検討・考察・経験

自転車のホイールは完組み・手組み、それぞれのメリットとは

自転車のホイールは大きく分けると完組みホイールと手組みホイールの2つに分ける事ができます。

今は完組みホイール全盛期ですが、手組みホイールにも手組みならではのメリットがあり捨てがたいです。

本記事では、完組みホイールと手組みホイールのメリットとデメリットについて知ることができます。

本記事は、以下に該当する人向けです。

  • 完組みホイールと手組みホイールのメリットとデメリットについて興味がある
  • 手組みホイールが欲しい又は気になっている

完組みと手組みのホイールを使いわけよう

完組みホイールと手組みホイールの特徴の違いにより、メリットとデメリットは一長一短です。

自転車で走る用途に応じて使い分けてみましょう。

それぞれのホイールのメリットとデメリットを下表にまとめます。

メリットデメリット
完組みホイール専用設計による完成度の高さ価格が高い

修理が困難な場合がある
手組みホイール安価なオリジナルホイールが作成可能

修理が簡単
ホイールを組む人の力量次第で性能にバラツキが多い

部品の品質や部品同士の相性により性能が変わる

今や各メーカーが自社の持てる限りの技術をつぎ込み、切磋琢磨しながら新しい完組みホイールを作っています。

価格に目をつむれば、ロードバイクやクロスバイクには、確実に高い性能を発揮できる完組みホイールの方が良いでしょう。

完組みホイールは、普通に10万円を越える価格の物が多いね。価格が高いだけあって性能は折り紙付きだよ。

しかし、手組みホイールには、手組みホイールならではの長所が存在しています。

特に日本一周のような重い荷物を運びながら長期間の旅を続けていく場合には、十分に力を発揮するでしょう。

そのため、ポテンシャルは高目です。

ロードバイクやクロスバイクでは、普段の走りに完組みホイール、重い荷物を載せて長期間の旅に使用する場合には手組みホイールと使い分けると良いでしょう。

こーさん
こーさん

普段から手組みホイールを使っていても全然問題ないね。手組みホイールは、使った部品の品質や相性、組んだ人の腕次第で性能が極端に良くなるからね。 ちなみに私のメインホイールは手組みホイールだよ。

ホイールの構造

ホイールの構造について紹介します。

ホイールは主に以下の3つの部品から構成されています。

  • リム
  • ハブ
  • スポーク

完組みホイールは、メーカーから既にホイールが完成された状態で販売されており、現在の主流です。

それに対して手組みは、リム・ハブ・スポークをホイールを組む人が、1つ1つ組合せて作り上げて行きます。

昔は手組みホイールが一般的でした。

それぞれの部品について簡単に紹介します。

部品説明
リムホイールの外周部分でタイヤを取り付けます。
ハブホイールの中心にあり、回転軸の部品です。
スポークリムとハブを繋ぐ部品です。

完組みホイールと手組みホイールについて

完組みホイール

世界中にあるホイールメーカーからほぼ毎年新製品が販売されています。

主なメーカーには、シマノやマビック、フルクラム、ボーマ、イーストンなど数え上げていたらきりがないね。

完組みホイールは既に完成された状態のまま販売されているため、そのまま自転車へ装着可能です。

各メーカーの専用設計で専用部品を使って組立てていくため、常に安定した性能が発揮できます。

手組みホイール

リム、ハブ、スポークを個別に調達して、一般的に自転車ショップの店員が組み上げるのが手組みホイールです。

手組みホイールは、技術力があれば自分自身で組み上げれるね。

昔は手組みホイールが一般的でありましたが、完組みホイールの台頭により、すっかりと廃れてしまいました。

しかし、全く需要がない訳ではなく、マウテンバイクなどオフロードシーンには手組みホイールを使用したりします。

完組みホイールのメリット

専用設計による完成度の高さ

完組みホイールは、各メーカーそれぞれで専用のリム・ハブ・スポークを作って組み立てられています。

専用設計による最大のメリットは、様々なデータを基にして性能を突き詰めたホイールを作れることです。

専用設計の強みを生かして各メーカーからは、ヒルクライム向けの軽量ホイールや、平地高速巡行向けのエアロホイールなど様々な種類のホイールが販売されています。

走るべきシーンに応じて、ホイールの履き替えができるね。

そんな高性能のホイールを履いたロードバイクが、綺麗に整備された舗装路を颯爽と駆け抜ける事を想像すると興奮してきますね。

完組みホイールの性能によっては、漕ぎだしの軽さやスピードの維持など様々な点で圧倒的な走りの軽さに驚くかも知れません。

こーさん
こーさん

私も初めて十万円以上の高性能ホイールを履いて舗装路を走った時、あまりの走りの軽さに衝撃を受けたのを覚えてるね。しかし、数日走ると足がその軽さに慣れてしまったためか、その軽さが当たり前になるよ。

