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旅の体験談

岡山市から備前市までサイクリング、日本最古の地下ダムや珍しい神社を満喫

ロードバイクでサイクリングをする

岡山県備前市といえば、全国的に備前焼で有名な陶芸の町として知られています。この備前市には、とても珍しい神社がある。それが田倉牛神社と天津神社ですよ。

田倉牛神社では、陶器で作られた無数の牛像が奉納される珍しい風習が今も残り、天津神社では備前焼のお膝元ということで、色鮮やかで暖かみのある備前焼の作品が至るどころで見られます。

どちらの神社も独特の魅力があり、神社仏閣に興味があるならば、足を運んでおきたい。今回のサイクリングでは、岡山市から備前市へ向かう道中で、日本最古の地下ダム「鏡の洲用水」へ立ち寄り、これら2つの神社へ参拝に伺いました。

本記事では、岡山市から備前市までを、サイクリングした様子をお届けします。

本記事は、以下に該当する人向けです。

  • 自転車旅やサイクリングが好き
  • サイクリングの道中で見聞を広めたり、様々な体験をしたい
  • 神社仏閣に興味がある

百間川せせらぎ広場から出発

百間川せせらぎ広場 百間川源流の碑 
百間川せせらぎ広場 百間川源流の碑 

本日のサイクリングのスタート場所は、岡山市中区にある百間川(ひゃっけんがわ) せせらぎ広場です。

芝生の広場で走り回ったり、浅瀬の池や小川で水遊びができる市民の憩いの場所ですね。春になると、綺麗な桜が咲き誇る場所として知られています。

百間川せせらぎ広場
百間川せせらぎ広場

百間川源流の碑と永忠堤の看板が設置されており、この場所は江戸時代から岡山市内を洪水から守ってきました。土木の天才・津田永忠の名前は、岡山県内では聞くことが多く、彼が関連した施設や建築物は現代でも利用されていたりします。

せせらぎ広場の隣には、消防署がありますので、スタートする前に消防車を見にいきました。うん、いつ見てもカッコいいですね。こういう特殊車両は不思議な魅力があると思いませんか。

消防車
消防車

謎の消防車エネルギー?の充填も終わったことだし、そろそろ出発しましょう。

せせらぎ広場から旭川沿いの細い道をゆっくり走り、東へ進んでいきます。

旭川沿いの道
旭川
旭川

個人的に雄大な旭川を眺めながら自転車を走らすのはテンションが上がる。鼻歌交じりでペダルをリズミカルに回して進んでいけば、お気に入りの大原橋へ到着。

コンクリートローゼ橋と鉄橋が融合したその姿に大満足ですね。

大原橋
大原橋

のどから風景を楽しみながら自転車を走らせていると、小山古墳と書かれた小さな案内板を見つけました。

のどかな風景
小山古墳の案内板

その先に見えたのは、小さな丘。あれが小山古墳かな。

小山古墳
小山古墳?

岡山は何気に古墳が多いですね。全国でも5指に入るほどの多さとか。歴史ロマンを感じる場所なので、興味を持たれる方も多いでしょう。

しばらくすると、万富駅へ到着。

万富駅
万富駅

「万富(まんとみ)」の名前からして、何だか縁起がよさそう。なので特に用事はありませんが、立ち寄ることが多い。(笑)

