大切な自転車を守るため、自転車の傍から離れる時は鍵をかけますね。
自転車の鍵には、様々な種類があり、その中の1つにワイヤーロックがあります。
ワイヤーロックは、防犯能力が低いため使うなと言う話を聞きますが本当でしょうか。
確かにワイヤーロックは、構造的に脆いものが多いのは事実です。
しかし、使い方次第では、自転車を盗難から十分守れますよ。
本記事では、ワイヤーロックの効果的な正しい使い方について紹介します。
ワイヤーロックは工夫して使うことが大事
一言でワイヤーロックと言っても様々な種類がありますが、総じて工具があれば簡単に切断されてしまう可能性があります。
そのため、メインの鍵として奨励はされていません。
しかし、使い方次第では、十分な防犯性を確保できるので安心して下さい。
自転車を盗む側の立場で考えると、大きく分けて「転売目的」と「乗り捨てがしたい」だけの2つに分かれます。
転売目的の窃盗犯ならともかく、ただ乗り捨てがしたい窃盗犯ならば、工具まで持ち歩く人はあまりいないでしょう。
そのため、ワイヤーロックでも防犯性を期待できますね。
転売目的の窃盗犯は、効率的に犯行を行うものなので、自転車が集まっている住宅などがターゲットにされやすいです。
令和3年の警視庁の調査結果では、自転車の盗難が最も多かったのが住宅でした。
盗難にあった多くの自転車は、鍵をかけていない状態のものが多いことが挙げられます。
ワイヤーロック1つだけでは、自転車のそばを長時間離れると盗難のリスクが高まりますが、コンビニに立ち寄る程度の短時間ならば十分使用できますね。
また、ワイヤーロックを使う際、自転車を頑丈な構造物とくくりつける、いわゆる「地球ロック」を行ない、複数の鍵を組み合わせて使うことで防犯性は強固になります。
ワイヤーロックは、防犯性を高める工夫を考えて使いましょう。
ワイヤーロックの防犯能力が弱いとは本当なのか?
ワイヤーロックは、一般的に脆弱な鍵として認識されています。
そのため、決して防犯性が高くありません。
まずは、この認識を十分に理解して下さい。
ワイヤーカッターなどの工具さえあれば、ワイヤーの切断は簡単にできてしまうため、どうしても評価が低くなりがちです。
多くのワイヤーロックは、サブの鍵として使われることが多いですが、ワイヤーの直径が15mm以上の物ならばメインの鍵として使えますね。
そのようなワイヤーロックは、重く値段も高くなったりしますが、自転車を守るためには頑丈なワイヤーロックを使用すべきです。
もし、ワイヤーの直径が小さな軽量なものをメインとして使うならば、他の鍵と組み合わせて使いましょう。
例えば、ワイヤーロックとU字ロックの組み合わせが有効です。
ちなみに、鍵の選び方やお勧めの鍵については、こちらの記事で紹介しています。
ワイヤーロックの効果的な正しい使い方
ワイヤーロックの効果的な使い方について説明します。
主な使い方を以下にまとめました。
それぞれについて詳しく説明します。
高い位置で鍵をかける
ワイヤーを切断する際、地面に近いとワイヤーカッターの片方を地面に押し付けて足で踏むことができるので、力が入りやすくなり簡単に切断できてしまいます。
窃盗犯がこのテクニックを使った場合、ただでさえ防犯性が弱いワイヤーロックはひとたまりもありません。
そこで、ワイヤーが切断しにくい高い位置に鍵をかけましょう。
また、伸縮性のあるワイヤーロックの場合は、伸ばして地面に届かないよう巻き付けるのがポイントです。
高い位置で鍵をかけることは、窃盗犯の仕事がやりにくくなるもの。
なるべく地面から離れて位置に鍵をかけるよう心掛けましょう。
地球ロックを心掛ける
ワイヤーロックで自転車に鍵をかける場合は、地球ロックを心掛けることをお勧めします。
地球ロックとは、駐輪場の柱などと一緒に自転車を括り付けることですね。
ワイヤーロックは、長さや伸縮性のある物が多いので、地面と連結して動かない頑丈な構造物と自転車を括り付けることで、防犯性は飛躍的に高まりますよ。
この時注意しなければならないのは、括り付ける構造物の頑丈さを見極めなければなりません。
