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カブトガニ博物館で学ぼう、天然記念物の「生きる化石」とは

カブトガニ博物館の紹介サムネ

2億年前から姿を変えず、今も生き続けている「生きる化石」と呼ばれるカブトガニ。

どのような生き物なのか興味深いですね。岡山県笠岡市には、このカブトガニをテーマにした世界で唯一の博物館「カブトガニ博物館」があります。

カブトガニの生態についてくわしく解説しており、中庭にはカブトガニの産卵池と飼育池があるほどだ。

実はカブトガニは医学の分野で大活躍。私たちの生活においてとても役立つ存在なんだとか。本当に不思議な生き物に興味津々です。

本記事では、カブトガニの不思議な生態や魅力を学べる「カブトガニ博物館」について紹介します。

本記事は、以下に該当する人向けです。

  • カブトガニの生態に興味がある
  • カブトガニ博物館の見どころを知りたい

カブトガニ博物館とは

カブトガニ博物館
カブトガニ博物館

カブトガニ博物館では、国が指定している天然記念物「カブトガニ」の保護や研究に取り組んでいます。

この博物館では、様々な形でカブトガニの生態について紹介しており、「カブトガニの外部・内部のコーナー」や「生きている化石コーナー」、「進化のジオラマコーナー」などカブトガニの貴重性や現在の状況などについて楽しく学べますね。

こちらは、GoogleMapで確認したカブトガニ博物館です。どうですか本当にカブトガニにそっくりな外観でしょ。これには、カブトガニに対する「愛」を感じずに入られません。

また、館内ではカブトガニの他にも様々な恐竜の骨格標本が展示されており、太古に生きた恐竜たちについて学べます。

さらに国内では数少ない本格的な恐竜公園を併設しているので、合わせて足を運んで下さいね。

水槽の中で泳ぐカブトガニをじっくりと観察

カブトガニが泳ぐ水槽
カブトガニが泳ぐ水槽

カブトガニは、名前から想像するとカニの一種と思っている人も多いのではないだろうか。

実はカブトガニは、カニとは全く関係なく生物学上、クモやサソリが含まれる鋏角類に分類されています。

カブトガニの外見は、背面全体が広く背甲で覆われおり、脚などの付属肢はすべてその下に隠れていて通常は見えません。また、後方に伸びる長い尻尾が特徴的。その姿から「ドンガメ」や「マンゴエイ」と呼ばれていることも。

かつて世界を席巻した恐竜たちは、約6500年前に絶滅してしまいましたが、その強い生命力で当時と姿を変えることなく生きている存在がカブトガニなのです。

カブトガニ
カブトガニ

館内には、カブトガニが泳いでいる水槽があるので、じっくりと見物しましょう。

私が水槽を見ていると、2匹のカブトガニがつがいになって泳いでいるのを見かけました。実はこれ、カブトガニの習性ですよ。

オスとメスがつがいとなって行動を共にする行為を「抱合」と呼んでいます。メスの後ろにオスがくっついて、行動の指示はオスが出しているという。

そんな事を聞くと、メスはオスの言いなりなんて「なんか、おかしい!」と義憤にかられますね。

しかし、餌を食べるのはメスが先で、オスはメスがお腹がいっぱいになった後で、残り物を食べるのですから、なんだかお互い様のような気がしてきました。(笑)

カブトガニ
抱合の交渉中?

こちらはオスとメスで抱合の交渉中なのでしょうか。

さてさて上手く話がまとまるかな。

ボッチのカブトガニ
正面から見たカブトガニ、何だか可愛く見えませんか

もちろん独りで泳いているカブトガニもいます。

ボッチなんて言わないように。良いつがいが見つかると良いですね。

カブトガニの生息地
カブトガニの生息地

日本でカブトガニが生息しているところは、瀬戸内海一帯と北九州の一部のみなんだとか。

そもそもカブトガニは、どこの海でも生きられる生物ではなく、波の穏やかな浅海に広大な干潟と砂浜が必要ですよ。砂浜はカブトガニにとって産卵場となり、干潟は幼生の育成場所になります。

