【2021年5月 岡山県旅】
「天空の鳥居が見てみたい」
とある雑誌を読んだ私の感想でした。
天空の鳥居と言えば、香川県の高屋神社が有名ですが、雑誌で岡山県にもある事を知り是非訪れたいと思いました。
玉野市は瀬戸内海に面した造船の街であり、様々な観光スポットが点在しています。
そこで、天空の鳥居を含めた定番から穴場までのスポットを巡る計画を立てた後で、旅の準備を整え、玉野市へ向けて出発しました。
本記事では、サイクリングしながら玉野市の様々な観光スポットを巡った様子をお届けします。
瀬戸内海に接する造船の街、玉野市を巡る旅
児島半島を目指そう
今回のスタート地点は「備前西市駅」から始まります。
尚、ゴール地点も同じ「備前西市駅」です。
備前西市駅から南下して玉野市を巡り、再び備前西市駅へ戻ってくるルートを進みます。
それでは、早速旅を開始しましょう。
玉野市へ向かうには、この備前西市駅から素直に南下して行くか、南東へ向かい児島湖又は児島湾を渡って玉野市へ入る道があります。
今回は、児島湾を渡って行く道を進むことにしました。
ペダルを軽やかに回して先へ進みます。
児島湾には児島湾大橋が架けられており、児島半島へ渡れます。
児島半島は約30kmぐらいで一周できるため、多くのサイクリストに親しまれていますね。
この半島には標高約400mの金甲山や標高約290mの貝殻山などがあり、ヒルクライムを楽しめるのも魅力的です。
岡南大橋の上からは旭川の河口が見えており、その先には児島湾が広がっていますね。
橋を渡った後で南下しながら路地裏を進み続けていると、児島湾大橋が見えてきました。
いつ見ても優雅なシルエットですね。
児島湾大橋は児島湾に架かる長さ931m、幅10.5mの橋です。
片側1車線で片側に歩道が設置されています。
車道の路肩は狭くて自転車で走るのは危ないため、歩道を走ることをお勧めします。
この橋の一番高い所から眺める児島湾はとても良い景色です。
しかし、今回は多少海が濁っていたため、いまひとつでした。(涙)
ここ最近天気が悪く、雨が結構降っていたことが原因ですね。
橋を渡り終えた後で、進路を西へ変えて先へ進み続けていると、玉野市へ入りました。
沿岸にあった「玉野市」の標識を見ていると、「ん、あれは何かな?」と疑問を感じます。
この標識の近くにある木には「わんこ村」と書かれた木札が掛けられていました。
この周辺にあるのでしょうか。
いつもは、このまま真っすぐ道なりに進むのですが、今回はこの標識の後ろに見える道を左折することにしました。(この道を左折するのは初めてです)
少し進むと「Dog Run わんこ村」の看板が見えます。
その広場は木の柵で囲われていて、その柵は私の身長より低かったため、外から広場を見学できますね。
そこには、多くの犬が動き回って遊んでいる光景を見ることができました。
「へぇー、ドックランか。」とつぶやき、元気に駆け回わる犬を見続けて元気を分けて貰った気がしたのです。
まさしく、愛犬と楽しいひと時を過せる素敵な空間ですね。
ドックランを見た後で、児島湖を眺めたりしながら進んでいましたが、途中で峠へ向けて児島半島の内陸部へ進んで行きました。
【動物の触れ合いあれこれ】
今回の旅では、ドックランを行なう犬たちを見学できました。旅の道中に動物と触れ合うことはそれなりにありますので、下記記事で紹介します。
間瀬峠のユニークな石像たち
内陸部はのどかな風景が広がっています。
間瀬峠のへ向けて、自転車のペダルを淡々と回して上ります。
間瀬峠の標高は53mと余り高くはなく、斜度も大したことはありません。
日本各地には斜度が10%越えたり、標高が1,000mを越える峠がありますね。
そのような峠を実際に自転車で走れたりします。
自転車旅を続けていると、そのような峠に必ず上らなければならない時があり、大変苦労します。
しかし、きつい峠を上りきった時の充実感や達成感は格別の物があり、再度チャレンジしたくなりますね。(きつすぎると、嫌になりますが・・・)
そして、何より上りがあれば下りがある訳です。
下り道こそが最高のご褒美ですね。(笑)
しばらく進んでいると、「間瀬峠」の頂上へ到着しました。
