島根県の出雲地方には、知名度抜群の出雲大社があることをご存じな人は多いでしょう。
その近くにある玉造温泉は、「神の湯」「美肌の湯」と知られ、この温泉の守り神が玉作湯神社(たまつくりゆじんじゃ)です。
玉作湯神社も出雲大社同様、有名な縁結びスポットとして知られています。
そのため、そのご利益を求めて多くの人たちが集まるとか。
この神社には、触れて祈れば願いを叶えてくれるという「願い石」があり、ユニークな参拝方法は大変珍しい。
社務所で叶い石を入手して、願い石からパワーを授かりましょう。
本記事では、玉作湯神社で叶い石と願い石を使った参拝方法と、願いが叶った後の叶い石の返納方法を解説します。
縁結びのパワースポット「玉作湯神社」とは
玉作湯神社(たまつくりゆじんじゃ)は、島根県松江市玉湯町玉造に鎮座し、由緒正しい日本有数の古社です。
創建は不明ですが、奈良時代の「出雲国風土記」に記されていることから天平5年創建説が有力になっています。
江戸時代には、松江藩主が数々の品を寄進しており、参詣を欠かさなかったそうですよ。
玉作湯神社が鎮座している玉造一帯は、勾玉発祥の地と知られ、玉造の勾玉は天皇即位の献上品に用いられていたと言われていますね。
勾玉は、日本最古のパワーストーンであり、あらゆる災厄を防いでくれるという。
あの有名な三種の神器の一つ「八坂瓊勾玉(やさかにのまがたま)」の生産地も玉造ですよ。
御祭神の一人には、石作りの神様である櫛明玉神(くしあかるたまのかみ)を祀っているため、叶い石と願い石を使った参拝方法も納得です。
以下に御祭神をまとめました。
- 櫛明玉神(くしあかるたまのかみ):石作りの神様
- 大名持神(おおなむちのかみ):温泉療法の神様(大国主の別名)
- 少彦名神(すくなびこなのかみ):温泉守護の神様、医学の神様
- 五十猛神(いそたけるのかみ):林業・造船の神様
境内には、湯姫大明神(ゆひめだいみょうじん)が祀られている社があります。
このことから、縁結びだけでなく、美肌や安産、育児のご利益があるそうです。
必ずしも叶い石と願い石を使って、参拝しなければならない訳ではありませんが、神社独自のユニークな参拝方法は、ここでしか体験できない貴重なものですね。
【周辺の見どころ】
玉作湯神社周辺の見どころを、下記記事で紹介します。
良縁を結んでくれる「願い石」
玉作湯神社の境内には、「願い石」と呼ばれる直径約35~40cmほどのまん丸の石が安置されています。
まん丸の石なので、てっきり誰かの手で作られた物と思っていましたが、そうではなくて自然にできた物ですよ。
そんな話を聞くと、神様の力が宿る霊石と呼ばれていることも納得。
この神秘的な「願い石」に社務所で授かる「叶い石」を触れさえて願い事をすると、石のパワーを授かり願いが叶うそうです。
願い石の隣りを良く見ると、古来の勾玉作りに関係の深い「青めのう」がありました。
青めのうは、世界各地で産出される比較的ポピュラーな鉱石ですね。
そのため、昔から勾玉作りを行ってきた玉造の地では、職人たちが「またいい勾玉が作れますように」と感謝を込めて参拝していたそうですよ。
物作りから生まれた信仰が、いつの間にか一般に広まり今に至ります。
玉作湯神社で祀られている医学の神様「少名彦神」であることから、もともと願い石に対しても健康長寿などを願っていたとか。近年、若い女性の間では、恋愛成就にご利益があるパワースポットとして人気が高いです。
【神聖な岩の紹介】
旅の道中では、巨大な岩を見かけることも。そのような岩には岩石信仰がありました。下記記事では、そんな特別な岩を紹介します。
「叶い石」は色や形が異なり色々な種類がある
社務所で授かる「叶い石」の種類は、様々な色や形があります。
叶い石には、ローズクォーツなどの天然石が使われていますね。実際に授かるまで袋に入っているため、どんな形でどんな色なのか誰にも分かりません。
色には、透明や白、ピンク、赤、薄緑、薄紫、茶色、黒系などがありますよ。
石の形は、丸物や楕円形、角ばった形、ハート型などがあり、色と組み合わせて見てみると大変バラエティーに富んでいて実に面白い!
