本日の自転車旅では、愛媛県今治市の様々な観光スポットへ足を運びます。
前日にて本州の尾道市からしまなみ海道を横断し、四国の今治市へやってまいりました。ちなみに前日のしまなみ海道横断の旅は、こちらの記事で紹介中です。
その道中では、来島海峡大橋を通過中に瀬戸内海に浮かぶ島々を眺めていますが、その中の一つには「小島(おしま)」があります。いつもこの島を見るたびに、絶対に行くぞと思っていました。
本日は、この小島に眠るジブリアニメ「天空の城ラピュタ」のような芸予要塞跡(げいよようさいあと)を探索する予定ですよ。さてどんな体験ができるのワクワクしますね。
その他にも今治城やタオル美術館を見学する予定なので、こちらも楽しみだ。さて、どんな旅になるのか乞うご期待。
本記事では、自転車で今治市を巡る旅の様子をお届けします。
別宮大山祇神社へ参拝し旅立つ
本日の旅は、今治市の中心部、今治街道(国道317号)に面する場所に鎮座する「別宮大山祇神社(べっくおおやまづみじんじゃ)」から始まります。
大山祇神社といえば、古来日本総鎮守として尊称される伊予国一宮ですね。大三島に鎮座しているのですが、本日訪れたのは別宮ですよ。
ただ今の時刻は、朝6時頃。こんなに朝早く起きた理由は、小島へ向かう渡し船が7:05に出航しているから。
予定では午前中に小島を見て回り、午後から今治城とタオル美術館へ訪れる予定です。
この神社では、本日の天気が曇りという予報でしたので、天気の回復を願いました。少なくとも小島にいる間だけでも晴れていて欲しい。
少し時間に余裕があったので、境内を見て回ると、立派な石柱を発見。
何かいわくがあるのだろうか。
その近くには、謎の大穴があいている。一体これは、どういうこと?
夜に参拝へ訪れたら、誤って穴の中へ落ちてしまうかも。(深さはそれほどでもないので、心配はいらないかな。)
朝から不思議な気持ちを味わいました。ひょっとすると、この大穴からこの石柱が見つかったのでしょうかね。
真偽は分かりませんが、そのように思った方が、なんだか歴史ロマンを感じます。
では、参拝も済ませたことだし、よいよ自転車旅のスタートです。
【神社仏閣の紹介】
旅先で訪れた神社仏閣を、下記記事で紹介します。
瀬戸内海に浮かぶ「小島」へ赴く
自転車のペダルをクルクル回し、今治街道を道なりに北上します。そのまま道なり進んでも波止浜港へ辿り着くのですが、少し寄り道しますよ。
せっかくなので、来島海峡大橋のループ橋を見てから波止浜水門へ向かう。「なぜ、ループ橋を見に行くのか」そんな声が聞こえてきそうですが、そんなの興味があるからですよ。ループ橋に興味がある人は、私だけでなくそれなりに多いと思う。
朝が早いため、車の往来が少ないと思ったけど、それなりに多かった。う~む、こんな朝早くから活動するとは、おそらく通勤なんでしょうかね。
そんなことを考えていると、目の前にループ橋が現れた。いつ見ても惚れ惚れします。しまなみ海道唯一のループ橋。これを最初に考えた人は、天才ではなかろうか。と個人的には思っている。
さて、ループ橋を見た後は、あっという間に波止浜水門へ到着。
この水門周辺では、今治造船の大型船舶が停泊しており、整備している様を見物できる。知る人ぞ知る穴場の観光スポットだ。
間近で見物できるので、迫力が物凄いですよ。せっかくなので、カメラで愛車と記念撮影。
ちなみに、こちらが波止浜水門です。この水門から波止浜港が見えているので、波止浜港の待合所(波止浜観光休憩所)へ向かう。
この待合所の隣には、大きな石灯籠がある。いい目印ですね。ここから渡し船に乗って、小島へ向かいます。
駐車場わきへ自転車を停めた後で、待合所へ入り、渡し船の乗船券を購入。これで準備万端だ。
少しの間、周囲を見物していると、渡し船がもう来ているではないですか。
ということで、急いで乗り込むことに。そして定刻になると、波止浜港を出港しました。乗客は見るからに釣り人ばかりだったかな。
まず来島へ向かう。そして、来島の次に小島へ向かいます。移動中には、来島海峡大橋が見えてきましたが、天気が悪く逆光のため、あまり写真映えしないのが残念だ。
約10分ほどの短いクルージングを経て小島へ上陸。釣り人も降りていくぞ。では、私も後に続こう。
まず始めに訪れるのは、桟橋のすぐ近くにある大砲のある場所。大砲の隣にあるのが、小島観光休憩所ですよ。
この休憩所が小島を探検するための起点になります。
トイレが完備されており、飲み物の自動販売機もある。島内を探検した後は、再びこの休憩所に戻り、渡し船が再び訪れるのを待ちましょう。
