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旅の体験談

大崎下島のレトロな港町を観光、御手洗の町並み保存地区を歩く

御手洗地区の案内図

広島県呉市に所属する瀬戸内海に浮かぶ安芸灘諸島。

安芸灘諸島を構成する島の一つには大崎下島があり、その島には、江戸時代で時が止まってしまったのではないかと思われる、レトロな港町がある。

それが、潮待ち・風待ちの港町として賑わった「御手洗」です。

御手洗地区は、昔懐かしい風景に出会える特別な場所。歴史の見える丘公園や乙女座、天満神社などたくさんの見どころがある。

本記事では、御手洗町並み保存地区の町並みや見どころを紹介します。

本記事は、以下に該当する人向けです。

  • 御手洗の町並み保存地区の見どころを知りたい
  • 古い町並みに興味がある

御手洗地区とはどんなところなのか

御手洗の海岸通り

御手洗地区は、江戸時代から昭和初期までに瀬戸内海の交通の要所として栄え、時代に応じた発展を遂げてきました。

その発展の痕跡は、現代にも色濃く残っています。

土地が狭いため、何度も埋められた御手洗には、大小の商家、茶屋、船宿、住宅、神社、寺院などが点在しており、網の目のような路地裏になっている。

清涼飲料水オランジーナのCMのロケ地にもなったことがあるため、テレビで見た人もいるのではないでしょうか。

御手洗地区は、1994年(平成6年)に国から重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。

潮待ち・風待ちの港町「御手洗地区」を歩く

豊町観光協会
豊町観光協会

御手洗地区へ到着したら、まず始めは豊町観光協会へ立ち寄ることをおすすめします。

この豊町観光協会は、休憩所も兼ねているため、サイクリングで訪れた場合は一休みできる。また、御手洗地区の情報を仕入れるため一石二鳥です。

ちなみに、私はとびしま海道をサイクリングして、御手洗地区へ訪れました。

こちらの写真を見て下さい。館内で休憩中に気になる置き紙を発見。

豊町観光協会の館内

この置き紙を見て思い出したのですが、出川哲郎さんはテレビ番組「充電させてもらえませんか」の充電旅で御手洗地区へ訪れたことがあり、その時に大長みかんジュースを飲まれていましたね。

早速、私も大長みかんジュースを飲んでみると、うん、コクのある甘みを感じて美味しい。

大長みかんジュース
大長みかんジュース

しばらく、室内を見渡しながらサイクリングの疲れを回復させた次第です。

豊町観光協会の館内

職員と少しお話をして、自転車を豊町観光協会で預かってもらいます。

豊町観光協会には、サイクルスタンドが設置されているよ。

それでは、御手洗町並み保存地区を散策しますよ。狭い路地裏を歩きながら、町並みを眺めます。

御手洗町並み保存地区の町並み

昔ながらの建物を建ち並び、その光景を眺めていると、不思議に懐かしい気持ちになる。

この町で暮らした記憶はないけれど、この町の景観がそう思わせるのでしょう。これは、日本人のDNAと関係があるのかも知れませんね。

旅を続けていると、ノスタルジーを感じる町へ出会う機会が多いです。

家の前を見てみると、さりげなく花が飾っていたりする。実に良い雰囲気に笑顔がこぼれます。

花を飾っている

なにげなく足元を見れば、珍しいマンホールを発見。

マンホール

御手洗地区の特徴が良く表れているマンホールにビックリです。細かい所にも御手洗ならではの特別感を感じますね。

そんな感じで散策を続けていると、目の前に時計店が見えてきました。

新光時計店
新光時計店

この時計店は、日本で最も古い時計店と言われている「新光時計店」です。

1858年頃から時計の扱いを始められたそうで、当時は、日本製の時計はまだ作られていなかったため、世界の時計を扱う店として始めました。

古い町並みにワンポイント的な赤い時計が似合っていますね。

赤い時計

御手洗地区には、現在も江戸後期から昭和初期の建物が数多く残っている。

レトロな町並み好きにはたまらない。

レトロな家屋

うん、西洋風の建屋、これは目立つな。

西洋風の建物

この西洋風の建物は、オランジーナのCMでは交番として撮影されていた「越知医院」なんだとか。

そしてこちらが、本物の駐在所。江戸時代の建築風の外観はGoodです。

駐在所
駐在所

路地裏を通り抜け、海が見える場所へ移動しましょう。

古き町並み

潮風が気持ちいい、海岸通りを散策しました。

海岸線

すると、ひときわ目立つ石でできた高燈籠を発見します。

高燈籠
高燈籠

この高燈籠は、江戸時代に作られた物であり、昔から御手洗の町を見守っているのでしょう。

静かな港町を歩き、海を眺めていると心が落ち着きますね。

遠くには、江戸時代に築かれた瀬戸内海有数の防波堤が見えます。

千砂子波止
千砂子波止

この防波堤は「千砂子波止」と呼ばれている。本当に江戸時代に築かれたものかと思えるほど、しっかりしているように見える。

高燈籠

きっと大事に修繕しながら使われ続けてきたのでしょう。

御手洗港が見えてきました。

御手洗港
御手洗港

この御手洗港から高速艇に乗れば、大崎上島や広島県竹原市へ移動できます。

尚、竹原市へ移動する場合は、御手洗港から約2.3km北上すると大長港があるので、そこから高速艇を使った方が御手洗港より船の本数が多いため便利です。

ちなみに、高速艇は自転車の持ち込みはできません。御手洗港から約3kmほど北上したところにある小長港からフェリーが出航しているので、そこから大崎上島へ上陸できます。