折角地球ロックしたのに、構造物があっけないほど簡単に壊せる物ならば意味がないです。
地球ロックを使う際、先ほど触れた高い位置で鍵をすることも忘れずに。
2箇所以上でワイヤーロックをかける
防犯性を高める鍵のかけ方に2重ロックがあります。
その名の通り、2箇所に鍵をかけるのが効果的。
町中を歩いていると、「自転車は2箇所に鍵をかけよう」といったポスターを良く見かけますね。
1つ1つは脆弱なワイヤーロックでも、複数個かければ、窃盗犯のモチベーションも削ぎやすくなるもの。
例え短時間でワイヤーを切断できるとしても、鍵の数に比例して切断時間が2倍、3倍と増えていきますよ。
そんな面倒くさい自転車を盗もうとは思わないのではないでしょうか。
同じワイヤーロックであれば、同じ手順で何度も切断される可能性が高いため、別種類の鍵をかけることをお勧めします。
ワイヤーロックと他の鍵を組み合わせて使う
ワイヤーロックは、軽くて小さいものもあるため、持ち運びが簡単ですね。そのため、鍵はワイヤーロックのみに頼っているならば危険です。出来るだけワイヤーロックと別種類の鍵を併用しましょう。
例えば、U字ロックやチェーンロック、プレートロックなどを一緒に使うと防犯性が高まります。
先ほど触れた地球ロックで自転車を頑丈な構造物と括り付けた後で、更にU字ロックなどを一緒に使えば、防犯性はかなり強固になるものだ。
あえて窃盗犯が、このような状態の自転車に手を出すとは思えません。
外出先で自転車を長時間駐輪するならば、2重ロックを心掛けましょう。
ホイールやサドルもロックする
ロードバイクやクロスバイクなどのスポーツ系自転車は、ホイールやサドルも高額な物が多く転売しても十分な利益が見込まれます。
これらは、比較的簡単に取り外せるため、単体で盗難されることも少なくありません。
十分な長さのあるワイヤーロックならば、サドルやホイールにワイヤーを通してフレームに括り付けましょう。
更に地球ロックを併用すれば、防犯性はかなり高いですよ。
もし、ワイヤーの長さが足りない場合は、複数のワイヤーロックを使うのも一つの手ですね。
【ホイールに関する話】
ロードバイクのホイールは、10万円を越える高価な物が普通にありますので、必要に応じて盗難対策を行ないましょう。下記記事では、ホイールに関する記事を紹介します。
複数の自転車をまとめてワイヤーロックで繋ぐ
友人や知人とサイクリングへ出かけた際、複数の自転車を複数のワイヤーロックで括り付けるのは、盗難対策として有効です。
これもある意味地球ロックと同じ働きをしますよ。
複雑に絡み合ったワイヤーでくくられた自転車は、そのまま持ち運びするのは困難ですね。
そもそも窃盗犯が狙うのは、多人数より単独で行動している人。
そのため、仲間が大勢いる中であえて窃盗を行なうのは控えるでしょう。
ワイヤーロックを選び時のポイント
ワイヤーロックは、ワイヤーをナイロン素材などでパッキングした物が多く、持ち運びにも便利な盗難防止アイテムです。
鍵が必要な物やダイヤルで解錠する物がありますね。
どちらのタイプでもワイヤーロックを選ぶ際のポイントは、以下の3つです。
種類は豊富にありますので、自分のお気に入りのワイヤーロックを是非探してみて下さい。
まとめ
本記事では、ワイヤーロックの正しい使い方について紹介しました。
紹介したことをまとめると以下になります。
- 高い位置で鍵をかける
- 地球ロックを心掛ける
- 2箇所以上でワイヤーロックをかける
- ワイヤーロックと他の鍵を組み合わせて使う
- ホイールやサドルもロックする
- 複数の自転車をまとめてワイヤーロックで繋ぐ
ワイヤーロック単体では、自転車の盗難防止対策としては不十分ですね。
例え単体でも短時間の駐輪ならば使えなくはないですが、長時間駐輪する際は、鍵を2つ以上必ずかけるのが基本です。
ワイヤーロックで自転車と頑丈な構造物をつなぎ、U字ロックなど併用して下さい。
大切な自転車を盗難から守るためにも出来る対策を行ないましょう。