おっと、大砲について説明するのを忘れてはいけませんね。
この大砲は、NHKドラマ「坂の上の雲」のロケで実際に使われた28センチ榴弾砲のレプリカですよ。
ということは、大きさは本物と同じということになる。このような大砲で当時、小島周辺を守っていたかと思うと、思わず敬礼したくなりました。
そして、よいよ芸予要塞跡の探検へレッツチャレンジです。
【自転車旅に役立つアイテムやサービスの紹介(その1)】
自転車旅で役立つ様々なアイテムやサービスを、下記記事で紹介します。
芸予要塞跡の探検
芸予要塞(げいよようさい)の遺跡を見て回るには、島内に整備されている椿ロードを歩いていきます。約1.8kmも続く椿ロードでは、その名前の通り約2,500本の椿が植えられている。
地面に目を向けると、多くの椿の花が落ちており、椿の絨毯とまではいきませんが、まさに椿ロードの名には恥じない様子でしたね。
山中を歩くので、アップダウンが多いですよ。また、道中の至るどころには、案内板があるのはありがたい。
おっ、兵舎跡の案内板を発見。案内板に従い、少し椿ロードを離れて草むらを進んでいく。
草のトンネルを抜けた先には、周囲一面に草がボーボーに生えているではないですか。
特に説明板がないので、ここが本当に兵舎跡なのか分かりません。
道を間違えたのかな。そんなことないと思うのだけど・・・
とりあえず、来た道へ戻り椿ロードへ合流。この兵舎跡以外は、順調に芸予要塞の施設跡を見学できました。
特にレンガ造りの発電所跡や兵舎跡が自然の中に佇むのは、実にラピュタ感があるし、雰囲気がすこぶる良い。
小島では、日清戦争時にロシアとの戦争を予見し、ロシア海軍の侵攻を防ぐ目的に芸予要塞を築きました。けれど実際には、戦争で使われなかったため、状態の良いまま残っています。
個人的なおすすめは、中部砲台跡にある司令塔跡ですよ。ここは、展望台になっていて360度のパノラマな風景を楽しめる。
朝早く、別宮大山祇神社へ願ったことが天に通じたようで、徐々に天候が回復したため、風景の良さをより引き出してくれました。神様ありがとう♪
一通り、戦争遺産群を見て回った後は、海岸沿いに整備された道路を使って小島観光休憩所へ戻ります。
その道中では、小島漁港で親子岩を見つけた。何だか可愛い。潮の満ち干きで見れなくなるのではなかろうか。
おっと、杵築神社の鳥居を発見。まだ渡し船が到着するまでに時間があるので、参拝していこう。
ということで、長い階段を上ると、その先には杵築神社の社殿がありました。
参拝を終えると、民家の前を通り過ぎ、真っすぐ小島観光休憩所へ向かった次第です。
そして、約1時間後に波止浜港へ向かう渡し船がやってきたので乗船し、小島を後にしました。
尚、芸予要塞跡については、下記関連記事でくわしく紹介します。
今治城へ向かう道中にて
波止浜港へ近づいていくと、船の展覧会のような装いが見えてきました。青空の下、並んでいた船舶がよく映えますね。
朝方は曇っていたため、いまいちでしたが、やはり天気の影響は偉大だな。そんなことを考えていると、波止浜港へ到着。
さて、もう昼時ですし、今治城へ向かう前に腹ごしらえといきますか。ということで、あらかじめ目を付けていた伯方の塩ラーメンさんわ今治北インター店へ向けてレッツゴー。
波止浜港から約1.5kmほど国道317号線を南下すると、さんわが見えてきた。伯方の塩でおなじみの伯方島のお店には行ったことがあるけれど、今治北側のお店は初めての入店ですね。
自転車を停めて店内へ入り、頂くメニューはもちろん塩ラーメン。うん、やっぱり美味しい。普段は醤油ラーメン派の私ですが、たまに塩ラーメンを食べたくなる。久しぶりの塩ラーメンということもあり、あっという間に完食。
お店を出て空を見ると、薄い雲に覆われてきたため、どうやら再び曇りになりそうだ。
再び国道317号を自転車で疾走し、途中から東側の海岸線へ移動。その後、今治城へ向けて疾走していると、KATAHARA WOOD BASEを見つけ次第です。
このような雰囲気の良い休憩スぺースが出来ていたなんて知らなかったな。ここで潮風を感じながら休息をとるのは気持ちよさそう。行政の皆さん、GoodJobです。
おっ、あの船の形をした建物は、いまばり海の駅だ。とてもユニークな外観をしているので、ついつい見に来てしまいますね。また、近くにはレンガ造りの交番もある。これは珍しいと思う。
そんな風に寄り道しながら自転車を走らせ、そして今治城へ到着しました。
【自転車旅に役立つアイテムやサービスの紹介(その2)】