町並みや海岸通りを見て回った後で、豊町観光協会へ戻りました。

そして自転車で、町並みから少し離れた所にある眺望のよい歴史の見える丘公園へ向かった次第です。

次に御手洗地区の見どころを紹介します。

【古い町並の紹介】

御手洗町並み保存地区のような古い町並みは、日本全国にたくさん残っていますね。下記記事では、旅先で訪れた古い町並みを紹介します。

【見所①】歴史の見える丘公園

歴史の見える丘公園
歴史の見える丘公園

歴史の見える丘公園は、御手洗地区の重要伝統的建造物群保存地区の選定にあわせて、高台に作られた公園です。

公園までは、車道が通じているので車であれば、苦も無く移動できる。自転車で行くとなると結構ハードな上り坂があるのでつらいかな。

北側と南側からつながるルートがありますが、車で移動するならば、道が整備されている南側のルート一択でしょう。ちなみに私は、北側のルートで自転車で上りました。

園内へ到着すると、階段を上った先に展望台が見えるので、そちらへ移動しましょう。

展望台は、特徴的な短い螺旋階段になっていますね。

展望台
展望台

ベンチが置かれているので、ゆっくりと景観を楽しめます。

展望台から眼下を見下ろすと、御手洗地区が一望できる。

歴史が見える丘公園の眺望
町並み

また、遠くの方には、四国の山々が一望できたり、来栖海峡大橋を見渡すことができる絶景スポットです。

瀬戸内海の景色

カメラをズームして撮った来栖海峡大橋がこちら。白い橋が青空の下、よく映えている。

瀬戸内海と来栖海峡大橋

ちなみに私のカメラは、SONYのRX100M7。望遠性能は折り紙付き。(RX100M7のレビュー記事はこちら。

それにしても瀬戸内海の多島美の景色は、とても綺麗で見ごたえがありました。

多島美の風景

この公園で夕日を眺めると物凄く美しいのは、想像に難くない。

個人的には、御手洗へ足を運んだら是非立ち寄って欲しい公園なのでおすすめします。

歴史の見える丘公園

  • 住所 広島県呉市豊町御手洗365
  • 電話番号 0823-67-2278(豊町観光協会)
  • 駐車場 約10台(無料)

【カメラに関する話】

歴史の見える丘公園から撮影する場合は、望遠性能の優れたカメラやレンズを使用しましょう。下記記事では、カメラに関する話を紹介します。

【見所②】乙女座

乙女座
乙女座

乙女座は、復元された昭和初期の劇場です。当時は、建築の粋を集めたモダンな劇場として注目を集めました。

戦後1960年代頃までは映画館として使用された後、特産品のみかんの選果場に転用され、2002年には記憶をたどり創業当時の状態に復元されて今に至ります。

施設維持のため入館料200円を支払い、館中へ入りました。

乙女座は、どこの席からでもステージが見やすいよう工夫がされていますね。

乙女座の館内

客席は畳敷きで2階席もある。もちろん2階からでもステージがよく見えます。

乙女座の館内

島民の娯楽を支えた趣のある雰囲気が実によい。これには拍手喝采を送りたい。実は、今でも現役で使用されています。

2015年7月にテレビアニメ「たまゆら」の登場人物である桜田麻音の声優さん(儀武ゆう子さん)による書下ろし朗読劇がありました。

桜田麻音の朗読会用のポスター

乙女座

  • 住所 広島県呉市豊町御手洗248
  • 電話番号 0823-67-2278(豊町観光協会)
  • 営業時間 9:00~17:00
  • 休館日 火曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始
  • 料金 200円

【見所③】天満神社(御手洗天満宮)・中村春吉碑

天満神社
天満神社

サイクリストならば是非立ち寄って頂きたいスポットが天満神社です。

この神社の境内には、日本で初めて世界一周の自転車旅を行なった中村春吉の記念碑があります。

菅原道真が太宰府へ左遷されたときに立ち寄った本川の井戸で手を洗ったという伝承があり、この井戸の側に天満宮が建立されたと言われています。

御手洗地区の名前の由来にもなっているよ。

境内には、菅公の歌碑がありました。

菅公の歌碑
菅公の歌碑

この歌碑には「我たのむ 人をむなしくなすならば 天が下にて名をやなかさん」と刻まれています。

この歌詞を訳すと「私が頼みにする人を万が一にも粗略に扱うならば、私は天下に自分の名を知らしめるようなことをしてそれに報いますよ」となる。

う~む、菅原道真は敵に回すと恐るべしかな。けれど味方であれば頼もしい。

こちらが中村春吉碑です。

中村春吉の石碑
中村春吉の石碑

明治時代に無銭で世界一周をした伝説のチャリダー。

中村春吉は御手洗で生まれたため、この地に偉業を称え石碑が作られました。

1902年から中国、東南アジア、インド、中近東、ヨーロッパ、アメリカを1年半で旅を成し遂げたそうです。

明治時代の自転車なので、現代みたいに決して旅に適していた訳でないはずです。

私もサイクリストなので、この偉業は胸を熱くさせますね。

天満神社(御手洗天満宮)

