中国地方の北東部に位置する鳥取県。
東西約120km、南北約20~50kmもあり、細長い面積の中には、様々な見どころが詰まっています。
今回の旅では、日本海側に接する山陰海岸を自転車で走りながら、鳥取県米子市から倉吉市まで向かいました。
その道中には、鳴り石の浜や青山剛昌ふるさと館、波しぐれ三度笠、神崎神社など面白い観光スポットが目白押しです。
本記事では、山陰海岸をサイクリングしながら、その魅力をお届けします。
山陰海岸の旅について
今回の旅では、鳥取県米子市からスタートして、数日間かけて京都府宮津市の天橋立まで向かいました。
旅のスケジュールは以下で、私の都合上、分割で旅を続けた次第です。
- 【2022年4月】鳥取県米子市から鳥取市までの旅
- 【2022年5月】鳥取県鳥取市から京都府宮津市までの旅
山陰海岸では、有名な山陰海岸ジオパークも通過しながら、日本海の絶景や沢山の観光スポットを堪能しましたので、下記関連記事で紹介しますね。
尚、本記事は山陰海岸の旅第一弾として公開しています。
山陰海岸の旅
- 鳥取県米子市 → 倉吉市の旅 ・・・今回の記事
- 鳥取県倉吉市 → 鳥取市の旅
- 鳥取県鳥取市 → 兵庫県の新温泉町までの旅
- 兵庫県の新温泉町 → 豊岡市までの旅
- 兵庫県豊岡市 → 京都府宮津市までの旅
鳥取県米子市から倉吉市まで、山陰海岸沿いをサイクリング
旅立ちは米子駅から
旅のスタートは、こちらのJR米子駅。
現在、リニューアルのため工事中でした。
2023年春に新駅舎が開業する予定であり、どんな駅舎ができるのか楽しみですね。
個人的には、米子駅と言えばこちらのモニュメントを見逃せません。
まるで銀河鉄道999を彷彿させますね。(笑)
輪行袋からロードバイクを取り出し組立てて、よいよ山陰海岸の旅のスタートが始ります。
【輪行に関する話】
自転車は専用の袋(輪行袋)に入れれば、電車や飛行機などの公共交通機関へ載せらますね。このことを輪行と言い、下記記事で紹介します。
大山と風車の見える景色
私は何度か米子市へ訪れた事がありますが、至る所から大山(だいせん)が見える風景が気に入っています。
中国地方に住んでいる人ならば、大山について知っている人も多いと思いますが、標高1,729mもある中国地方最高峰の山です。
山頂まで自転車で上ることはできませんが、標高1,000mぐらいまではヒルクライムを楽しめます。
昔、夏に大山をヒルクライムをしたことがあるのですが、山頂へ近づくほど斜度が急になっていくのがつらかったですね。しかし、上り終えた後の達成感は格別でした。
特に大山から日本海側へ向けてのダウンヒルが本当に最高!!
ヒルクライムに興味がある人は、是非試してみて下さい。そんな大山を眺めながら、日本海へ向かいます。
米子市から大山町へ入ると、沢山の風車が見て取れ、テンションが更に急上昇。
海岸沿いに並び立つ風車の景色は圧巻です。
残念ながらそれほど風が吹いていませんでしたので、ほとんど回転していなかったですね。
自転車で走るなら、追い風ならともかく、向かい風はNo Thank you!
