴染みの小野田坂道君ですね。(笑)

再びあんみつ姫の看板を発見したため、どうやら近くにあるようです。

興味が出て来たので少し立ち寄ってみましょう。

始めは「あんみつ姫」の名前から単純に餡蜜などを扱う和菓子屋だと思っていたのですが、到着してみると全く想像と違っていたためビックリ!!

何と洋ランの展示館でした。う~ん、これは予想できなくても仕方がありません。

あんみつ館

折角訪れたので、洋ラン見学としゃれ込みましょう。

店内には、たくさんの綺麗な洋ランが展示されており、心が落ち着きますね。

あんみつ館では、洋ランの鑑賞や購入ができます。

ランは様々な分野で人に役立っているようで、ランのエキスを使った凄い保湿力の薬用ジェルが作られたり、育毛剤に活用されているようでした。

この館でランについて初めて知る事ばかりで、たいへん勉強になり、この偶然の出会いに感謝です。

自転車旅を続けていると、自分でも予期しない新たな発見があるため、旅をやめることはできないですね。

あんみつ館を後にして、旅を再開しました。

ありがとう、あんみつ館。

あんみつ館

  • 住所 徳島県美馬市脇町大字北庄551-2
  • 電話番号 0120-53-1187
  • 営業時間 8:30~17:00
  • 休館日 水曜日、年末年始
  • 料金 見学は無料

道の脇で、今年の夏にとびしま海道を走っていた時に見かけた空き缶刺しをまたしても目撃しました。

その時は、空き缶の数が多く、いたずらか儀式だと思ったのですが、数が少ない状態で見てみると、鉄柱の先端が尖っていて危ないから空き缶をかぶせているのかも知れないと思えてきました。

本当のところは分からないですが、恐らく危険回避のためなのでしょう。

とある建物の窓には、青空と白い雲の流れが写されており、なぜか移り行く季節に一抹の寂しさを感じました。

路上にはコスモスの花が咲き乱れ、今が10月であることを強く意識させられます。

米の収穫ももう間近ですね。

少しセンチメンタルな気持ちになってきましたが、よいよ土柱とのご対面まであと少し。

気持ちを盛り上げて先へ進みましょう。

土柱の近くにある「癒しの宿土柱ランド新温泉」の職員へお願いして、自転車の駐輪をさせてもらいました。

徒歩で向かった「阿波の土柱」の迫力に凄くビックリ。

阿波の土柱
阿波の土柱

大自然が生み出す神秘的な光景は、人間には計り知れませんね。

特に頂上から見下ろした土柱の光景は、スリル満点の迫力があり大変な満足感を覚えました。

崖の上

阿波の土柱は、世界に三カ所しかない珍しくとても貴重な場所です。

その一箇所が日本で見られるため、まだ見たことがない人がいれば、一見の価値がありますので、是非訪れてみて下さい。

阿波の土柱で体験した詳しいことについては、下記記事で紹介します。

土柱を十分に堪能した後で、鳴門市方面へ向かいました。

天高く、白い雲が流れて行きます。10月とは思えない陽気であり、穏やかな風を感じながらペダルを漕いでいると、とても気持ちが良いですね。

道中では、所々でこちらのような巨木を見かける機会が多かったです。

遠くから見えたその巨木の前には、人知れずひっそりと社がただずんでいました。

これは何だか絵になる光景です。旅へ出るとこのような絵になる光景に良く出くわしますね。

個人的には、それがともて楽し過ぎます。

社の少し前に合った鳥居には「三社宮」の文字が見て取れました。

鳥居をくぐり抜け、社へ参拝した後で旅路へ戻ると、再び巨木と遭遇しました。

今度の巨木は見るからに齢を重ねた印象があり、明らかな老木です。

野神の大センダン
野神の大センダン

至るどころで補強されている姿に痛ましさを感じますね。

この老木の直ぐ傍に設置されていた説明版を読んでみると「野神の大センダン」と呼ばれているようです。

国の天然記念物へ指定されており、樹齢300~500年と推定されています。

また、幹回りは7.85m、高さ11mもあり、古くは讃岐(香川)方面からの道標として活用されていたそうです。

老木をよく見ると、見事な曲がり方に驚きます。

野神の大センダン

老木が倒れないよう補強がされており、今でも地域の人たちが大切に守り続けていることが伺いしれますね。

野神の大センダンに別れを告げ、南下を続け吉野川沿いへ合流を図りました。

道の上から眼下を見下ろしていると「あれ、ひっとして沈下橋かな?」と思わず独り言が漏れ、自然に進路を橋の方へ向けた次第です。(笑)

先ほど見かけた橋に近づくにつれ「やはり沈下橋だ」と確信しました。橋の近くにあった看板には、潜水橋の文字が見て取れます。

潜水橋は沈下橋の別名であり、沈下橋の名前の方が知名度はありますが、河川行政用語としては潜水橋の方が公式名称です。

沈下橋(大野島橋)を渡っているとトラクターを目撃しました。

沈下橋(大野島橋)
沈下橋(大野島橋)

