かつて因幡街道随一の宿場町として栄えた兵庫県佐用郡佐用町平福。
この平福宿から少し北へ行ったところには、美しく高貴なイメージの石楠花(シャクナゲ)が咲き誇る「播州平福しゃくなげの里」があります。
是非、足を運び赤・白・紫ピンクなど色鮮やかなシャクナゲを鑑賞してみましょう。
園内には、オリジナル品種となる「矢代誉(やしろほまれ)」も咲いていますね。
本記事では、15,000本を越えるシャクナゲを満喫できる「播州平福しゃくなげの里」の見どころを紹介します。
播州平福しゃくなげの里とは
播州平福しゃくなげの里では、法師塚がある標高140mほどの山の東側斜面一面において、高山植物であるシャクナゲが植えられています。
日本シャクナゲと西洋シャクナゲを約150種15,000本余り栽培しており、訪れた人を暖かく迎えてくれますね。
毎年シャクナゲが咲く期間限定で開園していますので、訪れる日を間違えないよう注意しましょう。
また、園内には珍木の「ナンジャモンジャの木」があり、5月中旬頃が見頃ですね。
例年、東斜面全体がシャクナゲで覆われる見頃は、4月下旬から5月上旬です。
しゃくなげの里の受付と開園期間
兵庫県佐用町の市街地から、国道373号線を北上していると、道の沿岸には「しゃくなげの里」の案内板を発見しました。
この案内板がある道路を挟んだ向こう側には、大きなテントが立てられており、そのテントが「しゃくなげの里」の受付となります。
このテント内にいる職員へ入園料を支払い、いざ「しゃくなげの里」へ向かいましょう。
尚、しゃくなげの里は、小高い山となっていますので、動きやすい服装で訪れることをお勧めします。
例年の開園期間は、4月上旬から5月下旬(気候により開園期間は変わります。)
※2021年は4月11日に開園、5月17日に閉園しました。
色鮮やかなシャクナゲを見て周ろう
受付をしたテント横の道を真っ直ぐ歩いていると、早速分かれ道が現れました。
園内の道の至るどころには、こちらのような順路を示した立札が立てられていますので、ご安心下さい。
立札に描かれている矢印の方向へ歩いて、見て周りましょう。
すると、赤色のシャクナゲが咲いているところへ辿り着きました。
こちらはシャクナゲに近づいて撮った写真です。とても綺麗ですね。
このしゃくなげの里では、このような綺麗な花が至るどころで鑑賞できるため、思わずほほの筋肉が緩みます。
まずは、ゆっくりと歩き園内に咲き誇るシャクナゲを愛でながら、中腹にある六角堂を目指すと良いでしょう。(受付の職員に教えて頂きました。)
六角堂へ向かう道中には、色鮮やかなシャクナゲが咲き誇り、目を楽しませてくれますね。
シャクナゲはツツジ化に属する植物で、ヒマラヤ山脈を中心とする世界各地に約800余類の野生種があることで知られています。
標高500mから2,500mの亜高山帯や3,000m級の冷涼な高い山に自生する深山幽玄に咲く美しい花ですね。
200年も前からイギリスを中心に改良された交配品種は数千にも及び、多彩な色彩や巨大輪を誇り多くの人々を魅了します。
シャクナゲは、昔から多くの人々に愛されてきました。
このしゃくなげの里では、ホンシャクナゲの日本種を中心に、外国交配品種シャクナゲ150種類、15,000株を栽培し公開しています。
中腹に辿り着くと、六角堂が見えてきました。
標高はそれほどないとは言え、山を登ってきたため少し疲れましたね。(笑)
六角堂で腰を下ろし、一息つきます。
周辺には、自動販売機を置いていないため、事前に飲み物を自分で用意しておきましょう。
尚、受付があったテントの周辺には、飲み物の自動販売機があります。(ゴミはきちんと持ち帰ろう。)
また、六角堂の直ぐ近くには、恵念堂がありますのでお参りをして行くと良いでしょう。
この恵念堂の傍で、薄い紫ピンク色のシャクナゲを発見。
このシャクナゲこそが「矢代誉(やしろほまれ)」です。
園内には、この矢代誉は至るどころで咲いていますので、探して見ては如何でしょうか。
しばらく山を上って行くと、どうやら頂上へ辿り着きました。
特に見晴らしが良い訳でもないのでのでスルーして、ヒノキに囲まれた細い道を通り、先へ進みます。
すると、小さな休憩所(うぐいす小屋)を発見。
頂上を下ったことで、既に折り返し地点を過ぎていますが、まだ先は少し長いです。
もし、登山で疲れていたら、このうぐいす小屋で休憩を入れましょう。
少し先にある道には、手すりが整備されており、ここから見える景色はそれなりに見応えがありますね。
その景色がこちら。緑豊かな山々の景色が素晴らしいです。
尚、手すりの下側を覗いて見ると、急斜面になっています。この斜面の下には、安全ネットが見て取れ、安全対策は流石です。
