紅葉が美しく彩るダイナミックな井倉峡。
風光明媚な観光名所として知られています。
この井倉峡には、幻想的な雰囲気の漂う全長1,200mの巨大鍾乳洞の井倉洞がありますので、地底世界を探検しましょう。
また、井倉峡の一角を占める気品あふれる絹掛の滝へ立ち寄るのを忘れてはいけません。
日常の喧騒を忘れ、自然の美しさを堪能する旅へ出かけましょう。
本記事では、井倉洞と絹掛の滝について紹介し、自然が造り出した圧巻の景色についてお伝えします。
井倉峡とは
井倉峡は、岡山県新見市井倉に位置しており、高梁川(たかはしがわ)の両岸に高さ240mに及ぶ石灰岩の絶壁となって約8kmも続く峡谷です。
特に秋の紅葉の時期では、石灰岩の灰色との美しいコントラストは見る物を魅了します。
また、滝や鍾乳洞(井倉洞)などが点在しており見所満載です。
周辺には、食事何処などが連なっていますので、井倉峡を漫喫しながらゆったりと過ごしましょう。
例年の紅葉シーズンでは、11月中旬から11月下旬が見頃になります。
【紅葉スポットの紹介】
井倉峡のような紅葉スポットは日本全国に至るどころにありますので、下記記事で紹介します。
紅葉が良く映える井倉峡の断崖景色を漫喫
井倉峡へ行こう
井倉峡への最寄り駅は、JR井倉駅になります。
町の至るどころに井倉洞の案内板が立てられていますので、井倉洞を目指すと良いでしょう。
井倉駅から井倉洞までの距離は約1kmであり、徒歩で向えますが、自転車で周りの景色を堪能しながら向かうならば、井倉駅から南へ一つ前の駅であるJR方谷駅(ほうこくえき)で下車すると良いですね。
この方谷駅から井倉洞までの距離は約9kmであり、その道中には素晴らしい井倉峡の景観や絹掛の滝へ立ち寄ることができますので、断然こちらの方がお得感があります。
方谷駅から国道180号線を北上して井倉洞を目指しましょう。
高梁川(たかはしがわ)沿いを横目に眺めながら北上していると、見事な石灰岩の絶壁を目の当たりにします。これらが井倉峡です。
井倉洞の入口があるところで眺める井倉峡が、お勧めのビュースポットになります。
道の沿岸には、井倉洞へ向かう案内がありますので、途中から県道50号線へ曲がり井倉洞を目指しましょう。
こちらの写真に写っている踏切の向こう側が県道50号線です。
県道50号線を走っていると、路面に「ゆっくりマーク」を発見。
あと少し走れば井倉洞へ辿り着きますので、自転車だけでなく車で訪ねる人も徐行して走りましょう。
目の前には、高梁川が織りなす美しくダイナミックな景観に大興奮!
遠くに見える橋を目指して走ると、井倉洞へ辿り着きました。
【サイクリストの管理人からの一言】
輪行袋に自転車を入れると、自転車を電車に乗せることができますね。このことを「輪行」と言い、下記記事では輪行についてお話します。
ダイナミックな石灰岩の景観
井倉峡の圧巻の景色は、見る人全てを魅了する美しさです。
井倉峡は、古くは阿哲峡(あてつきょう)とも呼ばれており、高梁川が阿哲石灰岩層群や三郡変成岩類で構成されるカルスト地形の阿哲台を削ってできたダイナミックな景観は感動を与えます。
石灰岩の灰色と紅葉のコントラストは、他では滅多に見ることができない風景ですね。
自然の壮大さと美しさを身近に感じることができる景勝地であり、その美しい岩肌は一見の価値ありです。
1929年(昭和4年)には、井倉峡(井倉洞)を訪れた歌人の与謝野晶子により「切ぎしは ひところすぐに天そそり もみじも身をばうすくしてよる」と詠まれています。
井倉洞へ入る前に、井倉峡の景観を楽しんで行きましょう。
井倉峡から流れ落ちる滝を眺めよう
井倉峡を隈なく見ていると、岩盤から流れ落ちる滝を目撃できました。この井倉の滝は、自然にできた物ではありません。
実は井倉峡にある井倉洞の中の水を排出するために造られた物です。
巨大な岩盤から絹のように流れ落ちる滝を静かに眺めていると、なんだか心が落ち着いてきますね。
この滝の落差は約70mもありますので、迫力ある光景を楽しみましょう。
尚、滝の水は高梁川へ流れ落ち、自然へ帰ります。
幻想的な鍾乳洞「井倉洞」
購入した入洞券を橋の前にある受付で提示して、橋を渡り井倉洞の入口へ向かいましょう。
井倉洞の洞内は、幻想的な雰囲気が漂っており、見る物全てが不思議な感じがしますね。
全長1,200mの巨大鍾乳洞である井倉洞は、悠久の時をかけて、流れ落ちた水が少しずつ鍾乳石や石筍(せきじゅん)を造り、それがやがて石灰柱になっていきました。
井倉洞の見所の一つとして3つの滝があり、それぞれ「ありさの滝、地軸の滝、音の滝」と言います。