風がなければ無いで全く問題はありません。
ある意味サイクリングは、風との戦いなのです。(真剣)
御来屋ストリートアートを見学
日本海を横目に眺めながら、自転車を走らせます。
本日の天気は曇りでしたが、雨が降る心配はなく、涼しいくらいなので走り易かったです。
のんびり海岸線を走り、大山町の御来屋(みくりや)港へ辿り着くと堤防アートを発見しました。
そのアート作品がこちら。
こちらは、個人的に気に入った作品。
旅の道中では、堤防アートを良く見かけたりしますね。
堤防アートの中には、クオリティが高すぎて、思わず拍手した物に出会ったこともありますので、旅の楽しみの一つになっています。
また、想像の斜め上をいくユニークな作品に出会ったりしますね。
例えばこちらの目だけの作品ですが、まるで「いつでもお前の事を見ているぞ!」と問いかけられているような感じがしました。(笑)
更にこちらの沢山の赤い手形が恐怖を煽ります。
もしこれらの作品が、夜ライトアップされているならば、かなり怖いでしょう。
堤防アートだけでなく、アートがなされた家屋もありました。
この堤防アートがある一帯は「御来屋ストリートアート」と呼ばれています。
町おこしの一環として、2018年に地元住民やハワイなど海外から集まったグラフィックアーティストたちが堤防周辺をカラフルに染め上げたそうです。
近くへお越しの際は、足を運んでみては如何でしょうか。
不思議なパワースポット「鳴り石の浜」で遊ぼう
国道9号線を走り、東へ向かっている最中に「鳴り石の浜」と書かれた石のモニュメントを発見しました。
この鳴り石の浜、浜辺で石がカラコロ鳴り響く、鳥取県の不思議スポットです。
そのため「よく鳴る=良く成る」に通じ、物事が良くなると言う縁起が良い場所であり、パワースポットとして知られています。
また、石を積み上げて作るストーンバランシングが楽しめますね。
鳴り石の浜プロジェクトの一環として、ストーンバランシングに力を入れており、TVや新聞でも取り上げられ、注目を集めています。
尚、レベルが初級編・中級編・上級編と別れており、上級になるほど石の積み上げ方の難易度が段違いです。
私もチャレンジしたのですが、これが結構難しい!
無難に超初級編の物が出来上がりました。
名前は「五重の石」に決定。異論は認めません。(笑)
鳴り石の浜で琴のような音色を聞きながら、ストーンバランシングで遊ぶと楽しいですよ。
尚、鳴り石の浜の詳細については、下記関連記事で紹介します。
全長は約16mの龍の木彫りが美しい神崎神社
鳴り石の浜を後にし、琴浦町赤崎の町中へ入りました。
旅へ出かけると、色々なところで古い町並みを見かけ、当時の歴史を垣間見れるため、面白いですね。
すると、否応が無しにテンションが上がるのは、仕方がありません。
そんな町並みの中で見つけたのが、こちらの案内板。
普通の案内板ですが、何かを感じる物がありました。
取り合えず行ってみましょう。
神社仏閣への参拝は、旅人の務めです。(笑)
案内板が指し示す方向へ振り向いて見ると、ちょっとした勾配のある坂道が続きます。
道中見かけた小学校の前を通り過ぎ、神崎神社へ辿り着きました。
神社の楽しみの一つとして、技巧を凝らした彫刻を見ることが挙げられます。
この神崎神社も例にもれず見事な彫刻が見て取れました。
龍だけでなく、牡丹など芸術性が高い彫刻が多かったです。
特に圧巻だったのが、向拝の天井いっぱいに広がる龍の彫刻。
その迫力は、写真では伝わりずらいかな。
神崎神社へ立ち寄ったのは、大正解でした。
後から調べて分かったのですが、この龍の指が握っている玉は「幸せの玉」と呼び、子宝や縁結び、家内安全を願いながら玉の真下に立てば、ご利益があるそうです。
知っていればそうした物を・・・少しばかり後悔しました。
再び町中へ戻り、海岸線へ出て、次はよいよ「波しぐれ三度笠」とご対面です。
【神社仏閣の紹介】
旅の道中では、神社仏閣へ良く立ち寄り参拝して行きますので、下記記事で紹介します。
旅人必見!波しぐれ三度笠