  • 住所 広島県呉市豊町御手洗141
  • 電話番号 0823-66-2131(豊市民センター支所)

【見所④】大東寺

大東寺の山門

NHKドラマ「火の魚」のロケ地になった大東寺です。

御手洗にあった登光寺と隆法寺の2つの寺院が1942年に合併して大東寺になりました。ちなみに、大東寺の名前は、大東亜戦争に因んで付けられたそうですよ。

本堂へお参りします。

大東寺(本堂)
大東寺(本堂)

大東寺を訪ねたら、大きなクスの木へ足を運ぶのをお忘れなく。実に見応えがあります。

スクノキ

大東寺

  • 住所 広島県呉市豊町御手洗310
  • 電話番号 0823-67-2278(豊町観光協会)

【見所⑤】御手洗昭和館

御手洗昭和館
御手洗昭和館

御手洗昭和館は、大人にはとても懐かしく、子供には新鮮なスポットでしょう。

御手洗昭和館では、昭和30年代~40年代を中心にしたレトロなおもちゃが約5,000点以上展示されているそうです。

店内には、店主が集めた私物が所狭しと並び、訪れた人は懐かしさの余り歓声を挙げる人もいるそうですね。

残念ながら私が訪れた日は、開いていなかったため、またの機会に訪れます。(シクシク)

御手洗昭和館

  • 住所 広島県呉市豊町御手洗233
  • 電話番号 0823-66-5005
  • 営業時間 10:00~17:00
  • 休館日 火曜日(火曜日が祝日の場合は翌日)、年末年始
  • 料金 一般300円、小中学生200円、未就学児無料

【昭和の光景あれこれ】

御手洗昭和館のような昭和の光景が残っているスポットを旅先で訪れますので、下記記事で紹介します。

【見所⑥】若胡子屋跡

若胡子屋跡
若胡子屋跡

若胡子屋跡(わかえびすやあと)は、1724年(享保9年)に広島藩から茶屋営業の許可をもらって営業していました。

周防上関から御手洗へ遊女商売の出稼ぎを行っていて、最盛期には100人の遊女たちがいたそうです。

主屋の座敷の天井には屋久杉が使用されているそうで、当時の華やかな光景が想像できますね。

残念ながら、現在は閉館中です。

若胡子屋跡

  • 住所 広島県呉市豊町御手洗149-1
  • 電話番号 0823-67-2278(豊町観光協会)

御手洗町並み保存地区の基本情報とアクセス

住所広島県呉市豊町御手洗
電話番号0823-67-2278(豊町観光協会)
豊町観光協会の営業時間平日 10:00~16:00
土・日・祝日 9:00~16:30
豊町観光協会の定休日火曜日
豊町観光協会の入館料無料

豊町観光ガイドを頼んで、御手洗の町並みを散策しよう

  • ガイドを依頼する場合は、豊町観光協会へ1週間前までに予約して下さい。
  • ガイド1名、料金3,000円です。所用時間は1時間30分となります。

【アクセス】

  • 広島呉道路呉ICから車で約1時間15分
  • 竹原港(広島県竹原市)から高速船で大長港(広島県呉市豊町御手洗)まで45分

御手洗町並み保存地区の駐車場

無料駐車場が2箇所あります。

豊町観光協会に近い「御手洗駐車場」では、普通車4台、車椅子用1台、観光バス1台が駐車できます。

尚、利用時間は9:00~17:00です。

御手洗駐車場から南へ約1km進むと広い無料駐車場の「御手洗かもの駐車場」があります。

利用時間は9:00~17:00です。

まとめ

御手洗地区の案内図

御手洗町並み保存地区は、時間をかけてゆっくり歩いて見て回りましょう。

ノスタルジーを感じる風景に心が安らぎます。急ぎの旅でなければ、1泊してじっくり見て回ると良いかも。

古い町並みを始め、歴史の見える丘公園、乙女座などたくさんの見どころがある。

レトロな港町に興味がある人は、ぜひ御手洗町並み保存地区へ足を運ばれてみてはいかがですか。



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この記事を書いた人

年齢:40代。
職業:旅人兼ブロガー。

私にとって自転車旅が一番の楽しみであり、知らない土地、景色、一期一会の出会いなど様々な体験をしました。当ブログでは、自転車旅などを通じて体験した事や訪れた絶景・観光スポットについて紹介します。また、自転車全般に役立つ情報を発信しています。

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