
島根県の出雲地方には、1300年前の古くから人々を癒し、当時から美肌効果があると話題の玉造温泉があります。
この玉造温泉の守り神が、玉作湯神社(たまつくりゆじんじゃ)です。
玉作湯神社も出雲大社同様、有名な縁結びのパワースポットとして知られており、若い女性を中心にそのご利益を求めて多くの人たちが集まる神社として有名ですよ。
この神社には、触れて祈れば願いを叶えてくれるという「願い石」があるという。その願い石を使ったユニークな参拝方法は大変珍しく、願いを叶えるためにも正しい手順で参拝して下さいね。
本記事では、玉作湯神社で叶い石と願い石を使った参拝方法と、願いが叶った後の叶い石の返納方法を解説します。
縁結びのパワースポット「玉作湯神社」とは

玉作湯神社(たまつくりゆじんじゃ)は、島根県松江市玉湯町玉造に鎮座し、由緒正しい日本有数の古社です。
創建は不明ですが、奈良時代の「出雲国風土記」に記されていることから天平5年創建説が有力になっています。
江戸時代には、松江藩主が数々の品を寄進しており、参詣を欠かさなかったそうですよ。

玉作湯神社が鎮座している玉造一帯は、勾玉発祥の地と知られ、玉造の勾玉は天皇即位の献上品に用いられていたほどだ。
勾玉は、日本最古のパワーストーンであり、あらゆる災厄を防いでくれるという。あの有名な三種の神器の一つ「八坂瓊勾玉(やさかにのまがたま)」の生産地も玉造ですね。
御祭神の一人には、石作りの神様である櫛明玉神(くしあかるたまのかみ)を祀っているため、叶い石と願い石を使った参拝方法も納得です。
以下に御祭神をまとめました。
- 櫛明玉神(くしあかるたまのかみ):石作りの神様
- 大名持神(おおなむちのかみ):温泉療法の神様(大国主の別名)
- 少彦名神(すくなびこなのかみ):温泉守護の神様、医学の神様
- 五十猛神(いそたけるのかみ):林業・造船の神様

境内には、湯姫大明神(ゆひめだいみょうじん)が祀られている社があります。このことから、縁結びだけでなく、美肌や安産、育児のご利益があるそうです。
必ずしも叶い石と願い石を使って、参拝しなければならない訳ではありませんが、神社独自のユニークな参拝方法は、ここでしか体験できない貴重なものなので、ぜひ体験して下さいね。
【周辺の見どころ】
玉作湯神社周辺の見どころを、下記記事で紹介します。
良縁を結んでくれる「願い石」

玉作湯神社の叶い石と願い石を使った参拝方法を説明する前に、それぞれについて触れていきます。
玉作湯神社の境内には、「願い石」と呼ばれる直径約35~40cmほどのまん丸の石が安置されている。注連縄(しめなわ)をしており、いかにも祀られている感じがするぞ。
まん丸の石なので、てっきり誰かの手で作られた物と思っていましたが、そうではなくて自然にできた物なんだとか。そんな話を聞くと、神様の力が宿る霊石と呼ばれていることも納得です。
この神秘的な「願い石」に社務所で授かる「叶い石」を触れさえて願い事をすると、石のパワーを授かり願いが叶うといわれています。

願い石の隣りには、古来の勾玉作りに関係の深い「青めのう」がありました。青めのうは、世界各地で産出される比較的ポピュラーな鉱石。知性や理性、発想力を象徴する石といわれており、「幸運・才能の開花・健康運」といった石言葉があるほどだ。
昔から勾玉作りを行ってきた玉造の地では、職人たちが「またいい勾玉が作れますように」と感謝を込めて参拝していたそうですね。
物作りから生まれた信仰が、いつの間にか一般に広まり今に至ります。
玉作湯神社で祀られている医学の神様「少名彦神」であることから、もともと願い石に対しても健康長寿などを願っていたそうです。近年、若い女性の間では、恋愛成就にご利益があるパワースポットとして人気が高いですね。
【神聖な岩の紹介】
旅の道中では、巨大な岩を見かけることも。そのような岩には岩石信仰がありました。下記記事では、そんな特別な岩を紹介します。
「叶い石」は色や形が異なり色々な種類がある