石があなたを選ぶそうなので、どんな石に選ばれるのか楽しみでワクワクしませんか。
特にピンクのハート型の石に選ばれると、恋愛関係に物凄く期待できる予感がありますね。
叶い石と願い石を使うユニークな参拝方法
叶い石を使った参拝方法の手順は、以下の通りです。
- 社務所で叶い石を入手する
- 鳥居へ一礼した後で手水舎でお清めする
- 拝殿へ参拝する
- 願い石にパワーを注入する
- 拝殿で願い札を書く
それぞれについて説明します。
【手順①】社務所で叶い石を入手する
玉作湯神社へ辿り着いたら、まずは社務所へ向かいましょう。
この社務所で、初穂料600円を支払いお守りを授かります。
お守りの中には、下記の3点が入っていました。
- 叶い石
- お守り袋
- 願い札(2枚つづり)
ちなみに私が授かった叶い石がこちら。
茶色で台形の叶い石。
きっとこの石に選ばれたのには、意味があるのでしょう。
茶色の鉱石で思い浮かぶのは琥珀ですが、琥珀の石言葉は「抱擁」「長寿」「財運」。
どれも素晴らしい。
ポジティブに考えて、琥珀と同じ色をした叶い石はかなり良いかも。(笑)
【手順②】鳥居へ一礼した後で手水舎でお清めする
社務所で叶い石を授かった後は、鳥居の前で一礼して鳥居をくぐります。
鳥居の真ん中は神様の通り道。
失礼がないよう両端のどちらかを歩いてくぐり抜けるように。
鳥居を抜けた先にある階段を上れば、拝殿へ辿り着きます。
拝殿へ参拝する前に、拝殿の手前にある手水舎でお清めをしましょう。
作法は左手、右手、お口をすすぎ、最後に柄杓の柄をすすぎます。
尚、私が訪れた日は、コロナの影響で手水舎が使えませんでした。
仕方がないですね。
【手順③】拝殿へ参拝する
願い石の所へ行く前に、拝殿で参拝しましょう。
心の中で願い事を唱えながら参拝します。参拝方法は「二礼ニ拍手一礼」ですよ。
少し離れた所にある出雲大社へ訪れた後に玉作湯神社へ訪れると、「二礼四拍手一礼」と間違えて参拝してしまうかも。
神様へ感謝を伝えるためにも間違った参拝をしないよう注意しましょう。
【神社仏閣の紹介】
旅先では、よく神社仏閣へ訪れますので、下記記事で紹介します。
【手順④】願い石にパワーを注入する
願い石の下部には、竹の中から御神水が流れ落ちていますので、まずは叶い石を清めます。
そして、叶い石を願い石にそっと当てて下さい。
すると、願い石のパワーが叶い石へ注入されますよ。
この時、心の中で願い事を唱えましょう。
尚、願い事は拝殿でお願いした内容と同じにすることがポイントです。
【パワースポットの紹介】
願い石のようにパワーを授けてくれるパワースポットは、日本全国に点在していますね。下記記事では、旅先で訪れたパワースポットを紹介します。
【手順⑤】拝殿で願い札を書く
叶い石に願い石のパワーを注入できたら、再び拝殿へ戻ります。
2枚の複写式になっている願い札に名前や住所、願い事を記入して下さい。
願い事は、拝殿と願い石でお願いした内容と同じにするように。
つい違ったお願い事や追加のお願い事をしてしまう人が多いという。
3度も同じ願にすることで、その願いはより神様へ伝わります。
記入を終えたら、1枚は納入箱へ入れて、もう1枚は叶い石と共にお守り袋へ入れましょう。
叶い石はお守りにして持ち歩こう
叶い石にパワーを注入した大事なお守りは、世界でたった一つのあなただけのオリジナルです。
その叶い石をお守り袋に入れて下さい。
お守り袋の色は、白やピンク、赤、水色、紫、黄色などがあります。
また、デザインも豊富であり、花や蝶、招き猫などがありますよ。
普段からお守りを持ち歩くことで、願い石のパワーが注入された叶い石に触れ合えますね。
願が叶った後は叶い石を返納する
願が叶った叶い石は、玉作湯神社へ返納します。
社務所で返納したいと言えば、対応してくれますよ。叶い石を返納した後は、お祓いをしてくれるそうです。
お礼参りや新しい願い事がある場合は、再び参拝してみましょう。
尚、遠くに住んでいて玉作湯神社へ行くのが困難な場合は、郵送がおすすめ。念のために玉作湯神社へ連絡して郵送方法について確認してみましょう。
恋が叶うご利益がある「宮橋」で記念撮影
玉作湯神社の手前に流れる玉湯川には、赤い欄干の橋がかかっています。
この橋の名前は「宮橋(恋叶い橋)」。
中央が少し盛り上がったアーチ形の橋であり、それほど珍しい外観ではありませんが、この橋にはとある秘密が隠されているのです。
実はこの橋、玉作湯神社の鳥居が映るように記念撮影すれば、恋が叶うという。
是非、玉作湯神社へ参拝に行く前に立ち寄りましょう。
玉作湯神社の基本情報とアクセス
住所 | 島根県松江市玉湯町玉造508 |
電話番号 | 0852-62-0006 |
参拝時間 | 参拝は時間制限なし 【社務所窓口】 平日:9:00~12:00 13:30~17:30 土日祝日:8:30~17:30 |
【アクセス】
- JR玉造温泉駅からタクシーで約5分
- JR玉造温泉駅から一畑バスに乗って、玉造温泉のバス停で下車後、徒歩約3分(バスの乗車時間約7分)
- 松江玉造ICから車で約10分
玉作湯神社の駐車場
玉作湯神社には、無料駐車場があります。(普通車20台)
まとめ
玉作湯神社は、縁結びのパワースポットと知られ、その独特な参拝方法が珍しいですね。
叶い石に願い石のパワーを注入して出来上がったお守りを、常に持ち歩けばきっと良い事が起こるはず。
あなたのが願いが叶ったら、叶い石を返納することを忘れずに。
玉作湯神社は玉造温泉街にあるため、とても風情が良いですよ。
温泉街を散策しながら、温泉街の奥にある玉作湯神社へ足を運んでみては如何でしょうか。