間瀬峠の頂上には、七福神を始め、不動明王や二宮金次郎、水神様(蛇)、大きな蛙、弘法大師など様々な石像がお出迎えしてくれます。
また、多くの石碑が建てられており、石碑に掘られている文字が心を打ちますね。
間瀬峠については下記記事で詳しく紹介します。
【自転車のアイテム紹介】
自転車に役立つ様々なアイテムを、下記記事で紹介します。
瀬戸内海を眺めてテンションが上がる
間瀬峠を下って行きましょう。
自転車のスピードを加速させて先へ進んでいると、目の前には海が見えてきました。
海を見ると自然にテンションが上がってきますね。(笑)
海沿いの道は最高です。
道の途中からは、遊歩道をゆっくりと進んで海の景色を楽しみます。
玉野市は造船の街です。
泊地にはたくさんの漁船が停泊していて、遠くには大きな船を造っているのが見えたりします。
沿岸には「田井みなと公園」を示す標識が見えてきました。
田井みなと公園へ到着後、しばらくの間園内で休憩した後で、宇野港へ向かいました。
【海岸線あれこれ】
海を眺めながら自転車で海岸線を走るのは気持ちが良い物です。瀬戸内海でそのようなコースを下記記事で紹介します。
宇野港へ向かおう
瀬戸内海は穏やかで綺麗な海が続きます。
綺麗な浜辺に満足します。
素晴らしい透明度ですね。
田井みなと公園から宇野港までは、距離にして約2.5kmと近いです。
直ぐに港へ到着するため、宇野港までのルートから少し離れますが近くにある公園へ寄り道することにしました。
これから立ち寄ろうと思う公園の存在は以前から知ってはいましたが、訪れたことはありません。
良い機会なので実際に訪れて、どのような公園か確かめたいと思います。
その公園は、玉野市でも有名な玉野競輪の会場の直ぐ近くにあります。
しばらく進んでいると、大きく特徴的な建物が見えてきました。
この玉野競輪の会場を道路を挟んで反対側に「日之出公園」があり、自転車に乗って園内へ入ってみると、たくさんのソテツが生い茂っています。
壮観ですね。
園内の広さはそれほどでもないですが、休憩する分には申し分無い広さです。
多くの人が思い思いの時間を過ごしていました。
近くにある玉野競輪で負けた人が、気分を落ち着かせるために来ることがあるかも知れません。
この日之出公園は、瀬戸内海に接しているため、海を眺めながらゆったりと休憩を取ることができますね。
少しの間、海を眺め続けた後で、日之出公園を後にしたのです。
それでは、宇野港へ目指して進みましょう。
宇野港周辺の現代アートに触れる
目の前にある「ようこそ宇野港へ」と書かれたゲートをくぐり抜けると、遠くには海が広がっているのがわかります。
奥にある埠頭の近くには、宇野港のシンボルと言って差し支えない「宇野のチヌ」と呼ばれる作品が展示されていました。
この作品は、2010年の「瀬戸内国際芸術祭2010」で展示された現代アートで、宇野港などに漂流してきた廃棄物を利用して作成されたそうです。
カラフルなグラデーションのため、遠くからでも目立ちますね。
宇野港周辺には、複数のアート作品が展示されていますので、お見逃しなく。
天空の鳥居からの眺望
宇野港から北へ1.6kmぐらい進むと広昌山観音寺へ辿り着きます。
境内の奥の方には、「天空の鳥居」へ続く良く整備された道があり、その道を登っていくと、途中から修行道へ入りました。
修行道では、地面や壁に描かれた赤い矢印を頼りに歩いていきます。
しばらく歩いていると、目の上に天空の鳥居が見えてきますが、足場はありません。
状況を理解して、壁をボルダリングのようによじ登り、天空の鳥居へ辿り着きました。
天空の鳥居より、一段高い場所へよじ登って眼下を見下ろすと、そこには、玉野市の市街地と瀬戸内海を一望できる絶景が広がっていて、とても興奮しました。
この天空の鳥居へ登るのは、いろいろと危なかったですが、無事、境内へ戻る事ができました。
何が危なかったかについては、下記関連記事でお伝えしますので、もし天空の鳥居へチャレンジを考えているのならば、必読をお願いします。
玉比咩神社へ向かおう
玉野市の名前の由来になった立石を祀る「玉比咩神社」を目指して旅を再開しました。
路地裏ではいつ人が飛び出してくるのか、予想が付きません。
