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旅の体験談

旧吹屋小学校の見学、ロケ地にも選ばれる現役最古だった木造校舎

旧吹屋小学校

旧吹屋小学校を知っていますか。

日本全国に数多くある校舎において、2012年の閉校まで現役最古の木造校舎として利用されていました。

校舎の外観は、とてもノスタルジーを感じるもの。大人であれば、ゆっくり校舎内や校庭を歩いていると、自然に小学生時代を思い出してしまい、ホッコリするでしょう。

また、ドラマのロケ地に選ばれていたり、期間限定ですが、ポケモンGOとコラボ中のため、リアルなポケストップが校舎前にありますね。校舎だけでなく、明治・平成時代の教室や講堂、三間廊下(さんげんろうか)など色々な見どころが多いです。

本記事では、旧吹屋小学校の見どころを紹介します。

本記事は、以下に該当する人向けです。

  • 旧吹屋小学校の見どころを知りたい
  • 国内最古の木造校舎に興味がある

国内最古の木造校舎だった「旧吹屋小学校」とは

旧吹屋小学校
旧吹屋小学校

旧吹屋小学校は、国の重要伝統的建造物群保存地区「吹屋の町並み」から歩いて約5分ほどの場所に建てられています。(吹屋の町並みについては、こちらの記事で紹介。)

本館は1909年(明治42年)に建築され、東西校舎は本館より9年前の1900年(明治33年)に建築されました。冒頭でお伝えした通り、2012年(平成24年)に閉校されるまで、普通に生徒が通っていた現役最古の木造校舎だった次第です。

本館の設計は、岡山県工師・江川三郎八が担当しており、明治時代後期を代表する擬洋風の学校建築として評価されています。

旧吹屋小学校の玄関口
旧吹屋小学校の玄関口

2015年から保存修理事業が始まりましたが、その過程では、一度建物を全解体を行なった後で、地盤補強と建物の構造補強を実施するほどの大規模修繕でした。

その結果、2022年(令和4年)2月に生まれ変わり、吹屋の歴史や文化を発信する地域の新たな拠点として今に至ります。

岡山県指定重要文化財に認定されており、2020年(令和2年)には、「日本遺産認定ジャパンレッド発祥の地 -弁柄と銅の町・備中吹屋-」の構成文化財として日本遺産に選ばれました。

【見所①】ノスタルジーを感じる本館の外観とプール

旧吹屋小学校の本館
旧吹屋小学校の本館

旧吹屋小学校の本館へ入る前に、外観を眺めてみましょう。

その佇まいは、生まれ変わったとしても風格を感じますね。下見板張の外壁や軒下の筋違いの表現が特徴的です。更に左右対称の建築様式が美しい。

本館の外観
本館の外観

それに、規則的に並べられた瓦のグラデーションが目を引きます。

瓦のグラデーション(その1)
瓦のグラデーション(その1)

本館へ入り、2階から眺めた瓦がこちら。

瓦のグラデーション(その2)
瓦のグラデーション(その2)

うん、眼下から眺めると、より瓦のグラデーションの美しさに感動しますね。

現役時代をしのばせる玄関ポーチは必見ですよ。

玄関ポーチと表札
玄関ポーチと表札

この校舎に似合う貫禄ある玄関ポーチであり、表札もいい味を出しています。

目線を上に向けると、「吹公」のマークが。カッコいいかも。

「吹公」のマーク
「吹公」のマーク

校舎前には、プールを再利用した庭があるので、周囲を散策してみましょう。

当時の面影を残しつつ、現代風にアレンジが施されています。

プール
プール

私は、水泳が得意な方ではなく、今はほとんどプールへ出かけたりしませんが、「25mのプールはこんなに短いものだったのかな」と自分の学生時代を思い出していた次第です。