ちなみにカブトガニ博物館以外でも水族館などでカブトガニを見物できる。実際、私がカブトガニを見物した水族館を下記関連記事で紹介します。

カブトガニは脱皮して成長を繰り返す

カブトガニの成長標本
カブトガニの成長標本

カブトガニの持つ雰囲気から寿命が相当長いと思われがちですが、意外にそうでもないですね。

カブトガニは成長する過程で、何度も脱皮を繰り返す生き物です。脱皮のペースはほぼ1年に1回であり、15年かけて成体になります。

15歳までは、全てメスに近い形をしていますが、15歳ぐらいからオスの特徴が現れてくる。寿命は推定ですが、25歳まで生きるそうですよ。

脱皮をする度に前の体より、1.3~1.4倍ほど大きくなるという。なるほど、それならば大きさの変化がわかりやすいだろうな。

カブトガニの成長記録(アップ)

それにカブトガニの出産には面白い話があるぞ。

「小さなカブトガニから、大きなカブトガニが出てくる」という話を聞けば、あなたは信じますか。にわかに信じがたいですね。

カブトガニ、まさに生命の神秘を感じる出来事です

これには秘密があって、新しい殻は元の殻の中に折りたたまれて収納されているからです。そして、抜け出るときに殻が膨らんで形が整っていくので大きくなります。まさに生命の神秘ではないでしょうか。

カブトガニ博物館では、幼生から成体になるまでの経緯を標本で説明しており、カブトガニの成長過程を楽しく学べます。

知ってビックリ!カブトガニを薬剤の原材料に利用

カブトガニは、医学の分野で活躍していることをご存じでしょうか。

カブトガニの血液は、人間にとって有害な内毒素を抑えるそうで、日々研究が進められています。

カブトガニの血液というのは、体外に流れ出すと固まってしまう性質があり、これは海水中にある細菌の毒素から身を守るために作用していると考えられているぞ。

なんと、エイズウィルスから免疫細胞を守る成分も発見されているそうで、ますますカブトガニの血液の研究は重要ともいえるだろうな。

館内には、カブトガニの血液から製造した検出試験薬が並べられていました。

知らいない人も多いと思いますが、カブトガニの血液は青色ですよ。血液は、鉄分が酸化して赤く見えるのですが、カブトガニは銅を含む色素を持っているため、それが酸化して青色に見えます。

私は現代医学の発展にカブトガニが貢献している事実を全く知らなかっため、この博物館で初めて知って、物凄くビックリしましたね。

カブトガニの飼育現場を見物しよう

カブトガニの産卵池と飼育池
カブトガニの産卵池と飼育池

館内から中庭へ出ると、カブトガニの産卵池と飼育池があります。

産卵池は海とつながっているので、潮の満ち引きにより海水が出入りしているという。ここでは、毎年カブトガニに産卵させており、隣の飼育池にてカブトガニの幼生を飼育しています。

7月には、一般募集したお客と一緒にカブトガニの幼生を放流するイベントがあるのも見逃せない。聞くところによると、県内外からも多くの参加者が参加されいるそうですね。

実際に池の中を覗いてみましたが、やはり時期が合っていないようで、全く幼生がいるかどうか分かりませんでした。

なので、特に幼生を放流するイベントに興味がある人は、開催日時を公式ホームページでチェックして下さいね。

展示飼育室
展示飼育室

こちらは、カブトガニの展示飼育室です。

本博物館が開館する前には「カブトガニ保護センター」として使われていました。今も飼育しているカブトガニの様子をガラス越しに見物できる。

カブトガニの展示飼育室内

また、室内ではカブトガニの飼育方法について録画が流れているぞ。せっかくなので、録画を見て学習してみてはいかがですか。

カブトガニだけでなく、笠岡地域の海の生き物も飼育されています。

屋内外にある楽しく学べる展示品の数々

宇宙の永遠の広がりと太古からの悠久の時間
作品名のテーマ:宇宙の永遠の広がりと太古からの悠久の時間

カブトガニ博物館の入口前には、何やら不思議な形をしたオブジェがあります。

初めこのオブジェを見てもさっぱり意味がわかりませんでしたが、台座に掘られていた説明文を読むと、どうやら「宇宙の永遠の広がりと太古からの悠久の時間」を表している作品だそうです。