万富駅から少し離れたところには、旭川とともに岡山三大河川を形成する吉井川が流れていますので、今度は吉井川沿いを走りますよ。

吉井川
吉井川

川沿いの道は、平坦路が多く実に走りやすい。吉井川の眺めに満足していると、貨物列車が走るのが見えてきた。思わずカメラのシャッターを切った次第です。

貨物列車

川に架かる橋の上を疾走する列車は、実に絵になる。撮影しがいがあるというものですね。そんなゆる~い感じでサイクリングを続けながら、和気町の吉田地区を目指しました。

日本最古の地下ダム「鏡の洲用水」を見物

和気町吉田地区の風景
和気町吉田地区の風景

吉田地区へ訪れた理由は、日本最古の地下ダムの存在を最近知ったからです。

私は「日本最古」や「日本最大」とかいうフレーズに弱いんですよね。特に「日本最古」なんて歴史ロマンを感じます。これはもう見物するしかないでしょう。

辿り着いた吉田地区は、のどかな風景とゆっくり時間が流れるのを感じる場所でした。

カモ

ふと橋の上から、和意谷川を眺めてみると、仲の良さそうなカモが見て取れます。うん、何だかほっこりしますね。

そんな気持ちのまま到着したのが「鏡の洲用水」です。

鏡の洲用水
鏡の洲用水

初見の感想は「これが日本最古の地下ダム、しょぼくない。」でした。

しかし、よくよく考えてみれば、地下ダムなのだから地表からでは、規模なんて分かるはずがありません。近くにあった説明板によると、けっこう規模が大きいみたい。

鏡の州用水は、江戸時代に造られたサイホン方式を用いた地水下利用の用水施設です。

鏡の洲用水(その1)
鏡の洲用水
鏡の洲用水(その2)

飯山と働(かせぎ)の権現山の間、約200mの土地で奥地からの地下水を食い止めて、水田に利用する目的で造られました。地中にある粘り気の強い赤土を使って堰堤を造り、流れてきた地下水をせき止めて方向を変えさせることで、鏡の州にわきだす仕組みを実現したのです。

このような工事を1805年(文化2年)と1827年(文政10年)の2回にわたって行いました。地質形状を上手く生かした技術と先人の知恵には、感服させられます。

鏡の洲用水の説明板
鏡の洲用水の説明板
地下堤防の断面図
地下堤防の断面図

そんな凄いものが、この地下にあると思うと見る目も変わってくる。しょぼいなんて思ったのが、恥ずかしくなりますね。

こうして、しばらくの間、鏡の洲用水を見物していました。

田倉牛神社は牛が縁を結ぶ珍しい神社

JR吉永駅
JR吉永駅

鏡の洲用水を後にし、約1kmほど東へ進むと吉永駅へ到着。吉永駅は、これから訪れる田倉牛神社(たくらうしがみしゃ)の最寄り駅です。ここから約20分ほど歩くと辿り着きます。

線路沿いの道を進んでいくと、田倉牛神社の案内が見えてきたので、線路を渡り移動。自転車を駐輪した後で、まずは社務所へ足を運びました。

田倉牛神社の案内

田倉牛神社は、全国にたくさんある神社の中でも、とても珍しい神社の1つですよ。陶器で作られた無数の牛像が奉納される風習が今も受け継がれている。

社務所前に並べられた子牛像
子牛像

そのため、正式な参拝方法がとてもユニークですね。これは体験しなければもったいない。ということで、レッツチャレンジ。(笑)

社務所で奉納する子牛像を授かった後にやってきたのが、こちらの神座。

神座
神座

山のように積み上げられているのは、奉納された子牛像ですね。その数は、なんと30万体とか60万体以上もあるといわれている。

山積みに奉納された子牛像
山積みに奉納された子牛像

写真では分かりずらいかも知れませんが、その圧倒的な迫力に思わず「うぉー!」と声が漏れてしまいました。

神座の頂上には、牛神様が祀られていますので、参拝していきましょう。

また、境内には祠や社が数点あり、神座以外にも牛像が祀られているので、参拝していこう。特にこちらのひと際大きな牛神様が目を引きます。

牛神様
牛神様

桜柄の文様が印象的で、これは見逃せませんね。

江戸時代から地域に根付く珍しい風習を体験し、とても満足しましたので、軽い足取りで田倉牛神社を後にしました。

尚、田倉牛神社については、下記関連記事でくわしく紹介します。

備前市をサイクリング

大池緑地公園の大池前
大池緑地公園の大池前

備前市といえば備前焼をイメージする方も多いでしょう。田倉牛神社の次に向かうのは、備前焼ゆかりの「天津神社(あまつじんじゃ)」です。

天津神社は備前市の市街地にあり、田倉牛神社からでは10km以上は離れている。別に急ぐ必要もないので、ゆっくり自転車のペダルを回しながら気になった所へ立ち寄るのは、いつものことですね。