また、校舎の近くには、吹屋行きのボンネットバスを表した作品がありました。

ボンネットバスの作品
ボンネットバスの作品

本物は、日にち限定ですが、吹屋の町並みで乗れるので、興味がある方は是非、乗車してみて下さい。よりノスタルジーな雰囲気を味わえますよ。

旧吹屋小学校の本館は、2013年(平成25年)10月から始まったNHK朝の連続テレビ小説「ごちそうさん」のロケ地に選ばれました。

「ごちそうさん」は、食文化をテーマにした作品で人気がありましたね。この本館が主人公・卯野め以子たちが通っていた小学校です。

ただし、利用されたのは外観のみだったそうで、内部については、岡山県真庭市にある旧遷喬尋常小学校が利用されました。

【見所②】雨天体操場にもなる「三間廊下」

三間廊下
三間廊下

旧吹屋小学校には、三間廊下(さんげんろうか)と呼ばれる面白い廊下があります。

三間廊下は、ホテルのロビーのように広く、本館と両側の東西校舎が渡り廊下でコの字型につながった構造になっていますね。

三間廊下の上部には、擬洋風建築の特徴ともいえる変形しにくい三角形の「トラス構造」の骨組みが見て取れます。

「トラス構造」の骨組み
「トラス構造」の骨組み

注目は、この廊下の幅です。1間が約1.82mなので約5.46mの幅があることになる。

こんなに広い幅の廊下が必要なのか、疑問に思う方も多いでしょうね。実はこの三間廊下は、体育館の役割を果たしていました。

なので、一堂に生徒が集まり体育の授業をしたり、学芸会などが開催できるように幅が広かった訳ですね。

でも、窓ガラスがそこらかしこにあるため、球技は難しかったかも。実際、どうだったのかは分かりませんが、こっそりボール遊びをしていた子供たちがいたとしても何も不思議に思いません。