社務所で授かる「叶い石」の種類は、様々な色や形があります。
叶い石には、ローズクォーツなどの天然石が使われていて、実際に授かるまで袋に入っているため、どんな形でどんな色なのか誰にも分かりません。
色には、透明や白、ピンク、赤、薄緑、薄紫、茶色、黒系などがあるぞ。石の形は、丸物や楕円形、角ばった形、ハート型などがあり、色と組み合わせて見てみると大変バラエティーに富んでいて実に面白い!
石があなたを選ぶそうなので、どんな石に選ばれるのか楽しみでワクワクしませんか。特にピンクのハート型の石に選ばれると、恋愛関係に物凄く期待できる予感があります。
叶い石と願い石を使うユニークな参拝方法
叶い石を使った参拝方法の手順は、以下の通りです。
- 社務所で叶い石を入手する
- 鳥居へ一礼した後で手水舎でお清めする
- 拝殿へ参拝する
- 願い石にパワーを注入する
- 拝殿で願い札を書く
それぞれについて説明します。
【手順①】社務所で叶い石を入手する

玉作湯神社へ辿り着いたら、まずは社務所へ向かいましょう。この社務所で、初穂料600円を支払うとお守りを授かります。
お守りの中には、下記の3点が入っているのでチェックして下さいね。
- 叶い石
- お守り袋
- 願い札(2枚つづり)
先ほど叶い石について説明しましたが、叶い石はあなたを選ぶというので、できるだけ心を落ち着かせながら丁寧に袋を開けて下さいね。

ちなみに私が授かった叶い石がこちら。茶色で台形の叶い石。きっとこの石に選ばれたのには、意味があるのだろうな。
茶色の鉱石で思い浮かぶのは琥珀ですが、琥珀の石言葉は「抱擁」「長寿」「財運」。うん、どれもこれもいいじゃない。個人的に「財運」に興味津々。
石の種類がよく分からない人もいると思うので、その場合はポジティブに考えた方が良いかも。絶対にその方が運気が向上すると思います。
【手順②】鳥居へ一礼した後で手水舎でお清めする

社務所で叶い石を授かった後は、鳥居の前で一礼して鳥居をくぐります。
鳥居の真ん中は神様の通り道。失礼がないよう両端のどちらかを歩いてくぐり抜けるように。鳥居を抜けた先にある階段を上れば、拝殿へ辿り着きますね。

拝殿へ参拝する前に、拝殿の手前にある手水舎でお清めをしよう。作法は左手、右手、お口をすすぎ、最後に柄杓の柄をすすぎます。
残念ながら私が訪れた日は、コロナの影響で手水舎が使えませんでした。こればかりは、仕方がないですね。
【手順③】拝殿へ参拝する

願い石の所へ行く前に、まずは拝殿にてご祭神へご挨拶しよう。そして、願い事を唱えて下さいね。
出雲大社のある地であるため、出雲大社の正式な参拝作法である「二礼四拍手一礼」をしてしまう人がいるかも知れませんが、一般的な「二礼ニ拍手一礼」が正しいです。
確かに出雲大社へ訪れた後で玉作湯神社へ訪れると、間違いやすいかな。神様へ感謝を伝えるためにも間違った参拝をしないよう注意しましょう。
【神社仏閣の紹介】
旅先で訪れた神社仏閣を、下記記事で紹介します。
【手順④】願い石にパワーを注入する

拝殿を正面から見て右手側の奥へ歩いていくと願い石が見つかります。失礼がないように、ゆっくりと歩いて近づきましょう。
願い石の下部をよく見れば、竹の筒が延びているのに気が付きます。この竹の筒から流れ落ちているのが霊験あらたかなお水(御神水)ですよ。