そうして辿り着いたのが大池緑地公園。名前に冠する通り、大池が特徴的な公園です。

大池緑地公園の大池
大池緑地公園の大池
大池緑地公園の様子

近くには日本遺産・閑谷学校があるので、個人的にはそこへ向かう道中で立ち寄る機会が多いかな。園内にはカフェがあるので、休憩スポットとして利用できます。

特にすることはないのですが、大池を眺めるだけでもリフレッシュできる。リラクゼーション効果があるのでしょうね。

閑谷学校へ向かう分岐点

5分ほど休憩して再度出発すると、見えてきたのが閑谷学校へ向かう分岐点。

今回は閑谷学校へ行かないので、すぐさま伊里川沿いの県道261号を南下して、国道2号線へ合流しました。そこから西へ向かえば、天津神社が鎮座する備前市の伊部(いんべ)地区へ辿り着きます。

伊部地区は、備前焼の代表的な産地。なので町の至るどころに工房がある。西国街道の両側には、備前焼の店や工房、レンガ造りの煙突が並ぶ文化的な景観が素晴らしいですね。

西国街道の風景(その1)
西国街道の風景(その2)
西国街道の風景(その3)

そのため、町歩きを楽しむスポットとしておすすめです。

こちらは不老川。なんとも意味深な名前だ。

不老川
不老川

西国街道と交わる不老川に架かる橋の手前には、小さなお地蔵様をみつけビックリしました。

備前焼のお地蔵様
備前焼のお地蔵様

よく見てみると備前焼でできている。さすがは備前焼のお膝元。感心するばかりです。

こうして、西国街道を進み天津神社へ辿り着きました。

【カメラに関する話】

備前焼ゆかりの地をカメラで撮影して旅の思い出を残そう。下記記事では、カメラに関する話を紹介します。

天津神社は備前焼だらけの珍しい神社

天津神社
天津神社

天津神社の参道をみて気づくのは、備前焼が敷き詰められていることですね。その色鮮やかな参道を歩いていくと、鳥居の両隣りには備前焼の狛犬(宮獅子)が守護していました。

また、境内の至るどころで、備前焼で作られた作品がみられ、他の神社では見られない独特の空間が漂っています。

神門
神門

特に目を引くのが神門です。備前焼の屋根瓦がとても美しく、屋根の上には備前焼のシャチホコが見て取れる。また、壁には陶板をはめ込まれており、宮獅子のレリーフも見ごたえがありますね。

参道の階段を上っている最中でも、多くの備前焼の作品が見られ、途中にある随神門の屋根瓦も当然のように備前焼ですよ。

天津神社(拝殿)
天津神社(拝殿)

そして、階段を上り切れば、すぐに拝殿があるので参拝しました。

天津神社の創建は、1411年(応永18年)と古く、伊部地域の総鎮守として学問の神様や病気平癒の神様を祀っています。また、陶業繁栄のご利益もあるので、陶芸を志す人にとっては、とてもありがたいご加護を授かれる。

境内には多くの備前焼の作品があるので、探してみよう。

七福神
備前焼の七福神
備前焼のトラ
備前焼のトラ

拝殿周辺だけでなく、参道や駐車場など至るどころを探していれば、お気に入りの作品が見つかるかも。こうして、この珍しい神社の参拝を満喫した次第です。

その後、天津神社を後にして帰路に付き、本日のサイクリングは終了となりました。

尚、天津神社については、下記関連記事でくわしく紹介します。

まとめ

備前市の風景

本日のサイクリングでは、田倉牛神社と天津神社という備前市にある珍しい神社へ訪れました。さらに日本最古の地下ダム「鏡の洲用水」へ足を運び、見分を広められて良かったですね。

田倉牛神社と天津神社のような珍しい神社を探せば、きっと日本全国には、まだ沢山あるのではないかと思っています。

神社仏閣だけでなく、定番から穴場まで面白い場所を調べるのは楽しいので、そんな場所を見つけて旅へ出かけたいですね。



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管理人
この記事を書いた人

年齢:40代。
職業:旅人兼ブロガー。

私にとって自転車旅が一番の楽しみであり、知らない土地、景色、一期一会の出会いなど様々な体験をしました。当ブログでは、自転車旅などを通じて体験した事や訪れた絶景・観光スポットについて紹介します。また、自転車全般に役立つ情報を発信しています。

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