【見所③】明治・平成時代の教室や講堂、校長室

廊下

かつて生徒たちが学んだ教室や講堂、校長室が再現されています。

まずは平成時代の教室がこちら。

平成時代の教室
平成時代の教室

2012年の閉校時を再現しているという。ランドセルや地球儀、学生帽など、小学校の定番アイテムがありますよ。

机の上には、インスタフレームも用意されており、オリジナルの面白い写真が撮れますね。

インスタフレーム
インスタフレーム

こちらは、明治時代の教室です。

明治時代の教室
明治時代の教室

上げ下げ窓や2人掛けの机も忠実に再現されています。机の上には、ノートが置いてあり、旧吹屋小学校へ訪れた人たちが一言書き残してますよ。

結構面白いので、是非手に取って読んでみては。そして、旅の思い出に一言残しては如何でしょうか。

講堂へ足を踏み入れると、そこには広々とした空間になっていました。これなら、全校生徒が集まれそう。

講堂
講堂

天井には「二重折り上げ棹縁(さおぶち)天井」という和洋折衷の技術が、使われているそうです。

注目は講堂の片隅にある「百年オルガン」ですね。

百年オルガン
百年オルガン

特殊な眼鏡をかけると、3D映像が眼鏡の中に広がり、仮想の鍵盤を弾けば、百年オルガンの音色を奏でられますよ。また、吉岡銅山跡の様子を再現したCG映像が流れます。

特殊な眼鏡

色々な部屋がありますが、その中でも一目で「あっ、校長室だ」と分かる部屋がこちら。

校長室
校長室

いかにも学校の最高責任者に相応しい、重厚な雰囲気が漂っています。

部屋には絵が飾られており、ショーケースには、メダルや盾がズラリと並んでいる。うん、いつの時代も校長室の雰囲気は、変わらないものなのかも知れませんね。

【昔の教室の雰囲気を味わう】

昔の教室の雰囲気を味わえる観光スポットがありますので、下記記事で紹介します。

【見所④】懐かしい教材など様々な展示品の数々

楽器や教材の展示室
楽器や教材の展示室

かつての教室などを利用して、楽器や顕微鏡、虫眼鏡などの懐かしい実験道具が展示されています。

子供時代に演奏で使った方も多いのではないでしょうか。個人的には、木琴が懐かしかったですね。

楽器
楽器
虫眼鏡
虫眼鏡

現在でも使われている物が多数ありますので、親子で見学すれば、話が弾むかも知れません。

展示室は、1階と2階にありますので、是非全ての部屋へ足を運んでみて下さい。その際、黒板を見逃さないように。

たとえば、こちらのようにイベント情報が書かれていたり、吹屋の町並みの簡易地図が書かれていたりして、有益な情報を入手できます。

イベント情報
イベント情報
「吹屋の町並み」の地図
「吹屋の町並み」の地図

また、本館には「日本遺産センター」がありますので、「ジャパンレッド」発祥の地として興味深い展示品が見られますね。

その1つには、吉岡銅山のトロッコ車両がありました。

トロッコ車両
トロッコ車両

それに、吉岡銅山を削岩機を使って掘っている様子を表したパネルが設置されています。

削岩機を使っている掘っている様子

かつて三菱商事が吉岡銅山を買収し、国内屈指の銅山へ成長させました。そのため、吹屋には、三菱の遺構がいくつか残されているそうです。

小学校近くの銅栄寺から見つかった梵鐘も展示されており、梵鐘の表面には三菱のマークがありますよ。

梵鐘
梵鐘

また、かつて東西校舎の大棟に乗せられていた鬼瓦とシャチホコも展示されています。

鬼瓦とシャチホコ
鬼瓦とシャチホコ

このような展示物を間近で見てみると、今につながる歴史の深さを思い知りますね。

【博物館の紹介】

多くの展示品を紹介している施設といえば、博物館を挙げる人が多いでしょう。下記記事では、旅先で訪れた博物館を紹介します。

【見所⑤】現実世界と仮想世界を融合させたXR体験

XR体験
XR体験

旧吹屋小学校では、XR(クロスリアリティ)体験ができるように特殊な眼鏡を貸し出しています。(1,000円/台、1時間利用可)

この眼鏡を着用して、全部で7ヶ所もある特別な場所へ近づくと、360度どこからでも3D映像を視聴できますね。そして、吹屋小学校にまつわる歴史が鮮やかに浮かびあがるので、色々学べますよ。

現代の最新技術を使った、現実世界と仮想世界を融合した世界を是非、堪能してみては如何でしょうか。

ポケモンGOとコラボ中、リアルなポケストップが登場

ポケストップ
ポケストップ

吹屋地区を舞台にした「ポケモンGO(ポケモンゴー)」のテレビCMが、2023年1月20日より全国に放送されました。

「日本の坂をGOしよう 岡山・吹屋ふるさと村篇」というタイトルで、女優の高畑充希さんが「ポケモンGO」をプレイしながら吹屋地区を歩きます。

「ポケモンGO」は位置情報を利用したスマホゲームとして、知られていますね。ゲーム内でアイテムを入手できる「ポケストップ」が現実世界に登場。

旧吹屋小学校の校舎前には、高さ4mのリアルなポケストップが設置されています。この周辺では、CMに登場するポケモンと少し出会いやすくなるミニイベントがあるとか。

ポケモンGOを遊んでいる方は、是非足を運ばれてみては如何でしょうか。尚、このイベントの開催期間は、2023年1月20日~2023年7月19日まで行われます。

旧吹屋小学校の基本情報とアクセス

住所岡山県高梁市成羽町吹屋1290-1
電話番号0866-29-2811
開校時間10:00~16:00
休校日年末年始(12/29~1/3)
入館料大人500円
小・中学生250円
30人以上の場合、団体割引きあり

【アクセス】

  • JR備中高梁駅に下車後、備北バス吹屋行き「高梁バスセンター」~「吹屋」まで約1時間(吹屋行きバスは1日3本)
  • JR備中高梁駅から車で、国道180号~県道85号経由ならば約50分

旧吹屋小学校の駐車場

旧吹屋小学校には、駐車場がありません。吹屋ふるさと村にある無料の「下町観光駐車場」をご利用ください。(普通車100台、バス5台)

まとめ

吹矢小学校跡

豊かな自然に囲まれた環境に、ノスタルジーを感じる風格のある旧吹屋小学校がよく似合います。

校舎の外観はもとより、三間廊下や明治・平成時代の教室、講堂など見所は多いですね。

また、懐かしい教材や旧吹屋小学校の歴史・日本遺産に関係する展示品は、興味深く見学できました。

吹屋の歴史や文化を発信するために生まれ変わった、旧吹屋小学校の今後の活躍が楽しみです。

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