悠久の時間とは、まさにカブトガニに通ずるものがありますね。

マンホール

館内へ入って始めに目撃したのは、カブトガニがイラストされたマンホール。このマンホールは、実際に笠岡市内で目撃できます。

ちなみに私が笠岡市内で目撃したものは、デザインは同じでしたが色は付いていませんでした。

面白い仕掛けがある模型
模型の前で手を叩いてみよう

受付前にあるこの模型では、赤ランプの上で手を叩くとチューブが緑色に変わります。

館内見学で訪れていた小学生の集団の内、数人がこの模型の前に立ち、手を叩いてランプの色を変えて遊んでいたのは見ていて微笑ましかったですね。

カブトガニ博物館のマスコットキャラクター
カブトガニ博物館のマスコットキャラクター

おっ、これはカブトガニ博物館のマスコットキャラクターではないですか。

父親のカブニ、母親のカブミ、子供たちはそれぞれ「カブキ」と「カブノ」の4匹家族の構成だ。カブトガニ博物館を大いに盛り上げているぞ。

ムカシオオホオジロザメの顎の標本
ムカシオオホオジロザメの顎の標本

こちらは、ムカシオオホオジロザメの顎の標本ですよ。う~む、何という大きさだ。人間なんて一飲みで食べられてしまいそうだな。水泳中に絶対に会いたくないです。

シーラカンスの模型
シーラカンスの模型

シーラカンスの模型も見かけました。シーラカンスはカブトガニ同様、太古からほとんど形態が変わっていないため「生きた化石」と呼ばれていますね。

その他にも館内では、アンモナイトの化石や太古の魚などの骨格標本を見てまわれます。

太古の昔に生息していた大型の魚の骨格標本

たとえば、こちらの骨格標本は、太古の昔に生息していた大型の魚、ダンクルオステウス(上)とパキリゾドゥス(下)です。

個人的には、ダンクルオステウスのお顔が厳つく感じるかも。このような巨大魚が群れをなして泳いでいたらと考えると、恐怖を感じるぞ。

カブトガニの操り人形
カブトガニの操り人形

楽しく展示品を見て回っていると、カブトガニの操り人形を発見。

手前に合ったレバーで操作すると、手足がグイーン、グイーンと動きます。

カブトガニシアター
カブトガニシアター

また、館内中央には、カブトガニシアターがあり、ここでは恐竜がいた時代からカブトガニのいる現代までを探索船に乗った気分で楽しく学べますね。

休憩室
休憩室

館内見学で疲れた後は、休憩室でちょっと一休み。

室内には、カブトガニ博物館が歩んできた30年間の活動記録写真が展示されていました。

カブトガニだけじゃない、太古に生きた恐竜たちも学べる

動く恐竜
動く恐竜

カブトガニ博物館は、カブトガニだけでなく、恐竜について学べます。

館内は少し暗いので、ちょっとしたナイトミュージアムみたいかな。子供だけでなく大人も興奮するだろう。

リアルに作られた恐竜を見ていると、こんな恐竜がもし現代にも生息していて、地上を走っていることを想像すると怖くなりました。

そんな風に想像していた時に、突然目の前の恐竜がビシと動いたのです。不意打ちだったためビックリしましたね。(笑)