生活路として利用されている沈下橋は、地元住民にとって大切な橋です。

トラクターの後ろ姿を眺めていると、時間がゆったりと流れている感じがしますね。

橋の近くには、お遍路さんを応援する花壇があり、「お遍路さんいつまでもお元気で」の言葉に同じ旅人として元気を分けて貰いました。(嬉)

近くにあった地図を見てみると善入寺島(ぜんにゅうじとう)に架かる橋のようですね。

この善入寺島は日本最大の中州であり、約500ヘクタールの広さを誇ります。

それにしても今回の旅では、土柱や巨木を見た後は日本最大の中州を見たりして、意図した訳ではないのですが、自然が作り上げた雄大な景観に縁があり、嬉しくなりました。

吉野川沿いを離れ、大クスがある案内神社へ向かいましょう。

見て下さいこの写真を。これが天然記念物に指定されている大クスです。

大クスの高さは13mもあるため、遠くからでもその存在感が良くわかります。

幹回りは先ほど見た「野神の大センダン」と同じく7.85mもあり、推定樹齢500年もあるそうです。

案内神社へ参拝後、再び吉野川へ合流を目指しました。

今まで様々な巨木を見てきましたが、強く思い出に残る巨木と言えば高知県で育っていた日本一の杉の木ですね。

雄大な吉野川には、数多くの橋が架けられており、活発に多くの車が往来しています。

この吉野川は、人や物、文明を運んできた四国最大の河川であり「母なる川」と呼ぶに相応しい存在です。

しかし、その一方、暴れ川として日本三大河の一角として全国にその名を轟かせています。

吉野川
吉野川

昔から今に至るまで人間の生活に営みを与えてきた吉野川。

流域ごとに変わる景観の美しさは、万人が認めるところですね。

吉野川

吉野川を眺めながら自転車を走らせていると、自然が与えてくれる恩恵に感謝を抱きました。

本日何度目かになる沈下橋。周辺の景観と相重なって、とても絵になりますね。

川に浮かぶ潜水橋

沈下橋を渡りながら眺める吉野川の美しさにしばらくの間、見とれていました。

沈下橋を渡り、吉野川から離れた後は、ドイツ館と大麻比古神社へ訪ねるため北上を開始した次第です。

鳴門市へ到着した後は、ドイツ館へ急ぎます。

うだつの町並みと阿波の土柱の観光に時間を多く費やしたため、すでに夕方近くになっていました。

秋へ入ると夏と比べて日の入りが早いですね。

「これは明るい内には、宿に付くのは無理だな」と諦めていたところ、ドイツ館まで残り500mの案内版を目撃。ペースを少し上げます。

「道の駅第九の里」へ到着後、自転車を駐輪して奥にそびえ立つドイツ館へ向かいました。

こちらがドイツ館です。見るからにヨーロッパの建築物だと思えますね。

ドイツ館
ドイツ館

ドイツ館では、第一次大戦で日本はドイツが支配していた中国の青島(チンタオ)半島の占領に成功した際、捕虜にしたドイツ兵が暮らしていた板東俘虜収容所と地元住民の触れ合いについて展示しています。

板東俘虜収容所では、ドイツ兵捕虜は人道的な扱いがされており、できるだけ自由な生活ができていました。

そんなドイツ兵捕虜たちが日頃の感謝を込めて演奏したのが、日本で初めて演奏されたベートーヴェンが作曲したクラシックの名曲「第九」です。

ドイツ館について詳しいことは、下記記事で紹介します。

ドイツ館から北へ1kmほど進むと大麻比古神社がありました。

朱色の鳥居
大麻比古神社の鳥居

大麻比古神社は、阿波国一宮に選ばれており、徳島県きってのパワースポットとして知られています。

徳島県の神社巡りでは外せない場所ですね。

早速、パワーを授かりに御神木と拝殿へ向かい参拝をした後で、境内を一通り見てまわると、先程お話したドイツ兵捕虜たちが造った橋(めがね橋とドイツ橋)を見学できました。

めがね橋

地元住民に感謝の気持ちを表すために造った橋は、今でも日本とドイツの友好の灯となっています。

その後、板東俘虜収容所の跡地を訪ねた後で徳島市へ向かった次第です。

こうして今回の旅は、徳島県と自然と歴史を感じる有意義な物となり、その幕を閉じました。

【追伸】

徳島市へ向かう途中で夜間になってしまいました。そのため、より安全に留意するため、走りに集中していた次第です。特に写真などの記録を残していませんので、割愛させて頂きます。

尚、ナイトライドに関することについて下記記事で紹介します。

旅の軌跡

スタート徳島県美馬市 穴吹駅
ゴール徳島県徳島市 ビジネスホテル 宿屋ひわさ
距離80km

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