菊港へ辿り着くと、波止場の先端には、特徴的な形をした像が見えてきます。
こちらの像は、三体の旅姿を表した「波しぐれ三度笠」です。
この像は、彫刻家の流政之(ながれ まさゆき)先生が、菊池の歴史に深い関心を寄せられ製作しました。
三度笠は旅を表し、旅は人生そのものを表しています。
北東に向かって、海を見つめ続けるこの像は、見る人それぞれに深い想いを抱かせますね。
晴れの日も、曇りの日も、雨の日も、雪の日にも四季それぞれの表情を変えて、見ている人に生きる勇気と希望を与えてくれるでしょう。
私も旅人の端くれとして、敬意を持って、波しぐれ三度笠を見続けました。
尚、周辺一帯のマンホールには、波しぐれ三度笠が描かれていましたので、赤崎のシンボルの一つと考えて間違いないようです。
【自転車旅に関する話】
自転車旅は様々な魅力に溢れており、一人旅を継続する事で自己成長につながります。下記記事では、そんな自転車旅について紹介します。
名探偵コナンの聖地「青山剛昌ふるさと館」へ立ち寄り
菊港を後にし、更に東へ進み北栄町へ入りました。
北栄町へ着いたら行ってみたいと思っていた所が「青山剛昌ふるさと館」。
青山剛昌(あおやま ごうしょう)さんと言えば、国民的アニメ「名探偵コナン」の原作者です。
北栄町は青山さんの出身地であり、名探偵コナンにちなんだ建物などが沢山あるため、聖地扱いになっていますね。
そこでは、どんな体験が出来るのか楽しみです。
こちらは、青山剛昌ふるさと館へ向かう道中で見かけた住宅。
長い歴史と風格を感じる佇まいに思わず撮影してしまいました。
遠くには、大山が旅の行く末を見守ってくれています。
しばらくすると、コナン駅ことJR由良駅へ到着。
駅前にあるコナンの銅像などで記念撮影をしながら、コナン通りを進みました。
その道中には、少年探偵団の人形が並んでいたり、コナン関連の建屋が建ち並んでいたり、見所満載です。
そして、遂に青山剛昌ふるさと館へ到着。
館内には、青山剛昌さんの思い出の所蔵物が展示してあったり、名探偵コナンに登場した謎解きが楽しめます。
また、阿笠博士の発明品が展示されており、一部の発明品は実際に触って体験できますね。
その中で、個人的に良かったと思うのが、こちらのターボエンジン付きスケートボード。
画面に表示されたコナンをスケートボードに乗って操作しながら遊べるアトラクションです。
青山剛昌ふるさと館へ訪れ機会があれば、是非体験することをお勧めします。
倉吉市の市街地へ行こう
時計を確認して見ると16:00頃になっており、本日のお宿がある倉吉市へ向かうには、丁度良さそうです。
この頃には、天気は随分回復しており、青空が見え隠れしていました。
また、再び風車の景色が見られ思わず激写。やはり自然に溶け込む風車は絵になりますね。
倉吉市までは、10km程度も進めば辿り着くため、気分的には、既に本日の旅は終了モードへ突入していた次第です。
そんなおり、水の攻撃を受けてしまいました。
これは、別に夕立やゲリラ豪雨ではなく、スプリンクラーによる襲撃です。
スプリンクラーがあることは、予め見えていたので、道路の端の方を走っていたのですが、スプリンクラーの放水範囲が思いの他広く、見事に水を被ってしまった次第です。(トホホ)
思わぬところで、また一つ良い教訓を得ました。
北栄町を離れ倉吉市へ入ると、旅のゴールと決めていたJR倉吉駅へ真っ直ぐ進み、無事に到着。
その後、本日宿泊するお宿へ向かい、早めの夕食を食べながら本日の旅について振り返っていました。
まとめ
今回の旅は、風車や大山、日本海を眺めながら走り、その景色を堪能しました。
欲を言えば、晴天が良かったのですが、曇りだった影響か気温的には非常に走りやすかったです。
今回の旅で訪れた絶景・観光スポットをまとめると以下になります。
- 御来屋ストリートアート
- 鳴り石の浜
- 神崎神社
- 波しぐれ三度笠
- 青山剛昌ふるさと館
鳥取県米子市から倉吉市へ旅をする機会があれば、是非足を運んでみて下さい。
きっと素敵な思い出が作れるでしょう。