特に地軸の滝は、洞窟内では国内最大級となる落差50mの迫力ある滝であり、その姿を間近で眺めることができますね。
井倉洞を探検した詳細については、下記記事で紹介します。
河原へ降りて散策しよう
井倉峡に流れる高梁川の河原で、水遊びを楽しんでみませんか。
高梁川の水はとても綺麗で、夏に入ると気持ち良さそうです。
当たり前のことですが、小さなお子さんがいる場合は、絶対に一人にさせないで下さい。
清涼感たっぷりの河原を散策することで、気分がすっきりとします。
井倉峡でキャンプができるかはわかりませんが、もしできたら楽しそうですね。
蒸気機関車の光景
井倉峡には、「デコイチ」の愛称で多くの人々に親しまれていた蒸気機関車D51838号が保存されています。
この蒸気機関車は、山陽本線及び伯備線で旅客貨物の輸送に日夜全力で尽くしてきました。
1971年(昭和46年)4月に開かれて全国植木祭では、お召列車をけん引するなど数々の功績を誇っています。
しかし、ディーゼル化電化によって1974年(昭和49年)2月に遂に役目を終えました。
井倉峡へ訪れた際は、是非デコイチに会いに行ってみて下さい。
【役目を終えた電車の保存】
デコイチのように役目を終えた蒸気機関車や電車は、大切に保存されていることがありますね。下記記事では、そんな電車が保存されているスポットを紹介します。
井倉峡の基本情報とアクセス
住所 | 岡山県新見市井倉409 |
電話番号 | 0867-75-2224(井倉洞) |
【アクセス】
- JR井倉駅から徒歩で約15分
- JR新見駅からタクシーで約25分
- 新見ICから車で約25分
井倉峡の駐車場
井倉峡及び井倉洞への無料駐車場は2箇所あります。
こちらの駐車場では、普通車200台、大型バス20台が駐車可能です。(トイレ有り)
また、こちらの第二駐車場では、普通車100台が駐車できます。(トイレ無し)
気品あふれる絹掛の滝の光景
絹掛の滝を堪能
方谷駅から国道180号線を北上し、井倉洞へ目指している道中で「絹掛の滝(きぬがけのたき)」と書かれた巨大な案内板が目に留まりました。
自転車を止めて、右手を確認して見ると、絹のような細い水が流れ落ちていることに気が付きます。
この絹掛の滝は、国道180号線の通りにあるため、アクセス抜群ですね。
井倉峡の一角を占めている絹掛の滝は、白絹のような気品あふれる姿からその名が付けられたそうです。
草間を流れている高梁川の支流は、水量が少ないため、本流との間に生じた浸食の差により、三段の滝が形成されました。
目の前に見える「第一の滝」の高さは約50mもあり、滝全体で高さ約60m、幅3mを誇ります。
尚、一般的に絹掛の滝と呼ばれているのは第一の滝のことですね。
「白絹のような」と例えられることから、普段は優雅な水の流れですが、雨などにより水量が増えることで、落下する水は飛瀑となり、滝壺には水煙が上がるほどの壮観な滝を見ることができるそうです。
滝へ近づき、マイナスイオンの効果でリフレッシュしましょう。
また、滝壺から鯉(オブジェ)が滝登りしている光景を目撃できます。(笑)
紅葉と滝のコラボレーションは実に見応えがあり、心落ち着く景色ですね。
尚、絹掛の滝の直ぐ近くには公衆トイレが完備されていますので、必要に応じてトイレ休憩しましょう。
岩屋の不動尊
絹掛の滝の岸壁の裾には、岩屋がありますので向かってみましょう。
不動明王と書かれた鳥居をくぐり抜け、奥へ歩いて行くと岩屋の入口が見えてきます。
岩屋の中へ入ってみると、不動尊の石仏が安置されていました。
不動尊は全てを叶えて下さる仏様であり、昔から信仰が厚いですね。
病魔退散や身体健全、家内安全、進学就職など実に霊験あらたかです。
尚、この不動尊にちなんで絹掛の滝のことを「不動の滝」とも呼んでいます。
【神社仏閣の紹介】
旅の道中では様々な神社仏閣へ訪れますので、下記記事で紹介します。
絹掛の滝の基本情報とアクセス
住所 | 岡山県新見市草間12267-1 |
電話番号 | 0867-72-6136(新見市役所産業部 商工観光課) |
【アクセス】
- JR方谷駅からタクシーで約10分
- JR井倉駅からタクシーで約10分
- 新見ICより車で約30分
絹掛の滝の駐車場
絹掛の滝には無料駐車場があります。(普通車20台、バス2台)
まとめ
風光明媚な観光名所として知られている井倉峡。
高さ240mに及ぶダイナミックな石灰岩の絶壁と紅葉が織りなす美しさは、一見の価値があります。
また、井倉峡の一角を占める絹掛の滝へ立ち寄り、マイナスイオンの効果でリフレッシュしてみませんか。
井倉峡にある井倉洞で普段お目にかかれない幻想的な光景を楽しみましょう。