完組みホイールのデメリット

価格が高い

完組みホイールのデメリットは、性能により価格が高くなる傾向があります。

専用設計で作られた部品は標準部品と比較して、コストがかかり過ぎるため、最終的にできあがったホイールは安くても数万円、高いと数十万は普通にします。

完組みホイールの性能はピンからキリまであるよ。

必ずしも高価なホイールだからと言って、自分に合っているとは限らないので、自分が使用する用途を考慮して購入するホイールを決めていきましょう。

ヒルクライム用やオールダウンダー用など用途によってホイールの種類は分かれているよ。

各メーカーから多くの種類のホイールが販売されているため、どれを購入すれば良いのか迷った場合は、自転車ショップの店員へ相談してみると、貴重なアドバイスを頂けます。

自転車ショップによっては、定期的にロードバイクの試乗だけでなくホイールの試乗も行っていますので、気になるホイールがある場合は、積極的に試乗会へ参加してみましょう。

【サイクルイベントで見る光景】

サイクルイベントの参加者のロードバイクを見ていると明らかに高価なホイールを見かけたりしますね。下記記事では、サイクルイベントについてお話します。

修理が困難な場合がある

ホイールで使われている部品が壊れる可能性は低いと思われますが、何かの原因で壊れてしまった場合、専用部品で組立てられた完組みホイールでは、代替え部品が見つからない可能性があります。

そうなると修理が困難でしょう。

手組みホイールのメリット

安価なオリジナルホイールが作成可能

手組みホイールは、自ら選んだリム・ハブ・スポークを使ってオリジナルのホイールを作る事ができます。

それぞれのリム・ハブ・スポークは、個別に各メーカーから標準部品として販売されており、価格はそれほど高くはありません。

標準部品でも性能によっては、高価な物もあるよ。例えば、クリスキングが販売しているハブは、前後輪用2つで約10万円はするね。

例えば、頑丈なホイールを作りたいならば、リムの高さを32hの物を選んだり、軽量のホイールを作りたければリム高さが20hや24hの物を選ぶことが自由にできます。

また、スポークの数も32本にしたりと完組みホイールより多く選択できるため、乗り心地の調整ができるのはうれしいですね。

自転車ショップへ相談しながら必要な部品を購入して、手組みホイールを組んでもらえば、自分だけのオリジナルホイールができるね。

そして何より、部品の品質と相性、ホイールを組む人の力量次第では、完組みホイールより安い費用で、完組みホイールと同等以上の性能のホイールを組み上げれる可能性があります。

修理が簡単

手組みホイールは標準部品を使って組立てているため、たとえ何かの原因でホイールの修理が必要となった場合、代替え部品で対応できます。

また、スポークが折れたとしても自転車ショップで新しいスポークに張替えが依頼できます。

尚、スポークの張替えは、シティーサイクル(ママチャリ)しか取り扱っていない自転車ショップでも対応可能なところが多いです。

手組みホイールはトラブルに強いね。

手組みホイールのデメリット

ホイールを組む人の力量次第で性能にバラツキが多い

ホイールを組む人によっては、同じリム・ハブ・スポークを使ってホイールを組み上げたとしても全く性能の違うホイールができあがります。

ホイールを組む人の力量が物を言いますので、どうしても手組みホイールが欲しい場合は、手組みホイールの組立て経験が豊富な人へ依頼すると良いでしょう。

自転車ショップの店員でも手組みホイールを組んだことが無い人はいますので、自転車ショップへ依頼する場合は、実績を確認してみよう。

部品の品質や部品同士の相性により性能が変わる

ホイールの標準部品は、各メーカーから様々な部品が販売されています。

そのため、部品同士の相性が良かったり悪かったりしますので、相性の良い部品を選択しましょう。

また、標準部品を使用するため、できるだけ品質の良い物を選ばないと、最終的に組み上がったホイールは十分な性能を発揮できません。

手組みホイールは、部品の品質や部品同士の相性を考慮して、調整の不備がないよう気を付けて組立てましょう。

長期の自転車旅には手組みホイールが向いています

手組みホイールは、自転車に重い荷物を載せて、長期間旅を続ける場合に安心感があります。

例えば、32本のスポークを付けた手組みホイールを使用する場合、旅先で荷物の荷重に耐えられなくなり、スポークが1本折れたとしても、自転車は振れることなく乗り続けられる可能性が高いです。

また、修理が簡単なので、旅先の自転車ショップで折れたスポークを新しいスポークに張替えすれば対応できます。

長期間の自転車旅を続ていくと、自転車に不具合が発生する可能性が高まりますので、トラブルに強い事は頼もしい限りです。

スポークの数が32本と多いホイールは、トラブルだけでなく乗り心地が良いため、自転車旅に向いているね。

完組みと手組みのホイールはそれぞれ一長一短です

ロードバイクやクロスバイクに使用するホイールは、完組みホイールが主流であり、手組みホイールは少数派です。

完組みホイールと手組みホイールのメリットとデメリットについてお話してきましたが、それぞれ一長一短がありますので、自分に合ったホイールを選びましょう。

日本一周にように重い荷物を載せて長期間旅に出かける場合は、手組みホイールの方がメリットが多いね。

ホイールにより自転車の走りの質が変わってくるため、より良いホイールを選び自転車ライフを楽しみましょう。

【サイクリングで乗り比べしてみよう】

ロードバイクに完組みホイールと手組みホイールをそれぞれ装着して、サイクリングで乗り比べしてみては如何でしょうか。下記記事では、サイクリングに適したスポットを紹介します。

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