慎重に進んでいると、路地からいきなり子供が飛び出してきたのです。
即ブレーキをかけて自転車を停止させます。
子供から6m以上離れて停止できたため、もちろんお互い無事でした。
「危ない、危ない」心の中でつぶやき、お互い事故に合わなくて良かったと思った次第です。
路地裏を走行する時は細心の注意が必要ですね。
しばらく進んでいると、造船の街らしくたくさんのクレーンを見かけることができます。
個人的にカッコイイと思ったクレーンです。(笑)
漁船を眺めながら進みます。
しばらく道を進んでいると鳥居が見えてきました。
玉比咩神社の御神体
玉比咩神社へ到着後、鳥居をくぐり抜け拝殿へ向かいます。
拝殿の前へ立ち止まり参拝した後で、御神体である巨石の元へ向かいました。
御神体は見事な立石であり、存在感が凄いですね。
この御神体へ直接手で触れて、願いを掛けているとパワーを頂いたような気がしました。
【神社仏閣の紹介】
旅の道中に神社や寺院へ訪れることは良くありますので、下記記事で紹介します。
王子ヶ岳へ向かう道中にて
玉比咩神社の次は、山道を上り「王子ヶ岳」を目指します。
王子ヶ岳へ向かう道は複数ありますが、玉比咩神社から向かうと10kmもありませんね。
多少アップダウンのある山道で、ところどころに斜度10%前後の激坂があります。
激坂が続く距離はそれほど長くはありませんので、自転車のギアを軽くして、リズミカルに進んで行けば問題ありません。
道中の沿岸には、春らしく金鶏菊が咲いているのを良く見かけます。
綺麗ですね。
しばらく山道を上っていると、沿岸には大きく「WELCOME」の文字が見えてきました。
レゴブロックでできた王様が手を挙げて、まるで「近くによれ」と言っているように思えますね。(笑)
近づいてみると「おもちゃ王国」への案内であることがわかります。
おもちゃ王国とは、おもちゃを扱ったテーマパークです。
トミカ・プラレールランド、木のおもちゃ館、リカちゃんハウスなどを見て、触れて、体験できます。
また、新旧のおもちゃが集まっているため、世代を超えて楽しめるアトラクションも多いですね。
私が訪れた日は、残念ながらコロナの影響で営業していませんでした。(看板には5/31まで臨時休業と書かれていました。)
しばらく先へ進むと、沿岸にあった道路標識には「王子ヶ岳」の文字が見えます。
それを見て、思わず笑みを浮かべ「あと少し!」と気合を入れて坂道を駆け上がりました。
リズミカルに上っていると、後ろから数台の車やバイクが私を追い抜いて行きます。
「へぇー、今日はそれなりに王子ヶ岳へ人が訪れるのかな」とその時はそんな風に思っていました。
私を追い抜いた車へ追いついたと思ったら、道が車で渋滞になっているのです。
「・・・まじか!」
私はその光景を見て少し呆然としました。
なんと警察官も出動していて交通整理をしています。
まさかコロナ渦で、こんなに人がくるとは思っていませんでした。
しばらくして、ようやく駐車場へ辿り着いたのです。
王子ヶ岳の素晴らしい眺望
徒歩で王子ヶ岳を散策する前に、案内板を見てコースの確認を行います。
まずは、王子ヶ岳の頂上へ進んでみましょう。
頂上付近は広場になっており、そこから見下ろす光景に言葉を失います。
しばらくの間、息を飲むような瀬戸内海の景色に見とれていました。
王子ヶ岳は、巨石・奇岩でも有名なスポットであり、至るどころに奇岩があります。
その中で特に有名な岩は「ニコニコ岩」ですね。
ニコニコ岩は、その名前の通り、人が笑って顔のように見える奇岩です。
自然が造り出した芸術作品に驚きますね。
王子ヶ岳について詳細を下記記事で紹介します。
岡山市を目指して
王子ヶ岳を散策し終えた後は、ゴールの備前西市駅を目指します。
あっという間に山を下った後の道は、ほとんど平坦です。
しばらく走り続けていると岡山市へ入りました。
日は既に傾き始めています。
急いでゴール地点である備前西市駅へ向かったのです。
そして暗くなる前にゴールすることができました。
こうして今回の旅は終わりを告げました。
旅の軌跡
スタート | 岡山市 備前西市駅 |
ゴール | 岡山市 備前西市駅 |
距離 | 73km |