イグアノドンの頭部
イグアノドンの頭部

また、様々な恐竜の骨格標本も展示されているため、見応えがあります。こちらの写真はイグアノドンの頭部です。う~む、これは大きすぎるぞ。

カブトガニと同じ時代を生きていた恐竜たちですが、既に全ての恐竜は絶滅しており、恐竜時代から姿を変えず現代まで生き続けているカブトガニのスゴサが際立ちます。

笠岡市のカブトガニに対する取り組み

カブトガニの繁殖地の説明板

岡山県笠岡市の神島水道一帯は、日本全国で唯一のカブトガニの繁殖地となっています。

カブトガニはかつて、魚を取る網を破るため漁業を営む人たちから邪魔ものとされ、多くのカブトガニが殺処分されました。

笠岡市には約10万匹いたとされているカブトガニは、1985年(昭和60年)から急激にその数を減らし、今では国に保護される生き物になっています。

カブトガニは、学術的に大変貴重な生き物であり、多くの人がカブトガニの絶滅を防ぐため声を挙げた経緯があるよ。

官民一体となった水質改善や保護活動などの地道な運動が実を結び、徐々にではありますが、カブトガニの生息数が増加しているそうです。

しかし、まだまだ保護が必要な段階であるため、現在も様々な取り組みを行なっています。

笠岡湾
笠岡湾

カブトガニの繁殖地として、笠岡湾の干潟では市民の協力のもと、海辺の清掃などを行なっています。

多くのカブトガニが繁殖できる環境には、綺麗な干潟が必要不可欠であるため、ゴミを捨てるなどあってはなりません。

また、「カブトガニ保護啓発運動」が行われている笠岡市では、カブトガニ繁殖地での潮干狩りは禁止になっていますので、気を付けて下さいね。

人の手がかからなくても自然にカブトガニが繁殖できる時代が再び訪れるよう協力しましょう。

カブトガニ博物館の基本情報とアクセス

住所岡山県笠岡市横島1946-2
電話番号0865-67-2477
営業時間9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日月曜日(祝日または振替休日の時はその翌日)、祝日の翌日、
年末年始(12月29日~1月3日まで)
入館料一般520円、高校生310円、市外の小中学生210円
※団体割引あり
  • 休館日の補足説明として、3月25日~4月10日、4月27日~5月10日、7月15日~8月31日の期間中は無休です。
  • 入館料は以下に該当する場合、無料になります。
    • 市内在住の小中学生(受付で「笠岡っ子無料パスポート」を見せること)
    • 高梁川流域パスポートを持つ小学生(土日祝のみ有効)
    • 65歳以上の高齢者
    • 心身障害者とその介護者
  • 入館料は20名以上の団体であった場合、料金は一人当たり一般で420円、高校生で260円、市外の小中学生で150円になります。

【アクセス】

  • JR笠岡駅からバスで15分。「カブトガニ博物館前」で下車して徒歩3分。
  • 笠岡ICから車で25分

カブトガニ博物館の駐車場

カブトガニ博物館へ向かう時に通過する恐竜公園の入口前に無料駐車場があります。(普通車100台、バスも駐車できます)

まとめ

カブトガニ博物館

カブトガニ博物館は、世界で唯一のカブトガニをテーマにした博物館です。カブトガニの生態についてくわしく学べます。

それにしてもカブトガニは、2億年前から姿を変えず今も生き続けている存在なんて、実に不思議な生物だと思いませんか。だからといって必ずしも強い訳ではありません。

カブトガニが生息するためには、綺麗な自然環境を整えなければならなく、私たち一人一人が自然環境の大切さを十分に認識する必要があります。私たち人類の身勝手で絶滅してしまうと、取り返しがつかないですね。

ぜひカブトガニ博物館へ訪れて、カブトガニの驚くべき生態に触れてみよう。太古から続く生命の神秘に驚くでしょう。



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年齢:40代。
職業:旅人兼ブロガー。

私にとって自転車旅が一番の楽しみであり、知らない土地、景色、一期一会の出会いなど様々な体験をしました。当ブログでは、自転車旅などを通じて体験した事や訪れた絶景・観光スポットについて紹介します。また、自転車全般に役立つ情報を発信しています。

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