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旅の体験談

伊根の舟屋の観光、カモメ舞う遊覧船などで情緒あふれる町を楽しむ

伊根の舟屋の景色

京都北部には「日本で最も海に近い町」で知られる「伊根(いね)の舟屋」があります。

伊根湾に沿って、海上に浮かぶように建ち並ぶ舟屋の景色は、ここでしか見られないもの。

その舟屋群の独特の景観を眺めていると、どこか懐かしい雰囲気を感じますね。

町中を散策しながら、舟屋の景色を楽しみましょう。

特にカモメ舞う遊覧船に乗って、船の上から見渡す舟屋の景色は、素晴らしいの一言です。

本記事では、「日本のベネチア」と呼ばれる伊根の舟屋を見て歩きながら、舟屋の景色が楽しめるスポットを紹介します。

本記事は、以下に該当する人向けです。

  • 珍しい町並みに興味がある
  • 伊根の舟屋で訪れたいスポットを知りたい

日本のベネチア「伊根の舟屋」とは

伊根の舟屋
伊根の舟屋

京都府北部に位置する伊根町。この町は、家屋が直接海に接している独特な舟屋の景色で知られています。

舟屋とは、1階が船を収蔵するためのガレージになっており、2階が居住スペースになっている漁師町特有の家屋のこと。海辺ギリギリに建っているため、海上から眺めてみると、まるで海に浮かんで見えてしまうのです。

伊根湾の周囲約5kmには、今でも約230軒ほどの舟屋が連なっています。そんな独得な建造物が並ぶこの町並みは、重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。

また、日本で最も美しい村連合に加盟しており、「日本のベネチア」「日本で最も海に近い町」と呼ばれています。

伊根町観光協会で伊根町の情報を集める

伊根町へ訪れたならば、まず始めに立ち寄りたいところが、伊根町観光協会です。

この観光協会で、伊根町の見所などの情報を集めましょう。

こちらが伊根町観光協会。町並みに合わせて趣のある外観をしています。

伊根町観光協会
伊根町観光協会

館内へ入ってみると、オシャレなデザインの空間が広がっており、伊根の住民の皆さんが手作りされた多くのお土産物を販売していました。

伊根町観光協会の館内の様子
オリジナルグッズ

お土産品には、舟屋をモチーフにしたマスキングテープや絵はがき、伊根町で獲れた野菜を使用したドレッシング、手作りのブルーベリージャムなどがあり、どれも伊根のお土産にピッタリですね。