しかし、いくら安全対策を施していても、危ないので絶対に手すりを越えないように注意して下さい。
こちらは、先ほどの斜面を角度を変えて撮った写真です。凄い急斜面であることが一目瞭然ですね。
整備された散策路を歩いてまわりましょう。
これまで、見てきた綺麗なシャクナゲには、もちろん花言葉があります。
シャクナゲの花言葉は「威厳」「荘厳」「危険」です。
シャクナゲは見た目通り、美しく豪華に咲き誇るため、「威厳」「荘厳」と言う花言葉はピッタリですね。
それでは、なぜ「危険」の意味があるのかご存じでしょうか。
実はシャクナゲの葉には、ロードトキシンなどのケイレン毒が含まれています。
そのため、誤って摂取すると吐き気や下痢、呼吸困難を引きおこす可能性があるそうです。
「綺麗な花にはなんとやら」ということでしょうね。
しゃくなげの里は標高が低い山ですが、登山するには良い運動になりました。
美しいシャクナゲを見て周り、時間の許す限り、しゃくなげの里を満喫しましょう。
【登山を楽しもう】
旅を続けていると、播州平福しゃくなげの里のように登山することもありますね。下記記事では、私が旅先で登山したことについて紹介します。
しゃくなげの里オリジナル品種「矢代誉」
矢代誉(やしろほまれ)は、しゃくなげの里を経営する矢代守さんの名前がついているオリジナル品種です。
自然なグラデーションが目に付く美しい花ですね。
私がこの花を初めて見た感想は「気高くて可憐、そして荘厳な感じがする」でした。
この矢代誉は、イギリスで品種登録されています。
外回りが淡い紫ピンク色の花びらで、内側が白色の可憐な花は、とても良く目につくため、園内で探し出すのは、それほど難しくありません。
毎年この可憐で綺麗な花がたくさん咲き誇るのは、播州平福しゃくなげの里ならではですね。
矢代誉は、兵庫県の姉妹都市であるアメリカのワシントン州の公園にも植栽されており、国際親善を果たしています。
【綺麗な植物】
シャクナゲのような綺麗な花を愛でるのは、とても癒されますね。下記記事では、私が旅先で目撃した花畑を紹介します。
しゃくなげの里の展望台
播州平福しゃくなげの里には、展望台が全部で4箇所あります。(受付でもらったパンフレットに記載されていました。)
立札が示す道順に合わせて、頂上を目指しましょう。
そうすると、こちらの写真のような展望台を発見できますね
展望台は木でできており、強度的に不安は無いようですが、おっかなびっくりしながら、展望台へ足を運びました。(笑)
展望台から眼下を眺めた感想は、木々に遮られていたため、それほど見晴らしは良くありませんが、佐用町の穏やかな風景が見て取れて良かったです。
尚、高度恐怖症の人は、展望台の奥の方へ行くのは、遠慮した方が良いかも知れません。
シャクナゲを見て周りながら次々と山道を上って行きましょう。
再び、展望台を発見。
先ほどの第一展望台と同じタイプの展望台です。
この展望台から眼下を見渡した写真がこちら。木々に遮られており、見晴らしは良くないですね。
しかし、一面にシャクナゲが咲き誇る景色を堪能できたりしますので、これはこれで良い物です。
また、場所によっては穏やかな田舎の風景が広がって見えたりしますので、気持ち良くプチハイキングを楽しめます。
【展望台の紹介】
旅を続けていると、至るどころで展望台から絶景を堪能したりしていますね。下記記事では、そんな展望台を紹介します。
しゃくなげの里の藤棚
しゃくなげの里の出入口近くには、藤棚がありました。
しゃくなげが咲く時期と藤が咲く時期でかぶる期間があるため、春の花の共演を楽しめます。
ベンチに腰を下ろして、藤の花を愛でてみませんか。
播州平福しゃくなげの里の基本情報とアクセス
住所 | 兵庫県佐用郡佐用町延吉1203-5 |
電話番号 | 0790-83-2833 |
営業時間 | 9:00~17:00(入園は16:30まで) |
休園日 | 期間中無休 |
入園料 | 大人600円、小人(小・中学生)400円 ※団体割引有り |
【アクセス】
- JR佐用駅からタクシーで約10分
- 平福駅からタクシーで約3分
- 佐用ICから車で約5分
播州平福しゃくなげの里の駐車場
播州平福しゃくなげの里には、無料駐車場があります。(車150台)
まとめ
播州平福しゃくなげの里へ立ち寄り、赤・白・紫ピンクなど色鮮やかなシャクナゲを楽しんでみませんか。
一人でもファミリーで訪れても満足度が高く、綺麗な花の香りに癒されます。
また、整備された山道の散策路を歩くだけでも、軽い運動になりますね。
シャクナゲが咲き誇る時期に佐用町へ訪れる機会があれば、是非立ち寄ることをお勧めします。