授かった叶い石をこの御神水で清めた後で、願い石にそっと当てて下さい。
すると、願い石のパワーが叶い石へ注入されます。この時、心の中で願い事を唱えよう。願い事は拝殿でお願いした内容と同じにするのがポイントです。
【パワースポットの紹介】
願い石のようにパワーを授けてくれるパワースポットは、日本全国に点在していますね。下記記事では、旅先で訪れたパワースポットを紹介します。
【手順⑤】拝殿で願い札を書く

叶い石に願い石のパワーを注入できたら、再び拝殿へ戻ります。
拝殿前には、ペンが用意されているので、そのペンを使って2枚の複写式になっている願い札に名前や住所、願い事を記入して下さい。
もちろん願い事は、拝殿と願い石でお願いした内容と同じにするように。この時、つい違ったお願い事や追加のお願い事をしてしまう人が多いそうです。なので、気を付けて下さいね。
3度も同じ願にすることで、その願いはより神様へ伝わりやすくなる。記入を終えたら、1枚は納入箱へ入れて、もう1枚は叶い石と共にお守り袋へ入れましょう。
叶い石はお守りにして持ち歩こう

叶い石にパワーを注入した大事なお守りは、世界でたった一つのあなただけのオリジナルです。
お守り袋の色は、白やピンク、赤、水色、紫、黄色などがあり、花や蝶、招き猫などデザインも豊富ですね。
普段から叶い石を入れたお守りを持ち歩くことで、願い石のパワーに触れ合えます。
願が叶った後は叶い石を返納する
願が叶った叶い石は、玉作湯神社へ返納します。
社務所で返納したいと言えば、対応してくれる。そして、返納した叶い石は、後ほどお祓いをしてくれるそうです。お礼参りや新しい願い事がある場合は、再び参拝してみよう。
遠くに住んでいて玉作湯神社へ行くのが困難な場合は、郵送がおすすめ。念のために玉作湯神社へ連絡して郵送方法について確認して下さいね。
恋が叶うご利益がある「宮橋」で記念撮影

玉作湯神社の手前に流れる玉湯川には、赤い欄干の橋がかかっています。この橋の名前は「宮橋(恋叶い橋)」。何とも興味深い名前ではないですか。
中央が少し盛り上がったアーチ形の橋であり、それほど珍しい外観ではありませんが、この橋にはとある秘密が隠されているのです。

実はこの橋から玉作湯神社の鳥居が映るように記念撮影すれば、恋が叶うというのだから玉作湯神社と合わせて訪れたい。
また、宮橋を渡りながら風情ある玉湯川の風景を楽しみましょう。
玉作湯神社の基本情報とアクセス
住所 | 島根県松江市玉湯町玉造508 |
電話番号 | 0852-62-0006 |
参拝時間 | 参拝は時間制限なし 【社務所窓口】 平日:9:00~12:00 13:30~17:30 土日祝日:8:30~17:30 |
【アクセス】
- JR玉造温泉駅からタクシーで約5分
- JR玉造温泉駅から一畑バスに乗って、玉造温泉のバス停で下車後、徒歩約3分(バスの乗車時間約7分)
- 松江玉造ICから車で約10分
玉作湯神社の駐車場
玉作湯神社には、無料駐車場があります。(普通車20台)
まとめ

玉作湯神社は、縁結びのパワースポットと知られ、その独特な参拝方法が珍しいですね。
叶い石に願い石のパワーを注入して出来上がったお守りを、常に持ち歩けばきっと良い事が起こるはず。あなたのが願いが叶ったら、叶い石を返納することを忘れずに。
玉作湯神社は玉造温泉街にあるため、とても風情が良いですよ。温泉街を散策しながら、温泉街の奥にある玉作湯神社へ足を運んで下さいね。
そうすれば、より旅情を満喫できる時間を過ごせます。