また、伊根町のマスコットキャラクター「ふなやん」のストラップもありました。

ふなやんストラップ

伊根の舟屋を見学するには、守るべき注意点があります。

当たり前の話ですが、勝手に舟屋の中へ入ってはいけません。

舟屋は個人の所有物であり、母屋や敷地も個人の所有ですので、所有者の許可なく無断で侵入するのは犯罪です。

主に舟屋で住んでいる家庭は、それほど多くないですが、子供夫婦の住まいや老後の離れとして舟屋を使用しています。

また、今では船の収納をしていない舟屋は、空いた1階で魚料理に使ったり、洗濯物を干すなど海の暮らしの場として活用されることも。

そのため、写真や動画撮影する際は、十分な配慮をしましょう。

伊根町観光協会では、舟屋見学の窓口となっています。

有料(大人600円、小人300円)ですが、興味がある方は職員へ申し出てみましょう。

伊根町観光協会

  • 住所 京都府与謝郡伊根町字平田491
  • 電話番号 0772-32-0277
  • 営業時間 9:00~17:00
  • 定休日 年末年始

伊根の舟屋の楽しみ方

伊根の舟屋の眺め

舟屋の風景を見て回るには、町歩きと遊覧船や海上タクシーによるクルージングがあります。

どちらを先にするかは、人によって意見は分かれますが、個人的には街歩き後にクルージングが良いかも。

まずは、伊根町の情緒あふれる雰囲気を楽しんだ後で、海上から舟屋の景色を堪能する方が良いのではないでしょうか。

特に海上から眺める舟屋の景色は格別ですよ。

町歩きする際、伊根町観光協会を起点にすると、東側に約2.5kmほど離れた所にあるカンジャガハナ灯台までが散策範囲になりますね。

尚、伊根町観光協会では、コミュニティサイクル(無料自転車)の貸し出しを行っているので、必要に応じてお借りしましょう。

【町歩きを楽しもう】

旅で訪れた町を歩き、その景観を眺めたり、立ち寄ったお店で様々な体験をすると楽しいですね。下記記事では、町歩きが楽しい観光スポットを紹介します。

舟屋の町歩き、舟屋の景観を楽しむ

伊根浦公園からの眺め

伊根浦公園
伊根浦公園

伊根町観光協会の目の前にある「伊根浦公園」。

この公園から舟屋の景色が良く見えます。

その景色がこちら。

舟屋の景色

海にせり出すように建っている舟屋は、どこか懐かしさを感じるもの。

美しい伊根湾の上空には、無数のカモメが舞っており、どこまでも優しく穏やかな風景に心が癒されます。

そんな感傷に浸っていると、一羽のカモメが屋根の上にとまるのを目撃しました。

屋根にとまるカモメ

中々絵になる光景ですね。

公園内には、沢山のベンチが設置されていますので、ベンチで座りながら舟屋の景色を漫喫しましょう。

伊根湾は、三方を山に囲まれた独特の地形であり、そのため年中穏やかで潮の干満の差が少ないです。

その土地柄は、絶好の漁場として古くから漁師町として営んできました。

聞くところによれば、宮津藩にブリを年貢として納めていたとか。

伊根湾を囲むような舟屋を見ていると、湾内に大物が入ってきた時に、町の人々が一致協力して作業にあたれることを伺い知れますね。

【公園の紹介】

旅の道中には、素敵な公園へ立ち寄り、絶景を眺めたり、休息を入れたりしますね。下記記事では、そんな公園を紹介します。

慈眼寺から眺める伊根湾と舟屋の屋根景色

伊根町の景色

伊根町の町中は、それほど道幅が広い訳ではないので、車で通過するより、徒歩か自転車がお勧めです。

町中を見回っていると、色々な物に目が留まりました。

例えば、こちらの木で作られた鳥の人形。足を汲んで佇む姿はシュールですね。(笑)

足を組み鳥の人形

こちらは「ふなやん」が描かれた排水溝のふた。流石ふなやんの地元です。

ふなやんが描かれた排水溝のふた

また、海に近づき舟屋の景色を眺めたりしながら、東側にあるカンジャガハナ灯台を目指しました。

その道中では、山の上の方にお寺(慈眼寺)を見かけた次第です。

こちらが慈眼寺へ向かう階段。階段前にある六部供養之塔が良い目印になっています。

寺へ向かう階段

約1~2分ほど階段を上ると、慈眼寺へ辿り着きました。

慈眼寺の入口
慈眼寺の入口

この慈眼寺の境内からは、伊根湾を取り囲むのどかな漁師町の風景が見て取れます。

伊根の舟屋の絶景
伊根町の景色

しばらく舟屋群が連なる景色を眺めていると、小さな集落で暮らす漁師たちが、手を取り合って生きていくための知恵を感じ取りました。

今では観光地として知られる伊根町ですが、古くから脈々と受け継がれている漁師町の歴史と文化は、今後も後世に残すべき大切なもの。

その姿は昔と変わりなく、その飾らない日常風景の数々が、伊根町へ訪れた人々を優しく包み込んでくれるのでしょう。

面白い屋根の景観
屋根景色

こちらが、住宅の屋根景色。

この景色については、伊根町観光協会でお聞きしていましたが、確かにUの字に曲がる屋根の景観は、面白いかも。

伊根湾に沿って舟屋が建てられているため、このような景観になる訳ですね。

このような景色は珍しいと思うので、是非慈眼寺へ足を運んでみて下さい。

カンジャガハナ灯台へ行こう

伊根町の東端にあるカンジャガハナ灯台。

慈眼寺から約500m先にあります。

道中には、舟屋の景色を楽しめるポイントが至るどころにありました。

伊根町の風景
舟屋の景色

こちらが、カンジャガハナ灯台です。

カンジャガハナ灯台
カンジャガハナ灯台

鉄筋コンクリート製で高さ8.4mもあり、赤色の灯台と言うことで、遠目からでも良く目立ちます。

この辺りでは、アオリイカが良く釣れるポイントであり、アコウやガシラ、メバルなども狙えるという。

釣り好きの方には、嬉しい場所ですね。

伊根湾に突き出したカンジャガハナ灯台がある一帯は、その昔「かんじゃ」と呼ばれていたといいます。

そのため、この灯台は、岬を指す意味の「鼻」と合わせて「カンジャガハナ」の名前が付きました。

尚、この灯台から先の道は、漁港施設関係者以外の方は、進入できません。

進入禁止の通路

「伊根湾めぐり遊覧船」で海上から舟屋の景色を楽しむ

伊根湾めぐり遊覧船
伊根湾めぐり遊覧船

伊根町観光協会から西へ約2kmほど離れた所に「伊根湾めぐり遊覧船」がありました。

船乗り場の隣りにあった、くじらのモニュメントが良い目印。

くじらのモニュメント

遊覧船の周辺では、空を自由に飛び回るカモメの集団を目撃して、これからのクルージングに期待が高まります。

遊覧船の2階は、オープンエアーになっているので海風が心地良いですよ。

遊覧船
遊覧船
遊覧船のデッキ

乗船券購入時にサービスで袋ごとカッパエビセンを貰えるので、カモメにあげてみましょう。

エサを求めてカモメが飛んでくるので、シャッターチャンスもいっぱい。

カモメだけでなく、トンビもいるそうで、トンビはカモメと違って鋭い爪でエサを持っていくので少し危ないかも。

想像以上に多くのカモメが飛び回り、撮影に大忙しでした。(笑)