自転車旅で役立つ様々なアイテムやサービスを、下記記事で紹介します。
今治城を見学
今治城は、日本三大海城の一つに数えられている貴重なお城ですよ。お城を囲むお堀には、海水が引き込まれているので、スズキやヒラメなどの海水魚が見られます。
運が良ければ、サメに出会えることもあるという。ということで、しばらくの間、お堀ウォッチングとしゃれ込みますよ。(笑)
結果を発表すると、残念ながらサメを発見できなかった・・・そんな上手くいかないか。気を取り直して城内へ向かいます。
今治城は、戦国の大名で城造りの名人・藤堂高虎が手掛けたこともあり、三重のお堀や高い石垣、二の丸の入口に整備した「枡形虎口(ますがたこぐち)」など鉄壁の防御を誇る。
今のお堀は、内堀しかありませんが、かつては中堀や外堀がありました。城内に港を有した日本屈指の海城として、瀬戸内海の交通網を支配した拠点だった訳ですね。そう考えると、今治城の役割は凄いと思う。
また、色々と不思議な秘密が隠されているお城でもある。
5層6階の威風堂々とした天守へ向かう。天守内は撮影禁止なので、気を付けて下さいね。
最上階からは今治市街を始め、今治平野・瀬戸内海・四国山地を見渡せます。実に素晴らしい景色ですよ。しばらく城内を散策しながら、今治城を堪能しました。
尚、今治城については、下記関連記事でくわしく紹介します。
タオル美術館へ行こう
今治城を後にすると、本日最後の目的地・タオル美術館へ向かいます。
今治市といえば造船の町として知られていますが、それ以外にもタオルの一大産地として有名。そんな今治産のタオルの文化に触れられる場所こそが「タオル美術館」ですね。
今治市街からそれなりに離れた山中にあるので、アクセスが良いとはいえない。しばらくの間、大坪通町谷線を道なりに走る。この辺りには住宅地がまだ多いですね。
いつしか農道へ入ると、辺りにはのどかな田園風景が広がりました。
おっ、大きなタオル美術館の案内板を発見。残り2kmか。
道中は、緩やかな坂道が続く。ロードバイクでなくても、ママチャリでも十分に走れるかな。けれど、目指すタオル美術館の手前約1kmほどから、ちょっとした勾配となるので、ママチャリは押して歩いたほうが良いかも。
標高は約140mほどなので大したことはありません。坂道を上っていると、目の前には、大きなヨーロピアン風の建物が見えてきた。
あれが、タオル美術館ですね。ラストスパートをかけ坂道を駆け上り、タオル美術館へ到着。駐車場に自転車を停めた後で、早速館内へ入りました。
尚、タオル美術館については、下記関連記事でくわしく紹介します。
ゴール・壬生川駅へ到着
タオル美術館を後にして、東予玉川線(県道154号)を走り、西条市方面へ向かう。
実際、周越農道を通過した方が、西条市へ向かうのには楽だけど、この道には約500mほどのトンネルがあるからな。歩道がないので、そのまま車道をつっきるしかないのですが、出来るだけ長いトンネルは走りたくない。
ということで、一山超えることになる東予玉川線を走ることにした訳です。やはり安全第一ですよ。
結構な急坂ですが、ロードバイクなのでなんのその。ママチャリであれば、素直に手押しした方が良いと思う道ですね。
しばらく道なりに進むと、西条市へ入りました。山を上るということは、当然下り道があるわけ。
ということで、下り天国の開始だ。「ヒャッホイ!」これ、これですよ。この下りがあるからこそ、山越えを頑張れる。
あっという間に下界へ到着。山は登るのは大変だけど、下るのは本当に時間が早く感じてしまうものですね。
今治丹原線(県道155号)へ合流すると、本日のゴール・壬生川駅まで残り約7kmほど。
徐々に平坦路となっていき、ラストと約2kmほどでペースを落としてクールダウン。そして、何事もなく壬生川駅へ到着。
こうして本日の旅は終わりを告げました。
まとめ
初めて小島へ行きましたが、戦争遺産群・芸予要塞跡をじっくり見学できて、その保存状態の良さに驚きましたね。
レンガ造りの兵舎跡や発電所跡など見どころが多い。緑豊かな自然の中に佇む遺跡群は、まさにラピュタそのものです。
また、日本三大海城として知られる今治城を見学し、大理石が使われた石垣にビックリ。こんな石垣は珍しいので一見の価値があります。
タオル美術館では、今治産のタオルや雑貨などを購入できますが、それだけなくタオルを使ったアート作品が面白かったですよ。フォトジェニックスポットとして面白く、楽しい時間を過ごせました。
今治へ訪れる機会があれば、ぜひ立ち寄ってみて下さいね。