撮ったカモメの写真がこちら。

飛び跳ねるカモメ
飛翔するカモメ
空を舞うカモメ

生き生きと飛び回るカモメが可愛いですね。

遊覧船が出航して、伊根湾を周りながら、舟屋の景色を楽しみました。

伊根町では、今も約230軒ほどの舟屋が残っており、江戸時代中期から存在していたそうです。

今の舟屋の姿は、明治から昭和初期にかけて作られた木造2階建ての建築物ですが、当初はかやぶき屋根で、網を干すために床板はありませんでした。

明治時代には、切妻造りへ変ってゆき、今の海に向かって妻側を見せる姿は、周囲の景色に溶け込み、見事な景観を作り出しています。

伊根の舟屋の景色
伊根の舟屋の風景
伊根の舟屋の眺め

海上から伊根の舟屋の景色を見なければ、本当にもったいない。

何気ない舟屋の風景に心が打たれ、あなただけの「特別な景色」を発見できるかも知れません。

こちらは、伊根湾の入口にある「青島」。

青島
青島(主島と属島の2つの島から構成される)

この青島が防波堤として、風の影響を受けにくくする役割を担い、波が穏やかです。

ゆっくり流れる時間の中で、今でも日本の原風景が残されている風景を船上から見て取れます。

豊かな自然と共存し、そこに暮らす人々の生活の知恵によって生まれた伊根の独自文化は、この町へ足を運ばなければ、体験できません。

乗船中に、舟屋の歴史や見所の解説が流れますので、耳を傾けながら約25分の周遊を楽しみましょう。

伊根湾めぐり遊覧船

  • 住所 京都府与謝郡伊根町字日出11
  • 電話番号 0772-32-0009
  • 営業時間 9:00~16:30(毎時00分・30分に出航 約25分の周遊)
  • 定休日 無休
  • 料金
    • 大人1,000円(中学生以上)
    • 小人500円(小学生)
    • 幼児(小学生未満)は、大人1名に付き1名無料、他は小人料金
    • ペットは無料(ペット用バッグ又はケージに頭部まで入れて下さい)
    • 障害者割引き有り(手帳の提示要)
  • 無料駐車場有り

道の駅「舟屋の里伊根」の紹介

道の駅「舟屋の里伊根」
道の駅「舟屋の里伊根」

道の駅「舟屋の里伊根」は、伊根湾を一望できる高台にあります。

そのため、伊根湾を取り囲む舟屋の町並みを楽しめますね。

伊根湾の景色
伊根湾の風景

駅内には、「京都府内産農林水産物」の食材を調理し、提供してくれるレストランを始め、お食事処やお土産店、ラウンジなどがあり、休憩するには持って来いです。

伊根町を見て回るに当たり、少し足を延ばして訪れてみては如何でしょうか。

道の駅「舟屋の里伊根」

  • 住所 京都府与謝郡伊根町字亀島459
  • 電話番号 0772-32-0680
  • 営業時間 9:00~17:00
  • 定休日 火曜日
  • 無料駐車場有り 普通車134台、大型車3台

伊根の舟屋の基本情報とアクセス

住所京都府与謝郡伊根町
電話番号0772-32-0277(伊根町観光協会)

【アクセス】

  • 京都丹後鉄道の宮津駅又は天橋立駅から路線バス(丹後バス)の行き先が「経ヶ岬」「蒲入」「伊根郵便局前」のいずれかをご利用下さい(バスの乗車時間は60~65分)
  • 宮津天橋立ICから車で約50分

伊根町内には、タクシー会社はありません。

そのため、宮津市内の日本交通か、丹後市内の峰山交通が対応しています。(料金は、天橋立まで片道9,000円程度)

伊根の舟屋の駐車場

伊根町観光協会の近くには、2つの有料駐車場があります。

駐車場住所駐車台数料金利用時間
伊根浦公園駐車場京都府与謝郡伊根町平田494普通車22台1日3,000円全日
七面山駐車場京都府与謝郡伊根町平田505-4普通車57台1日3,000円入庫は5:00~21:00まで
出庫は全日

上記の駐車場は、以下の条件があります。

  • 現金払いのみ
  • 30分無料
  • 20:00以降は30分毎に100円加算
  • 21:00以降は30分毎に200円加算

また、車両の大きさや構造により、駐車できないケースがありますので、詳しくは伊根町観光協会などで確認して下さい。

無料駐車場を利用する場合は、道の駅「舟屋の里伊根」まで訪れましょう。(普通車134台、大型車3台)

まとめ

伊根町は、古くから続く舟屋の景色が残されています。

伊根湾に沿って建ち並ぶ舟屋は、ここでしか見られません。

町中を散策したり、遊覧船に乗って特別な舟屋の景色を堪能して下さい。

「日本のベネチア」や「日本で最も海に近い町」と呼ばれる日本の原風景を眺めていると、実際に住んだことがない町なのに、とても懐かしく感じてきました。

小さな集落のため、半日もあれば観光できますが、ここで目にした景色は、ずっと記憶に残り続けるでしょう。



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この記事を書いた人

年齢:40代。
職業:旅人兼ブロガー。

私にとって自転車旅が一番の楽しみであり、知らない土地、景色、一期一会の出会いなど様々な体験をしました。当ブログでは、自転車旅などを通じて体験した事や訪れた絶景・観光スポットについて紹介します。また、自転車全般に役立つ情報を発信しています。

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